蒔絵の流行と東洋趣味
日本の蒔絵が西洋の宮殿や城館を飾るようになった背景には、「シノワズリ」と呼ばれる東洋趣味の流行がありました。当時の西洋人の大部分は、中国、インド、日本などを区別せず、未知の東洋に理想郷のイメージを重ねながら、独自の「東洋」像を作りあげていました。そうした東洋風のイメージをもとに商品を注文し、そのことを通じて東洋の様式そのものにも変化をもたらしました。
楼閣山水蒔絵水注 京都国立博物館蔵