11/13日(火)から25日(日)の間、正倉院宝物のご出陳が2件ございます。
「聖武天皇宸翰雑集」は、聖武天皇が中国・六朝から唐時代の代表的な詩文145首を書写したもので、現存する歴代天皇の書ではもっとも古く、わが国における宸翰の歴史はここからはじまったといえます。 天皇の崩御後、光明皇后が遺愛の品々を東大寺に献納したさいの目録「国家珍宝帳」(正倉院宝物)には、この雑集についての記載がみられます。
一点一画までおろそかにしない整然とした書風は、王羲之(おうぎし)(321~79)あるいは褚遂良(ちょすいりょう)(596~658)の影響が顕著といわれています。しかし、こうした技法面のみならず、どこまでも持続する緊張感に、「天子とはかくあるべし」という精神面での大いなる自覚を感じずにはいられないでしょう。
「沙金桂心請文(しゃきんけいしんしょうもん) 孝謙(こうけん)天皇および淳仁(じゅんにん)天皇宸翰御画(ぎょかく)あり」は、「請沙金注文(しょうしゃきんちゅうもん)」および「施薬院請薬注文(せやくいんしょうやくちゅうもん)」からなる一巻で、どちらも現存する天皇唯一の遺墨となります。
確認されている奈良時代の宸翰は、上記2件と現在展示中の『国宝 聖武天皇宸翰御画勅書(静岡・平田寺蔵)』の3件のみとされており、今回はその全てが展示されるというまさに奇跡的な機会となっております。
















