これまでの展示
- 新春特集展示 子づくし―干支を愛でる―
- 2020年1月 2日 ~ 2020年2月 2日
干支の先頭、鼠は、ともすると穀物の蔵を荒す嫌われ者。なぜ多くの美術品に愛らしく描かれるのでしょう。
ひとつには大黒さんの使いとして好印象を得たからです。はじめは鼠が助けたことのある日本の神様、大国主(おおくにぬしの)神(かみ)とコンビでしたが、インドから大黒天がやってくると「大黒」と「大国」が一体化し、その富と豊穣の神様の使いに納まりました。多産の鼠には子孫繁栄の願いも託されます。江戸時代にはペットとしての人気も博し、珍種を得るための交配の手引き書も刊行され、人に懐く鼠も作り出されました。
身近な小動物であり、神様の使いで子宝の象徴でもある鼠たち。正月子日の行事をあつかう『源氏物語』の「初音(はつね)」を含め、子づくしの美術をお楽しみください。
展示作品リスト
指定 | 作品名 | 員数 | 所蔵 | |
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重文 | 源氏物語画帖 「初音」 土佐光吉筆 四帖のうち乙帖 |
1帖 | 京都国立博物館 | ![]() |
初音蒔絵文台 | 1基 | |||
重文 | 十二類絵巻 三巻のうち巻中 |
1巻 | ![]() |
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新羅十二支像護石拓本のうち 子像 |
1幅 | 京都国立博物館 (梅原末治氏寄贈) |
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仏涅槃図 | 1幅 | 京都国立博物館 | ||
板彫十二神将立像のうち 子神 |
1面 | |||
栄螺に鼠金銀造り簪 | 1本 | 京都国立博物館 (田村伎都子レクション) |
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鼠図目貫 | 1組 | 京都国立博物館 (野惠造氏・野壽二氏・ 鈴木美貴子氏寄贈) |
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鼠唐辛子図目貫 | 1組 | 京都国立博物館 (野惠造氏・野壽二氏・ 鈴木美貴子氏寄贈) |
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鼠図縁頭 銘 含章子長常(花押) |
1組 | |||
五匹の鼠根付 | 1個 | |||
うずくまる鼠根付 | 1個 | |||
鼠の嫁入り蒔絵印籠 | 1合 | |||
茄子と鼠根付 「笑斉」銘 |
1個 | |||
鼠根付 「重一」銘 |
1個 | |||
南京豆と鼠根付 「正直」銘 |
1個 | |||
黄交趾釉俵鼠置物 永楽妙全作 |
1個 | 京都国立博物館 (鴻池善右衛門氏寄贈) |
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鼠短檠(ねずみたんけい) | 1基 | 京都国立博物館 | ||
蝋燭に鼠根付 線刻銘「岡友」 |
1個 | 京都国立博物館 | ||
賀茂人形 大黒 | 1躯 | |||
賀茂人形 鼠 | 1躯 | |||
からくり人形 大黒と鼠 | 1基 | 京都国立博物館蔵 (入江波光コレクション 入江酉一郎氏寄贈) |
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小槌鼠文様掛袱紗 (赤縮緬地・繡) |
1枚 | 京都国立博物館 (髙谷彬氏・ 髙谷克己氏寄贈) |
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大黒に鼠蒔絵印籠 「杣田久光作」銘 |
1合 |
展示作品及び展示期間は、都合により変更される場合があります。ご了承ください。
:音声ガイドで解説がお聞きになれます(有料・館内で貸し出し)。