これまでの展示

奈良朝写経
2015年2月 3日 ~ 2015年3月 1日

仏の教えを記した経典は、内容的に少しの改竄も許されない聖なる書物であることから、その文字は謹厳端正な真の書体、すなわち楷書で書写する必要がありました。天平年間などには官立の写経所を中心に組織的な写経が行われ、写経所で写経生を採用するにあたっては、文字の美しさは云うに及ばず、同じ字形、同じ調子で巻末まで書写し得るかどうかも重要なポイントの一つとなりました。ことに奈良時代は、テキストとしての正しさを保持しながら、漢字としての美しさをも兼ね備えた経典が大量に書写された時代なのです。
この展示では、わが国最古の写経として名高い国宝『金剛場陀羅尼経』をはじめ、国宝4件、重要文化財10件、重要美術品1件を含む奈良朝写経の優品17件を紹介します。

展示作品リスト

指定 作品名 員数 所蔵  
国宝 金剛場陀羅尼経 1巻 文化庁  
国宝 浄名玄論巻第四 1巻 京都国立博物館  
国宝 大般若経(和銅経)巻第三百四十八 1帖 太平寺  
重文 大般若経巻第五百十四 1巻 京都国立博物館  
重文 仏説七知経(聖武天皇勅願一切経) 1巻 檀王法林寺  
重文 仏説阿難四事経(藤原夫人願経) 1巻 京都国立博物館  
重文 大方等大集経(五月一日経) 1巻 正法寺 音声ガイド
国宝 千手千眼陀羅尼経(玄昉願経) 1巻 京都国立博物館 音声ガイド
重文 大般若経巻第百九(善意願経) 1帖 西来寺  
  般若心経(隅寺心経)   京都国立博物館  
重文 首楞厳経巻第一(善光朱印経) 1巻 文化庁  
  十誦律第四誦巻第二十五(称徳天皇御願一切経) 1巻 京都国立博物館  
重美 大般若経巻第四百九十五(薬師寺経) 1巻 京都国立博物館  
重文 大字法華経授記品第六 1巻    
重文 註楞伽経巻第一 1巻 京都国立博物館  
重文 校生勘紙帳 籖ニ天平十一年七月トアリ 1巻 文化庁  
重文 天平年間写経生日記 1巻 知恩院  

展示作品及び展示期間は、都合により変更される場合があります。ご了承ください。
:音声ガイドで解説がお聞きになれます(有料・館内で貸し出し)。

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