これまでの展示
- 宴を彩るうるしの器
- 2015年12月15日 ~ 2016年1月31日
かつてプラスチックもアルミもなかったころ、弁当箱、椀、飲みものを運ぶ容器などは、軽くて丈夫な木製品が一般的でした。
裕福な家庭では、お花見や観劇など、親しい人たちと囲む特別な食事や、大事なお客さまをもてなす宴席で、ご馳走をいっそう豪華に見せるために、木製品に漆を塗り、飾りを加えた食器を揃えました。漆で文様を描く「漆絵(うるしえ)」、そこに金銀の粉を固着させる「蒔絵(まきえ)」、金箔を貼る「箔絵(はくえ)」、油絵の一種である「密陀絵(みつだえ)」、貝を埋め込む「螺鈿(らでん)」など、さまざまな技法を用い、季節や場面に応じた文様を描く漆器です。
食器に盛られたご馳走が並ばないのは残念ですが、そこは想像で補っていただき、こうした食器が並ぶ豊かな宴に思いを馳せて、それぞれの趣向をお楽しみいただければ幸いです。
展示作品リスト
指定 | 作品名 | 員数 | 所蔵 | |
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扇散葵紋蒔絵小提重 | 1具 | |||
蒔絵皷形行厨 | 1具 | 本圀寺 | ![]() |
|
秋草蒔絵行厨 | 1具 | 神光院 | ||
忍草木賊蒔絵行厨 | 1具 | 神光院 | ||
春七草蒔絵杯 初代井波喜六斎作 | 7口 | 京都国立博物館 | ||
葡萄蒔絵徳利 | 1対 | |||
鷹羽蒔絵徳利 | 1口 | |||
草花流水蒔絵徳利 | 1対 | |||
会席(宴席)家具 陶漆猪口 道八窯 江上瓊山漆蒔絵 美濃屋製 | 5口 | 京都国立博物館 | ||
朱漆天狗盃 美濃屋製 | 1口 | 京都国立博物館 | ||
朱漆塗菊花紋指樽 | 1基 | 京都国立博物館 | ||
梅竹蒔絵膳椀 | 1具 | 神光院 | ||
紋散蒔絵飯器 | 1合 | |||
三引両紋に草花漆絵三重椀(浄法寺椀) | 1組 | |||
双鶴漆絵箔三重椀(秀衡椀) | 1組 | |||
松竹漆絵箔三重椀(秀衡椀) | 5組 | |||
絵替密陀絵椀 | 10客 | |||
絵替蒔絵螺鈿椀 永田友治作 | 5客 | |||
海老蒔絵飯器 | 1箇 | |||
南天漆絵盆 | 2面 | 京都国立博物館 | ||
九曜紋蒔絵螺鈿重箱 | 1合 | 京都国立博物館 | ||
鉈豆蒔絵螺鈿重箱 | 1合 | 京都国立博物館 | ||
橋千鳥蒔絵重箱 | 1合 | |||
ウンスンカルタ漆絵重箱 | 1個 | |||
唐人物密陀絵膳 | 3客 | 西教寺 |
展示作品及び展示期間は、都合により変更される場合があります。ご了承ください。
:音声ガイドで解説がお聞きになれます(有料・館内で貸し出し)。