これまでの展示

東アジアの螺鈿 ―山の漆と海の貝―
2016年7月26日 ~ 2016年8月28日

 螺鈿とは、鮑や夜光貝など、貝の内側のきらきらと光る真珠層を切り取り、器物の表面に貼って文様作る技法です。世界各地に見られ、貝の切り方、貼り方、埋め込み方にも様々な方法があります。日本には、中国大陸の技法が伝わり、ウルシの樹液を塗料や接着剤として用いる漆芸技法とともに発達しました。朝鮮半島や琉球王国などにも同様の技法が伝わり、相互に影響しあいながら、それぞれの発展を遂げます。日本ではさらに、中国、朝鮮、琉球などからもたらされる舶来品を「唐物」として珍重する伝統があり、各地の螺鈿漆器を大切に保管すると同時に、その模造も盛んに行ってきました。その結果、ときには産地を区別するのが難しい場合もありますが、各時代、各地域の遺品が豊富に伝わっています。展示中の作品を見比べながら、山海の恵みを活かした東アジアの工芸品、螺鈿の輝きをどうぞお楽しみ下さい。

展示作品リスト

指定 作品名 員数 所蔵  
漁り蒔絵螺鈿沈箱 1合
黒漆花鳥文螺鈿盆 1枚
黒漆亀甲地琴棋書画図螺鈿盒子 1合
黒漆獅子龍鳳凰文螺鈿印箱 1合
黒漆唐子遊戯図螺鈿硯箱 1合
黒漆花鳥文螺鈿盆 1枚
楼閣山水螺鈿盃台 5枚
牡丹唐草鳥螺鈿経箱 1合 妙顕寺
黒漆牡丹唐草螺鈿箱 1合
黒漆団寿字桃鶴螺鈿三脚盤 1基
黒漆団寿字桃鶴螺鈿硯床 1基
花鳥獣蒔絵螺鈿書箪笥 1基
青海波文蒔絵螺鈿洋櫃 1合
椿蒔絵硯箱 1合
菊慈童蒔絵螺鈿文台 1基
黒漆司馬温公家訓螺鈿掛板 1枚 檀王法林寺
朱漆垣松螺鈿卓 1基 檀王法林寺
潤み朱葡萄栗鼠螺鈿箔絵料紙箱 1合
黒漆葡萄栗鼠螺鈿箔絵硯箱 1合
黒漆葡萄栗鼠螺鈿箔絵長方形卓 1基
黒漆楼閣人物文螺鈿食籠 1合
黒漆藻魚螺鈿裁縫桶 1口
黒漆楼閣人物螺鈿基壇 1基 京都国立博物館

展示作品及び展示期間は、都合により変更される場合があります。ご了承ください。

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