これまでの展示
- 江戸時代の蒔絵
- 2016年8月30日 ~ 2016年10月 2日
蒔絵は、ウルシの樹液の接着力を利用して、器物の表面に金属粉を固定し、文様を作る技法です。また、この技法で作られた工芸品を指すこともあります。熟練した職人による大変な手間と暇がかかり、材料も高価なため、古代から中世のあいだは、一部の富裕者のみが楽しむものでした。江戸時代になると、武士階級もさることながら、町人階級にも金銭的な余裕を持つ人々が現われます。彼らは香道や能楽を嗜み、趣向を凝らした蒔絵を注文し、これを見せあって楽しみました。その結果、家格を誇示するための高級品ばかりでなく、さまざまな美意識を反映した作品が生み出され、今日に伝えられました。木製品ながら宝石のように輝く精緻な蒔絵を、どうぞお楽しみください。
展示作品リスト
指定 | 作品名 | 員数 | 所蔵 | |
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蓮池雲龍蒔絵厨子 飯塚桃葉(初代)作 | 1基 | 天授院 | ||
業平東下り蒔絵印籠 | 1個 | 京都国立博物館 | ||
野分蒔絵扇形箱 | 1合 | 京都国立博物館 | ||
南蛮人蒔絵四方盆 | 1枚 | |||
曳船蒔絵螺鈿箱 | 1合 | |||
田植蒔絵香盆 | 1枚 | |||
蓬莱花見図蒔絵手箱 | 1合 | |||
釣花生牡丹木蘭蒔絵象嵌硯箱 小川破笠作 | 1合 | |||
槙鹿蒔絵螺鈿料紙箱・硯箱 永田友治作 | 1具 | 京都国立博物館 | ||
片身替蒔絵螺鈿双六盤 | 1面 | 三時知恩寺 | ||
梨撫子蒔絵楊弓箱 | 1具 | |||
龍笛 銘朝嵐 桜蒔絵笛筒 原羊遊斎作 | 1具 | 八坂神社(京都府) | ||
八重桜蘇民将来蒔絵小鼓胴 | 1口 | 八坂神社(京都府) | ||
鼓蒔絵大鼓胴 | 1口 | |||
大亀蒔絵太鼓胴 | 1口 | |||
蜀江文蒔絵十種香箱 | 1具 | 京都国立博物館 | ||
業平東下り蒔絵香枕 | 1基 | 京都国立博物館 | ||
紋散蒔絵阿古陀小香炉 | 1口 | 京都国立博物館 | ||
孔雀葵紋蒔絵耳盥 | 1口 | 誓願寺 | ||
綾杉地松梅橘蒔絵歌書箱 | 1合 | 京都国立博物館 | ||
枝垂桜祇園守蒔絵見台 | 1基 | 京都国立博物館 | ||
若松蒔絵螺鈿空穂・弓台 | 1具 | |||
龍骨車蒔絵鞍・鐙 | 1具 | 京都国立博物館 | ||
蝶秋草蒔絵鞍 | 1背 | 京都国立博物館 | ||
蜻蛉蒔絵鞍・鐙 | 1具 | 京都国立博物館 | ||
綾杉地獅子牡丹葵紋蒔絵懸盤 | 1基 | 東福寺 | ||
綾杉地獅子牡丹葵紋蒔絵 提子・徳利・椀蓋 | 1括 | 東福寺 | ![]() |
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蒔絵皷形行厨 | 1具 | 本圀寺 | ![]() |
展示作品及び展示期間は、都合により変更される場合があります。ご了承ください。
:音声ガイドで解説がお聞きになれます(有料・館内で貸し出し)。