これまでの展示

香りの調度
2017年1月24日 ~ 2017年3月12日

 香をくゆらせて空間を清め、心を静める習慣は、仏教とともに日本に伝わりました。
 平安貴族は、日々の暮らしのなかで、香の原料である草木の根や実、樹皮や樹脂、麝香猫の香嚢などを自分でブレンドし、その優劣を競ったり、人に贈ったり、衣服に炷きしめたりして楽しみました。
 室町時代には、中国風の禅文化の影響のもと、一種類の香木を炷く方法が主流となり、また中国漆器の香合や青磁の香炉などがもてはやされました。
 香木を一種類ずつ炷くようになると、そこから数種類の香りを聞きわける遊び(組香)が生まれます。江戸時代には、この組香が発達し、さまざまな道具が工夫されました。
 香木はとても高価な舶来品であり、これを扱う道具もまた工芸技術の粋をあつめて作られました。溜息の出るような香りの調度を、どうぞじっくりとご堪能ください。

展示作品リスト

指定 作品名 員数 所蔵  
秋草菊花散らし片身替蒔絵阿古陀香炉 1基
千手観音坐像香合仏 1合 京都国立博物館 音声ガイド
金銅火舎香炉 1基
亀甲蒔絵薫物箱 1合 京都国立博物館
塩釜蒔絵薫物箱 1合
青磁袴腰香炉 龍泉窯 1基 京都国立博物館
菊花堆朱香合 1合 京都国立博物館
屈輪堆朱香合 1合 京都国立博物館
茘枝堆朱香合 1合 京都国立博物館
花蝶堆朱小香合  1合 京都国立博物館
屈輪堆朱香合 1合 京都国立博物館
松下人物堆朱香合 1合 龍光院
布袋唐子堆朱香合 1合 東海庵
牡丹堆朱香合 1合 曼殊院
屈輪堆黒香合 1合 東海庵
志野流香道具 京都国立博物館
桑乱箱 1面
香木各種 1活のうち
炷合せ香差 1組
鼈甲張松梅蒔絵懐中香箱 1合
籤筒 1本
銀葉盤および五色象牙香札箱 1組
唐木製蒔絵一枚札 1組
訶黎勒 1掛
差枝袋 1組
志野袋揃い 1括
志野棚 1基
千鳥蒔絵乱箱 1面
変り七宝繋蒔絵重香合 1合
染付雲鶴文聞香炉 1対
火道具 1組
火道具建 1基
炷殻入 1号
志野折 1折
銀葉盤および香札箱 1組
折据 1組
桐供香盆 1枚
色絵扇面亀甲散文香炉 1口
地敷 1枚
海浦蒔絵香炉 1基
火取箸 1膳
黒漆塗重硯 1組
記紙さし 1包
銀製鳥形水滴 1個
黒漆塗文台 1基
黒漆塗硯箱 1合
霊絲錦 1掛
紫陽花丁字巴丸に立沢瀉紋蒔絵沈箱 1合 頂妙寺
菊枝蒔絵隅赤香合 1合
蝶鳥蒔絵十炷香箱 1具 宝鏡寺
松鶴蒔絵十種香箱 1具
桐唐草蒔絵隅赤手箱 1合
流水沢瀉蒔絵螺鈿香枕 1合
牡丹唐草蒔絵伏籠 1基 京都国立博物館
二葉葵源氏香文様小袖 1領 京都国立博物館
桐紋蒔絵十種香箱(附 青磁聞香炉1対および染付聞香炉1対) 1具
吉野蒔絵三組盤 1具 京都国立博物館

展示作品及び展示期間は、都合により変更される場合があります。ご了承ください。
:音声ガイドで解説がお聞きになれます(有料・館内で貸し出し)。

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