これまでの展示

松竹梅の美術
2020年1月 2日 ~ 2020年1月26日

新春を彩り、また大切な行事を寿ぐめでたい植物として、松竹梅は日本の生活習慣に深く根づいています。これらはいずれも厳寒の時期に美しい姿を誇る木々として「歳寒三友」と呼びならわされ、日本のみならず東洋全体において、書画の重要なテーマとなってきました。重厚に根をはる松、可憐な花をつけ清々しい香りを放つ梅、真っ直ぐに伸びあがる竹、とそれぞれ異なる個性を愛でて組み合わせたのは中国の文人たちで、彼らは冬にも色褪せず見事な姿を誇るそれらに、気高さや深い精神性を見てとりました。清廉ですぐれた人物の美質にも通じる、植物のあり様をめぐるこうした美意識は、文人たちがとりわけ重視した書や水墨画といった墨の文化と深くかかわって発達するようになります。
冬の友として結ばれたこれらの植物への憧れは早くから日本にもたらされましたが、松竹梅の植物を日本美術の主要な主題の一つに押し上げたのは、海を越えて中国の水墨画の世界に親しく接した鎌倉・室町時代の禅僧たちです。ここでは、中世日本の禅文化が育んだ、松竹梅にかかわる様々なイメージをご覧いただきます。

展示作品リスト

指定 作品名 員数 所蔵  
重文 雪裡三友図 玉畹梵芳 他賛 1幅 京都国立博物館 音声ガイド
重文 出山釈迦・梅花図 白雲慧暁賛 3幅 京都・栗棘庵
墨梅図 心田清播賛 1幅 京都・大統院
渡唐天神像 雪津筆 1幅
松下渡唐天神像 狩野元信筆 1幅 京都国立博物館
梅竹図 雪村筆 1幅
菊竹蟷螂図 雪村筆 1幅
重文 四季花鳥図屏風 雪舟筆 6曲1双 京都国立博物館 音声ガイド

展示作品及び展示期間は、都合により変更される場合があります。ご了承ください。
:音声ガイドで解説がお聞きになれます(有料・館内で貸し出し)。

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