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2017年3月13日

「竹虎図」が見られるリン!

こんにちリン!

トラりんだリン!




ニュースだよ!ニュースだよ!

大ニュースだよーーー!!!

ボクのモチーフになった、竹虎図が見られるリン!


3/18(土)に京博開館120周年を記念して行われる「京キャラ博・京都ほんまもん祭」にあわせて、3/14(火)~3/20(日)のあいだ期間限定で展示されるんだ☆

今日は、一足先に「竹虎図」を見るために福士研究員と待ち合わせをしているよ!



福士研究員:トラりん!


トラりん:ギャーーー!!




福士研究員:ごめん、驚かせるつもりはなかったんだけど・・・

(さすが、ノミの心臓)


トラりん:あー、ビックリした!

「竹虎図」を見る前に、心臓が爆発するところだったリン!


福士研究員:ジャーン!

トラりんが楽しみにしていた「竹虎図」だよ!




シーン。




福士研究員:あれ?どうしたの?

トラりん嬉しくないの?


!!




な、泣いている・・・!!!




福士研究員:大丈夫?

トラりんは「竹虎図」が展示されるのを、本当に楽しみにしていたもんね。


トラりん:うん!

「京キャラ博・京都ほんまもん祭」には、きっと普段博物館に来るきっかけがないおともだちもたくさん来てくれるでしょ。

だから「竹虎図」も、みんなが作品の面白さを知るきっかけになってくれたら嬉しいリン。


福士研究員:3/18(土)はたくさんの人が文化財に親しめるように、特別に観覧料が無料だもんね。

トラりんの想いがみんなに届くといいね。


トラりん:「竹虎図」を展示できないかなぁ?って聞いたとき、福士研究員が「トラりんと同じことを考えてたよ」って言ってくれて本当に嬉しかったリン!

展示してくれて、ありがとリン!!




福士研究員:今日はたっぷり「竹虎図」の魅力を見ていこうね。


トラりん:よろしくお願いしますリン!!




福士研究員:「竹虎図」の魅力は、なんといってもユーモラスな虎の表情。

まるでやんちゃ坊主が叱られて拗ねているような、とっても可愛らしい顔をしているね。


トラりん:ほんと!

でも、ボクの方が男前だリン!(キラリ☆)


福士研究員:顔だけじゃなく、体のポーズにもご注目。

肩をいからせたような格好をしているけど、前脚はきちんと揃えていて、まるで「お座り」をしているみたい。

こういうところが乙女心をくすぐるよねえ。


トラりん:福士研究員、なんだか気持ち悪いリン。

ところで、「竹虎図」の虎は、どうして竹林のなかにいるの?


福士研究員:さすがトラりん、いいところに気付いたね。

たぶん実際の虎の生態にも関係するんだろうけど、直接には仏教の経典(きょうてん)にもとづくとも言われているよ。


トラりん:えぇ?!

なんだか虎がとってもすごい存在に思えてきたリン!


福士研究員:虎は日本にはいなかったけど、中国や朝鮮半島には広く生息していて、人智を超えた存在として古くから畏怖されていた動物。

だから、四方を守護する四神(しじん)に「白虎(びゃっこ)」として取り入れられたし、インドから仏教が伝わってきたときには、龍とともにその守護神として考えられるようになったんだ。


トラりん:でも、「竹虎図」の虎は、そんなふうに見えないリン・・・


福士研究員:それこそが、この作品の面白いところ。

権力の象徴ともされた虎を、飼い慣らされた猫みたいに描くというギャップに画家の狙いがあったんじゃないかな。




トラりん:光琳先生のことだリン!

京都の高級呉服商(ごふくしょう)・雁金屋(かりがねや)に生まれた尾形光琳先生は、ボクの生みの親だリン!


福士研究員:よく勉強しているね!光琳はお父さんから相続した莫大な財産を使い果たしてしまい、それで画家として活動するようになったんだったね。


トラりん:光琳先生ったら...。


福士研究員:つまりは、生活のために絵を描く必要に迫られたわけだけど、にもかかわらずこんなユーモラスな作品も描いていたんだ。

「稼がないと!」という意識になれば肩の力が入りそうなものだけど、いい具合に抜けているねえ。

それでいて、筆はしっかり走っているしね。


トラりん:たしかに、おひげもピンとしているリン♪

それに、竹の葉が揺れて風が吹いているみたい!


福士研究員:そうそう、中国の古い書物に「風は虎に従う」という言葉があって、虎は風を起こすと考えられていたんだ。竹の葉で風を表現しているのは、そういう由来があるからなんだよ。

トラりん、細かいところまでよく見ているね!


トラりん:細かいところといえば、光琳先生のサインにはなんて書いてあるの?

「光琳」はわかるけど、その上にあるのは...


福士研究員:「青々」だよ。


トラりん:セイセイ光琳?




福士研究員:まあそうだけど、カタカナにすると別の絵が浮かんでくるから「せいせい」としておこう。

「青々」は光琳の号のひとつなんだ。


トラりん:ふーん、小さな絵だけど、まだまだ知らないことがたくさんあるリン!


福士研究員:「竹虎図」は、トラりんが誕生した2015年秋の特別展覧会「琳派展 京を彩る」以来の展示なわけだけど、久しぶりに見られてどうだった?


トラりん:作品の素晴らしさはもちろんなんだけど・・・

「久しぶり」と言われてみると、文化財は普段、温度・湿度などが管理された場所に大切に保管されているんだよね。


福士研究員:そうなんだ。

文化財は古いものだから、とても繊細なんだよ。


トラりん:ボク、「竹虎図が、ずーっと見られるようになったらいいなぁ」と考えたこともあったけど、実は作品を展示室に長い期間置くことができないんでしょ?


福士研究員:トラりんは文化財保護基金のPR大使も努めているから、よく勉強しているね。

文化財は管理や修復をしながら、後世に伝えていかなくてはならないんだ。

僕たちと同じ環境でずっと生活していくことは難しいんだね。


トラりん:たまにしか見られないのは、少しさみしい気持ちにもなるけど・・・

作品が展示されていない間も守られているからこそ、いまボクたちがずっとむかしの作品を見ることができているんだもんね!

これって、とってもすごいことだよね。


福士研究員:京博開館120周年の年に「竹虎図」をみんなにみてもらえる機会ができて、嬉しいね。


トラりん:うん♪

京博PR大使として、ますます気合が入ったリン!


「竹虎図」は、平成知新館2F-4のお部屋に展示されているリン♪




       \がおー☆/

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