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2019年2月15日

特集展示「初公開!天皇の即位図」を見に行くリン♪

特集展示「初公開!天皇の即位図」を見に行くリン♪

こんにちリン!
トラりんだリン!

torarin

京博では、特集展示「初公開!天皇の即位図」がはじまったよ☆

2019年もたくさんの展示を企画しているから、そのときにしか見ることのできない作品もいっぱいだよ♪
我が家ながら、毎回自信を持って紹介したい展示ばかりだリン♪

毎年、春と秋に開催される「特別展」も、もちろん見どころ満載だけど、それ以外の期間に行われている京博の「名品ギャラリー(平常展示)」も、素晴らしい作品が様々なテーマで展示されていて、実はとーーーーーってもすごいんだリン!!

サラリと国宝が展示されていたりもするから
「ふぁー!美しい作品だリン!ふむふむ...国宝か...えっ?国宝?!
って、ボクは展示室でよく二度見しているよ☆

と、ボクも思わず自慢したくなってしまう「名品ギャラリー」を、今日は福士研究員といっしょに見て行こうと思うリン♪

福士研究員:今日もよろしくね。

torarin

トラりん:福士研究員☆
今日もいっしょに展示を見てくれて、ありがとリン♪
今回の特集展示は、「初公開!天皇の即位図」
...ん?
「初公開!」っっ?!!
今回の作品は、京博ではじめて見られるってことだよね?!
す、す、すごいリン!!

福士研究員:出ましたお約束の時間差びっくり、ありがとうございます。
いま展示している「霊元天皇即位・後西天皇譲位図屏風(れいげんてんのうそくい・ごさいてんのうじょういずびょうぶ)」は、最近になって世に現われた作品なんだよ。
江戸時代の天皇の譲位と即位を主題とした作品で、当時の儀式の様子を視覚的に知ることができる貴重なもの。
今年はちょうど春に譲位と即位を控えた時期ということもあって、展示を企画したんだ。
本当にいいタイミングで作品が出てきてくれたねえ(しみじみ)。

トラりん:そんなに貴重な作品を京博で初公開だなんて、すごすぎるリン!
福士研究員、やるリン!
「初公開!」を、大きめの声でアピールしていこう!

福士研究員:もう、トラりんてば。
大きい声出しておけばなんとかなる、なんて安易な...
それじゃあ、「 初公開!天皇の即位図」を早速展示室へ見に行こう!

torarin



トラりん:福士研究員が言っていた「初公開」の屏風はどこかなー?

福士研究員:こちらが、「霊元天皇即位・後西天皇譲位図屏風(れいげんてんのうそくい・ごさいてんのうじょういずびょうぶ) 狩野永納(かのうえいのう)筆」(通期展示)だよ。

torarin

トラりん:こっ...これがっ!!
大きい屏風だリン!
その中に、たくさんのひとがお行儀よく整列しているね☆

torarin

福士研究員:この屏風には、江戸時代中期の寛文3年(1663)に行われた霊元天皇の即位と、後西天皇の譲位の儀式が描かれているんだ。
同じように江戸時代の天皇の即位を扱った屏風はほかにも数点知られているけど数が少なく貴重なのに加え、この作品には類例のないとても大きな特徴があるよ。
トラりん、何だかわかるかな?

torarin

トラりん:大きな特徴??
うーん...なんだろう...あっ!
この中に混ざって、正座している虎がいるのかな?!
どこー?正座できる虎、どこー?!

福士研究員:即位図をよく見てごらん。
紫宸殿(ししんでん)のなかに高御座(たかみくら)があって、そこに座る霊元天皇の姿がはっきりと見えるね。
こんなふうに、顔も含めて明瞭に天皇の姿を描いた即位図はとても珍しいんだ。
数え10歳で即位した天皇にふさわしく、まだあどけなさの残る子供の姿で描かれているね。

torarin

トラりん:本当だ!
はっきりと描かれているリン!

福士研究員:それから、紫宸殿の南庭には居並ぶ公卿たちが描かれているのだけど、その外側に式を眺める庶民の姿が見えるね。
実は、当時は天皇の即位式は庶民にも公開されていたんだよ。

トラりん:天皇はなかなか見ることができない存在だったのかと思い込んでいたけど、みんなでいっしょに即位をお祝いしていたんだね☆

福士研究員:次の作品は、「御即位図(ごそくいず)(東京大学史料編纂所所蔵)」(前期展示)だよ。

※「御即位図」は2月17日(日)までの展示です。 2月19日(火)~3月10日(日)は、「御譲位図(ごじょういず)(東京大学史料編纂所所蔵)」を展示します。
(by 京博スタッフ)

torarin

トラりん:んん??
メモ紙のようなものに描かれた絵が何枚も集まって、ひとつの作品になっているように見えるリン...

福士研究員:これは、さっき見た屏風の模本、つまり別人の手によってそっくりに写されたもの。
この模本の方が先に知られていたところに、あとから屏風が出現したというわけなんだ。

トラりん:それは、大発見だリン!
でも、せっかく屏風が出てきたんだから屏風だけ展示すればいいような...
どうして、わざわざ写しをいっしょに展示しているの?

torarin

福士研究員:写しとあなどるなかれ。
この模本には、屏風そのものからは知ることができない、この模本だけから得られる情報があるんだよ。
一つは、原本の屏風ではすでに見えなくなってしまった文字情報
屏風には人名や建物などが書かれたたくさんの札が貼られていて重要なんだけど、虫食いや擦れで読めなくなってしまっているものもある。
それが、模本でははっきりと読むことができるんだ。

トラりん:それは貴重な情報だリン!
なぜ屏風を写したのかわからないけど、描いて残してくれた方に感謝だね!

福士研究員:もう一つは、原本の屏風の制作経緯や伝来を探るうえで鍵となる情報
模本には「是狩野縫殿助永納於/九條家図之畢」と書かれていて、屏風が九条家と何かしらの形で関わっていたらしいことがわかるんだ。
いまはまだはっきりとしたことは言えないけど、これからこの屏風のことを調べていくうえで重要な情報であることは間違いない。

torarin

トラりん:ミ...ミステリアス!
この先も楽しみだリン♪

福士研究員:さいごは、「礼冠(らいかん)(玉冠(ぎょっかん))(京都国立博物館所蔵)」(通期展示)。

torarin

トラりん:なんて美しくて立派な冠だリン!
か...被ってみたいリン...!!

福士研究員:変わった形の冠だけど、どこかで見覚えはないかな?
実は、屏風の中にこの冠をかぶった人たちが描かれているんだ。
これは礼冠といって、宮中での儀式の際に公家が着用するもの
はじめは色々な儀式で使われたのが、やがて即位の儀式の際にのみ用いられるようになったらしいよ。
着用する人の位によって、取り付けられた玉の色が違っていたんだ。

torarin

トラりん:とっても特別な冠だったんだね☆
それに、色が違うならわかりやすいリン...
いまも、えらいひとを色で見分けられたら怒られなくてすみそうだリン!
佐々木館長がやさしくてよかった=3

福士研究員:京博に、トラりんのことを怒るひとはいないもんね。

トラりん:時代ごとの「即位」について考える機会って、なかなかなかったけど...
今回の展示を通して、新しい発見や驚きがたくさんあったリン!

福士研究員:天皇の即位式というと、いまは一般には縁遠い儀式というイメージがあるけれど、江戸時代には庶民が見物して楽しんでいたんだね。
この機会に江戸時代の即位や譲位の儀式について知ってもらえればと思うし、描かれた庶民の中にまじって式を眺めるように展示を楽しんでもらえたら嬉しいな。

2人:\初公開っっ!!!/

torarin



福士研究員が魂を込めたリーフレットも、あわせて読んでもらえたらうれしいリン♪
展示作品すべての写真と解説が掲載されていて、まるで図録のようだリン!

torarin
↓↓ダウンロードもできるよ!↓↓

特集展示「初公開!天皇の即位図」リーフレット(PDF版)
torarin

特集展示 初公開!天皇の即位図
■会期:2019年1月30日(水)~ 3月10日(日)
※会期中、展示替えを行います。
 前期:2019年1月30日(水)~2月17日(日)
 後期:2019年2月19日(火)~3月10日(日)
■会場:京都国立博物館 平成知新館1F-4
■交通:JR、近鉄、京阪電車、阪急電車、市バス
■休館日:
月曜日
※ただし、月曜日が祝日・休日となる場合は開館し、翌火曜日を休館とします。
■開館時間:
火~木・日曜日:午前9時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで)
金・土曜日:午前9時30分~午後8時(入館は午後7時30分まで)

■観覧料:
一般  520円(410円)
大学生 260円(210円)
高校生以下および満18歳未満、満70歳以上の方は無料です(年齢のわかるものをご提示ください)。
※( )内は20名以上の団体料金。
※大学生の方は学生証をご提示ください。
※障害者手帳等(*)をご提示の方とその介護者1名は、観覧料が無料になります。
 (*) 身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、戦傷病者手帳、被爆者健康手帳
※キャンパスメンバーズは、学生証または教職員証をご提示いただくと無料になります。
天皇陛下御在位30年を慶祝して、2019年2月24日(日)は無料観覧日といたします。トラりんも登場します。

■関連土曜講座:
   2月16日(土)午後1時30分~午後3時
  「天皇の即位図を読む」
   詳細はこちら

torarin

2019年2月 8日

特別企画「中国近代絵画の巨匠 斉白石」を見に行くリン♪エピソードⅠ

特別企画「中国近代絵画の巨匠 斉白石」を見に行くリン♪エピソードⅠ

こんにちリン!
トラりんだリン!

torarin

みんな☆
いま京博で開催中の
日中平和友好条約締結40周年記念 特別企画「中国近代絵画の巨匠 斉白石」は、楽しんでくれている?
ボクは呉研究員と、これから展示室に行く約束をしているリン♪

今回の展示も見どころ盛りだくさんのようだけど...

呉研究員:トラりん、ひさしぶり。

torarin

トラりん:呉研究員!
展示を見る前に聞きたいことがあるリン!
今回のタイトルに斉白石(せいはくせき)ってあるけど...どんなひとなの?

呉研究員:近現代の中国に生きた画家で、中国の人ならだれでもその名を知っている水墨画の巨匠だよ。
若いときは大工さんだったけど、一大決心をして画家に転身したんだ。
華やかな色づかいと力強い墨の線で、味わい深い水墨画をたくさん描いているよ。
素朴でかわいい水墨画に中国のみんなが癒されているんだ。

トラりん:大工さんから画家に?!!
強い想いを持っていたのかな...
どんなひとなのか、さらに気になっちゃった!
斉白石りんが描いた絵を早く見たいリン♪

呉研究員:スタスタスタスタスタ...

トラりん:いや、ちょっ、待って!
\置いてかないでー!!/

torarin



呉研究員:まずは、「墨梅図(ぼくばいず) 斉白石筆(北京画院所蔵)」(通期展示)から見てみよう。

torarin

トラりん:梅の花がひとつひとつ丁寧に描かれているね☆
とってもかわいいリン♪

呉研究員:白石の絵画のなかで早い時期の作品だよ。
描かれたのは1917年だから、100年ほど前だね。
同郷の友人の誕生日を祝って水墨だけで梅を描いたんだ。
絵のなかに書かれた文章から、あえて重厚な画風で仕上げたと述べていることがわかるよ。
たくさんの梅で画面が埋め尽くされているから、絵自体がちいさくても迫力があるね。

torarin

トラりん:おたんじょう日のお祝いの絵だったんだね!
100年前に描かれたものでも、おともだちへの想いは変わることなく感じるリン♪

呉研究員:つづいて、「松鷹図(しょうようず) 斉白石筆(北京画院所蔵)」(通期展示)だよ。

torarin

トラりん:鷹も松も、ダイナミック!!
力強いけど、なんだか鷹がかわいいリン♪

torarin

呉研究員:松の木に鷹が止まっている絵だね。
水墨画ではよくある画題だけれども、鷹の目が上を向いているね。
白石が描くと力強い鷹もかわいらしさが際立つよね。
中国語で鷹は「イン」と発音し、英雄の「英」と同じなんだ。
「英」は、すぐれた人という意味があるし、松もおめでたいモチーフだよね。
掛け言葉でモチーフにいろんな意味を重ねて、「洒落(しゃれ)」でおめでたい絵にしたわけ。

トラりん:松がおめでたいモチーフだというのは、前の特集展示「美麗を極める中国陶磁」で教わったリン!
(虎ブログ「特集展示「美麗を極める中国陶磁」~陶磁編~」
絵も素晴らしいけれど、「鷹」という言葉が洒落になっているなんて予想外だリン!
でもそんなところが、斉白石りんが長年たくさんのひとに愛されている理由のひとつでもあるのかなぁ☆

呉研究員:さいごは、前期(~2月24日(日))の展示作品、「葡萄松鼠図(ほとうしょうそず) 斉白石筆(北京画院所蔵)」

torarin

トラりん:りす、かわいいいいいいい!!!!!
ボクと同じ「すいぼくがタイプ」のりすー!!
親近感ー♪

torarin

呉研究員:ポケモンみたいに言うね。

トラりん(カリスマPR大使):この素晴らしい作品が、前期(~2月24日(日))しか見られないんだ!
じゃあ、急がなくちゃねー
見逃せないもんねー

呉研究員:これもおめでたい絵だよ。
蔓(つる)を長く伸ばし、実を多くつける葡萄(ぶどう)は、長く子孫が繁栄するようにとの願いが込められているんだ。
豊かに墨面が広がる葡萄の葉、青から淡紫へと複雑に色が変化する葡萄の実を丁寧に描いているね。
小さな手で実を取りあうリスがまた愛くるしいね。
実はリスも子供をたくさん産むから、子宝に恵まれるというおめでたい動物なんだ。

torarin

トラりん:どの絵にも、意味が込められているんだね。
大工さんから、一大決心をして画家になっただけあるリン!(感動)
イメージで申し訳ないんだけど...展示室に来る前は、なんとなく「渋い」作品が多いのかなって思っていたリン。
でも、かわいい生き物やお花がやさしい色使いで描かれていて、斉白石りんの絵で癒されていた中国のひとたちの気持ちがわかるリン♪
特別企画「中国近代絵画の巨匠 斉白石」は、とっても興味深いリン!

呉研究員:そうなんだ。
斉白石自身も、作品も魅力がたくさんあるんだ。
ちなみに、2F-5では関連展示として「須磨コレクションにみる斉白石の名品」というテーマで展示を行っているよ。
特別企画「中国近代絵画の巨匠 斉白石」の展示期間と同じで、こちらも、
前期:2019年1月30日(水)~2月24日(日)
後期:2019年2月26日(火)~3月17日(日)

で作品が入れ替わるよ。

torarin

トラりん:ということは...
それだけ展示作品がたくさんあるということだリン!
それなら、今回の「虎ブログ」だけで紹介し終えるのは難しいリン...
そんなときはー?!

ふたり:つ・づ・く☆

torarin



おまけ☆

呉研究員:今回ご紹介する商品はこちら!
特別企画「中国近代絵画の巨匠 斉白石」図録でございます!
中国側の編集に日本側も協力して出来上がった、日中合作の珍しい図録だよ。

torarin

カリスマ販売員:まー☆
見開きで作品をゆったり見ることができるし、もちろん斉白石りんがどんなひとだったかまで紹介されているリーン!
でも、こんなに素敵で内容盛りだくさんの図録じゃ...
お高いんでしょう?

呉研究員:税込2,500円!

カリスマ販売員:お値段以上のボリュームっ!!!!!
これは...

カリスマ販売員の2人:絶対に買わなきゃねー☆

torarin



日中平和友好条約締結40周年記念 特別企画
中国近代絵画の巨匠 斉白石

■会期:2019年1月30日(水) ~ 3月17日(日)
※会期中、展示替えを行います。
 前期:2019年1月30日(水)~2月24日(日)
 後期:2019年2月26日(火)~3月17日(日)
■会場:京都国立博物館 平成知新館2F-1~4
■交通:JR、近鉄、京阪電車、阪急電車、市バス
■休館日:
月曜日
※ただし、月曜日が祝日・休日となる場合は開館し、翌火曜日を休館とします。
■開館時間:
火~木・日曜日:午前9時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで)
金・土曜日:午前9時30分~午後8時(入館は午後7時30分まで)

■観覧料:
一般  520円(410円)
大学生 260円(210円)
高校生以下および満18歳未満、満70歳以上の方は無料です(年齢のわかるものをご提示ください)。
※( )内は20名以上の団体料金。
※大学生の方は学生証をご提示ください。
※障害者手帳等(*)をご提示の方とその介護者1名は、観覧料が無料になります。
 (*) 身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、戦傷病者手帳、被爆者健康手帳
※キャンパスメンバーズは、学生証または教職員証をご提示いただくと無料になります。
天皇陛下御在位30年を慶祝して、2019年2月24日(日)は無料観覧日といたします。トラりんも登場します。

■関連映像
  平成知新館2Fミュージアムラボラトリーでは、会期中
  「斉白石の作品と生涯」(約10分)を上映しています。
  詳細はこちら

■関連土曜講座:
  ○2月9日(土)午後1時30分~午後3時
  「須磨コレクションの中国近代絵画」
  ○2月23日(土)午後1時30分~午後3時
  「木匠から巨匠へ:斉白石の人生と芸術」
  ○3月9日(土)午後1時30分~午後3時
  「斉白石の絵画における現代性」
   詳細はこちら

■関連イベント:
  中国茶会
  【日 程】2019年3月16日(土)、17日(日)
  【場 所】京都国立博物館 茶室「堪庵」(博物館「東の庭」奥)
  【定 員】16名×1日6席
  【料 金】1,000円(中国茶と菓子付き)※別途、当日の観覧券が必要
  時間など詳細はこちら

torarin
※呉研究員は、大きな動物が苦手です。(by 京博スタッフ)

2019年1月18日

特集展示「京の冬景色」を見に行くリン♪

特集展示「京の冬景色」を見に行くリン♪

展示は1月30日をもって終了いたしました。

こんにちリン!
トラりんだリン!

torarin

ぶるぶるぶる......

torarin

や、やっぱり冬は寒いリン...
なんとか、おこたから出ずに生活できる術を身につけたいリン...

福士研究員:トラりんは立派な毛皮を身にまとっているのに、寒がりだよね。
京博で暮らしているから、野生の虎とは違うんだね。

トラりん:福士研究員...(ぶるぶるぶる)
寒いのは苦手だリン...(ぶるぶるぶる)
早いところおこたで丸くなりたいんだけど、今日はなんの用?(ぶるぶるぶる)

torarin

福士研究員:なんの用とはつれないご挨拶だなあ、久し振りのトラりんとの絡みを楽しみにしていたのに!

トラりん:おこた>福士研究員(キッパリ

福士研究員:今日は、いま京博で開催されている特集展示のなかでも三本の指に入る、特集展示「京の冬景色」をトラりんと一緒に見に行こうと思っているのにー!
この展示は、冬の京名所が描かれた作品を集めているんだ。
ところでトラりん、京都市には毎年何人くらいの観光客がやって来るか知っている?

トラりん:いや、三本の指って、いま開催されている特集展示はぜんぶで三本だリン!
え!2019年の福士研究員、面白いリン!え!
このくだり、もっとひっぱりたいけど...
京都市だけなら、100万人くらい?

福士研究員:正解は○○製菓!
じゃなくて、なんと年間5000万人!
びっくりだよね。
そんなたくさんの人が訪れる京都も、冬場は観光客が少なくなる時期。
でも、冬の京都にはこの季節にしか見られない風景があるんだよ。
寒がりのトラりんにも、きっと京都の冬を楽しんでもらえると思うんだ。
さぁ、早速展示室に行こう!

トラりん: ぶるぶるぶる......

torarin



福士研究員:まずは、「嵐山雪景図屏風(あらしやませっけいずびょうぶ) 森寛斎(もりかんさい)筆」(京都国立博物館所蔵)から見てみよう。

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トラりん:水墨画って不思議だね。
華やかな絵もあるのに、この作品は水墨画だからこそ冬の寒さや、静けさが際立っているように見えるリン!
あ...さむい...ぶるぶるぶる......

福士研究員:ここに描かれているのは、嵐山の冬景色だよ。
大堰川(おおいがわ)にかかる渡月橋を東側から眺めた、現在でもおなじみの景観だね。
古くから名所として知られた嵐山は、絵画では春の桜や秋の紅葉とともに描かれることが多いのだけど、この作品では雪に覆われた静かな雰囲気がとりわけ趣(おもむき)深いねえ。

トラりん:冬は貴重なんだね!
なんだか、ありがたみが増すリン☆
それにしても、人が全然いなくてしんとしているね。
あ、でもよく見たら船に乗った人がいるよ!

福士研究員:そうそう、あれは筏(いかだ)に乗った筏師(いかだし)だよ。
山で切り出した木材を組んで筏をつくり、下流に運んでいるんだ。

torarin

トラりん:いかだし?

福士研究員: 昔から、大堰川といえば筏師というのが定番の組み合わせだったんだよ。
筏師がぽつんと描かれることで、いっそう冬の空気の冷たさや静寂が伝わってくるね。
ところでトラりん、この一面の銀世界には実は雪が一切描かれていないんだけど、どういうことかわかるかな。

torarin

トラりん:?!
どう見ても雪が描かれているリン...
つまり、福士研究員はまだ正月ボケが治っていないということ?

福士研究員:まあ年中ボケているからね。
いやいや、そうじゃなくて、この真白な雪は白い絵具を使うことなく、墨を塗り残した紙の素地によって表現されているんだ。
直接に雪を描かずして雪を表現しているところが、この作品の見どころのひとつだと思うよ。

torarin

トラりん:本当だ!
塗り残しているだけなのに、もう雪にしか見えないリン!
絵師の技法は、すごいリン!!

torarin

福士研究員:続いて、「平等院雪景図屏風(びょうどういんせっけいずびょうぶ) 塩川文麟(しおかわぶんりん)筆」(京都国立博物館所蔵)だよ。

torarin

トラりん:10円玉にあらわされていることでもおなじみの、あの平等院だね!
今度は色がついているリン☆
寒そうな色だけど...ぶるぶるぶる......

福士研究員:今度は宇治の冬景色だよ。
平等院を北東方向から宇治川越しに眺めている景観で、画面中央あたりに有名な鳳凰堂、右の方に観音堂が見えるね。
雪化粧した鳳凰堂の姿は、普段にも増して見事だねえ。
そして、宇治川には柴舟が三隻。

torarin

トラりん:柴舟はボクも知っているリン!
生姜の効いたおいしいお煎餅だリン!

福士研究員:トラりん、それは金沢銘菓の柴舟だよ。
今年も腹ぺこキャラ全開だね!
ここに描かれているのは、柴を運ぶ柴舟。
薪(まき)などにするために刈り取った木の枝を積んでいるんだ。
大堰川といえば筏、というのと同じように、宇治川といえば柴舟というのが昔からの定番なんだよ。
両方とも有名な和歌がもとになっているんだけどね。

トラりん:とっても風情があって、冬ならではの素晴らしい景色だリン☆

福士研究員:最後は、「都名所図巻(みやこめいしょずかん) 松村景文(まつむらけいぶん)ほか筆」(京都国立博物館所蔵)を見てごらん。

torarin

トラりん:「ほか」筆?

福士研究員:この作品は、景文も含め円山四条派の画家6名による合作なんだ。
円山四条派というのは、円山応挙とその弟子・呉春(ごしゅん)に連なる流派のこと。
四季折々の京名所18か所が2巻にわたって描かれているよ。

トラりん:なるほど!
18か所の京名所を6人で描いたものなんだね!
豪華だリン☆
あれ?でも展示されているのは2か所だけだリン...

torarin

福士研究員:...「京の冬景色」がテーマだからね。
展示箇所は、上巻が応挙(おうきょ)の弟子・吉村孝敬(よしむらこうけい)の描いた東山の如意ヶ岳(にょいがたけ)、下巻が長沢蘆雪(ながさわろせつ)の弟子・長沢蘆洲(ながさわろしゅう)の描いた淀の冬景色だよ。
特に、淀では淀城を象徴する大型の水車が当時の様子をしのばせるねえ。

torarin

トラりん:これがむかしの京都でござるか...なんて☆
作品を見ていると、まるで絵の景色の中にいるような気持ちになるね♪

福士研究員:今回は展示されていないけど、ほかには夏の下鴨神社や秋の東寺などが描かれているんだ。

トラりん:2つの景色を見たあとにそんなことを言われたら、ほかの16か所の名所も見て、都名所図巻をコンプリートしたくなっちゃうリン♪
京都の素晴らしい景色をたくさん見られて、いろんな場所を巡った気分だよ☆
寒いのが苦手なボクだけど、特集展示「京の冬景色」を見て、京都の冬の素晴らしさに気付くことができたリン!
心も体もぽかぽかになってきたー♪

バサァッ☆

torarin

福士研究員:実は、最後に見た「都名所図巻」は、自由に外出するのもはばかられるような身分の高い人のために描かれた作品なんだ。
居ながらにして京名所を眺めることができるようにってね。
それと同じように、冬の京名所を巡る小旅行をするような気分で、展示を楽しんでくれたら嬉しいな。
博物館の中は冬でも暖かいしね!

トラりん:そうだったんだ...
美しい景色を見られないのは残念だけど、きっとこの作品のおかげで楽しむことができたよね。
ボクは身分が高くないけど、あまりお外に出たことがないから、京博で季節の景色をたくさん見られて、とってもうれしいリン♪
おともだちのみんなにも、京都の冬景色と京博の展示をあわせて楽しんでもらえたらいいな☆

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※おふとんの持ち込みはご遠慮ください。

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特集展示 京の冬景色
■会期:2018(平成30)年12月18日(火) ~ 2019(平成31)年1月27日(日)
■会場:京都国立博物館 平成知新館2F-5
■交通:JR、近鉄、京阪電車、阪急電車、市バス
■休館日:
○月曜日
※ただし2019年1月14日(月・祝)は開館し、翌2019年1月15日(火)が休館となります。
■開館時間:
火~木・日曜日:午前9時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで)
金・土曜日:午前9時30分~午後8時(入館は午後7時30分まで)

■観覧料:
一般  520円(410円)
大学生 260円(210円)
高校生以下および満18歳未満、満70歳以上の方は無料です(年齢のわかるものをご提示ください)。
※( )内は20名以上の団体料金。
※大学生の方は学生証をご提示ください。
※障害者手帳等(*)をご提示の方とその介護者1名は、観覧料が無料になります。
 (*) 身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、戦傷病者手帳、被爆者健康手帳
※キャンパスメンバーズは、学生証または教職員証をご提示いただくと無料になります。

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