こんにちリン!
トラりんだリン!
特別展「法然と極楽浄土」が始まったよ!みんなも極楽気分を楽しんでくれているかな?
やっほー、トラりん!
(トラりん)
井並研究員!竹下研究員!
(井並研究員)
トラりん、すっかり温泉...いやいや、極楽スタイルだね!
あ、竹下研究員も極楽スタイルだリン♪
(竹下研究員)
この極楽Tシャツ、すっかりお気に入り!あ~ごくらくごくらく。
今回の特別展では、開幕前からトラTubeのショート動画で見どころを紹介して、トラりんも大活躍だね。
ショート動画だけじゃなく、グランドロビーでも放映されている特別展の予習編ロング動画も!
予習編と言えば、特別展予習のために、知恩院に行ってきたリン!虎ブログと京都国立博物館だよりで紹介しているよ!公式リンクはこのブログの最後「おうちで楽しむ京博」にまとめておいたリン☆
さすができる虎!!トラりんのがんばりのおかげで、たくさんのおともだちが、展示に親しみを持ってくれていると嬉しいな。前期展示も今週末までだから、虎ブログで作品紹介もガッツリやっていくよ!
展示室にれっつごー!
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まず最初に紹介するのは、国宝「法然上人絵伝(ほうねんしょうにんえでん)」だよ!
法然さんの絵伝!いっしょに行った知恩院所蔵の作品なんだね!
法然の伝記は没後間もなくつくられ、25年経つころには絵巻にもなったようなんだ。何種類かの絵巻作品が伝わっているけれど、この知恩院の絵伝がもっとも有名だね。なんといっても全48巻という圧倒的なボリューム、法然だけでなく弟子や帰依者のお話もたくさん盛り込んだ法然伝の集大成なんだ。その豊富な内容が伝来の中で欠けることなく伝えられたということは、特筆すべきだよ。
ショート動画で教えてくれたように、48巻の数字は阿弥陀さまが昔立てた誓いの数にちなむんだよね?
その通り!「四十八誓願(しじゅうはちせいがん)」に由来すると考えられることから、「四十八巻伝(しじゅうはちかんでん)」とも通称されるよ。
ちなみにボクたちのショート動画も、「四十八誓願」にちなんで48本つくっているリン!
そうそう。48という数字の大切さをみんなに知ってもらいたくて、恐れ多くも「AMD(あみだ)48」というシリーズで撮影しているね。
(特別展閉幕までに48本もできるのかな...?おともだちの応援が必要だリン...)
「法然上人絵伝」は、江戸時代の文献には天皇の勅願でつくられたとも記されているから、「勅修御伝(ちょくしゅごでん)」とも呼ばれるんだ。
一人の絵師がすべてを描くことは当然できないから分担しているんだけど、この作品がつくられた14世紀のいろんな画風がみられることも美術史上重要な点になっているよ。さっそく作品の一場面を見てみよう。トラりんには、これがどんなシーンか分かるかな?
うーんと、法然さんらしい人が座ってお話をしていて、周りに人が集まっているリン!
この場面には、法然が専修念仏の教えを立てて比叡山を下り、吉水(よしみず)という今の円山公園(まるやまこうえん)あたりに建てた庵で説法をしているところが描かれているよ。
円山公園って、知恩院のすぐ近くだリン!あ、よく見たら、お坊さんだけじゃなく、女の人も、年を取った人も、いろんな人が聞きに来ているよ!
法然の教えがさまざまな立場の人に広がったことを表しているのかもしれないね。
今回は、48巻のなかで法然の伝記上重要な場面を選んで展示しているから、展示替えのあともぜひ見に来てほしいな。
重要な場面をだいじぇすとで見られるなんて、楽しみだリーン!
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じゃあトラりん、続いては1階の彫刻室に行ってみよう。紹介するのは、こちらも知恩院の「八天像(はちてんぞう)」のうち、4軀だよ!
みんなそれぞれ、かっこよくキマっているリン!
それぞれのポーズに動きがあって、見ていてとても面白いよね!
知恩院の経蔵は、江戸幕府の二代将軍・徳川秀忠が建立したよ。経蔵の中には「輪蔵(りんぞう)」という回転式の書架(しょか・本棚)があって、そのなかに江戸幕府二代将軍の徳川秀忠が寄進したお経が納められたの。輪蔵を1回転させると、すべてのお経をとなえるのと同じ功徳があるんだって!
輪蔵の周りには仏教を守護する梵天・帝釈天、四天王、金剛・密迹力士、計8軀が安置されていて、そのなかの4軀だよ。回転方向にむかって、輪蔵の手押しを助けてくれているような、力強い姿だね。
あ!知恩院の経蔵で、お経を納めた八角形の本棚を回していた仏さまたちだったんだ!
トラりん、知恩院予習編の後編の経蔵で、八天像のほかの4軀に出会ったよね!
八天さん全員に出会えたリーン♪
金剛・密迹力士像は筋肉や血管の浮き上がりが彫られていて、足の指をぎゅっと握っているところも力強く、勢いを感じる表現だよね。持国天像は見るからに重そうな甲冑を身に着けて、腰を落として踏ん張っているし...こんなに動きがある仏像は珍しいよね。進行方向から風を受けて、衣が風を含んで後ろになびく表現も見どころだよ。
ほんとだ、風が前から吹いている!!衣の動きで分かるリン!
以前の修理で、密迹力士像から「又兵衛(またべえ)」、持国天像の中から「康如(こうにょ)」という作者の名前が見つかったの。経蔵の本尊は江戸幕府の御用仏師であった七条仏師・康猶(こうゆう)がその製作にあたっているのだけれど、康如は七条仏師の系図にも名前がみえているし、ふたりとも康猶のもとで仏像を造った仏師なんだろうね。
修理のときに色んなことが分かるんだね!発見が多くて面白そうだリン♪
八天像のようにパワフルに、特別展を勢いよく駆け抜けたいね!
うん、生き生きしたお姿に元気をもらうリン!
(上杉研究員)
なんまいだ~♪
ぬ!?
やあ、トラりん!今、お経の話してなかった?
上杉研究員!
イカした登場だなぁ!
せっかくなので、経蔵に関係のある作品を紹介させてよ。重要文化財「大蔵経(だいぞうきょう)」だよ。
経蔵に関係があるって!もしかして、知恩院の経蔵の中に納められていたお経かな?
知恩院の経蔵に納められていたお経は向かいに展示されているよ。こっちは東京の大本山 増上寺(ぞうじょうじ)の経蔵に納められていたお経なんだ。
3つのお経が並んでいるリン!ぜんぶ「大蔵経」ってお名前だけど、同じお経なの?
3つとも別のお経だよ。宋版・元版・高麗版といわれる、どれも板木(はんぎ)にお経を彫って紙に印刷したものだけど、作られた国や時代が違うんだ。宋版は中国の南宋時代(12世紀)に、元版は同じく中国の元時代(13世紀)に、高麗版は朝鮮半島の高麗時代(13世紀)に作られたものなんだ。
中国や朝鮮半島の古いお経が日本にこんなに残っているんだね!
日本のお寺に伝わっていたのを、将軍の徳川家康が買い取って、菩提寺の増上寺に納めたんだ。
家康さんのこれくしょんなんだね!
これはほんの一部なんだよ。大蔵経というのは1セットで5,000巻以上のお経を集めた一大全集なんだ。今回は1箱ずつ展示してるけど、増上寺には宋版が94箱、元版が285箱、高麗版が124箱の3セット残っていて、3つ合わせて「三大蔵」と呼ばれているよ。
えええええー!5,000巻以上が3セット!これが94箱、285箱、124箱...すごい数すぎて、想像ができないリン...
ちなみに法然さんは、どうすればみんなが救われるのか、その方法を探して大蔵経を5回読んだと伝えられているよ。
5,000巻以上を5回も読んだの?法然さんってやっぱりすごい人だリン...!
トラりんに、三大蔵の分量と法然さんのすごさを分かってもらえてよかった!
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ぷはー!今回も見ごたえたっプリン🍮な展示だったリン!...あれ?みんな、どこに行ったの?
トラりーん、こっちこっち!顔出しパネルも楽しいよ~!
あ!そんなところに!
ニコニコした人々といっしょに、いい気分~♪
みんな、わりとはしゃいでいるリン...
さらに、豪華な図録もおすすめだよ!
今回は東京国立博物館、九州国立博物館との巡回展で、各地の特色を活かした展示内容になっているから、他の会場でしか見られない作品も結構あるんだ。それをフルバージョンで確認できるのが、この図録だよ!
そうなんだ?!もう開催が終わった東博と、これから始まる九博の展示作品も見られるんだね!
さらに、今回は個性的なグッズも目白押し。トラりんが冒頭で使っていた温泉グッズだけじゃなく、「仏涅槃群像」(香川・法然寺所蔵)にいる生きものもぬいぐるみになっているよ。特にこのねこは、なんとも不思議な魅力があって、京博内でも話題になっているよ(笑)。
あ!仏涅槃群像にいたハチワレりんだ!
今度ねこちゃんも連れてみんなで温泉に行かない?
行きたいリン!極楽手ぬぐいも風呂桶もあるからすぐに行けるリン!
そうそう、極楽浄土は"PURE LAND"と訳されているよ。温泉で浮世の垢をおとしたら、極楽浄土に近づく...かも?
なるほど、無垢な、PUREな状態になれると...
いざ、あこがれのぴゅあらんどへ!
極楽4人衆!法然さんも一緒ににっこり♪
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\おうちで楽しむ京博/
■トラTube:ロング動画
■トラTube:ショート動画
トラりんと48の質問
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■虎ブログ
特別展「法然と極楽浄土」を予習するリン!―前編―
特別展「法然と極楽浄土」を予習するリン!―後編―
■PDF
京都国立博物館だより 2024年10-12月号(224号)(PDF)
法然と京都マップ(PDF)
■ニコニコ美術館
京都国立博物館の特別展「法然と極楽浄土」を巡ろう
https://live.nicovideo.jp/watch/lv345670025
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\展覧会概要/
■会期:
2024年10月8日(火)~12月1日(日)
■会場:
京都国立博物館 平成知新館
■休館日:
月曜日
※ただし、11月4日(月・休)は開館し、翌11月5日(火)休館
■開館時間:
9:00~17:30(入館は17:00まで)
金曜日は20:00まで開館(入館は19:30まで)
■記念講演会(事前申込制):
11月9日(土)13:30~15:00
「法然尊慕―肖像と絵伝を中心に―」
講師:井並 林太郎(京都国立博物館 主任研究員)
記念講演会の申込はこちらから(残席わずか)
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