こんにちリン!
\トラりんだリン!/
\宮川リンだリン!/
トラりん:今日は、宮川研究員と一緒に特集展示「大政奉還150年記念 鳥羽伏見の戦い」を見に行くよ☆
今回は、どんな展示なんだろう♪
でも、宮川研究員・・・
ボク、今回のタイトルにあることばの意味が、全然わからないリン・・・
宮川研究員:大丈夫だよ、トラりん。
展示室に向かう前に、「大政奉還」と「鳥羽伏見の戦い」のお話をしようね。
慶応3年(1867)10月、長い武家政権が終わりを迎え、15代将軍 徳川(とくがわ)慶喜(よしのぶ)が政権を朝廷に返上した。
これを「大政奉還」と言うよ。
その後、慶応4年(1868)1月に新政府の主導権を巡って旧幕府軍と薩長中心の新政府軍が戦うことになったんだ。
これが「鳥羽伏見の戦い」だよ。
トラりん:政権を巡った戦いということは、いまの日本に大きく関係する重要な出来事だね。
宮川研究員:そうなんだ。
「大政奉還」から150年を迎えたこの機会に、京都で起こった「鳥羽伏見の戦い」を通して、一緒に近代日本史の幕開けについて考えて行きたいと思うよ。
トラりん:宮川研究員のおかげで、展示を見る準備は整ったリン!
早速、特集展示が行われている、1階特別展示室にいざ出陣だリーン!
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宮川研究員:まずは、「瓦版(かわらばん) 都風流(みやこふうりゅう)トコトンヤレ節」を見てみよう。
トラりん:瓦版というのは、ニュースが書かれた印刷物のことだよね!
トントコ・・・あれ?トトンコ・・・
言えないリン・・・
宮川研究員:「トコトンヤレ節」だね。
これは軍歌だよ。
軍隊がダラダラ歩いていたら、だらしがないように見えてしまうでしょ?
だから、こうして歌を唄って行進し、気持ちを高めていたんだ。
トラりん:歌のリズムで、みんなの動きがきっちり揃いそうだリン☆
宮川研究員:次は、こらちの作品を見てみよう。
これは、「瓦版 慶応四年大火(けいおうよんねんたいか)の図(ず)」
トラりん:火事になってしまったんだね。
宮川研究員:そうだよ。
これは、戦争によってどこまでの範囲が焼けてしまったかをお知らせしているんだ。
戦争そのものを伝えるのではなく、戦争によって起こった災害を知らせるものだね。
トラりん:離れたところに住む家族や、おともだちにとっては、心配だもんね・・・
とっても大切な情報だリン!
あれ?こっちに置かれている鉄の塊はなんだろう?
宮川研究員:これは、「鉄製砲弾(てつせいほうだん)(右:京都 城南宮所蔵、左:京都 御香宮所蔵)」だよ。
どちらも砲弾なんだけど、左の砲弾を使っていたのは「旧幕府軍」。
右をつかっていたのは、「薩摩軍」なんだ。
トラりん:え?!どちらも、大砲の砲弾?
まったく違う道具だと思ったリン!
ずいぶん形が違うんだね。
宮川研究員:旧幕府軍の使用していたのは丸くて、弾丸が届く距離も短く、命中精度も低かったんだ。
一方、薩摩軍の使用していた弾丸は、新型。
飛ぶ距離も遠く、命中率も高かったとされるんだ。
トラりん:と、いうことは・・・
宮川研究員:そう。
この大砲で薩摩軍が旧幕府軍を倒したことによって、江戸時代が終わり、明治時代が始まるんだ。
戦争の展示はとても難しいけれど、鳥羽伏見の戦いは日本の近代史の幕開けなんだよ。
だから、ここにある展示品ひとつひとつに込められている意味を感じながら、見てもらえたらいいな。
トラりん:現代のボクたちにとって重要な歴史がたくさん刻まれているリン。
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特集展示「大政奉還150年記念 鳥羽伏見の戦い」
会期:2017年7月25日(火)~2017年9月3日(日)
開館時間:火~木・日 午前9時30分~午後5時(入館は閉館の30分前まで)
金・土曜日 午前9時30分~午後9時
(入館はいずれも閉館の30分前まで)
観覧料:一般 520円(410円) 大学生 260円(210円)
※( )は20名以上の団体料金
※高校生以下および満18歳未満、満70歳以上の方は無料です(年齢のわかるものをご提示ください)。
※障害者手帳等(*)をご持参の方とその介護者1名は、障害者手帳等(*)をご提示いただくと観覧料は無料になります。
(*) 身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、戦傷病者手帳、被爆者健康手帳
※名品ギャラリーに学校の教育活動、総合学習等で小学生・中学生・高校生を引率される先生方は、無料となります。
休館日:毎週月曜日、年末年始
※ただし、月曜日が祝日・休日となる場合は開館し、翌火曜日を休館とします。