こんにちリン!
トラりんだリン!
今日はお外で待ち合わせだよ☆
でも、なんでだろう?
お散歩のお誘いかな♪
えっと、ここに宮川研究員が来ているはずなんだけど・・・
宮川研究員:おっ、トラりん、来たね。
トラりん:宮川研究員!
どうしたの?お外で待ち合わせだなんて、珍しいね☆
お散歩のお誘い?
宮川研究員:そうだよ。
トラりん、いよいよ10月3日(火)からは、開館120周年記念 特別展覧会「国宝」がはじまるね。
いまはその準備で展示室をお休みしているから、庭園を案内したいと思って。
京博の庭園には、季節の植物、茶室、素敵な景色・・・観覧ポイントがたくさんあるけど、忘れちゃいけないのが「屋外展示」!
トラりん:そうだリン!
展示室だけじゃなく、庭園にも作品が展示されているから、ぜひみんなに見てもらいたいリン!
宮川研究員:それでは、一緒に屋外展示を見に行こう。
たくさんあるから、今日は「西の庭」を見てみようね。
トラりん:わーい☆楽しみだリン♪
・
・
・
宮川研究員:まずは、五条大橋の橋脚(きょうきゃく)と橋桁(はしげた)(京都国立博物館所蔵)だよ。
大きいよね。
トラりん:普段お散歩で見るときはあまり気にしていなかったけど・・・言われてみると、とっても大きいリン!
外って開放的だから気付かなかったよ!
ところで、橋脚と橋桁って・・・なに??
宮川研究員:それぞれの橋を支えている部分の名前だよ。
トラりん:おおっ!!
宮川研究員:トラりん、五条大橋は知ってる?
トラりん:五条通の鴨川に架かる橋でしょ♪
京都には、五条、四条、三条・・・というふうに、数字のついた通り道の名前があるんだよね!
「九条ねぎ」は、離れた場所に住むおともだちにも聞き覚えがあるかな☆
ちなみに、京博は「七条通」に面しているリン♪
で、なんの話だっけ?
宮川研究員:五条大橋の話だよ!
これは、豊臣秀吉が作らせた京都最初の石の橋と言われているんだ。
トラりん:最初の石の橋?
むかしから、いまのように丈夫な橋だったわけじゃないんだね?
宮川研究員:むかしの橋は、木で作られていたんだ。
木の橋にはいいところもあるけど、大雨などの災害により壊れやすかったんだ。
五条大橋は京都の東から都市に入る重要な橋だから、丈夫に作ったんだね。
天下人である秀吉による、京都の都市計画と言ったところかな。
トラりん:こんなに立派な石、どこから持ってきたんだろう?
宮川研究員:この石は、神戸の御影(みかげ)というところの石だと橋脚に刻まれているよ。
あの有名な御影石(みかげいし)の御影だね。
トラりん:御影石って、ボクも聞いたことがあるリン☆
宮川研究員:この五条大橋の橋脚と橋桁は、京都が都であった頃の、我々が見られる秀吉の遺産だね。
続いては、こちらの「大日如来坐像(だいにちにょらいざぞう)」
トラりん:優しいお顔だリン☆
あれ・・・大日如来さんて、前に教えてもらったことがあるリン♪
でも前に見たのとは違うリン・・・この大日如来さんは石に彫ってあるんだね!
宮川研究員:この大日如来は、平安時代(12世紀)に花崗岩(かこうがん)を使って作られたものだよ。
大日如来の背中がなく、体が半分だけ表現されているよね。
これが浮き彫り(レリーフ)だよ。
トラりん:色々な表現の仕方があるんだね!
宮川研究員:如来は悟りを開いているため、飾りなどを身につけない姿で表されるけど、大日如来は通常の如来を超えた存在として、冠を被っているんだ。
この大日如来は、京都における仏教信仰の歴史の象徴だね。
トラりん:展示室で見る作品も、屋外で見る作品も、それぞれ素敵なところと楽しみ方があるね☆
この機会に、みんなに京博の庭園を楽しんでもらえたら嬉しいリン♪
・
・
・
おまけ☆
\オフショット!/