開催概要
新型コロナウイルス感染症の感染予防・拡大防止のため、会期変更を予定しております。その他にも開催概要の赤字箇所を変更いたしました。
特別展会期変更のお知らせ
ただし、今後の新型コロナウイルス感染症の状況によっては、中止または変更する可能性がございます。随時、当ウェブサイトや当館公式Twitterにてお知らせいたしますので、ご来館の際は最新情報をご確認ください。
展覧会名 | 西国三十三所 草創1300年記念 特別展 聖地をたずねて─西国三十三所の信仰と至宝─ |
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会期 | 2020年4月11日(土)~ 5月31日(日) 2020年7月23日(木・祝)~9月13日(日) ※会期中、一部の作品は展示替を行います。 |
会場 | 京都国立博物館 平成知新館 |
交通 | JR、近鉄、京阪電車、阪急電車、市バス 交通アクセス |
休館日 | 月曜日 ※ただし、8月10日(月・祝)は開館。 <8月4日(火)~16日(日)まで続けて開館> ※ただし、5月4日(月・祝)は開館。 <4月28日(火)~5月10日(日)まで続けて開館> |
開館時間 | 9:30~18:00(入館は17:30まで) 金・土曜日:9:30~20:00(入館は19:30まで) ※金・土曜日の夜間開館は中止し、18:00閉館といたします。 |
観覧料 |
※すでにご購入いただいた前売券は、会期変更後もそのままご利用いただけます。
一 般 1,600円(1,400円) 大学生 1,200円(1,000円) 高校生 700円 (500円) ※( )内は20名以上の団体料金。 ※中学生以下は無料です。 ※障害者手帳等(*)をご提示の方とその介護者1名は、観覧料が無料になります。 *身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、戦傷病者手帳、被爆者健康手帳 ※大学生・高校生の方は学生証をご提示ください。 ※キャンパスメンバーズ(含教職員)は、学生証または教職員証をご提示いただくと、各種当日料金より500円引きとなります。 ※学校の教育活動、総合学習等で小学生・中学生・高校生を引率される先生方は、無料で観覧できます。 ※タクシー及び観光バス等の乗務員・添乗員の方は、観覧者と同行される場合、原則として無料で観覧できます。 【お得なチケット情報】 ※チケット購入時に手数料がかかる場合があります。
●ペア早割券 *販売を終了しました。
●変身!!閻魔帳ブックカバー付き前売り券 *販売を終了しました。
●前売券 *販売を終了しました。 |
ワークショップ | 詳細は姿から見つける、私の好きな観音さま 解説プリント ※新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、京博ナビゲーターの案内によるワークショップは中止とし、代わりにおたのしみコーナーを用意いたしました。 |
オリジナルぬりえ | 特別展で展示される「七観音」のぬりえを作成しました! 観音さまは、それぞれ特徴のある姿をしています。好きな観音さまを見つけて、色をぬってみましょう。A4サイズで印刷すると、文庫本カバーにもなります。 聖観音 十一面観音 千手観音 如意輪観音 馬頭観音 准胝観音 不空羂索観音 |
記念講演会 |
●7月23日(木・祝)4月11日(土)*終了しました。 ●8月8日(土)4月18日(土)*終了しました。 ●8月22日(土)4月25日(土)*終了しました。 ●8月29日(土)5月16日(土)*終了しました。 ●9月5日(土)5月23日(土)*終了しました。 【時 間】13:30~15:00 【会 場】平成知新館 講堂 【定 員】各200名 各52名 各100名 ※適切な間隔を保つため、定員100名にて実施いたします。着席場所は係員の指示に従ってください。 【料 金】聴講無料(ただし本展覧会の当日の観覧券が必要) 【参加方法】当日12:00より、平成知新館1階グランドロビーにて整理券を配布し、定員になり次第、配布を終了します。整理券配布の待ち列が長くなり、適切な間隔が保てないと判断した場合には、配布の開始を早めさせていただきます。 |
キャンパスメンバーズ講演会 |
※中止 2020年4月24日(金)17:00~18:00(16:30開場) 京都国立博物館キャンパスメンバーズ会員校の学生及び教職員を対象に、本展示の見どころなどを解説する講演会を開催します。 参加方法など詳細は、 特別展「聖地をたずねて─西国三十三所の信仰と至宝─」キャンパスメンバーズ講演会 |
音声ガイド | 【貸出料金】1台600円(税込) 【収録時間】約40分 【言 語】日本語・英語・中国語・韓国語 【貸出受付時間】9:30~17:15(金・土曜日 9:30~19:15) |
展覧会図録 | 一冊2,700円(税込)(A4変形・310頁・掲載作品171件) 通信販売はこちら 通販特設サイト 通販期間:2020年9月14日(月)~12月31日(木) 通販期間終了後在庫があれば、南門および平成知新館内ミュージアムショップにて販売いたします。 |
主催 | 京都国立博物館、西国三十三所札所会、読売新聞社 |
協賛 | 清水建設、非破壊検査 |
公式サイト | ※公式サイト・ツイッターは終了しました。 |
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展覧会の見どころ
西国三十三所は、養老2年(718)、大和国長谷寺の開基・徳道上人が、
閻魔大王から「生前の悪行により地獄へ送られる者が多い。観音霊場へ参
ることで功徳が得られるよう、人々に観音菩薩の慈悲の心を説くように」
とお告げを受け、起請文と33の宝印を授かったことにはじまるといいま
す。徳道上人が極楽往生の通行証となる宝印を配った場所が、観音霊場
を巡る信仰となり、33の札所を巡る日本最古の巡礼路となりました。
巡礼路の総距離は約1000キロメートルに及び、和歌山、大阪、兵庫、
京都、奈良、滋賀、岐阜と近畿圏を包括するように伸びています。長きに
わたり、日本の首都であり、文化の中心地である京都に三分の一の霊場
が集中していることから、観音信仰と巡礼の文化は全国に広がりました。
西国三十三所草創から1300年。これを機としてゆかりの深い京都
の地で、特別展を開催いたします。今もなお、老若男女、国籍を問わず、
人々をひきつける巡礼の魅力を、美しい観音菩薩の姿や各札所の寺宝を
通じてご紹介します。観音信仰とともに守り伝えられてきた至宝の数々
をご堪能ください。
※展示期間については予告なく変更する可能性がございます。
第1章 説かれる観音
『妙法蓮華経(法華経)』の普門品(ふもんぼん)には、観音は33通りに姿を変え、諸々の悩みや苦しみから人々を救うと説かれています。こうした利益に基づき、古来より多くの人々の信仰を集めた観音は、一様ではなく、さまざまな姿で表されてきました。それぞれの観音には、より所となる経典が存在し、儀軌(ぎき)とよばれる規則には像容が定められています。いにしえの観音信仰を示す遺品をはじめ、観音について説く多様な経典などを紹介します。
第2章 地獄のすがた
西国三十三所は、長谷寺の開基とされる徳道上人が仮死状態に陥ったさい、地獄で閻魔大王より巡礼の功徳を広めるよう依頼されたことにはじまる、という説話があります。地獄からの救済は、現世・来世を問わず、人々が観音へと期待した利益ですが、一体そこはどのような場所であったのでしょう。六道思想に基づいて制作された「六道絵」、あるいは「餓鬼草紙」といった作品から、先人がイメージした地獄のすがたを示します。
第3章 聖地のはじまり
西国三十三所の成立には、謎に包まれた部分が多く、なかなか確実なことは言えません。その中にあって、大きな役割を果たしたと伝承される人物として、徳道上人のほか、花山法皇や圓教寺の性空上人などがあげられます。彼らの姿を描いた肖像の紹介とあわせて、粉河寺の創立や本尊である千手観音の霊験を描いた「粉河寺縁起絵巻」をはじめ、それぞれの寺院の由緒や歴史を説いた縁起類を紐解き、聖地のはじまりをたずねます。
第4章 聖地へのいざない
修行僧や修験者たちを中心に行われてきた西国三十三所巡礼は、次第に階層的な広がりをみせ、彼らに伴われるかたちで武士や一般庶民も行うようになります。こうした人々による信仰に根ざした参詣は、天変地異あるいは兵乱により、荒廃した堂舎を再建するうえで大きな力を発揮しました。新たなる巡礼者をいざなうにあたり、各寺院の歴史や功徳をわかりやすく説明した参詣曼荼羅や勧進状など、重要な役割を果たした作品を紹介します。
第5章 祈りと信仰のかたち
西国三十三所の札所寺院は、聖観音・十一面観音・千手観音・馬頭観音・如意輪観音・准胝(じゅんてい)観音・不空羂索(ふくうけんじゃく)観音のいずれかが本尊となっています。これら7種の観音が、六道思想の展開により生まれた六観音と一致するのは、観音霊場としての成立と関係するともいわれます。古来より今にいたるまで、貴賤を限らず、真摯な祈りをささげた多様な観音のすがたを絵画、そして彫刻を中心に辿ることで、信仰のかたちを追体験していただきます。
第6章 巡礼の足あと
西国三十三所の巡礼が階層的、さらには地域的な広がりを持つようになると、そこには別の側面も加わるようになります。行楽としての旅は最たるもので、さまざまな人々が集うようになり、活況を呈しました。それぞれの目的は違えど、本尊の観音に手を合わせて祈ることに変わりはなく、その営みが絶えることはありません。こうした巡礼の盛況とともに刊行された書物、または訪れた人々が実際に身につけたり、奉納した遺品にふれます。
第7章 受け継がれる至宝
観音霊場としての西国三十三所は、平安時代の12世紀前半には成立していたと考えられています。しかし、歴史や宗派が一様でない各寺院には、「観音」あるいは「三十三所」といったキーワードだけでは語ることの出来ない、固有の寺宝が数多く伝えられてきました。これらを伝えるのは、時代や環境の変化と向き合わなければならないため、容易ではありません。先人たちの努力により、受け継がれてきた至宝の数々をご覧いただきます。