これまでの展示
- 特別展観 天野山金剛寺の名宝 -彫刻展示室-
- 2015年3月 4日 ~ 2015年3月29日
金剛寺は、山号を天野山といい、もと行基の創建と伝える名刹です。平安時代後期、高野山で修行した阿観(あかん・1136~1207)が再興して真言宗の寺院となり、鳥羽院の第三皇女八条院暲子(1137~1211)の祈願所にもなっています。その後、南北朝時代には八条院の所領が南朝方の大覚寺統の所領となり、金剛寺食堂が南朝の後村上天皇(1328~68)の行在所(臨時の天皇の居所)となったことは、寺の歴史や文化財を考える上で大変重要な出来事となりました。
この展観では、平安時代初期の律令の施行細則を記した『延喜式』四巻(国宝)ほか、「日月山水図屏風」(重要文化財)をはじめとする絵画・典籍・甲冑類などの優品と、近年の調査によって見出された国文学・漢文学関係の重要な資料もあわせて展示いたします。
*特別展観「天野山金剛寺の名宝」会場は、彫刻展示室、金工展示室、書跡展示室の3か所です。
展示作品リスト
指定 | 作品名 | 員数 | 所蔵 | |
---|---|---|---|---|
重文 | 大日如来坐像 | 1躯 | 大阪・金剛寺 | ![]() |
重文 | 不動明王坐像 行快作 | 1躯 | 大阪・金剛寺 | ![]() |
大黒天立像 | 1躯 | 大阪・金剛寺 | ||
重文 | 獅子(大日如来像台座付属) | 6躯 | 大阪・金剛寺 | |
重文 | 金剛界三十七尊のうち(大日如来像光背付属) | 8躯 | 大阪・金剛寺 | |
国宝 | 剣 附 黒漆金銅三鈷柄宝剣拵 | 1口 | 大阪・金剛寺 | ![]() |
金銅五鈷杵 | 1口 | 大阪・金剛寺 | ||
金銅五鈷鈴 | 1口 | 大阪・金剛寺 | ![]() |
展示作品及び展示期間は、都合により変更される場合があります。ご了承ください。
:音声ガイドで解説がお聞きになれます(有料・館内で貸し出し)。
上記以外の展示リスト金工展示室書跡展示室
- 日本の彫刻
- 2015年1月2日 ~ 2015年3月29日
江戸時代以前の日本の彫刻はほとんどが宗教的なものです。仏教を本格的に受容した7世紀以来、仏像の製作が盛んになりましたが、姿形はインドから中国を経由して伝わったため、それらの国の影響を受けています。その中で日本彫刻の特色は、木を用いたものが多いこと、それに伴って寄木造、玉眼等独特の技法を発達させたことが挙げられます。それぞれの時代に大陸の影響を受けて日本化することを繰り返したため、仏像の作風はさまざまです。
展示作品リスト【日本の彫刻】
指定 | 作品名 | 員数 | 所蔵 | |
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金剛力士立像 | 2躯 | 愛宕念仏寺 | ||
阿弥陀如来坐像 | 2躯 | 京都国立博物館 | ![]() |
|
重文 | 薬師如来立像 | 1躯 | 京都・長源寺 | |
重文 | 十一面観音立像 | 1躯 | 京都・妙傳寺 | |
重文 | 地蔵菩薩立像 | 1躯 | 京都市 | |
重文 | 薬師如来坐像 | 1躯 | 京都・神護寺 | |
地蔵菩薩坐像 | 1躯 | 京都・正法寺 | ||
重文 | 毘沙門天立像 | 1躯 | 京都・宝生院 | |
不動明王および二童子立像 | 3躯 | 京都・安楽寿院 |
展示作品及び展示期間は、都合により変更される場合があります。ご了承ください。
:音声ガイドで解説がお聞きになれます(有料・館内で貸し出し)。
- アジア彫刻の名品
- 2015年1月2日 ~ 2015年3月29日
仏像誕生の地として知られるガンダーラとマトゥラーの2世紀ころの石彫像を比べると顔、石の色が違います。ガンダーラの像にはギリシア風が、マトゥラーの像にはインド風がよく表れています。中国の4世紀の金銅仏はガンダーラ風の顔です。シルクロードを伝わってきたのです。中国で造像が盛んになる5世紀には仏像の姿も一変し、中国独特の顔、服の表現が見られます。7世紀から8世紀、強大な帝国を築いた唐時代には、またインド風のなまめかしい姿に変わります。アジアに広く及んだ仏像文化の一端をご覧ください。
展示作品リスト
指定 | 作品名 | 員数 | 所蔵 |
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弥勒菩薩碑像 (中国・北魏時代) | 1基 | 京都国立博物館 | |
仏碑像 (中国・唐時代) | 1基 | 京都国立博物館 | |
菩薩立像 (パキスタン ガンダーラ・クシャーン時代) | 1躯 | 京都国立博物館 |
*展示作品及び展示期間は、都合により変更される場合があります。ご了承ください。