こんにちリン!
トラりんだリン!
あぁぁぁぁぁあああああ!!!
世界一長い時間を過ごしたと思うリン...!
永島研究員!早く、前回の続きをお願いいいいい!!
永島研究員:はいはい。
そんなに楽しみにしていてくれて、うれしいよ。
今日は、1F-5の展示室「第4章 趣味と支援」からはじめようね。
トラりん、「狂言面 武悪(きょうげんめん ぶあく)(京都国立博物館所蔵)」だよ。
トラりん:ぎゃぁぁぁあああ!!!
永島研究員:トラりん...相変わらずのビビりね...
これは、武悪と言って、狂言面を代表する面のひとつだよ。
その異形の容貌から、鬼や閻魔などの役に用いられているんだ。
商家のご主人は能や狂言を趣味にしていることが多いけど、廣海家のご主人も、教養のためにお稽古をしていたんだ。
トラりん:ねぇねぇ、永島研究員!
こっちもすごいリン!!
永島研究員:ここは、1F-6の展示室で「第5章 婚礼」をテーマにしているよ。
そして、こちらは「(桐車紋蒔絵婚礼調度(きりくるまもんまきえこんれいちょうど)(三八子(みやこ)所用)) (京都国立博物館所蔵)」。
大正時代に三八子さんが廣海家にお嫁に来たときの、嫁入り道具だよ。
西洋ピアノが琴の代わりに持参されたり、イギリスの手芸雑誌や、ファッション誌、ビーズや刺繍糸(ししゅういと)も入っていたの。
トラりん:展示室の中のほかの婚礼調度と比べると現代的だし、なんだか親しみを感じるリン♪
永島研究員:そうだよね。
また、三八子さんは、婚礼の4年後、24歳の若さで病気でなくなってしまうんだ。
男の子の子供が1人いたんだけど、その子が母を思い出して寂しがらないようにと、これらは封印されたかのように伝わったんだよ。
トラりん:とっても悲しいリン...
でも、こうして大切に伝えてくれたからこそ、いまボクたちが三八子さんのことを考えることができるんだよね。
永島研究員:そうだね。
そして、こちらは廣海家で使われていた、食器。
左から、「緑釉花唐草文小皿(りょくゆうはなからくさもんこざら)」、「祥瑞写染付山水文平鉢(しょうずいうつしそめつけさんすいもんひらはち)」、「青花唐花唐草文皿(せいかからはなくさもんさら)」、「五彩人物絵替皿(ごさいじんぶつえがわりざら)」、奥の「浪蒔絵膳椀具(なみまきえぜんわんぐ)」も、こんなに揃って展示されることはそうそうないから、圧巻だよ。
トラりん:本当だね!
展示室に所狭しと並んでいるリン!
永島研究員:実は、廣海家のコレクションは1000件以上あるんだ。
今回展示しているのは、そのほんの一部。
廣海家が、なるべく多くの方々に見てもらえるように公共のものとし、みんなで楽しめるようにしてくれたんだよ。
トラりん:1000件?!
今回の展示だけでもすごいと思ったのに、1000件も?!!
永島研究員:また今後も登場していく予定だから、楽しみにしていてね。
一点だけでは見えなかったことも、たくさん揃ってわかることもあるんだよ。
ぜひ、展示室で廣海家の美しい豊かな暮らしを感じてもらえたらうれしいな。
展覧会名:特別企画 貝塚廣海家コレクション受贈記念「豪商の蔵─美しい暮らしの遺産─」
会期:2018(平成30)年2月3日 ~ 3月18日
会場:京都国立博物館 平成知新館1F-2~6
交通:JR、近鉄、京阪電車、阪急電車、市バス 交通アクセス
休館日:月曜日
*ただし、月曜日が祝日・休日となる場合は開館し、翌火曜日を休館とします。
開館時間:火~木・日曜日:午前9時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで)
金・土曜日:午前9時30分~午後8時(入館は午後7時30分まで)
観覧料:一般 520円(410円) 大学生 260円(210円)
高校生以下および満18歳未満、満70歳以上の方は無料です(年齢のわかるものをご提示ください)。
*( )内は団体20名以上
*大学生の方は学生証をご提示ください。
*障害者手帳等(*)をご提示の方とその介護者1名は、観覧料が無料となります。
(*) 身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、戦傷病者手帳、被爆者健康手帳
*キャンパスメンバーズは、学生証をご提示いただくと無料となります。
関連イベント:春の呈茶席 3月10日(土)・3月11日(日)午前10時~午後3時
※数に限りがございます(1日限定100名)。
なくなり次第終了とさせていただきますので、あらかじめご了承ください。
展覧会図録:南門および平成知新館内ミュージアムショップにて販売中です。
一冊1,500円(税込)(A4変形・164頁・作品117件)