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2018年6月22日

特集展示「新収品展」を見に行くリン♪~エピソードⅡ~

こんにちリン!
トラりんだリン!

torarin


いま、京博で開催中の特集展示「新収品展」!
みんな、もう見てくれたかな?

今日も、展示室に作品を見に行くよ♪
(「新収品展」に関する前回の虎ブログは、こちら☆

ね、井並研究員!

torarin


井並研究員:素晴らしい作品をたくさん展示しているからね!
トラりん、今日もよろしく。

トラりん:よろしくリン☆るんるん♪



井並研究員:まずは、「人物鳥獣画巻(じんぶつちょうじゅうがかん) 長澤蘆雪(ながさわろせつ)筆」(岩佐勝子氏寄贈・京都国立博物館所蔵)。

torarin


トラりん:長澤蘆雪さん...聞いたことがある人だリン☆

井並研究員:蘆雪は円山応挙の門下生で、「奇想の絵師」として近年人気の画家だよ。
最近も大きな展覧会が開かれたから、知っているひとも多いかもね。

トラりん:「奇想の絵師」!!
かっこいいリン!
ボクもそういうのほしいなぁ...
あ、「イケメン過ぎる虎」があった☆
自分で言い続けているだけだけど...(ぶつぶつ)

井並研究員:トラりん、見て。
動物や鳥、仙人などが、活き活きと描かれているよ。
物語が描かれているわけではないけど、巻物のかたちを活かして、いろんな生き物が次々現われる展開は、見ていてとても楽しいね。
20歳代末から30歳代初めの比較的若い頃の作品とみられるけど、蘆雪はすでに自分の世界を作り上げているみたいだね。

torarin


トラりん:とっても可愛くて、ボクも蘆雪さんのことが大好きになったリン♪
井並研究員と同じくらいの歳に、こんな素晴らしい作品を描いていたなんて驚きだリン!

井並研究員:ん?
...つ、続いて、「名所文様打掛(めいしょもんよううちかけ)(婚礼衣裳のうち)」(泉茂樹氏寄贈・京都国立博物館所蔵)を見よう。

torarin


トラりん:婚礼衣装って書いてあるね☆

井並研究員:昭和5年に、灘の酒造家に嫁いだ女性が、婚礼に際して着用した打掛だよ。
清水寺、厳島神社、平等院鳳凰堂といった現在も観光地として知られる名所があらわされているんだ。

torarin


トラりん:着物の文様として名所が描かれているのって、珍しいね☆
京都だけではなく、この前ボクがお邪魔した広島の厳島神社まで!
見れば見るほど、美しいリン♪

井並研究員:婚礼という、家の歴史の一大イベントを彩った作品をご寄贈いただくことは、とても光栄なこと。
大事に伝えていかなきゃいけないね。
次はこちらの作品を見てみよう。「花唐草蒔絵交椅(はなからくさまきえこうい)」(京都国立博物館所蔵)だよ。

torarin


井並研究員:\腰がー!/

torarin


トラりん:大丈夫?!
空気椅子で長時間ポーズしてくれていたからね!
「虎ブログ」を読んでくれているおともだちのために、鳥のお面に続き、今回のTシャツも自分で用意してくれて、本当に優しい男だリン!
それにしても、こちらの椅子...とてつもなく豪華!!!

井並研究員:17世紀オランダの様式を示す漆工品だよ。
折りたたみ式だから、教会に出かけるとき持参できるし、壁にかけて収納することもできる。
類品はあるものの、蒔絵と螺鈿(らでん)でこれほど高級に仕立てた例はほかにないんだ。

トラりん:すごいリン!!!
ボクも座ってみたいけど、チャームポイントのおしりが規格外だから妄想で座った気になろう...

torarin


井並研究員:京博は、日本の南蛮漆器も多く収蔵しているんだ。
外国と交易して文化を育ててきた日本の歴史を物語るためには、欠かせないジャンルといえるね。
さあ、最後に国宝「漢書楊雄伝(かんじょようゆうでん)第五十七」(京都国立博物館所蔵)を見てみよう。

torarin


トラりん:国宝。
ん.........?

_人人人人人人人_
> 国宝!!! <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄

あまりにもさらりと言うから、聞き流すところだったよ!!
美しい漢字がたくさん並んでいるね♪
それに、ただならぬオーラ...長い歴史を感じるリン!

井並研究員:『漢書』は、班固(はんこ)という人が編集した前漢王朝の歴史書だよ。
書写されたのは唐時代。
唐時代の『漢書』は、現存最古にして、唯一なんだ。

トラりん:か...かっこいいリン!

井並研究員:さらに、巻末には、漢文の訓点(漢文の読み下し方を示す記号)を天暦2年(948)に付されたことが記されているよ。
中国・唐時代の文字の美しさだけでなく、日本の、平安時代の学問のありかたをも伝えてくれる作品なんだ。

torarin


トラりん:えぇぇぇぇええええ?!!!
この漢字の横に書かれている印は、平安時代の人がつけたってこと?!
そしてそれが、今ここに伝わっているってこと?!
ロ...ロマンだリン!

井並研究員:京博では、京都の地に根差した文化財だけでなく、広く東洋の文化を伝える作品も収集しているよ。
これからも、体系的で幅広い展示を目指して、博物館の使命「収集」を続けていくんだ!


トラりん:井並研究員がお話ししてくれた、特集展示「新収品展」は7月16日(月・祝)まで!
みんな、お見逃しなくだリン☆

torarin



おまけ☆

じつは、今回の「新収品展」ブログのお写真!
1、2とも、レフ板を使ってくれていたんだけど、いつもと違うの気付いた?

torarin



特集展示「新収品展」

■会期:2018(平成30)年6月12日(火)~ 7月16日(月・祝)
■会場:京都国立博物館 平成知新館2F-1、1F-2~6
■交通:JR、近鉄、京阪電車、阪急電車、市バス 交通アクセス
■休館日:月曜日

■開館時間:
火~木・日曜日:午前9時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで)
6月の金・土曜日:午前9時30分~午後8時(入館は午後7時30分まで)
7月の金・土曜日:午前9時30分~午後9時(入館は午後8時30分まで)

■観覧料:
一般 520円(410円) 大学生 260円(210円)
高校生以下および満18歳未満、満70歳以上の方は無料です(年齢のわかるものをご提示ください)。
※( )内は20名以上の団体料金。
※大学生の方は学生証をご提示ください。
※障害者手帳等(*)をご提示の方とその介護者1名は、観覧料が無料になります。
(*) 身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、戦傷病者手帳、被爆者健康手帳
※キャンパスメンバーズは、学生証または教職員証をご提示いただくと無料になります。
出品一覧

6月の土曜講座:
・6月23日(土)午後1時30分~午後3時
「新羅印花文陶質土器をめぐって―スタンプ文様の世界―」
 宮川 禎一(京都国立博物館 上席研究員)
・6月30日(土)午後1時30分~午後3時
「釈迦堂縁起と狩野派の絵巻 」
 井並 林太郎(京都国立博物館 研究員)

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