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2018年8月17日

特集展示「百萬遍知恩寺の名宝」を見に行くリン♪ エピソードⅠ

こんにちリン!
トラりんだリン!

torarin


みんな、9月2日(日)まで開催中の特集展示「謎とき美術!最初の一歩」見てくれた?!
ねぇ、見てくれた??!!!

素晴らしい作品が、たくさん展示されているんだ♪
(「謎とき美術!最初の一歩」に関する虎ブログは、こちら☆


でも、それだけじゃないんだリン。


特集展示「百萬遍知恩寺の名宝」が開催中だよーーー!!

特集展示が同時開催されているなんて、豪華っ☆


というわけで、今回いっしょに展示室を見てくれるのは、 呉研究員だリン♪


呉研究員: ト、トラりん、よろしくね。

torarin


トラりん:よろしくリン♪
展示を見る前に、今回のタイトルに「百萬遍知恩寺(ひゃくまんべんちおんじ)」ってあるけど...

呉研究員:京博から市バスに乗って北に行くと「百万遍」というバス停があるよね。
ちょうど京都大学吉田キャンパスの北側、緑にかこまれた大きなお寺が「百萬遍知恩寺」だよ。
浄土宗七大本山の一つで、浄土宗宗祖の法然上人が開基となり、上人の高弟で第二世となった源智上人(げんちしょうにん)が「知恩寺」と名づけた、大変由緒のあるお寺なんだ。
「百萬遍」という名は鎌倉末期に天皇からの命令で七日間、念仏を百万遍唱えて疫病を退治したことに由来していて、お堂にはとても大きな数珠(じゅず)が掛けられているよ。
毎月15日に開かれるフリーマーケットの「手づくり市」や毎年秋の古本市では、広い境内がたくさんの人で埋めつくされるほど、京都の人たちに親しまれているんだ。

トラりん:そうなんだっ!
お寺の名前の由来まで聞いたら、もっと展示を見るのが楽しみになったリン♪
よーし、これで準備は万端だよ!
いざっ!展示室へー☆

torarin



呉研究員:特集展示「百萬遍知恩寺の名宝」は、平成知新館の2階で開催されているよ。

トラりん:え!2階全部?
大規模な特集展示だリン!

呉研究員:そうなんだ。
たくさん展示をしている分、みんなに紹介したい作品ばかりだよ。
まず、はじめは「浄土五祖像(じょうどごそぞう) 京都・知恩寺所蔵」

torarin


トラりん:1、2、3、4、5...

_人人人人人人人_
> 五祖!!! <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄

5人もお坊さんが集まると、ますますありがたい絵に感じるリン...!

torarin


呉研究員:中国の浄土教を確立した5人の偉いお坊さんが描かれているとされているんだ。中央の椅子に座っているお坊さんが、開祖の曇鸞(どんらん)。
日本で描かれた肖像画だけど、中国の原本を忠実に写しているよ。

トラりん:言われてみれば、曇鸞さんの椅子は、とっても豪華!!
開祖だからだったんだね☆


呉研究員:続いて、「法然上人鏡御影(ほうねんしょうにんかがみのみえい) 京都・知恩寺所蔵」

torarin


トラりん:ほうねんしょうにん...かがみのみえい?

呉研究員:法然上人が、絵を得意とする弟子の勝法房(しょうほうぼう)が描いた自分の肖像画を見たとき、鏡を手にして頭の形を自ら確かめ、絵具を塗り足したことからこのように呼ばれているんだ。
法然上人の肖像画はたくさんあるけど、由緒ある図像のひとつだよ。

torarin


トラりん:いまにも、法然さんが動き出しそうだリン☆


呉研究員:そしてこちらが、「重要文化財 浄土曼荼羅図(じょうどまんだらず) 京都・知恩寺所蔵」

torarin


トラりん:大きい絵の中に、仏さまがいっぱいいるリーン!

呉研究員:亡くなった人が行くとされる浄土の世界を表したとても大きな絵画だよ。
描かれている仏さまの姿から、平安時代に京都で流行した祈りの形を知るうえでも大事な仏画なんだ。
そして、こちらは「阿弥陀如来立像(あみだにょらいりゅうぞう) 京都・知恩寺所蔵」

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トラりん:見つめていると、すぅーっと心が綺麗になっていくような感じがするリン☆

呉研究員:近年、有名な鎌倉時代の仏師の快慶が作ったという新しい説が出されたことで、注目されている阿弥陀さまだよ。
お寺では御影堂の奥に祀られているけれども、今回はお寺のご厚意でこんなに近くで観ることができるようになったんだよ。

トラりん:研究員のみんなが展示を企画してくれることへのありがとリンもだけど、貴重な宝物をお寺の外に出すことを許してくれたおかげで、こうしてボクたちが展示を楽しむことができるんだもんね。
とってもありがたいことだリン☆
それに、あの快慶さんが作者かも?なんて...
呉研究員!!ボクもこれから、こちらの「阿弥陀如来立像」に大注目するリン!!


呉研究員:最後は「絵入阿弥陀経(えいりあみだきょう) 京都・知恩寺所蔵」だよ。

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トラりん:隅々まで美しい文字と細かい絵で埋め尽くされていて、迫力を感じるリン!

呉研究員:中国の明時代に木版で印刷されたありがたいお経だよ。
日本でいう室町時代にあたる明時代は木版出版が盛んになったのだけど、その影響が日本まで伝わったきたことを示す貴重なお経なんだ。
一番最後に室町時代の永正14年(1520)に知恩寺に寄進されたことを記した文章があるんだ。

呉研究員:うーん、やっぱりまだまだ紹介したい作品がたくさんあるなぁ。

トラりん:と、いうことは...

2人: 次回に、つづく☆

torarin



特集展示「百萬遍知恩寺の名宝 」
■会期:2018(平成30)年8月7日(火) ~ 9月9日(日)
■会場:京都国立博物館 平成知新館2F-1~5
■交通:JR、近鉄、京阪電車、阪急電車、市バス
■休館日:月曜日

■開館時間:
火~木・日曜日:午前9時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで)
金・土曜日:午前9時30分~午後9時(入館は午後8時30分まで)

■観覧料:
<8月7日(火) ~ 9月2日(日)>
一般 520円(410円)
大学生 260円(210円)
<9月4日(火) ~ 9月9日(日):部分開館*>
一般 260円(210円)
大学生 130円(110円)
*部分開館:2F、1F-1彫刻展示室のみご覧いただけます。3F、1F2~6は閉室します。

※高校生以下および満18歳未満、満70歳以上の方は無料です(年齢のわかるものをご提示ください)。
※( )内は20名以上の団体料金。
※大学生の方は学生証をご提示ください。
※障害者手帳等(*)をご提示の方とその介護者1名は、観覧料が無料になります。
(*) 身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、戦傷病者手帳、被爆者健康手帳
※キャンパスメンバーズは、学生証または教職員証をご提示いただくと無料になります。

■関連土曜講座
○8月25日(土)午後1時30分~午後3時
「百萬遍知恩寺の歴史」
福原 隆善 氏(浄土宗大本山百萬遍知恩寺 法主)
○9月8日(土)午後1時30分~午後3時
「京都の社寺と博物館:京都国立博物館による百萬遍知恩寺什物調査について」
呉 孟晋(京都国立博物館 主任研究員)

詳細はこちら

torarin

※呉研究員は、大きい動物が怖いそうです。

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