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2018年12月21日

特集展示「美麗を極める中国陶磁」~陶磁編~

特集展示「美麗を極める中国陶磁」~陶磁編~

こんにちリン!
トラりんだリン!

torarin

ふんふん...特集展示「美麗(びれい)を極める中国陶磁」...
いったい、どんな陶磁なんだろう...?

降矢研究員:トラりん、久しぶり。
特集展示について気になっているようだね。
でも、疲れたからかえるよ。
テレビを見て寝るね。
アデュー。

torarin

トラりん:仕方ない...
トラパワーを注入!
スーパー京博戦隊トウ(陶)レンジャーになぁれ☆
とりゃーっ!

降矢研究員:おおお...力が湧いてきたっ...!
変身!とぉー!!

トラりん:!!!

torarin

降矢研究員:今回の展示は、平成24(2012)年に、中国美術の蒐集家(しゅうしゅうか)の松井宏次氏より、陶磁59件(ガラス製品を含む)、考古13件、彫刻2件の計74件を寄贈していただいたのを記念した展覧会なんだよ。

降矢研究員:スーパー京博戦隊トウ(陶)レンジャー!
作品の中心となるのは、中国陶磁。
なかでも中国、最後の王朝の清時代に作られた、清朝陶磁が15点ほどあるんだ。
そして、同じく清時代に作られた清朝ガラスを含めると全体の4分の1ほどが清時代に作られたものだよ。
あとで、詳しく説明するけど、まるで、絵画のようにみえるような壺や、色鮮やか碗や皿がたくさんあるんだ。
清時代以外の中国陶磁もあって、漢時代、唐時代から宋、明時代までの碗、皿、瓶や壺、枕や俑にいたるまで、多岐に渡っているよ。

トラりん:絵画に見えるような壺まであるの?!
今回の展示に、どんどん興味がわいてきたリン!
降矢研究員!早く展示室に見に行くリーン♪

降矢研究員:京博戦隊トウ(陶)レンジャー、出動!
キョ・キョ・キョーハク!

トラりん:いや、いいから早く行くリン。

torarin



降矢研究員:はじめに、「青磁貼花牡丹唐草文瓶(せいじちょうかぼたんからくさもんへい)」(京都国立博物館所蔵)から見てみよう。

torarin

トラりん:うわー☆
上品な雰囲気で、とっても美しいね!

降矢研究員:この壺は、胴の部分に牡丹唐草文を施した青磁の瓶だよ。
中国の南宋~元時代に作られたものなんだ。
口の部分が小さくて、肩が張っていて、胴の裾に向かってすぼまっていく、いわゆる梅瓶(めいぴん)と呼ばれる形。
梅瓶の名前の由来はいくつかあるんだけど、その名の通り、梅を生けるのにふさわしいことにちなんでいるとされているんだ。
日本では、その形状が特に好まれたみたいで、鎌倉時代や室町時代の遺跡からも出土がみられるよ。
そして、中国から輸入されたものだけではなくて、愛知県の瀬戸窯においてもその形や文様を模倣して作っているんだ。

torarin

降矢研究員:エネルギーチャージ!パワーアップ!

トラりん:えっ?!
な、なにっ?!

torarin

降矢研究員:続いて「粉彩松鹿図瓶(ふんさいしょうろくずへい) 大清乾隆年製銘(だいしんけんりゅうねんせいめい)」(京都国立博物館所蔵)だよ。

torarin

トラりん:「銘」って、刀に刻まれた銘と同じ意味かな?

降矢研究員:トラりん、刀に詳しくなったね!
でも、ここでいう「銘」とは、「年款(ねんかん)」と呼ばれるもので、中国陶磁では、特に宮廷で使うためのやきものを作る官窯で焼かれた陶磁器に記されている、製作年代を示すための年号の銘だよ。
この瓶の高台のなかには、「大清乾隆年製」と記されているから、清時代の乾隆帝の時代である、乾隆年間(1736-1795)に作られたものということがわかるんだ。
この瓶は、松と数多くの鹿を粉彩という技法を用いて、精細な筆致で描き出しているよ。
瓶全体に様々な文様が表わされているのだけど、その中でも、頸部(けいぶ)につけられた紅色の蝙蝠(こうもり)が色鮮やかで特に印象的にみえるでしょう?

torarin

トラりん:この部分だね!
蝙蝠に赤い色のイメージはなかったけど、かわいいリン♪
こちらは色使いも模様も華やかで、前の作品とはまた違う美しさだリン☆

降矢研究員:蝙蝠はね、中国では「福」の意味があって、その赤い姿が「紅」の字とつながり、その紅がたくさんのことを意味する「洪」の字と音が通じていることから、二つの意味を合わせ、赤い蝙蝠があふれるほどの幸福を意味しているとされているよ。
そして、描かれた鹿が「禄」につながり、松は「寿」を表すともいわれていて、合わせると「福禄寿」になるなど、瓶全体におめでたい意匠で埋め尽くされているんだ。
ちなみに、粉彩の技法は、焼き上げた磁器の釉薬の上に、不透明な白色釉を下地にして様々な顔料の調合を行って、それを上絵付けして文様を焼き付ける技法だよ。
豊富な色調や、色の濃淡やぼかしなどの細密な表現ができる技法で、18世紀はじめにヨーロッパで流行していた無線七宝(むせんしっぽう)の技法を応用していることから、洋彩とも呼ばれているんだ。

トラりん:描かれたモチーフに込められた意味を考えると、どのようにして持ち主の手元に来たんだろうという想像が巡るリン☆
これまでに何度か降矢研究員に陶磁のお話をしてもらっているけど、奥深くてボクの知らないことがまだまだたくさんあるリン!
ほかの作品も楽しみ♪
えっとー、つぎは...

降矢研究員:文化財のあるところに京博戦隊トウ(陶)レンジャーあり!

トラりん:びくっ!!
もうっ!ビックリするリン!!

torarin

降矢研究員:さいごは、「白地紅被玻璃花卉文小壺(しろじこうひはりかきもんこつぼ) 大清乾隆年製銘(だいしんけんりゅうねんせいめい)」(京都国立博物館所蔵)を見てみよう。

torarin

トラりん:きれいいいいい☆かわいいいいい☆
ボク、ずっと「美しい」ばかり言っているけど、本当にどの作品も違った美しさだリン!
陶磁って、第一印象でもこんなに楽しめるものだったんだね!

降矢研究員:浮き彫りの文様が立体感を強調してくれるガラスの小さな壺だよ。
半透明のガラス素地に白い石粉の斑点がみえるでしょ?
この状態をスノーフレイク・ガラスというんだけど、まるで雪が降っているかのようにみえることから、この名前がつけられているんだ。
この上に、赤いガラスを厚く被せて鳥や花の文様を作り出しているんだよ。
高台のなかには「大清乾隆年製」と銘があるんだけど、陶磁器とは違って、銘を書くのでなく、ガラスを彫り込んで記しているんだ。

torarin

トラりん:うわー!
こちらの作品も、とっても美しいリン!
雪が降っているようだなんて、いまの季節に楽しんでもらうにはピッタリだね☆

降矢研究員:ようやくトラりんも中国陶器の魅力に目覚めたか!

トラりん:なりきりすぎていてこわいけど、中国陶器の素晴らしさはしっかり感じたリン☆

torarin

降矢研究員:ここでは一部の紹介しかできないけど、松井コレクションには、清朝陶磁や清朝ガラス以外にも、唐三彩(とうさんさい)の三彩婦女俑(さんさいふじょよう)や三彩合子(さんさいごうす)、金時代から元時代にかけての三彩牡丹文豆形枕(さんさいぼたんもんまめがたまくら)や黒釉銹花花卉文玉壺春瓶(こくゆうしゅうかかきもんぎょっこしゅんへい)、そして、明時代の釉裏紅三魚文高足杯(ゆうりこうさんぎょもんたかあしはい)などをはじめとして、清時代以外の時期の中国陶磁もたくさんあるんだ。
それに加えて、青銅器や金属工芸、彫刻など、幅広いコレクションとなっているので、京博の展示室で中国美術における形状の豊かさや色彩の美しさについて、触れてもらえたらうれしいな。

ふたり:アデュー!

torarin




おまけ☆

カリスマ販売員:んまっ♪
なんてオシャレな色合いでかわいらしい絵柄っ!
よく見たら、降矢研究員がお話ししてくれた「粉彩松鹿図瓶」だリン♪
さらさらしていて、手触りも抜群...!
小脇に抱えるタイプの最新ファッションアイテムかな☆

torarin

降矢研究員:それは、特集展示「美麗を極める中国陶磁」の図録だよ!
いつもより少し小さめでお持ち帰りしやすいサイズだけど、内容たっぷりの自信作だよ。

トラりん:内容も装丁も大満足が実現した図録だなんて、さぞかし...
お高いんでしょう?

降矢研究員:お値段も、もちろん満足の
1,800円(税込)!!!!!

\ババーン!/

torarin

カリスマ販売員の2人:
\ババババーーン!!!/

torarin

カリスマ販売員:全米が泣いた(え?)、降矢哲男著「中国朝鮮の陶磁器」もあるよー!

torarin


特集展示 美麗を極める中国陶磁
■会期:2018(平成30)年12月18日(火) ~ 2019(平成31)年2月3日(日)
■会場:京都国立博物館 平成知新館1F-2・3
■交通:JR、近鉄、京阪電車、阪急電車、市バス
■休館日:
○月曜日
 ※ただし2018年12月24日(月・休)、2019年1月14日(月・祝)は開館
○年末年始:2018年12月25日(火)~2019年1月1日(火・祝)
○2019年1月15日(火)
○2019年1月29日(火)
■開館時間:
火~木・日曜日:午前9時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで)
金・土曜日:午前9時30分~午後8時(入館は午後7時30分まで)

■観覧料:
一般 520円(410円)
大学生 260円(210円)
高校生以下および満18歳未満、満70歳以上の方は無料です(年齢のわかるものをご提示ください)。
※( )内は20名以上の団体料金。
※大学生の方は学生証をご提示ください。
※障害者手帳等(*)をご提示の方とその介護者1名は、観覧料が無料になります。
 (*) 身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、戦傷病者手帳、被爆者健康手帳
※キャンパスメンバーズは、学生証または教職員証をご提示いただくと無料になります。

■関連土曜講座
○2月2日(土)午後1時30分~午後3時
  特集展示「美麗を極める中国陶磁」関連講座
 「美麗を極める中国陶磁」
  降矢 哲男(京都国立博物館 研究員)
  詳細はこちら

↓↓降矢研究員が展示を分かりやすく解説しているリン♪↓↓
博物館Dictionary 212号「清朝工芸の魅力」
会場でも配布しているよ★
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