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2019年8月23日

ICOM京都大会開催記念 特別企画「京博寄託の名宝」を見に行くリン♪エピソードⅠ

こんにちリン!
トラりんだリン!

torarin

今日は、好評開催中の
ICOM京都大会開催記念 特別企画「京博寄託の名宝 ─美を守り、美を伝える─」を見に行くから気合たっぷりだリーン。
さっそく、いっしょに展示室に行ってくれる研究員のみんなを紹介するね♪

\降矢研究員!/
torarin

\森研究員!/
torarin

\淺湫研究員!/
torarin

\山川研究員!/
torarin

トラりん:なんと、今回の「虎ブログ」には4人の研究員が集まってくれたよ!
これだけでも、ボクたちの気合が伝わるでしょ☆

山川研究員:今年の9月に、日本で初となるICOM(アイコム)こと国際博物館会議の世界大会が京都の地で行われるよ。
それを記念した展覧会が、今回開催する「京博寄託の名宝」。
京博に収蔵される6200余件もの寄託品の中から、京博歴代1位の来場者数を記録した「国宝」展に勝るとも劣らない選りすぐりの名品を展示した特別企画なんだ。

トラりん:そうなの!それは名品ギャラリー(平常展示)の素晴らしさを知ってもらうチャンスだリンっ!!

淺湫研究員:トラりんは、名品ギャラリーにも素晴らしい作品がたくさん展示されているから、もっとたくさんのおともだちに知ってもらいたいってよく話しているもんね。
こんなにすごい展覧会が、観覧料520円(名品ギャラリー一般料金)!
みんなに楽しんでもらえたらうれしいね。

トラりん:うんっ!
みんなに感動をしっかり伝えられたらいいな♪
気合が入りすぎて、いつもよりたくさん朝ごはんを食べてきたリンっ!
それじゃあ、展示室にしゅっぱーつ☆

みんな:\オーッ☆/



トラりん:すごいリンっ!!

国宝や重要文化財が、ずらりと並んでいるリン!
どれもおすすめで、みんなも選ぶのが大変だと思うけど、どーん!と紹介しちゃってほしいリンっ☆

降矢研究員:僕からは「重要文化財 色絵蓮華香炉(いろえれんげこうろ) 伝野々村仁清作(京都・法金剛院所蔵)」(3F-1)を紹介するよ。

torarin

トラりん:色鮮やかでとっても美しいリン♪
蓮の花がちょこんと乗っていてかわいいね☆

降矢研究員:トラりん、いいところに目を付けたね。
蓋は蓮の葉、身の部分は蓮の実の形で、全体に蓮華をモチーフで仕上げたこの香炉は、京都市右京区の法金剛院に伝わってきたものだよ。
蓋上部の紐は先端に蓮の実をつけた金剛杵に仕上げられ、仏教的な意匠に仕上げられているんだ。

torarin

トラりん:美しいだけでなく、意味が込められているんだね!

降矢研究員:法金剛院やその周辺は、かつて花園という地名で呼ばれたんだ。
平安時代初め頃に、右大臣・清原夏野(782~837)の山荘が造られ、周辺に珍しい草花が植えられたことから花園とよばれるようになったといわれているよ。
平安時代末の大治5年(1130)には鳥羽天皇の中宮・待賢門院が寺名を法金剛院とし、西、南の御堂や寝殿、そして極楽浄土をあらわした庭園を造ったんだ。
現在は、夏頃に見事な蓮の花がみられることから、「蓮の寺」とも呼ばれているんだよ。

トラりん:作品の説明に加えて、今の時期にピッタリの京都情報だリン!
作品と、京都の歴史を重ねて楽しむのも素敵だよね♪

森研究員:つづいて、「重要文化財 竹石白鶴図屏風(ちくせきはっかくずびょうぶ) 狩野正信筆(京都・真珠庵所蔵)」(2F-3)を紹介するね。

torarin

トラりん:...えーと、誰だっけ?

森研究員:7月から新しく博物館の仲間にいれてもらった、森です。
中世絵画の担当で、水墨画など素敵な作品の数々を皆さんにご覧いただきたいと思います。
ということで、トラりんしっかり覚えてね。

トラりん:うんっ!
森研究員、どうぞよろしくリン♪
こちらの作品...鶴りんの羽や足がすごく丁寧に描かれていて、まるで生きているかのように美しいね♪
水墨画の鶴、親近感だリン。

torarin

森研究員:この屏風は500年以上前、室町時代の人がかいた水墨画だよ。
絵の左手が竹やぶや森になっていて、その前に鶴が1羽。
きっとエサを探しているんだろうね。
遠くに山がみえて、右手には湖だろうか、水面が広がっている。
おそらくもとは左右セットの屏風で、左側だけが残ったんだと思う。
なくなってしまったもう片方には、何がかいてあったんだろうね。
鳥や植物の種類や季節も考えながら、想像してほしいな。

トラりん:神秘的な作品だリン...

森研究員:もうひとつ。
画家のサインやハンコはないけれど、筆の使い方や構図の特徴から、狩野正信という画家の作品と考えられているんだ。
正信の子どもが元信。
親子で協力して打ち立てた狩野派は、その後400年にわたって日本の画家の中心になるよ。
この屏風は、そんな狩野派の初期の代表作で、日本の絵画の歴史にとってとても大事な作品の一つなんだ。

トラりん:日本の画家の中心?!
すごいリン!!
歴史的にも意味のある作品なんだね☆

淺湫研究員:トラりん、つぎはこちらの「国宝 五智如来坐像(ごちにょらいざぞう)(京都・安祥寺所蔵)」(1F-1)を紹介するよ。

torarin

トラりん:「五智如来坐像」!
わーいっ♪再会だリン☆
あれ?でも前に会ったときは国宝ではなかったよね?

淺湫研究員:トラりん、よく気付いたね。
日本で最古の五智如来で、9世紀にさかのぼるものとしては現存唯一の作品なので、それが評価されて今年国宝に指定されることになったんだよ。

トラりん:五智如来坐像が素晴らしいことは変わらないけど、国宝になったと聞くとうれしいリン♪

淺湫研究員:これをつたえる安祥寺は、中国に留学した有名な8人の僧のひとり恵運がひらいたんだ
そしてその創建には文徳天皇のお母さんである、藤原順子(ふじわらののぶこ/じゅんし)がおおきな役割をはたしているんだよ
大日如来の顔をよくみるとなんとなく女性的な顔をしていると思わないかい。
もしかしたら藤原順子の姿がモデルになっているのかもしれないよ。

torarin

トラりん:言われてみると女性に見えるリン...
やわらかくて、とっても優しい雰囲気だもんね☆

山川研究員:つぎは、こちらの「重要文化財 束熨斗文様振袖(たばねのしもんようふりそで)(友禅史会所蔵)」(1F-4)を紹介するよ。

torarin

トラりん:色鮮やかでキラキラしていて、とっても豪華だリン!

山川研究員:華やかでしょう!
このリボンみたいなきれいな紐は「熨斗(のし)」って言って、日本の伝統的な贈りものに添える飾りなんだよ。
ひと筋ずつ、いろいろな文様と色で飾られていて、その技法もさまざま。
たとえばこの牡丹は友禅染(ゆうぜんぞめ)、こっちの鶴は刺繡(ししゅう)、こっちの金色の小さな藤の花の繰り返し文様は摺箔(すりはく)って言って、型で置いた糊に金箔を貼り付ける技法なの。
たくさんの職人さんの手を経てつくられていることが分かるよね。

torarin

トラりん:たくさんの方法で彩られた着物なんだね!
丁寧に作られたことがよくわかるリン☆

山川研究員:紅地の振袖は若い女性の晴着だから、「熨斗をつけて娘を嫁ぎ先へ送り出す」っていう洒落になっていて、婚礼衣裳として製作されたと考えられているんだよ。

トラりん:しゃれ?!
素敵なお着物にユーモアが足されているなんて、むかしのひとはハイセンスだリン☆

トラりん:みんな、ごめリン。
名品ギャラリーの素晴らしさはもちろん知っていたけど、さすがに「国宝展レベル」という部分は疑っていたリン...
でも、本当にすごかったっっ!!!
名品ギャラリーもすごいんだリン!!!(念押し)
「京博寄託の名宝」で、より文化財に広く親しんでもらえたらボクはとっっってもうれしいリン♪

森研究員:トラりんの想いが届いて、名品ギャラリーもたくさんのおともだちに楽しんでもらえたらいいね。

降矢研究員:でも、トラりん。
この流れはあれでしょ?
エピソードⅡに...

トラりん:もちろん続くリン!!



おまけ☆

森研究員:トラりん!
京博の寄託品の中から、名品を集めた図録が完成したよ!
「京都国立博物館寄託の名宝 ─美を守り、美を伝える」!!

torarin

トラりん:展示とあわせると、楽しみ倍増だリン!
盛りだくさんの内容で、なんと 税込1,800円!
こんなに豪華で、いいのかな...?

2人:こ、これはもう...

\買うしかないネ☆/

torarin



ICOM京都大会開催記念 特別企画
京博寄託の名宝 ─美を守り、美を伝える─

■会期:2019(令和元)年8月14日(水) ~ 9月16日(月・祝)
※2019年9月7日(土)は無料観覧日
■会場:京都国立博物館 平成知新館
■休館日:月曜日
※2019年9月2日(月)、 9月16日(月・祝)は開館

■開館時間:
火~木・日曜日、9月7日(土): 9:30~17:00(入館は16:30まで)
金・土曜日(9月7日を除く): 9:30~21:00(入館は20:30まで)

■観覧料:
一般  520円(410円)
大学生 260円(210円)

※( )内は20名以上の団体料金。
※大学生の方は学生証をご提示ください。
※高校生以下および満18歳未満、満70歳以上の方は無料です(年齢のわかるものをご提示ください)。
※障害者手帳等(*)をご提示の方とその介護者1名は、観覧料が無料になります。
 (*) 身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、戦傷病者手帳、被爆者健康手帳
※キャンパスメンバーズ(含教職員)は、学生証または教職員証をご提示いただくと無料になります。
\期間限定で3館(京博・京都文化博物館・京都国立近代)相互割引もあるリーン♪/
詳細は、相互割引のお知らせ―2019年9月1日(日)~7日(土)

■関連土曜講座
\8月24日開催☆土曜講座/
講師は、大きい動物が苦手(ボク含む)な呉研究員だリン♪
あー呉研究員に好きになってもらい隊...
〇8月24日(土)13:30~15:00
「寄託制度と博物館」
 呉 孟晋(京都国立博物館 主任研究員)
〇9月14日(土)13:30~15:00
「モノから聞こえる物語 ―「唐鏡」はどこから来たのか―」
 永島 明子(京都国立博物館 教育室長)
 詳細はこちら

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