開催概要
展覧会名 | 特別展 時宗二祖上人七百年御遠忌記念 国宝 一遍聖絵と時宗の名宝 |
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会期 | 2019年4月13日(土)~ 6月9日(日) 前期:2019年4月13日(土)~ 5月12日(日) 後期:2019年5月14日(火)~ 6月9日(日) ※会期中、一部の作品は上記以外にも展示替を行います。 |
会場 | 京都国立博物館 平成知新館 |
交通 | JR、近鉄、京阪電車、阪急電車、市バス 交通アクセス |
休館日 | 月曜日 ※ただし、月曜日が祝日・休日となる場合は開館し、翌火曜日を休館とします。 ※2019年4月29日(月・祝)から5月6日(月・休)までは続けて開館し、5月7日(火)を休館とします。 |
開館時間 | 火~木・日曜日 9:30~18:00(入館は17:30まで) 金・土曜日 9:30~20:00(入館は19:30まで) |
観覧料 |
一 般 1,500円(1,300円) 大学生 1,200円(1,000円) 高校生 900円 (700円) ※( )内は20名以上の団体料金。 ※中学生以下は無料です。 ※障害者手帳等(*)をご提示の方とその介護者1名は、観覧料が無料になります。 *身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、戦傷病者手帳、被爆者健康手帳 ※大学生・高校生の方は学生証をご提示ください。 ※キャンパスメンバーズは、学生証または教職員証をご提示いただくと、各種当日料金より500円引きとなります。 【お得な前売りチケット】
●早割ペアセット券 *販売を終了しました
●200組限定!オリジナルグッズセット券 *販売を終了しました ●前売券 *販売を終了しました 【販売場所】 ローソンチケット(Lコード:54250)、セブン-イレブン、チケットぴあ(Pコード:769-467)、イープラスなど主要プレイガイド、コンビニエンスストア、近鉄主要駅(*)、特別展「国宝 一遍聖絵と時宗の名宝」公式オンラインチケット(*) *近鉄主要駅、公式オンラインチケットでは前売・当日券のみ販売
<奈良国立博物館「国宝の殿堂 藤田美術館展」との相互割引> |
ワークショップ | 会期中、絵巻を実際に手に取りながら鑑賞するワークショップを開催します。 詳細は一遍さんを探そう!~さわって楽しむ絵巻物~ |
記念講演会 |
●4月13日(土)*終了しました。 ●4月27日(土)*終了しました。 ●5月11日(土)*終了しました。 ●5月18日(土)*終了しました。 ●5月25日(土)*終了しました。 【時間】13:30~15:00 【会場】平成知新館 講堂 【定員】200名 【料金】無料(ただし「国宝 一遍聖絵と時宗の名宝」展の当日の観覧券が必要) 【参加方法】12:00より、平成知新館1Fグランドロビーにて整理券を配布します。定員になり次第、配布を終了します。 |
キャンパスメンバーズ向け講演会 |
京都国立博物館キャンパスメンバーズ会員校の学生及び教職員を対象に、本展示の見どころなどをご紹介する講演会を開催します。 ●4月26日(金)17:00~18:00 *終了しました。 日程や参加方法など、詳細は 特別展「国宝 一遍聖絵と時宗の名宝」キャンパスメンバーズ向け講演会 |
記念イベント |
●研究発表と座談会「一遍聖絵と遊行上人縁起絵」*終了しました。 【日時】4月20日(土)13:00~17:00(受付12:30~) 【会場】平成知新館 講堂 【定員】150名 【料金】無料(ただし「国宝 一遍聖絵と時宗の名宝」展の当日の観覧券が必要) ●記念イベント「時宗声明と踊躍念仏」*終了しました。 【出演】時宗京都声明研究会 【日時】4月28日(日)13:30~15:00 【会場】平成知新館 講堂 【定員】200名 【料金】無料(ただし「国宝 一遍聖絵と時宗の名宝」展の当日の観覧券が必要) 【参加方法】12:00より、平成知新館1Fグランドロビーにて整理券を配布します。定員になり次第、配布を終了します。 |
展覧会図録 | 南門および平成知新館内ミュージアムショップにて販売中です。 一冊2,500円(税込)(A4判変型・282頁・掲載作品132件) 通信販売はこちら 朝日新聞SHOP |
主催 | 京都国立博物館、朝日新聞社、時宗、時宗総本山清浄光寺(遊行寺) |
協賛 | 京阪ホールディングス、竹中工務店 |
協力 | 公益財団法人仏教美術研究上野記念財団、日本香堂、楽浪文化財修理所 |
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展覧会の見どころ
踊り念仏で知られる時宗は、宗祖一遍(1239~89)が鎌倉時代に開いた宗派です。一遍は念仏をとなえることで誰もが往生をとげられると説き、全国を行脚(遊行)して、念仏札を配り(賦算)、布教につとめました。この時宗を教団として整備し、大きく発展させたのが二祖の真教(1237~1319)でした。2019年に真教の七百年遠忌を迎えるのを記念して、時宗の名宝を一堂に会する展覧会を開催いたします。
本展では、全国各地を遍歴した一遍の生涯を描いた国宝「一遍聖絵」(清浄光寺(遊行寺)蔵)をはじめ、真教の足跡もつづられた「遊行上人縁起絵」、一遍や真教ら歴代祖師の肖像画や肖像彫刻など、時宗の名宝の全貌をご紹介いたします。なかでも、日本を代表する絵巻であり、中世の歴史を語る上でも重要な作品である「一遍聖絵」については、12巻全巻を公開します。
また、展覧会の事前調査によって発見された作品など、新たな研究成果もあわせてご覧いただきます。
1章 浄土教から時宗へ
時宗の宗祖一遍の、阿弥陀浄土への信仰はどのように生まれたのだろうか。その源流には、中国で説かれ、日本で独自に発達、展開をとげた浄土教の教えがあるだろう。『一遍聖絵』などに描かれた一遍の生涯を紐解くと、熊野明神への信仰、善光寺阿弥陀、当麻曼荼羅や二河白道図などの作例、あるいは法然、證空といったさまざまな人々からの影響をうけていることがわかる。本章ではそれらに関する作品をご覧いただき、一遍にいたるまでの阿弥陀信仰の流れを概観する。
2章 時宗の教え 一遍から真教へ
鎌倉時代にはじまる、いわゆる鎌倉新仏教のなかでは、時宗は後発ともいえるが、たちまちにして信仰をあつめた。それは一遍が各地を遊行し、阿弥陀の名号が書かれた札をくばる賦算や踊り念仏などを通じて、人々からの信仰をあつめたからにほかならない。一遍は遊行を自身一代限りと考えていたようだが、二祖の真教が教団として組織化をはかった。本章では両上人の肖像や名号にくわえ、遊行の様相を偲ばせる絵巻類、道具類などから、時宗初期の信仰の姿をうかがう。
3章 国宝 一遍聖絵の世界
日本各地を遊行し、多くの人々に救済を施した一遍。その生涯を全12巻に及ぶ長大な絵巻として表した作品が、国宝『一遍聖絵』である。一遍十回忌にあたる正安元年(1299)に完成したとみられ、六条道場歓喜光寺の開山であり、一遍の近親・高弟とされる聖戒が詞書を撰述し、謎の絵師・円伊によって描かれた。本絵巻には、各地の風景や人々の姿が細密に、そして情趣豊かに描き出される。本章では、中世絵巻を代表するこの名品全12巻の細部に迫り、その魅力を存分にご堪能いただきたい。
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- 国宝 一遍聖絵 円伊筆
巻二(部分)
神奈川・清浄光寺(遊行寺)
(この場面は前期展示)
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- 国宝 一遍聖絵 円伊筆
巻七(部分、踊り念仏の様子)
東京国立博物館
(前期展示)
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- 国宝 一遍聖絵 円伊筆
巻十二(部分、一遍臨終の場面)
神奈川・清浄光寺(遊行寺)
(この場面は後期展示)
4章 歴代上人と遊行 時宗の広まり
真教のあと遊行上人の座は智得、呑海、安国、一鎮、託何らが代々継承し、京都の七条道場を拠点としながら全国各地をまわった。このような歴代上人たちの活動によって時宗は全国に広まっていった。一方で呑海は藤沢に道場を開き、遊行を退いたあとは藤沢に独住することもはじまった。本章ではこれら上人たちの肖像や墨跡をご覧いただく。歴代遊行上人の肖像彫刻は、七条道場が運慶末裔による七条仏所に隣接していたこともあり、当時の有力仏師によるものも多い。
5章 時宗の道場とその名宝
時宗では寺院を、修業の場ということから道場と呼ぶ。当時のみやこであった京都や、幕府のおかれた鎌倉周辺、さらには全国の要所にも多くの道場が築かれた。本章では、それら時宗道場のなかで、藤沢および京都、滋賀の地を中心とする道場ゆかりの名宝の数々をご覧いただく。本展覧会の事前調査による新発見の作品や、通常はなかなか展覧会に出陳されない尊像なども、真教のご遠忌を記念し特別に出陳される。また時宗道場を描いた『洛中洛外図屏風』にも注目いただきたい。