トラりん:夜の博物館はなんだか薄気味悪いなぁ。
でも博物館の見廻りはボクの大事なお仕事だリン。
トラりん:あれ?こんな時間に人が...
トラりん:か、刀を持ってるリン!!きっと危ないヤツだ...。
トラりん:こっそり後をつけてボクの虎眼流で討ち取るリン!
トラりん:このお部屋に入っていったようだリン。
トラりん:なになに、『と う け ん を た の し む』。。。
刀の展示をしているお部屋みたいだリン。
トラりん:本当だ! 刀が一杯あってキラキラしてるリン!
?? :とりゃっ!
トラりん:?!
トラりん:不意打ちとは卑怯だリン!
末兼 :ごめんごめん。トラりん、こんばんは。
特集陳列『刀剣を楽しむ―名物刀を中心に―』担当研究員の末兼です。
今日は刀の展示を説明するよ。
トラりん:末兼さんだったリンね...。
不意打ちなんて卑怯だリン!怖かったリン(涙)
末兼 :あれれ、そんなに怖かった?
実はね、これは今から紹介をする「刀剣を楽しむー名物刀を中心にー」を
トラりんに楽しんでもらおうと思ったんだ。
でも、怖がらせちゃったんなら、ごめんね。
トラりん:こ、怖がってなんかいないリン!
刀の一本や二本、余裕だリン!(汗)
末兼 :さすがトラりんだね。
じゃあ、さっそく展示のみどころを紹介するよ。
トラりん:よろしくだリン!
末兼 :まずはこの刀を見てごらん。
トラりん:なんだか変わった形をしている刀だね。
末兼 :これは重要文化財で薙刀を刀に改造したものだよ。
足利将軍家伝来の名物刀剣で、
骨喰藤四郎(ほねばみとうしろう)って言うんだ。
トラりん:骨...!
末兼 :骨喰の異名は『斬り付ける真似をするだけで、
敵の骨が砕けて死んでしまう』という伝説からついたんだ。
トラりん:ええ!? ものすごく恐ろしい事をサラッと言うリンね...。
末兼 :それくらい鋭い斬れ味だったんだろうね。
末兼 :次は江戸時代を代表する刀鍛冶、長曽根興里の刀だよ。
一般的には号である『虎徹』の名前で知られているね。
トラりん:スラッとしてて無骨だけど力強い印象だリン。
末兼 :興里は何度も銘(刀の茎に彫られたサイン)を変更していて、
この刀は『興』の字の下がひらがなの『い』に見えることと、
『虎』の字の最終画が虎の尻尾のように跳ね上がっているから
『イオキハネトラ』と呼ばれる時代のものだよ。
トラりん:とら!!
末兼 :ん? トラりんどうしたの?
トラりん:虎って書いてある... 格好いいリン...。
ボクも刀が欲しくなってきたリン...。
末兼 :え? ちょ、ちょっとトラりん!?
トラりんは、既に"マイ刀"を持っているじゃない。
とっても格好いいよ。
トラりん:本当?!
実はね、毎日ちょっとずつ腕を磨いているんだリン。
末兼さん、見てリン♪
とう! やあ!
※トラりんが持っている刀はレプリカです。
末兼 :うんうん。
なかなかサマになっているね。格好いいよ。
でも、展示室では刀を振り回さないでね(汗)
トラりん:あっ、ごめリン...。
ところで、『刀剣を楽しむ─名物刀を中心に─』では、
通常の音声ガイドとは別に内容書下ろし&豪華声優陣による
刀剣乱舞特別版をご用意しているリンね?
末兼 :そうなんだ。
二通りの楽しみ方があるので、トラりんもそれぞれ聞いてみて、
その差を楽しんでね。
トラりん:末兼さんが海外出張中にWi-Fiを借りて入稿した綱渡り企画だったリン...。
末兼 :スミソニアン博物館の皆様、その節は大変失礼いたしました。
トラりん&末兼:ぜひ聴いてね~。
◎特集陳列 刀剣を楽しむ─名物刀を中心に─
日程 :2015年(平成27年)12月15日~2016年(平成28年)2月21日
※「名物骨喰藤四郎」と「名物髭切・鬼切」は
1月17日までの展示となります。
会場 :京都国立博物館 平成知新館 特別展示室