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2019年2月22日

特別企画「中国近代絵画の巨匠 斉白石」を見に行くリン♪エピソードⅡ

こんにちリン!
トラりんだリン!

torarin

みんな、前回の「虎ブログ」、特別企画「中国近代絵画の巨匠 斉白石」を見に行くリン♪エピソードⅠを楽しんでもらえたかな☆
今日も、呉研究員からここに来るように言われたリン!

展示作品の数も多いようだし、今日はどんなお話を聞かせてもらえるのかなぁ♪
呉研究員は、「来ればわかるから」って言っていたけど...
ひとりじゃ、わかるわけないリン=3
呉研究員、早く来ないかなぁー☆ふんふふんふ♪(はなうた)

植松研究員:トラりん、はじめまして。

torarin

トラりん:ビクッ!!!!!

植松研究員:・・・・・・

トラりん:??????

植松研究員:・・・・・・

トラりん:え、どちら様?

torarin

植松研究員:呉研究員に呼ばれて東博から来た植松です。

トラりん:東博?
トーハクくんとユリノキちゃんがいる、「あの」東博?

植松研究員:うん、その「東博」だよ。

トラりん:じゃあ、トーハクくんが腰に下げている袋には何が入っている?

torarin

植松研究員:クッキー。

トラりん:ユリノキちゃんの洋服の色は?

torarin

植松研究員:ピンク。

トラりん:ほ...本物のようだリン!!!

torarin

植松研究員:東京国立博物館で中国絵画を担当する学芸員だよ。
学生のときにアクの強さに惹かれて、中国の絵画が好きになったの。
生まれも育ちの花のお江戸だけど、しばらく鹿さんのいる奈良で働いたこともあるから、関西は懐かしいな。
ちなみに、この展覧会は去年の秋にトーハクでも開催したんだよ。

トラりん:トーハクでも?!!

植松研究員:去年は、日本と中国がお互いに仲良くしましょうというお約束の「日中平和友好条約」を結んでからちょうど40年だったんだ。
これを記念して中国で一番有名な「かわいい」水墨画が日本にやってきたわけ。
日本と中国が仲良くなった40年ちょっと前の1972年には、トーハクのおとなりの上野動物園にジャイアントパンダのカンカンとランランが来たから、今回も「かわいい」つながりだね。
東京をはじめとする関東の人たちはもちろん、日本に旅行に来た中国の人たちもたくさん見に来てくれたよ。

トラりん:日中平和友好条約締結から40年というのは、今回の日中平和友好条約締結40周年記念特別企画「中国近代絵画の巨匠 斉白石」という展示タイトルの中にも出てくるよね☆
ボクも中国絵画に興味があるから、日本と中国の交流が増えてとってもうれしいリン♪
京博でも、たくさんのおともだちに展示を楽しんでもらえるといいなぁ♪

植松研究員:そうなるといいよね。
それじゃあ、早速展示室へ作品を見に行こうか。

トラりん:えっ?!
で、でも...ボクは、ここで呉研究員と約束しているし...
京博のみんなから、知らないひとにはついていっちゃだめって言われているし...

植松研究員:あれ?
トラりんの足元になにやらメモが、置いてあるよ。

トラりん:え?メモ?
なんだろう?
ガサガサガサ......

torarin

植松研究員:じゃ、行こうか。

トラりん:え・・・・・・

torarin


植松研究員:はじめに、トラりんといっしょに見たい作品は、こちらだよ。
「桃花源図(とうかげんず) 斉白石筆(北京画院所蔵)」(通期展示)。

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トラりん:桃の花のピンクがかわいいけど、山の色ともマッチしていて全体的にとってもおしゃれな色づかいだね!
中国には行ったことがないけど、BGM付きで脳内に景色が広がるリン☆
あっ!お家があるね!
人はいないみたいだけど、誰か住んでいるのかなぁ...?

植松研究員:陶淵明(とうえんめい)という中国で有名な詩人が詠んだ、理想郷を描いた絵だよ。
桃の花が咲き乱れ、そこに住む人はみんな仲良し。
詩に詠まれているように、ここに迷い込んだ漁夫を描かないのは、理想郷に住む人たちを邪魔したくないからと、作者の斉白石は画面右上に墨で書きこまれた文章で言っているよ。
こういうところが斉白石の面白いところだね。

torarin

トラりん:斉白石の理想郷の住人たちへの気遣いが、そのまま絵に表れているんだね☆

植松研究員:続いては、「和平図(わへいず) 斉白石筆(北京画院所蔵)」(通期展示)。

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トラりん:この鳥は...鳩?
これまで見た斉白石の作品名は「梅」や、「鷹」と入っていて、タイトルを見てなにが描かれているのかわかるものが多かったよね。
この作品には、「鳥」や「鳩」という文字は入っていないけど...「和平」ってなんだろう?
あ、鳩じゃなくて、これがこの鳥の名前なのかな?!

植松研究員:「和平」は中国語で「平和」のことだよ。
中国でも「平和」の象徴といえば鳩なんだ。
斉白石は、晩年にあたる1950年代に「平和の鳩」という画題をよく描いているんだ。
「ラストエンペラー」で知られる清朝の崩壊から日中戦争まで、人生の大半を戦乱の中に過ごした白石にとって、ようやく訪れた平穏な暮らしは、ものすごく尊いものであったことが伝わってくる作品だよね。

torarin

トラりん:人生の大半を戦乱の中で...
ボクも、平和であることを感謝して生きるリン!
ことばを使わなくとも、斉白石は絵でたくさんのことを教えてくれるんだね。
「日中平和友好条約締結40周年記念特別企画」にぴったりだリン☆

植松研究員:最後は、「「吾狐也(われこなり)」白文印(はくぶんいん)(北京画院所蔵)」(通期展示)。

torarin

トラりん:ん?!
ハンコ?
斉白石は絵を描く以外に、ハンコも作っていたの?
うーん、なんて書いてあるんだろう...

植松研究員:「吾狐也(われこなり)」、つまり「私はキツネです」という意味。
キツネは小心者で疑い深い動物だよね。
この印を彫った1936年は動乱が続いていて、不安におびえながら日々を過ごしている状況を茶化して、自らの性格を卑下して言っているんだ。

torarin

トラりん:それを、なぜハンコで...

植松研究員:印を刻むことは、中国の文人たちの間では書画と同等の芸術とされていたよ。
小さな印面に自分の技術や知識、想いを盛り込んで表現したんだ。
あえて自分の弱さをみんなに知らせているのかな。
斉白石の飾らない人柄が感じられるね。

トラりん:こちらの紙は、なにが彫られているのかわかりやすいようにおしてくれているんだね☆
上はハンコの部分だと思うけど...下はなに?
ふたつでひとつのような形だけど...
ハッ!秘密の暗号的な使われ方をするのかな?!

torarin

植松研究員:これは、「側款(そっかん)」の拓本だよ。
印の側面に彫った文字を読みやすくするために、墨をつけて拓本をとったものなんだ。
斉白石が印を彫った時の心境などを刻んでいるよ。
実はさっきの「なぜこの文字を彫ったか」の説明は、この文章を読み解いたもの。
小さな石の面に彫刻刀でこつこつと文字を刻んでいくのは、絵を描くときとまた違った楽しみがあるだろうね。
小さな印だけど、作者の思いがぎゅっと詰まっているんだね。

torarin

トラりん:ぎゅっと!!
なんだかドラマチックだリン!

植松研究員:中国の芸術家は、西洋や近代の日本の芸術家のように、絵なら絵、彫刻なら彫刻、書なら書というようにひとつのことだけを専門にして突き詰めたわけではないんだよ。
斉白石はもちろん絵画が得意だったけれども、その時どきの心境で、絵画だけでなく詩文、書法、印章と自由自在に使い分けて、自分が感じたことを表現したんだね。

torarin

トラりん:そうなの?!!
どうりで、いろいろな作品が展示されているわけだリン!
なんでもオールマイティにこなす中国の芸術家は、すごいリン!!
植松研究員、今日は本当にありがとリン♪
はじめに、怪しいひとだと思ってしまって、ごめリン...

植松研究員:こちらこそ、トラりんと展示を見られてうれしかったよ。
2月24日(日)まで、東博では中国の唐時代の有名な書家・顔真卿(がんしんけい)の展覧会を開いているんだ。
特別展「顔真卿 王羲之を超えた名筆」
京都でかわいい水墨画を見て、東京で心を震わせるようなすばらしい書の名宝を見てほしいな。
みんな、ぜひ東博にも遊びに来てね。

トラりん:ボクも、東博の展示を見てみたいな☆
東博のみんなにもよろしくリン♪
植松研究員のおかげで、特別企画「中国近代絵画の巨匠 斉白石」を、ますますみんなに楽しんでもらえる展示にできそうだリン!

torarin

つぎは、呉研究員来てくれるのかなぁ...

torarin

つづく☆



おまけ☆

呉研究員とおなじく、植松研究員も大きい動物が苦手らしいリン...
※呉研究員登場の「虎ブログ」参照

torarin


日中平和友好条約締結40周年記念 特別企画
中国近代絵画の巨匠 斉白石

■会期:2019年1月30日(水) ~ 3月17日(日)
※会期中、展示替えを行います。
 前期:2019年1月30日(水)~2月24日(日)
 後期:2019年2月26日(火)~3月17日(日)
■会場:京都国立博物館 平成知新館2F-1~4
■交通:JR、近鉄、京阪電車、阪急電車、市バス
■休館日:
月曜日
※ただし、月曜日が祝日・休日となる場合は開館し、翌火曜日を休館とします。
■開館時間:
火~木・日曜日:午前9時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで)
金・土曜日:午前9時30分~午後8時(入館は午後7時30分まで)

■観覧料:
一般  520円(410円)
大学生 260円(210円)
高校生以下および満18歳未満、満70歳以上の方は無料です(年齢のわかるものをご提示ください)。
※( )内は20名以上の団体料金。
※大学生の方は学生証をご提示ください。
※障害者手帳等(*)をご提示の方とその介護者1名は、観覧料が無料になります。
 (*) 身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、戦傷病者手帳、被爆者健康手帳
※キャンパスメンバーズは、学生証または教職員証をご提示いただくと無料になります。
天皇陛下御在位30年を慶祝して、2019年2月24日(日)は無料観覧日といたします。トラりんも登場します。

■関連映像
  平成知新館2Fミュージアムラボラトリーでは、会期中
  「斉白石の作品と生涯」(約10分)を上映しています。
  詳細はこちら

■関連土曜講座:
  ○2月23日(土)午後1時30分~午後3時
  「木匠から巨匠へ:斉白石の人生と芸術」
  ○3月9日(土)午後1時30分~午後3時
  「斉白石の絵画における現代性」
   詳細はこちら

■関連イベント:
  中国茶会
  【日 程】2019年3月16日(土)、17日(日)
  【場 所】京都国立博物館 茶室「堪庵」(博物館「東の庭」奥)
  【定 員】16名×1日6席
  【料 金】1,000円(中国茶と菓子付き)※別途、当日の観覧券が必要
  時間など詳細はこちら




今回、お話を聞かせてくれた植松研究員の1089ブログ「斉白石作品のたのしみかた」も、ぜひ読んでみてね♪

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