新型コロナウイルス感染症の感染予防・拡散防止のため、開催延期となっている本展につきまして、会期を変更して開催することを予定しております。
特別展「聖地をたずねて-西国三十三所の信仰と至宝-」会期変更のお知らせ
ただし、今後の新型コロナウイルス感染症の状況によっては、中止または変更する可能性がございます。随時、京博ウェブサイト・公式Twitterにてお知らせいたしますので、ご来館の際は最新情報をご確認ください。
こんにちリン!
トラりんだリン!
_人人人人人人人人_
> 特別展が延期 <
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きっと、みんなも楽しみにしてくれていたと思うから、とっても残念だリン...
でも、こんなときだからこそ!
「京博PR大使」のボクに、できることがあるはずだリン!!
すでに、特別展「聖地をたずねて─西国三十三所の信仰と至宝─」を予習したけど、もっともーっと詳しくなって、みんなにより展示を楽しんでもらえたらうれしいリン♪
虎ブログ:予習編 EP1
でも、ひとりで予習するのは思った以上にハードルが高いリンっ!
・・・(電話の音)トゥルルルートゥルルルー・・・
ん?
誰からだろう?
もしもしー、トラりんだリン☆
(上杉研究員)
こんにちは、トラりん。
今どうしているかな?
(トラりん)
その優しい声は...
上杉研究員っ☆
なになに、どうしたのー?
ぼくは今テレワーク中だけど、トラりんの特別展の予習ブログを読んで、いっしょに展覧会について予習ができたらいいなと思って電話したんだ。
テレビ会議ができる部屋があるから、トラりん、そこへ行ってくれるかな。
もうっ☆
上杉研究員とボクの心はつながっているようだリン♪
いま移動するから、待っていてね!
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前回の予習では、特別展のチラシで、西国三十三所が観音さまのパワーが秘められている場所だとお勉強していたね。
うん!
その観音さまたちが京博に集まるなんて、とってもすごい機会だリン☆
そもそも、トラりんは観音さまがどんな仏さまかわかるかな?
うーん...
観音さまは、キラキラしていて優しくほほえんでいるイメージだリン!
そう!
観音さまはとっても優しいんだ。
その優しさからか女性的に表現されることも多い慈悲の菩薩なんだよ。
でもなんで「観音」っていうの?
おっ、トラりん、まったくおなじ質問が『観音経』(観世音菩薩普門品)というお経に出てくるよ。
人々をいつも観ていて、困っている人の「観音さま、助けて!」という声(音)を聞くと、すぐに助けてくれるから「観音」さまっていうんだ。
そういう意味があったのかっ!
困っている人をほっとけないんだね☆
うん。
それにね、「言うとおりにしなさい」って上から言うんじゃなくて、教えを聞く人が「このひとが言うことなら信じられる」と思っている者に姿を変えて教えを説いてくれるんだ。
優しいリンっ!
『観音経』(観世音菩薩普門品)には、仏さまや毘沙門天、王さまや子供など、33通りの姿が例として説かれているよ。>
33通り?
33っていう数字は...三十三所とおなじだリン!
よく気づいたね!
これが三十三所の数字の由来と言われているよ。
「三十三」にそんな意味が!!
姿を変えてみんなを助けるから、観音さまには色々な姿があるんだ。
千手観音や十一面観音?
えっ、トラりん、よく知ってるね!
ほめられてうれしいっ☆。・
『トラりんと学ぶ日本の美術② 神仏への祈り』で、淺湫研究員と伊藤AFに教えてもらったリン♪
虎ブログ:『トラりんと学ぶ日本の美術② 神仏への祈り』発売中だリン♪
しっかり覚えていて、えらい!
千手観音や十一面観音は変化観音といって、観音さま(聖観音)が変身した姿なんだ。
おなじ観音さまなのに、なぜ、ちがう姿をしているんだろう...?
うん。
姿にはそれぞれ意味があるんだ。
例えば千手観音の千本の手はすべての人を助ける、という意味だよ。
手には蓮華、水差し、剣など、いろいろな物を持っているけど、それぞれご利益が違って、人々のどんな願いでもかなえられることを表してるんだ。
姿や持ち物にも意味があるんだね。
今回の特別展にはスタンダードな観音さま(聖観音)の他に、千本の手の千手観音、怒った顔の馬頭観音、十一の顔をもつ十一面観音、三つ目で縄をもつ不空羂索観音、十八本の手の准胝観音、座って如意宝珠をもつ如意輪観音と、全部で7つの姿の観音さまが集合するよ。
7つの姿!
この7つの観音さまが平安時代末期に大活躍するんだ。
平安時代末期に?
なんで??
仏教では、お釈迦さまが亡くなってから、時間が経つほど仏教は衰えていくと考えられているんだ。
2000年後には、教えはあるけど、修行する人も悟る人もいない末法という時代に入るとされているよ。
それが日本では、平安時代末期の永承七年(1052)と考えられていたんだ。
ど、どうしたらいいの?!
この世は環境が悪くて修行できないから、仏さまの世界(浄土)へ行ってそこで修行して悟ろうとしたんだ。
う~ん。
おうちだとお勉強できないから、図書館でお勉強するみたいなこと?
まあそうだね。
この世はダメだから、あの世。来世への関心が高まったんだ。
あの世はいいところなの?
この世での行いによるよ。
でも基本、地獄・餓鬼・畜生・修羅・人・天の6つの苦しみの世界、六道を生まれ変わる輪廻を繰り返すんだ。
輪廻から抜け出すには仏さまの世界に生まれるしかないんだよ。
天も苦しみの世界なの?
天は楽しいことばかりというけど、やっぱり寿命があって、楽しいだけにそれを失う苦しみは地獄の16倍と言われているよ。
地獄や餓鬼の恐ろしさは展示される国宝「六道絵」のうち「閻魔王庁図」(滋賀・聖衆来迎寺所蔵)や国宝「餓鬼草紙」(京都国立博物館所蔵)から伝わるかな?
国宝「六道絵」のうち「閻魔王庁図」(部分)(滋賀・聖衆来迎寺所蔵)<展示期間未定>
国宝「餓鬼草紙」(部分)(京都国立博物館所蔵)<展示期間未定>
地獄の16倍!
やだぁぁぁあああ!(泣)
天も怖いし、地獄はぜったいに行きたくないリン...
上杉研究員!どうすればいい教えてほしいリン!!!
平安時代の人たちもおなじ気持ちだったんだね。
極楽浄土に生まれたいと阿弥陀仏に願い、六道に生まれたくないと7つの観音さまに願ったんだ。
7つの観音さま!!でも六道なのに七観音さま?
トラりん、するどい!
六道にはそれぞれ担当の観音さまがいるんだ。
地獄×聖観音
餓鬼×千手観音
畜生×馬頭観音
修羅×十一面観音
人×准胝観音・不空羂索観音
天×如意輪観音
この世界、人道の担当を真言宗では准胝観音、天台宗では不空羂索観音とするから全部で7つとなるけど、六道に落ちないよう六観音が助けてくれるんだよ。
観音さま、すごいリン!
頼もしいリンっ☆
展覧会がいつから開催できるかわからないけど、今できることをそれぞれ一生懸命頑張っていれば、観音さまはきっと観てくれているよ。
うんっ!
ボク、京博PR大使としてがんばるリンっ!
上杉研究員のお話を聞いて、特別展「聖地をたずねて─西国三十三所の信仰と至宝─」が、ますます楽しみになったリン!
みんなのわくわくも大きくなったかな♪
また、京博で会える日を楽しみにしているリン☆
(2人)
\たのしみっ♪/