こんにちリン!
トラりんだリン!
九州国立博物館に遊びに来たリン!
(トラりん)
久しぶりのきゅーはく!!!きょうは4階にある文化交流展示室を案内してもらえることになったよ!いったいどんな作品に出会えるのかな?
(今井研究員)
トラりん!こっちこっちー!
(トラりん)
ん?ボクを呼ぶ声がする...
こんにちは!九州国立博物館の今井です。よろしくね!
今井研究員、はじめましてだリン!
文化交流展示室の中央ガイダンスエリアでは、映像と模型で展示室をご案内しています。トラりん、いまどこにいるか分かるかな?
うーん、このへん?
そうそう!今は展示室の真ん中にいるね。きゅーはくは、「日本と日本の周りの国々がどんなふうに付き合ってきたか」という歴史を展示している博物館です。この文化交流展示室は、旧石器時代から始まって、江戸時代の終わりまでを展示しているよ。
ぐるーっとお部屋を歩いていくと、時代が新しくなっていくんだね!
そうだよ!順番に回ってみるもよし、好きな時代に飛び込んでみるもよし、好きなように楽しんでね!きょうは、この文化交流展示室の展示作品の中から、いくつかトラりんに紹介したいと思っています。さぁ、一緒にいってみよう!
れっつごー!
最初に紹介するものは、じゃん!こちら!
どでかいやじるし↙だリン!
あはは、たしかに大きな矢印にも見えるよね。これは「いかり」というものだよ。何に使うものか分かるかな?
うーん...さきっちょがとがっているから、なにかにつきさすものかな?
お、いい線いってるね!ヒントは海。船についているものだよ。
おふね?
トラりんのいる京博は、海が近くにないから、なじみがないかもね。いかりは船が潮に流されて行かないようにするための重しなんだよ。トラりんは、「蒙古襲来」って知っている?
猛虎!?
残念!そっちの「もうこ」じゃないんだ。鎌倉時代に、モンゴル帝国が2度にわたって日本に攻めてきた「元寇」という出来事があるんだけど、それを蒙古襲来とも呼ぶんだよ。その蒙古襲来の2回目に、すっごく強い風が吹いて、モンゴルの軍船が日本のそばで沈んでしまったんだけど、いかりだけが海底に残っていたの。
こんなに大きないかりを使っていたなんて、よっぽど大きなおふねだったんだね!でも、おふねは沈んだのに、どうしていかりだけ残ったの?
船は強い風に揺られて、ぶつかり合って壊れてしまったけど、いかりは「重し」だから海底で動かずにそのまま残っていたんだよ。その上、潮の流れの具合なども相まって、すっかり埋まってしまっていたんだ。
よく発見したリン!海底ロマンだリン...!
このいかりには、石の部分と木の部分があるでしょ?海底で発見されたときは、石と木が組み合わさった状態だったんだ。ここに展示してあるいかりの石の部分は、実際に海の底から引き上げた本物。木の部分は展示するのが難しいから、発見されたときの形を参考にして、きゅーはくで複製をつくったんだよ。もっと詳しい説明は、YouTubeのkyuhakuchannelでも紹介しているから見てみてね!
■文化財のヒ・ミ・ツ「モンゴル軍船の椗」
https://www.youtube.com/watch?v=xUVz-sV4rRI
おともだちのみんな!「やじるし↙」だけに、れっつちぇっくだリン!
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さて、それでは蒙古襲来からずっと時代をさかのぼって、今度は遣唐使船の模型を見てみよう。
かっこいいおふねだリン!
7世紀から9世紀にかけて、日本は国の形を整えるのに、唐という国を参考にしていたよ。だから、唐の国の皇帝に色々な贈り物をして、代わりに唐の国の進んだ技術や文化やものを持ち帰ってきたんだ。これは、その唐の国に行くお使い、「遣唐使」が乗っていた船、遣唐使船の模型だよ。ただ、さっきの蒙古襲来の船とは違って、遣唐使船は実物が1つも見つかっていないんだ。正確にはどんな船かは分からないけど、絵巻物などを参考に、「こんな船だったんじゃないかな?」と形にしたのがこの模型なんだよ。
実物がないのに、とってもこまかいところまで作ってあるリン!
実はこの船、船の中がどうなっているか見えるんだよ。わざと穴をあけて、船の中が横から見えるようにしてあるの。それから、ほら、あそこに何があるかわかるかな?
あっ!いかり?
正解!遣唐使船のような大きな船には、必ずいかりがあるんだよ。
ほんとだ!勉強になったリン!ボクもなんだか、おふねに乗りたくなってきた~♪
お!それじゃあ、トラりんも、遣唐使船に乗ってみようか!
え!?
すごいリーン!!!!(思わずタイ○ニック)
船のへさきに立っていよいよ出発だね!ここは文化交流展示室の第8室、遣唐使船をイメージしています。奥の部屋には、日本から唐に持って行ったものを展示してあるよ。これは真綿(まわた)。かいこのまゆを広げて、形を整えたもの。シルクだね。今回は特別に、トラりんに手に持ってもらおう。
すりすり...
真綿のほかに、椿からとった油、それに甘葛(あまづら)という、ツタの樹液を煮詰めた甘い汁も運んでいるね。この時代はお砂糖がないから、甘いものは珍しかったんだよ。
じゅるり...
ふふふ、おなかがすいてきた?そのほかには、日本で造られた銀貨、水晶や真珠、砂金、瑪瑙(めのう)などの貴重できれいなものをたくさん持っていったよ。これは夜光貝でつくった貝匙(かいさじ)。奄美大島や沖縄の暖かい海にしかいない貝でつくられた、とっても貴重なものなんだよ。おともだちのみんなに良く見せてあげてね。
ボクサイズの大きなすぷーんだリン!つやつやしてキレイ☆
これは遣唐使の正使(せいし)、つまり日本を代表して唐の皇帝にごあいさつする人が着ていた衣装だよ。
笏(しゃく)を持ったつもりで...遣唐使トラりん!(今井研究員といっしょ☆)
じゃあ、お隣りの部屋に行ってみよう。今度は唐の国から持って帰ってきたものだよ。
えきぞちっくだリーン!
この鴛鴦(おしどり)の文様の錦、華やかな織物でしょう。
ピヨピヨ🐣
ガラスでできた器や焼き物。日本ではまだ作る技術がなかった、色鮮やかなものがたくさんあるね。正倉院の宝物として、見覚えのあるものも多いと思うよ。
ムム?なんだかお鼻がムズムズするリン...
さすがトラりん!鼻が利くんだね。丁香(クローブ)などの香料も、唐から日本に持って帰ってきたんだよ。
すぱいしーなおみやげだリン☆
トラりん、ちょっとこれを持ってみて!
お、重いリン...
レプリカだから、実物より重いかも。ごめんね!
これ、なあに?
これは唐の国から持ってきた楽器、琵琶だよ。琵琶を包んでいる袋も、日本では作れないもので唐から持ち帰ってきたもの。琵琶袋は、正倉院宝物のがらを参考にして作ったんだよ。
琵琶法師トラりん☆
おふねに乗って、たくさんの貴重なものを運んできたんだね☆文化交流展示室、とっても楽しかった!今井研究員、ありがとリーン♪最後におともだちのみんなに伝えたいことはある?
きゅーはくの文化交流展示室に来ると、日本人がどんどん海のむこうに出かけて行って、いろいろな国とお付合いしていたことが分かるよ。今日のトラりんみたいに、おともだちのみんなも文化交流展示室を探検してくれたら嬉しいな。
きゅーはくで待っているリン!!!
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九州国立博物館
文化交流展示室(平常展)
https://www.kyuhaku.jp/exhibition/exhibition_info01.html
開館時間:9:30〜17:00 ※入館は16:30まで
休館日:月曜日・年末 ※月曜日が祝日・振替休日の場合は翌日
観覧料:文化交流展 一般700円、大学生350円
※高校生以下または18歳未満・満70歳以上は無料
※開催中の特別展のチケットで、文化交流展(平常展)もご覧いただけます
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