こんにちリン!
トラりんだリン!
九州国立博物館、特別展会場にやってきたよ!
(鷲頭研究員)
こんにちは、トラりん!九州国立博物館の鷲頭(わしず)です。
(トラりん)
鷲頭研究員、はじめましてだリン!
京都からはるばる、きゅーはくに来てくれてありがとう!
気になる虎がいるから、来てみたリン♪
トラりんが「芦雪虎りん」と呼んでいた、あの虎だね。
今回一緒に見に行く展示は、長沢芦雪の生誕270年を記念した特別展「生誕270年 長沢芦雪 ―若冲、応挙につづく天才画家」だよ。
トラりんは、長沢芦雪がどんな人か知ってるかな?
うーん、聞いたことあるような...?
長沢芦雪は江戸時代、京都を拠点に活躍した画家なんだ。
トラりんの生みの親、尾形光琳と同じだね!
親近感☆
どんな絵を描く人だったの?
どんな主題でも上手だったよ。人物、花鳥、それに龍や虎!
ワクワク♪早く展示室で芦雪虎りんに会いたいリーン!
それでは、さっそく...
いってみよう!
入り口から迫力満点だリン!このマークはなぁに?
これは、芦雪がよく用いた「魚」の字の印鑑をモチーフにしているよ。一説には、まわりの囲みを氷に見立てて、芦雪は後年、氷が解けた水を自在に泳ぐ魚と、師の円山応挙から自由になった自分を重ねて、わざと、このかけた部分を割ったといわれているんだ。
ここのすきまから、おさかなりんの芦雪さんが飛び出してくるってことかな?!
それじゃあいよいよ、展示作品の紹介をしよう。まず最初は、「龍図襖(りゅうずふすま)」だよ。
大きなふすまを泳ぐ辰りんだリン~!
この龍、トラりんはどんな印象かな?
うーん、くねくねと体をよじらせて、おめめもくるっと丸くて、なんだか楽しそうだリン!
まるで笑っているような表情だね。それに、龍は中国古代にルーツをもつ霊獣で、重厚な雰囲気で描かれることが多いけど、この龍はリズミカルで軽い筆の線で描かれていて、ところどころ落書きっぽい線もある。
うん、あんまり怖くないリン!
胴体を見てみよう。幅の広い筆で、直線を連ねるようにして描いているよ。このあたりの筆の掠れ具合も印象的だよね。さて、ここでトラりんにクイズです。
ぬ!?
実はこの作品、龍とよく一緒に描かれるものがないんだ。何かわかるかな?
うーん、何だろう?
...虎?
惜しい!!ヒントを出すね。龍はどんな風景の中に描かれることが多いかな?
えっと、辰りんはお空にいるリン!
そうだね。龍がいるお空ってどんな状態かな?
えっと、雨が降っていたり、雷が光っていたり...あ、雲があるリン!
その通り!本来、龍は雨雲を呼び、雷鳴を従える存在なんだけど、この龍は雲一つない空に描かれているよ。
え!じゃあこの辰りんは、青空を泳いでいるの!?
そういうこと!さっきトラりんは楽しそうって言っていたけど、きっと気持ちよく空をのぼっているんだね!
そうだったんだ!辰りんの笑い声まで聞こえてきそうだリン♪
続いて紹介するのは、「松虎図襖(しょうこずふすま)」だよ。
あ!虎だ!!!
今回の芦雪展では、前期・後期合わせて、個性豊かな虎が4匹も登場するんだよ!
そうなんだ!いろんな芦雪虎りんがいるリン!
こちらの虎の印象はどうかな?
キリッとしたおめめで、すらりとしていて、ボクとそっくりだリン☆(キラリン)
(...あえて何も言わないでおこう)こちらは長いしっぽが特徴の虎さんで、ごきげんな表情にも味わいがあるよね。
この襖絵には、松の木のほかにレンゲのような花が咲いているよ。ツツジは色鮮やかで、全体の落ち着いた色の中で映えているね。季節は春かな?
なるほどリン!春だからウキウキ顔なんだね!
スズメやシジュウカラなどの小鳥さんもたくさんもいるよ。
あ!ここに小鳥りんたちが並んでいるリン♪
春を喜ぶ小鳥たちの声が、今にも聞こえてきそうだね!
今の季節にぴったりの作品だリン♪
そして、最後に紹介するのは、「岩上猿・唐子遊図屏風(がんじょうさるからこあそびずびょうぶ)」だよ。
2枚セットなの?全然違う雰囲気だリン!
右隻の屏風には、岩の上で遊ぶ猿がいるね。墨で黒々と大胆に描いた岩が特徴だよ。アクション・ペインティングみたいに表現が斬新だよね!
あ!おさるりんがこっちを見ているリン!
岩とは対照的に、猿は細い線で丁寧に、ふわふわとした毛を描いているね。
みんな笑っているみたいだリン♪
芦雪は猿を描くのが好きだったみたい。お師匠さんの応挙も、左右反転させたような猿を描いているよ。
続いて、左隻。子どもと仔犬たちがいるよ。力強い印象を与える右隻とは打って変わって、細くて繊細な線がきれいだね。子どもたちの着物の描線は、特にすっとしているね。
こいぬりんはみんなコロコロしてかわいいリン!
仔犬たちは丸々として、トラりんぽいフォルムだね!芦雪は仔犬もたくさん描いたよ。
いろんなこいぬりんたちが展示室で遊んでいたけど、みんなボクと同じくらい自然体だったリン♪
芦雪は、優れた描写力があっただけじゃなく、生きもののかわいい動きをよく観察していたのかもね!
芦雪さん、きっと生きものが大好きだったんだね♪
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トラりん、きょうは来てくれてありがとう!
鷲頭研究員、ボクこそありがとリーン!最後に、おともだちに伝えたいことはある?
国内外でとても人気のある長沢芦雪で、九州では初めての回顧展です。後期も作品を入れ替えてご紹介するので、ぜひお越しください。
きゅーはくで待っているリン!!
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特別展「生誕270年 長沢芦雪 ―若冲、応挙につづく天才画家」
https://www.kyuhaku.jp/exhibition/exhibition_s71.html
■会期:2024年2月6日(火)~3月31日(日)
※会期中に展示替えを行います。
■会場:九州国立博物館 3階 特別展示室
■休館日:月曜日
■開館時間:
日曜日・火曜日〜木曜日
9:30〜17:00(入館は16:30まで)
金曜日・土曜日
9:30〜20:00(入館は19:30まで)
※夜間開館の実施については変更になることがあります。
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芦雪虎りんに会えたリン!