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展示

2025年12月25日

新春特集展示「うまづくし―干支を愛でる―」を見に行くリン♪

こんにちリン!
はくばのおうじさまだリン!

馬の仮面をつけたトラりんが明治古都館前に登場

謎の馬
ごきげんよう☆
馬の仮面をつけた水谷研究員が片手をあげてトラりんに挨拶

トラりん(トラりん)
だれ?

謎の馬
わたしは白馬の王子様を名品ギャラリーにいざなう謎の馬...いざ、展示室へ。

謎の馬トラりん
よーい、どん!
水谷研究員・トラりんが展示室に向けて歩を進めるポーズ

謎の馬トラりん
ゴール!
展示室に水谷研究員・トラりんが到着

トラりん
ボクの方がちょっぴり先に着いたリン!(ドヤッ)

水谷研究員(水谷研究員)
「鼻の差」で負けちゃった。1等賞のごほうびに、ワークシートをあげよう。

水谷研究員が馬の仮面をとる

トラりん
あ、謎の馬りん、水谷研究員だったの!?

水谷研究員(水谷研究員)
正体がばれてしまったね。干支づくし担当の水谷だよ。2026年の干支は馬。トラりんは馬にどんなイメージを持っているかな?

トラりん
かっこいいリン✨

水谷研究員
そうだね!足が速くて、すらっとしていて、筋肉があって、馬はかっこいいよね。
今みたいにいろいろな機械や乗り物ができる前、馬は、重たい荷物を運んだり、人を乗せて走ったりしてくれる、生活に欠かせない相棒だったんだ。

トラりん
展示室でもおウマりんはよく見るから、ボクも身近に感じているリン♪

水谷研究員
よかった。それではさっそく、ワークシートに描かれている馬を、展示室に探しに行こう。最初に紹介するのは、重要美術品「三彩馬俑(さんさいばよう)」だよ。

重要美術品 三彩馬俑 錢高衣子氏寄贈・京都国立博物館所蔵 <2F-1>
重要美術品 三彩馬俑 錢高衣子氏寄贈・京都国立博物館所蔵 <2F-1>

トラりん
つやつやしていてキレイなおウマりんだリン!

水谷研究員
これは1200年以上前に中国で作られた、やきものの馬なんだよ。
緑・白・明るい茶色の組み合わせがとっても華やかだよね! 三つの彩(いろどり)と書いて「三彩」と呼ばれるやきものなんだ。

「三彩馬俑」1組のうち黒い馬を眺める二人

トラりん
黒いおウマりんは強そうでかっこいいリン!こっちの白いおウマりん、水玉みたいな模様が入っているよ?

「三彩馬俑」1組のうち水玉柄の馬を眺める二人

水谷研究員
うんうん。この馬は「連銭葦毛(れんせんあしげ)」というめずらしい毛色だね。生まれた時に黒や茶色で、成長するに従って白い毛が増える馬を「葦毛」と呼ぶんだ。その中でも、銭(コイン)を並べたように丸い模様になった毛色を「連銭」と呼ぶよ。

トラりん
ボクもたまにはまだら模様になってみたいな~。

水谷研究員
そんな願望があったとは(笑)トラりんがまだら模様になると、ヒョウりんになっちゃってみんなビックリするかも。立派なこの馬たちは、偉い人のお墓に一緒に埋められていたんだよ。

トラりん
お墓に入っていたんだね!偉い人が死んでからもさびしくないようにいっしょにいてくれたのかな...

水谷研究員
「亡くなった後も同じように暮らせるように」と願いを込めたんだね。
美しく整えられたたてがみや、豪華な飾りも見どころだね。お墓に眠っていた人は、こんな馬に乗っていたのかも。立派な馬を持つことは、立派な人の印でもあったんだ。

トラりん
おウマりんは昔からたいせつなたからものだったんだね!

水谷研究員
次に紹介するのは、「賀茂競馬文様小袖(かものくらべうまもんようこそで)」だよ。

賀茂競馬文様小袖 永田七郎氏寄贈・京都国立博物館所蔵 <2F-2>
賀茂競馬文様小袖 永田七郎氏寄贈・京都国立博物館所蔵 <2F-2>

トラりん
キレイな着物だリーン!色とりどりでとってもはやなかだリン!

水谷研究員
毎年5月5日に京都の上賀茂神社で行われる賀茂競馬(かもくらべうま)を、大胆にデザインした着物だね。

トラりん
おウマりんが駆け抜ける速さが伝わってくるリーン!

「賀茂競馬文様小袖」の拡大図

水谷研究員
斜めに流れるような構図の中に、躍動感あふれる馬と人の姿、ざわめくような楓の葉があって、スピード感が伝わってくるね。

トラりん
いろんな色の葉っぱりんたちが、手を振って応援してくれているみたいだリン!

水谷研究員
本当だね! この着物は、文様を色とりどりに染めてから、金や紅の糸で刺繍をしているんだ。輪郭線が白いのが分かるかな? これは色を染めるときに、ここに糊を置いて、色がつかないようにしているからなんだ。友禅染という技法だよ。馬の毛も1本1本、とっても細い線で描かれていて......すごい技だよね。

トラりん
おウマりんのしっぽもふさふさだリン♪あれ?このおウマりんもまだら模様だリン!

水谷研究員
連銭葦毛は珍しい毛色だけど、美しくて人気があったからか、絵の中にはよく登場するね。
さて、最後に紹介するのはふたたび中国の作品。「楊妃撃丸図(ようひげきがんず)」だよ。

楊妃撃丸図 北川豊氏寄贈・京都国立博物館所蔵 <2F-2>
楊妃撃丸図 北川豊氏寄贈・京都国立博物館所蔵 <2F-2>

トラりん
みんな何をしているの?

水谷研究員
馬に乗った人が集まっているところがあるね。みんなの視線の先を見てごらん。

トラりん
じーっ...あ、ボールだ!

「楊妃撃丸図」拡大図

水谷研究員
その通り。これは馬に乗りながら、杖で球を打ってゴールに入れるスポーツをしているんだ! 西洋の呼び方だと「ポロ」だね。昔の中国では撃毬(げききゅう)などと呼んだよ。

トラりん
馬に乗って小さなボールを追いかけるのはきっと難しいリン...!ぶつかり合ってボールが見えなくなりそうだリン!

水谷研究員
そうだよね。このスポーツは日本にも伝わって、江戸時代には武士が馬を乗りこなす訓練をするために行われたりもしたんだ。
この絵のお話に戻ると......白い衣の人物は、中国の唐の時代の皇帝、玄宗(げんそう)だよ。そして隣の赤い衣の女性が、玄宗が愛した美しい女性、楊貴妃(ようきひ)のようだね。男性も女性もみんなで夢中になっている様子を見ると、きっと楽しいスポーツだったんじゃないかな。

トラりん
うん、みんなニコニコしていて、楽しそうだリン!あれ?楊貴妃さんが乗っている馬は「まだら馬」だリン!

水谷研究員
トラりんはまだら馬を見つけるのが得意になったね(笑)

トラりん
ボクにみたいに、しましまのおウマりんはいないの?

水谷研究員
...それはアフリカにいるシマウマかな。

トラりん
そっか!!
そういえば、ことしの干支づくしは1階じゃないんだね。

水谷研究員
そうそう。新春特集展示「うまづくし―干支を愛でる―」の展示室は2階1~2展示室だよ。
そして実は...、3階の考古と陶磁の展示室にも、馬にまつわる展示があるんだ。こちらは3階・考古の展示室にある古墳時代の馬具。馬具があるということは、人々は馬に乗っていたんだね。

弁財1号墳出土品(べんざいいちごうふんしゅつどひん) 京都府福知山市牧弁財1号墳出土 京都国立博物館所蔵 <3F-2>
弁財1号墳出土品(べんざいいちごうふんしゅつどひん) 京都府福知山市牧弁財1号墳出土 京都国立博物館所蔵 <3F-2>

トラりん
古墳時代!そんなに昔から、おウマりんは大活躍していたんだね!

水谷研究員
さらに3階・陶磁の展示室には、最初に見た馬と同じように、昔の中国で作られた馬たちが展示されているよ。これらもお墓に一緒に納められたやきものだね。

トラりん
おウマりんにラクダりん、強そうな人や、ふしぎなにょっきりあたまの神さま...みんなでお墓を守っていたんだね♪

三彩明器(さんさいめいき) 伝洛陽北邙山出土 京都国立博物館所蔵 <3F-1>
三彩明器(さんさいめいき) 伝洛陽北邙山出土 京都国立博物館所蔵 <3F-1>

水谷研究員
展示室を探せば、まだまだ馬が見つけられるかも。元気に走る馬や、きりりと凛々しい馬を見て、2026年もエネルギッシュな1年にしたいね!

トラりん
うん!水谷研究員、ありがとリン!ボクも百万馬力でがんばるリン♪

水谷研究員トラりん
みんなが来てくれるのを待っているリーン!




新春特集展示 うまづくし--干支を愛でる--
■会期:
2025年12月16日(火)~2026年1月25日(日)
■会場:
京都国立博物館 平成知新館2F-1~3
■休館日:
月曜日、2025年12月29日(月)~2026年1月1日(木・祝)、2026年1月13日(火)
※ただし2026年1月12日(月・祝)は開館
■開館時間:
9:30~17:00(入館は16:30まで)
金曜日は20:00まで開館(入館は19:30まで)



\よいお年を!/
展示ケースの前で手を取り合う二人

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