あけおめリン!
トラりんだリン!
(トラりん)
きょうは福士研究員と待ち合わせしているけど、さぶいからおこたから出られないリン!
(福士研究員)
トラりん、どういうこと?

あ、福士研究員、あけおめ☆ことしもよろしくリーン♪
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あらあら。まだお正月気分なのかな。トラりんはどんな年末年始を過ごしたの?

えっとねー、大みそかにはおそばを食べて、お正月にはおせち、おぞうに、おみかん、おせち、おぞうに、おもち...
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無限ループだね。

永遠におこたですごせるリン。ぐー。
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寝正月にもほどがある。お庭でお正月らしい遊びをしたらどう?凧揚げとか、羽根つきとか。

むにゃむにゃ、たこのから揚げに羽根つきぎょうざ...?
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こりゃダメですな。たべものとおこたから離れよっか。

やだ~!おそとはさぶいリン~!
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そうだ、室内でできる遊びもあるよ。

え?なに?
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お正月の風物詩といえば、百人一首かるた。トラりんはやったことない?

あ、あの「ぼうずめくり」するやつ?
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ぼうずめくりは知っているんだね。そうそう、そのかるた。鎌倉時代に藤原定家が、百人の和歌を集めてつくった「小倉百人一首」は、江戸時代になるとかるた遊びとして親しまれたよ。

ふーん?
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なんと今回の特集展示では、トラりんの生みの親である尾形光琳(おがたこうりん)が手掛けた百人一首かるた、通称「光琳かるた」が公開中なんだ。

え!
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興味がわいてきたかな。それじゃあ展示室に...
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いざ行かむ。
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これが光琳筆の「小倉百人一首歌留多(おぐらひゃくにんいっしゅかるた)」だよ。


わー!かるたがずらーっとならんでいるリーン!「百人一首」だと、100枚あるの?
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200枚あるよ。上の句が描かれた読み札100枚と、下の句が描かれた取り札100枚。トラりんも知っている「ぼうずめくり」に使われるのはふつう、歌人の姿が描かれた読み札の方だよ。

あれ?でもぜんぶに絵がついていない?
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いいところに気が付いたね。現在の一般的な百人一首かるたの場合、取り札には文字しか書かれていないんだけど、光琳かるたは、読み札にも取り札にも絵があるところがポイントなんだ。ちなみに、読み札に描かれた歌人の絵を歌仙絵(かせんえ)、取り札に描かれている、和歌の内容を表した絵を歌意絵(かいえ)と呼ぶよ。

豪華だリン✨
百人一首には順番があって、展示はそれに従っているよ。最初の天智天皇は、まだ中大兄皇子と呼ばれていた皇太子の時代に大化の改新を行ったことで有名だね。2番目の持統天皇は、その天智天皇の娘。お次は後世に歌聖とも呼ばれた柿本人麻呂だね。ちなみに、百人一首には女性の歌人が21人含まれているよ。
歌仙絵・歌意絵ともに鮮やかな絵具がたっぷり使われていて、本当にきれいだよね。驚くほど状態がいいのは、たぶん遊ぶ道具として使われることがなかったからだと思うよ。

遊ぶために作られたんじゃなくて、「かんしょうよう」だったのかな?
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そうだね、たぶん観賞用に制作されたんだと思うよ。今回は展示していないけど、かるたを貼って鑑賞するための屏風も付属しているんだ。

屏風に貼られていたんだ!ごーじゃす!
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歌仙は、装束の文様もさまざまで華やかだし、色んなポーズをとって単調にならないように工夫しているね。まあ、ここだけの話、飛鳥時代の推古天皇が十二単を着ているのはヘンなんだけど...。
それと、取り札の歌意絵がまたとてもいいよねえ。かるたの小さな画面の中に、和歌の内容を表す象徴的なモチーフを巧みに配置して、構図や密度、色感をバリエーション豊かに展開するあたり、さすがは光琳先生だね。

さすがだリン!じっくり見ていて飽きないリン♪
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次に、「小倉百人一首歌留多」の下絵を見てみよう。

下絵があるの?あ、絵しか描かれていないリン。

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これは、光琳の子ども、寿市郎(じゅいちろう)が養子に入った小西家という家に伝わった光琳関係の資料に含まれているものなんだ。たくさんの資料があるんだけど、その中に、光琳かるたの読み札の下絵があって、完成作であるかるたと比較できるように展示しているよ。

見比べると下絵って分かるリン!取り札もあるの?
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残念ながら取り札の下絵は残されていないんだけど、こんな風に下絵と完成作を並べて見ることができるというのは本当に貴重な機会だと思うよ。下絵には線や形を修正した痕跡がたくさんあって、光琳の試行錯誤の様子を知ることができるのも面白いね。

1枚1枚、ていねいに描かれたことがよく分かったリーン!
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というわけで、トラりん、楽しんでもらえたかな?

うん!おこたに戻って、かるたをやりたくなってきたリン♪
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少しアクティブになってきてよかった。じゃあそのまま、おめめを閉じて。

!?
こ、こう?
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そうそう、何があるかおたのしみ。

なになに!?
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このままゆーっくり振り返ってね。

ドキドキ...
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最後に紹介するのは、「竹虎図(たけとらず)」だよ。


!!
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寅年以来だから4年ぶりだね。

(もしかして、ボクのために出してくれたの...!?うるリン)
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4年振りの竹虎図はどうかな?あの色鮮やかで細密な光琳かるたを見たあとだと、まったく対照的な水墨画を同じ画家が描いたことに驚かされるね。

ほんとだリン!れぱーとりーが多くてさすがだリン!!
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当時、日本で生きた虎を見ることはできなかったから、画家は猫の姿を参照することもあったみたいだよ。光琳の描く虎も、前脚を揃えた様子が猫みたいで愛らしいね。

ネコりんっぽいリン🐾
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そこで、今回は光琳が猫をスケッチしたと思われる絵も隣に展示しているから、ぜひ見比べてほしいな。

わ、ほんとだ!こっちがネコりん!
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豪華な光琳かるたはもちろん、トラりんのもととなった「竹虎図」が見られる貴重な機会だから、たくさんのおともだちに来てもらいたいね。図録も力作だから、ぜひ手に取ってもらえると嬉しいな。

絵の中にいるボクも、絵から抜け出したボクも、どっちにも会いに来てほしいリーン!
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京博で待っているリン!
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■会期:
2025年12月16日(火)~2026年2月1日(日)
■会場:
京都国立博物館 平成知新館2F-4・5
■休館日:
月曜日、2025年12月29日(月)~2026年1月1日(木・祝)、2026年1月13日(火)
※ただし2026年1月12日(月・祝)は開館
■開館時間:
9:30~17:00(入館は16:30まで)
金曜日は20:00まで開館(入館は19:30まで)
■関連土曜講座:
2026年1月17日(土) 13:30~15:00
「光琳かるたの絵と言葉」
講師:福士 雄也(京都国立博物館 保存修理指導室長)
当日、9:30より平成知新館1階インフォメーションにて整理券を配布します。定員になり次第、整理券配布を終了いたします。
■展覧会図録:
詳細は図録・目録・関連書籍等をご覧ください。