こんにちリン!
トラりんだリン!
(トラりん)
きょうは末兼研究員とお電話がつながっているよ!
もしもーし! 
(末兼研究員)
はいはーい、トラりん。聞こえているよ。
(ってか、糸電話の意味ある?)
だって今回のテーマは「縁(えにし)」でしょ?「縁」といえば「糸」だリン!
ははーん、「運命の糸で結ばれている」的なね?
そうそう!てわけで、きょうは糸電話でお話しするリーン♪リンリン♪
展示室では危ないからやめなさい~。ちょ、あばれないの!(笑)
ボクの糸電話―!
あ、これ虎を釣ってるみたいで楽しいかも。
ひとりで遊んでずるいリーン!
「もしもーし、それじゃあ展示室に行きまーす!」
ボクも行くっ!
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さて、今回紹介するのは、特集展示「縁(えにし)を結ぶかたな—国宝・重要文化財で学ぶ刀剣鑑賞—」。
ご覧の通り、2部屋にわたって刀剣を展示しているよ。
ところでトラりん、「かたな」ってどんなふうに鑑賞しているかな?
え?うーんとね、かっこいいリン!って思いながらじーっと見て。
うん。
いろんな形があるリン!と見比べながらも...だんだん、全部同じに見えてくるリン。
ふむふむ、これまで何度もかたなを一緒に紹介してきた同志とは思えぬ発言ではあるが、トラりんは1歳の虎だから、許してしんぜよう。
心が広いリン!(青魚のこと思い出しておなかがすくって言わなくてよかったリン)
あ、ここに鑑賞ポイントがあるね!
日本刀鑑賞ポイント(PDF)

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この展示では、文化財や美術品のなかでも、普段の生活では身近に感じる機会がない「かたな」の見どころについて、4つのテーマ「形」「銘(めい)」「刃文(はもん)」「刀身彫刻」に沿って紹介するよ。
今回展示したのは、国宝・重要文化財に指定されている選りすぐりのかたなたち。そんな貴重なかたなたちでお勉強できる、とっても贅沢な展覧会なんだ。
すごいことだリン...!
まず最初に紹介するのは、「銘」が見どころのこちら!「名物桑名江(くわなごう)」。

(かたな きんぞうがんめい ほんだみののかみしょじ/よしひろほんあ かおう)
京都国立博物館所蔵 <1F-4>
堂々とした強そうなかたな!ところで、「銘」ってなぁに?
銘とは、茎(なかご)と呼ばれる持ち手の部分に刻まれた文字情報のことだよ。製作者の名前だけのものもあれば、居住地や製作年月日まで記したもの、後世の鑑定の結果や、加工履歴、所有者名が刻まれていることもあるんだ。
ここの部分?何か文字が書いてあるリン!
桑名江には後世の鑑定の結果として、越中(現富山県)の刀工・義弘(よしひろ)の名と、所有者である本多忠政の名が刻まれているよ。刻んだのは本阿弥光徳(ほんあみこうとく、1554~1619)。本阿弥光徳は刀剣の鑑定をなりわいとした江戸時代初め頃の人。
かたなを作った人と、かたなを鑑定した人の名前が入っているんだ!
作者の義弘は、鎌倉時代末期から南北朝時代にかけて相模国(現神奈川)で活動した刀工、正宗(まさむね)の弟子と伝えられていて、大江氏出身であることから「江」(ごう)と呼ばれたよ。実は、現存作例に義弘自身が銘を刻んだものはなく、義弘とされる作品は後世の鑑定の結果なんだ。銘にはいろんな情報が詰まっているから、絶対に見逃せない部分だよ。
歴史を知るじゅうような手がかりだリン✨
次に、「刃文」が見どころの作品はこちら。

京都国立博物館所蔵 <1F-5>
すらっとしたかっこいいかたな!ところで、「刃文」って...
刃文というのはね、刀剣に武器や道具としての硬度や柔軟性を持たせるための処理<焼入(やきいれ)>を行うことで生じる文様のことだよ。様々な形があって、鑑賞する際に絶対外せない見どころだね。作者や流派を判断する要素にもなるよ。
(食い気味に説明してくれているリン)
雲生は備前(現岡山県)の人で、旭川の支流、宇甘(うかい)川右岸に存在した宇甘郷(ごう)で活動した、宇甘派と呼ばれる刀工集団の祖だよ。同時代の備前鍛冶と比べるとやや異風な作風のものが多く、山城や大和といった京都の鍛冶との交流をうかがわせるよ。
「刃文」を見るだけでいろんなことが分かるんだね!
そして最後に紹介するのが「刀身彫刻」が見どころのこちら。

(たんとう めい よしみつ めいぶつあきたとうしろう)
永藤一氏旧蔵・京都国立博物館所蔵 <1F-5>
小さくてするどく光るかたな!
刀身彫刻というのは...
ちょ、ちょうこくは分かるリン!
まぁ、刀身彫刻は刀身に彫られたものだからそのまんまだね。
この短刀の作者の吉光は鎌倉時代に京都の粟田口(あわたぐち)で活動した刀工。吉光は作品がたくさん残っているけど、この短刀はそのなかでも最も小ぶりで繊細なもの。差表(さしおもて)には梵字と利剣が彫られているよ。差表というのは、刀を身に着けた時、外側になる面のこと。ほら、ここを見て。
ん?かたなにかたなが彫られているリーン!ふっしぎー!
そうそう、それが「利剣」。不動明王が右手に持っている剣を利剣というよ。その切っ先のほうに彫られている梵字は、研ぎ減っていてちょっと見えにくいけど、不動明王をあらわす「カーン」だよ。
かたなの彫刻から炎が立ち上っているみたいだリン!
展示室では見られないけど、裏側は二筋の樋(ひ)が彫られていて、不動明王の加護で所持者を護持することを願ったものではないかと考えられるよ。
表も裏も、不動明王さんに守ってほしいという願いが込められたかたななんだね♪頼もしさがはんぱないリーン!
これでトラりんも今度から、かたなを見るときに、このかたなは「銘」があるリンとか、「刃文」が面白い形だリンとか、刀身彫刻に虎はいないかな?とか、興味をもって鑑賞できるようになるんじゃないかな?
ほんとだね!お勉強することで知らなかったことが見えてくるリン!
もうこれで、全部サンマに見えるリン~とか思わなくなったでしょ。
(グッ...バレていたリン...)
特集展示「縁(えにし)を結ぶかたな—国宝・重要文化財で学ぶ刀剣鑑賞—」は3月22日(日)まで。刀剣について詳しい方にはもちろん、これから刀剣を学んでみたい方にも、おすすめの展覧会です。この機会にぜひじっくり鑑賞してみてくださいね。
今回の展示で、たくさんのおともだちとかたなたちのすてきな「縁」が結ばれるといいね♪
なかなか良いこというじゃん♪
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京博で待っているリン! 
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■会期:
2026年2月4日(水)~3月22日(日)
■会場:
京都国立博物館 平成知新館1F-4・5
■休館日:
月曜日、2026年2月24日(火)
※ただし2026年2月23日(月・祝)は開館
■開館時間:
9:30~17:00(入館は16:30まで)
金曜日は20:00まで開館(入館は19:30まで)
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たーてのいとはト~ラりーん
トーラのいとはあーなた~...♪
ん?何か聞こえるリン... 