これまでの展示

日中平和友好条約締結40周年記念 特別企画
中国近代絵画の巨匠 斉白石 ―昆虫/魚蝦/山水―
2019年1月30日 ~ 2019年3月17日

本年度は、日中平和友好条約の締結から40周年の節目にあたります。これを記念し、中国・北京画院が所蔵する、中国近代水墨画を代表する画家である斉白石(1864~1957)の名品を一堂に展示します。
斉白石は、若き頃、故郷の湖南省湘潭での大工仕事で培った、華やかな色彩と簡潔で力強い墨線の画を得意とし、素朴な描写のなかに、かわいらしさとユーモアがあふれています。晩年には「人民芸術家」の称号が授けられ、現代の中国では誰もが知っている大画家ですが、一方で造形美を追求した孤高の画家でもありました。
北京画院は1957年に成立した、中国で最も古く、規模の大きな美術アカデミーの一つです。初代名誉院長に斉白石を迎え、その名品を数多く所蔵することでも知られています。
今日の中国で最も愛されている画家、斉白石の魅力をこの機会にご堪能ください。
※会期中、展示替えをおこないます。
 展示期間 前期:2019年1月30日(水)~2月24日(日)
      後期:2019年2月26日(火)~3月17日(日)

魚蝦:慣れ親しんだ得意の画題

斉白石は、透明感のある水墨を用いて、魚や蝦、蟹などの群れを数多く描きました。農村生まれの白石は幼いころから、水中で離合集散を繰り返す、これらの生き物に親しんでいたといいます。その作品は、絶えず動き続ける水の生き物たちの活力をよく伝えています。

山水:全国を旅して描いた造形美

斉白石は、40歳を過ぎてから各地を旅行する機会が多くなり、画譜や古画から学んだ伝統的な山水表現と、実際の景観を比較しながら、独自の様式を確立していきました。その山水画に見られる、個性的な構図、朴訥として力強い筆づかい、そして明るく華やかな彩色は、高く評価されています。

展示作品リスト

図録番号 作品名 員数 展示期間  
37 工虫画冊(第一図:白花と鳳蛾)
斉白石筆
1冊(8面) 前期 音声ガイド
「斉白石が描く
精緻な草虫画」
工虫画冊(第二図:独酌)
斉白石筆
前期
工虫図冊(第三図:筍と飛蝗)
斉白石筆
前期
工虫画冊(第四図:蓮根と螻蛄)
斉白石筆
前期
工虫画冊(第五図:霊芝と草葉、天牛虫)
斉白石筆
後期
工虫画冊(第六図:豇豆と蟷螂)
斉白石筆
後期
工虫画冊(第七図:楓林亭)
斉白石筆
後期
工虫画冊(第八図:鼓虫と水馬)
斉白石筆
後期
38 飛蝗図(画稿) 斉白石筆 1面 前期
39 鳳蛾図(画稿) 斉白石筆 1面 前期
40 熊蜂図(画稿) 斉白石筆 1面 前期
41 蟷螂図(画稿) 斉白石筆 1面 前期
42 蝉図(画稿) 斉白石筆 1面 後期
43 螽斯図(画稿) 斉白石筆 1面 後期
44 轡虫図(画稿) 斉白石筆 1面 後期
45 魚蝦蟹図 斉白石筆 1幅 通期 音声ガイド
「斉白石と
水辺の生き物」
46 魚図 斉白石筆 1幅 通期
47 蒲穂遊魚図 斉白石筆 1幅 後期
48 芙蓉小魚図 斉白石筆 1幅 通期
49 蝦図 斉白石筆 1幅 前期
50 蝦図 斉白石筆 1幅 後期
51 小蝦図 斉白石筆 1面 前期
52 白菜群蝦図 斉白石筆 1幅 後期
53 芋蝦図 斉白石筆 1幅 前期
54 蟹図 斉白石筆 1幅 後期
55 蟹図 斉白石筆 1幅 前期
56 草蟹図 斉白石筆 1幅 前期
57 鯉魚争変化図 斉白石筆 1幅 後期
62 桃花源図 斉白石筆 1幅 通期 音声ガイド
「斉白石が感じた
中国の山水」
63 秋江群鵜図 斉白石筆 1幅 前期
64 古樹帰鴉図 斉白石筆 1幅 後期

展示作品はすべて北京画院所蔵です。
番号は図録番号であり、展示順とは一致していません。
展示作品及び展示期間は、都合により変更される場合があります。ご了承ください。
:音声ガイドで解説がお聞きになれます(有料・館内で貸し出し)。

この他の展示室・展示作品リスト

本特別企画
2F-1展示室【花木】
2F-2展示室【鳥獣/昆虫】
2F-4展示室【山水/神仏と人物/書と印/書斎】

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