こんにちリン!
トラりんだリン!
ここは、京博の平成知新館地下1階の講堂だよ☆
ここで、10月25日(日)になにやらシンポジウムが開催されるって聞いて来たリン♪
PR大使として、一足先に会場をちぇけら☆
あーっ!
これだリン♪
ふむふむ...
シンポジウム「文化財の防災・減災 ―火災・地震に対する取り組み―」...
文化財については、「虎ブログ」や『トラりんと学ぶ日本の美術』(①~③巻好評発売中☆)でも、お話を聞いているけど...
「文化財防災」って、どんな活動をしているんだろう?
(中屋AF)
それなら、私の出番だね。
(トラりん)
中屋AF!!
なんて頼もしい登場☆
ボクに「文化財防災」を教えてくれるの?!
任せて!
京都国立博物館が所属している国立文化財機構には、地震や台風などの自然災害が起きた時に文化財をレスキューしたり、災害から文化財を守るための色々な研究をしたり、文化財の防災に関する活動を行っている「文化財防災センター」っていう組織があるんだ。
組織のメンバーは、国立文化財機構の博物館と研究所に散らばっていて、私は京博で文化財防災センターの仕事をしているの。
そして、京博では文化財防災センターのお仕事として、大きくわけて4つの活動をしているよ。
文化財防災は、災害から作品を救ってくれるのかぁ☆
分析調査や科学分析も、作品を守る大切なものだし。
研究員のみんなは、作品が傷まないように展示期間に気を付けているし。
作品は、いろいろなかたちで守られているリン☆
ねぇねぇ、中屋AF!
文化財防災の4つの活動、はやく知りたいリンっ!
1つ目は、「普及・啓発活動」だよ。
京博のみんなが実際に東日本大震災や熊本地震の文化財レスキューに参加した時の様子や、文化財の防災に関する調査研究の成果をみんなに知ってもらうために、毎年、講演会を開いているんだ。
講演会では、大学の先生や他の博物館の学芸員、もちろん、羽田研究員や大原研究員、京博のみんなも来てくれるよ。
そして、今年の講演会は、この京博の講堂で、文化財を火災と地震から守るための取り組みについてお話しするんだ。
文化財を守るためには、みんなの協力が必要だリン!
活動内容を知ってもらうことも、とっても大事だね♪
あああああ!なんてことだリン!
ボク...京博のPR大使なのにっ!
いままで文化財防災について、ぜんぜん知らなかったっ!
いろいろなお話が聞ける貴重な機会だから、ボクも参加したいリーン!!
2つ目は、「文化財の安全対策に関する調査研究」だよ。
文化財のなかでも、例えば仏像みたいな立体の作品は地震で転倒して壊れてしまう可能性が高いよね。
そこで京博では、地震で文化財が倒れるのを防ぐ方法を研究しているよ。
この写真は、「起震車」っていう、荷台が地震と同じように揺れる車に、本物の仏像に似せて作ったレプリカを乗せて、実際に起震車を揺らして、実験しているところだよ。
例えば、「免震台」っていう、地震の揺れを弱くする台を使ったりするの。
こんなふうに実験しているのかぁ☆
(なんか、みんな寒そう...ぶるる)
すごいリンっ!!
災害が起きてしまったとき、できる限り作品を守るために日頃から研究しているんだね!
3つ目は、「地域の防災ネットワークの確立」。
国立文化財機構にはいくつか施設があるから、47都道府県を分けて担当しているんだ。
私のいる京博は、富山県、石川県、岐阜県、福井県、滋賀県、京都府、兵庫県を担当しているよ。
各府県で文化財を担当している人たちと、日頃から情報交換をして、災害などで文化財に緊急事態が発生したとき、すぐに連絡が取れるようにしているの。
この写真は福井県で文化財を担当している人たちが集まる会議に参加して、私たちの活動について説明しているところだよ。
全国の文化財は、こうして守られているんだ!
情報交換は大事だリン!
みんなのチームワークが、文化財を守っている力の1つなんだね♪
4つ目は、「文化財の緊急避難場所に関する研究」だよ。
災害のような緊急事態の時は、レスキューした文化財を保管する場所がないと困るよね。
そのために京博では、文化財を一時的に避難させるための収蔵庫を、日頃から管理しているんだ。
この収蔵庫がある場所は京博じゃなくて、京都府精華町にあるけいはんなオープンイノベーションセンターというところなの。
京博から離れた場所にあるんだけど、収蔵庫の中の温湿度のチェックや、掃除をして環境を整えているから、いつでも文化財を一時的に避難させることができるよ。
こんなに大事な活動をしてくれていたことを、いままで知らなかったなんて...!
もおおお...ボクってば...!(ぽかぽかぽか=3)
被害を0にすることはむずかしいだろうけど、文化財防災の研究や準備をしてくれているから、災害時でも文化財をできるかぎり安全に守ることができるんだね♪
でも、きっと、きょう教えてもらったこと以外にもいろいろな活動をしているんだろうな...
中屋AFのお話を聞いて、文化財防災について、もっとくわしく知りたくなったリン!!
4つの活動に加えて、京博では実際に災害が起こったときには、文化財のレスキュー活動に参加しているよ。
この写真は、東日本大震災の時、文化財をレスキューしたときの様子だよ。
トラりん、文化財防災に興味をもってもらえたみたいだね。
もっと文化財防災について知りたくなったなら、シンポジウム「文化財の防災・減災―火災・地震に対する取り組み―」に参加するしかないね!
事前申し込みは終了したけど、当日参加も可能です!
\参加お待ちしているリン♪/
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シンポジウム「文化財の防災・減災 ―火災・地震に対する取り組み―」
■日時 2020年10月25日(日) 13:30~16:30
■会場 京都国立博物館 平成知新館 講堂
※事前申し込みは終了しましたが、当日参加券を配布いたします。
当日参加券は満席になり次第、配布を終了します。
※開催中の特別展「皇室の名宝」の観覧には、チケットの予約・購入が必要です。
ご来館前に特別展「皇室の名宝」公式サイトから「日時指定券+観覧セット券」をご購入ください。
↑じつは、いっしょにいた近藤研究員☆(新婚)
御即位記念 特別展 皇室の名宝
本展は、新型コロナウイルス感染症の感染予防・拡大防止のため、オンラインでの事前予約優先制(日時指定券)を導入します。
そのほか、新型コロナウイルス感染症の感染予防・拡大防止のためのお願いにご理解・ご協力賜りますようお願い申し上げます。
また、会期等は今後の諸事情により変更する場合があります。随時、京博ウェブサイトや公式Twitterにてお知らせいたしますので、ご来館の際は最新情報をご確認ください。
■会期:2020年10月10日(土)~11月23日(月・祝)
前期:2020年10月10日(土)~11月1日(日)
後期:2020年11月3日(火・祝)~11月23日(月・祝)
■会場:京都国立博物館 平成知新館
■交通:JR、近鉄、京阪電車、阪急電車、市バス
■休館日:月曜日
※ただし、11月23日(月・祝)は開館
■開館時間:
9:30~18:00(入館は17:30まで)
※夜間開館は実施しません。
■観覧料:
一 般 1,800円
大学生 1,200円
高校生 700円
ご来館前に「日時指定券+観覧セット券」をご購入ください。無料対象の方も、人数分の「日時指定券」のご予約が必要です。