こんにちリン!
聖徳太子トラりんだリン!

 (トラりん)
(トラりん)
春季特別展「真宗と聖徳太子」を開催中の、龍谷ミュージアムにやってきたリン!
 (岩井学芸員)
(岩井学芸員)
だ、誰?


ボク、聖徳太子トラりんだリン!
きょう展示室を案内してくれる人を待っているの☆

こ、こんにちは、私は龍谷ミュージアムの学芸員、岩井俊平です。虎が待っていると聞いたんだけど...

岩井学芸員、展示室に連れて行ってくれる人だね!よろしくリン♪きょうは京博から遊びに来たリン!

京博から来たというより、飛鳥時代から来たような...

慣れて。


わ、わかった。よろしくね。

ねーねー岩井学芸員!さっそく聞きたいことがあるリン!龍谷ミュージアムってどんなところなの?

(ふつうに会話している...けど、慣れなきゃ...)
    この龍谷ミュージアムは、龍谷大学付属の博物館だよ。龍谷大学は、龍谷ミュージアムのお向かいにある西本願寺、つまり浄土真宗の大学なんだ。だからここでは、龍谷大学での研究を紹介したり、浄土真宗だけでなく、広く仏教文化を伝える展示を行っているよ。いわば、「仏教ミュージアム」だね。

仏教ミュージアム!今回の展示も仏教に関係するもの?

    そうだよ。今回は、「真宗と聖徳太子」というタイトルの通り、浄土真宗、そして親鸞聖人と聖徳太子の関係に焦点を当てた展覧会を行っているよ。

親鸞さんの展示は、いま京博でもやっているリン!
親鸞聖人生誕850年特別展「親鸞—生涯と名宝」

今年は親鸞聖人の生誕850年だからね。京博も龍谷ミュージアムも、みんなで親鸞聖人のご生誕をお祝いしているんだよ。

でも、ここには親鸞さんじゃなくて聖徳太子さんがいるよ!

実はあまり知られていないけど、浄土真宗は聖徳太子と深い関係があるんだ。そんな髪型をしているってことは、聖徳太子さんを知っているんだね?

    デジタル法隆寺宝物館で、「聖徳太子絵伝(しょうとくたいしえでん)」を見たリ―ン!お空を飛ぶ人だリン☆
過去の虎ブログ:トーハクの法隆寺宝物館に行ってきたリン!

絵伝を見ているなら、話が早いね。いっしょに展示室にいってみよう!

    れっつごー!
 ・
    ・
    ・

3Fに来たよ!聖徳太子さんがいっぱいだリン!


    展示室は3Fと2Fがあって、展示は3Fから始まるよ。今回紹介したいのは、松岡寺の「聖徳太子孝養立像(しょうとくたいしきょうようりゅうぞう)」だよ。


こちらの木像は、13世紀から14世紀の初頭、鎌倉時代の後半に造られた彫刻と考えられているよ。

おだんごヘアだリン!おそろ☆

    おだんごヘアの聖徳太子像は、「孝養像(きょうようぞう)」と呼ばれていて、聖徳太子が16歳ごろのお姿と言われているんだ。

16歳!ちょっとお兄さんの聖徳太子さんだリン☆手に何か持っているよ!

    いいところに気付いたね。聖徳太子が持っているのは柄香炉(えごうろ)だよ。仏さまに祈るための仏具の一つなんだ。「孝養」というのは親孝行のことで、聖徳太子はお父さんの用明天皇が病気になったとき、手に持っている柄香炉をかかげて、お父さんの病が癒えるように祈ったと言われているよ。

立派だリン...!

    2歳のときのお姿をあらわしているものは「南無仏太子像(なむぶつたいしぞう)」と呼ばれているよ。

おててを合わせているリン!


聖徳太子が2歳の時、東を向いて手を合わせ、「なむぶつ!」と唱えたそうだよ。聖徳太子は子どものころから仏法を信仰していたということをあらわしているんだ。

2歳なのに、すごいリン!(ボクは永遠の1歳☆)

とても2歳とは思えない、凛々しいお顔をされているよね。今回の展示では、色んな年代の聖徳太子像が見られるよ。
 

    なむぶつ!!


こうした聖徳太子のお像は日本でたくさん造られていて、浄土真宗でもとても大切にされていたんだよ。京博の親鸞展でも、「親鸞と聖徳太子」に焦点を当てた展示室があるね。この機会に、親鸞と聖徳太子の深い関わりを知ってもらいたいと思っているよ。
 ・
    ・
    ・


2Fに来たリン☆掛け軸がずらりと並んでいるよ!「聖徳太子絵伝」だリン!

ところで、浄土真宗での「絵伝(えでん)」と「伝絵(でんね/でんえ)」の使い分けを知っている?絵伝は掛け軸タイプ、つまりタテに展開する作品、伝絵は巻物タイプ、ヨコに展開する作品だよ。

    知らなかった!
タテ向きだから、これは絵伝なんだね!


正解!龍谷ミュージアムでは、こんな作品の呼び方の違いも紹介しているから、作品の紹介文もじっくり読んでみてね。

京博で開催中の親鸞展でも、「絵伝」と「伝絵」があったような気がするリン!帰ったら見てみよーっと☆

龍谷ミュージアムは大学の博物館だから、大学での研究成果を発表するための場でもあるんだ。本物の文化財を大切に保存して守っていくために、文化財のデジタルアーカイブを行って高精細のデータで出力して複製をつくっているよ。これだけ高精細なレプリカが作成できることも、一緒に知っていただきたいな。...えーっと、何をやっているの?


ピチピチ🐟

(どうしたんだろう...大丈夫だろうか...)

    人魚トラりん☆
    詳しくは、過去の虎ブログ(トーハクの法隆寺宝物館に行ってきたリン!)を見てね!

(「聖徳太子絵伝」にこんな場面あったっけ?不思議な虎だな...)
 ・
    ・
    ・

最後におもしろいコーナーを紹介しよう。ここにあるのは、東京国立博物館所蔵の舎利容器(お釈迦様の遺骨を入れるための容器)のレプリカ。龍谷大学が作成して展示しているんだ。


にぎやかな絵が描いてあるリン!

    側面に、「舞人(ぶじん)」と呼ばれる踊りを踊っている人や音楽を奏でている人がたくさんいるね。こうしたデータを集めて保存して、どんな踊りだったのかな?どんな衣装だったのかな?と想像して、先端理工学部がつくったのがこの「3D仮装試着」のコーナーだよ。


    何それ!

...バーチャル仮装、やってみる?

    やる!!!!!!

じゃあ、ここに立ってみて。

あれ?なかなか映らないリン...

反応しないね。人間には反応するのに。

ボクが虎だから?

うーん、大きすぎて認識するのが難しいのかな。

 あ!映った!


なぜか後ろ姿だね。ふむふむ、興味深い!「虎は認識しづらい」と、さっそくシステムを開発した先生に報告しよう。

お役に立てた?

いい研究材料になったよ。ありがとう、トラりん!

岩井学芸員、やっと名前で呼んでくれた!!ありがとリーン♪
さいごにおともだちに伝えたいことはある?

春季特別展「真宗と聖徳太子」は5月28日(日)まで開催です。京博の親鸞展と相互割引も行っていますので、どちらの展示もぜひ楽しんでくださいね。図録もぜひ手に取っていただけたら嬉しいです。
龍谷ミュージアム 特別展「真宗と聖徳太子」との相互割引


    龍谷ミュージアムと京博で待っているリン!!!

 ・
    ・
    ・
親鸞聖人御誕生850年・立教開宗800年記念
春季特別展「真宗と聖徳太子」
    https://museum.ryukoku.ac.jp/exhibition/2023/taishi/
会期:2023年4月1日(土)~2023年5月28日(日)
開館時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日:5月15日(月)、22日(月)
会場:龍谷大学 龍谷ミュージアム(京都駅から徒歩約12分 西本願寺前)
入館料:一般1,400円(1,200円)、高大生900円(700円)、小中生500円(400円)
※( )は20名以上の団体料金
・
    ・
    ・

今日は楽しかったよ。京博と龍谷ミュージアムはすぐ近くだし、いつでも遊びに来てね。僕もまた会いに行くね。

ありがとリン!また会えるのを楽しみにしているね!
