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展示

2018年10月19日

特別展「京のかたな 匠のわざと雅のこころ」を見に行くリン♪
エピソードⅠ

こんにちリン!
トラりんだリン!

torarin

みんなー!!
2018年11月25日(日)まで京博で開催中の「京(みやこ)のかたな 匠のわざと雅のこころ」を楽しんでくれているかな?

特別展がはじまる前から、おともだちの「楽しみにしているよー!」っていう声をたくさん聞いていたから、ボクもどんな展示が見られるのかとってもわくわくしていたリン♪


今日は、末兼研究員といっしょに展示室で刀を見る約束をしているんだ☆


でも、

ボク、刀に関してはすでに上級者だと思うリン。


2016年の冬には、特集陳列「刀剣を楽しむ─名物刀を中心に─」

torarin


2017年の夏には、特集展示「名刀聚英 ─永藤一の愛刀─」

torarin


ほら、こんなに刀のことを勉強しているーー!!!


末兼研究員:甘い!!

トラりん:ぅがはっ...!!
末兼研究員のことばにバッサリ切られたリン...!

torarin

末兼研究員:なんと、今回の特別展「京のかたな」は「京博初の刀剣特別展」なんだ。
もっとたくさんの刀の魅力を伝えたいと思っているよ!

トラりん:それは楽しみだリン♪
とってもすごい特別展だということはわかったけど、どんな意味を込めて「京(みやこ)のかたな」というタイトルにしたの?

末兼研究員:実はこのタイトル、東京国立博物館で1997年に開催された刀剣の特別展にちなんだものなんだ。
日本刀について総合的に紹介する素晴らしい展覧会で、タイトルが「日本のかたな 鉄のわざと武のこころ」。
今回はこの展覧会と同じぐらい充実した、京博でしか見られない展覧会にするぞ!という意味を込めているよ。

トラりん:東博で行われた刀展とリンクしているんだね☆
京博の気合がつまったタイトル!
ますます、「京のかたな」を楽しめそうだリン♪



末兼研究員:今回の展示は、平成知新館の3階から見ていくよ。

トラりん:うーん、でも、ここの展示室には刀がぜんぜん見当たらないリン...
今回は「京博初の刀剣特別展」って言ってなかったっけ...?

torarin

末兼研究員:そうだよ。
でも、刀を見る前に見てほしい作品があるんだ。
これは、「重要文化財 後三年合戦絵巻(ごさんねんかっせんえまき) 巻下 飛驒守惟久(ひだのかみこれひさ)筆」(東京国立博物館所蔵)

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トラりん:いまボクたちが、むかしのものを美しいかたちで見られるのは、本当にすごいことだリン!
ほら、この部分も血だってわかるくらい綺麗に...血?!

torarin

末兼研究員:この絵巻は平安時代にあった合戦の様子を描いた南北朝時代の作品なんだけど、駆ける馬から下りつつ太刀を抜く武者の姿や、血みどろの死体がすごくリアルだよね。
みんなが日本刀と聞いて想像する、あの反りのある形がいつ生まれたのかはっきりしていないんだけど、武士の台頭や合戦での戦い方と関係していると考えられているよ。
刀剣は武器として生み出されたものだから、戦いの様子を知ることは刀剣を理解するためにとても重要なんだ。

トラりん:ちょっと怖いけど、今回の特別展には欠かせない作品なんだね。
末兼研究員!
ボクは、最初から刀を見られなくて残念に思ってしまったことを猛烈に反省しているリン!!
いまのお話を聞いたから、刀をより深く学べるボクになれた気がするよ☆
今回の特別展は、刀以外にも興味深い作品がたくさん...
って、やっぱり刀すごーい!!!

torarin

末兼研究員:まずはこちらの刀から見てみよう。
「国宝 太刀 銘三条(たち めいさんじょう)(名物三日月宗近(みかづきむねちか))」(東京国立博物館所蔵)だよ。

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トラりん:国宝ってところもすごいけど「三日月宗近」の全てが見られるリン!!

末兼研究員:「三日月宗近」をいろんな角度から鑑賞してもらえるように展示したのは理由があるよ。
刀剣には表裏があって、身につけたとき体に接する側が裏。
作者の名前や制作年などの銘は表側に刻まれることが多いから、展示でも表側を見せるのが基本。
だけど、「三日月宗近」は「三条」という銘が裏にある作品なんだ。
壁側のケースだとどちらかしか見てもらえない、でも「三日月宗近」は絶対表も裏も見てほしい!と思ってこういう風に展示したんだ。

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トラりん:どの部分も見逃すことなく鑑賞できるのは、とってもうれしいことだリン♪

末兼研究員:あと、展示室3F-2には「刀剣鑑賞基礎知識」パネルを設置しているよ♪
刀剣の用語解説や部分名称などを説明しているから、展示と合わせて見てもらえたらうれしいな。
↓↓ダウンロードもできるよ!
京のかたな鑑賞ポイント(PDF版)
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トラりん:作品がどんなふうに展示されているかも、展示室での楽しみのひとつだよね♪
「虎ブログ」で研究員のみんなにお話を聞いているけど、みんなそれぞれ作品への想いがあって、その作品らしさを楽しんでもらいたい気持ちから、細かいところまですごく工夫しているリン!
あぁぁ...研究員のみんなの努力や気持ちに感動して、泣けてきたリン...「三日月宗近」を、いろんな角度から見られることに、ありがとリンの気持ちでいっぱいだリン!

末兼研究員:いやいやトラりん、そんなに簡単に感動しちゃダメだよ!
すべての人にもっと楽しんでもらえる展示を目指して日々精進!

トラりん:会期中も展示を微調整しているもんね!
そういえば、ボク、刀につけられた名前が好きだリン♪
どれもすごくかっこいいよね!
刀に命があって、生きているように感じる☆
作者にたくさんの愛情を注がれて、持ち主に大切にされてきたことを想像するリン♪
「三日月宗近」も、美しい響きだね!
この刀には、どんな生い立ちがあるのかな?

末兼研究員:「三日月宗近」は刃文のなかに「打ちのけ」という三日月形の模様がいくつも見えることにちなんだ名前だよ。
この刀は平安時代に遡る、日本刀様式の最も古い作品の一つだね。

トラりん:なんと!!
じっくり見れば見るほどに、美しい刀だリン☆


末兼研究員:続いて、期間限定の特別な展示を紹介するね。

トラりん:ん...?
仏さまの前にも、刀が?!
なんだか珍しい風景だね!
さすがは「京博初の刀剣特別展」だリン!
末兼研究員、このケースの中に並んでいる刀は?

torarin

末兼研究員:こちらは、「重要文化財 太刀 銘国綱(名物髭切(ひげきり)・鬼切(おにきり))」(京都・北野天満宮所蔵)「重要文化財 太刀 銘□忠(名物膝丸(ひざまる)・薄緑(うすみどり))」(京都・大覚寺所蔵)だよ。
10月16日(火)から10月28日(日)まで、髭切と膝丸が初めて同一ケースに並んで展示されるよ。

この2口は源氏の先祖伝来の宝刀として伝わったもので、今ではそれぞれ北野天満宮と大覚寺に収められているよ。これまでも揃って展示されることはあまりなかったんだ。
特集展示「刀剣を楽しむ─名物刀を中心に─」で展示された時も別々のケースでの展示だったから、じっくり見比べながら鑑賞できるこの機会はすごく貴重!

torarin

トラりん:「髭切」と「膝丸」...
刀っていろいろな形があるけど、やっぱり似ている気がするリン♪
特別展「京のかたな」とコラボ企画もある刀剣育成シミュレーションゲーム『刀剣乱舞-ONLINE-』では兄弟刀という設定だから、兄弟水入らずでゆっくり過ごせて、すごくよろこんでいるように見えるね☆
ちなみに、『刀剣乱舞-ONLINE-』の「こんのすけ」リンとボクが持っている刀も兄弟刀だリン♪

ほら☆

torarin

末兼研究員:本当だ、かっこいい兄弟刀だね。


トラりん:ねぇ、末兼研究員!
たくさんのおともだちに楽しんでもらうために、ギリギリまで展示作品を準備していたと聞いたけど、今回の「虎ブログ」だけで特別展「京のかたな」を語りつくせた...?

末兼研究員:ぜんぜん紹介し足りないよっ!
だって、あの作品も紹介できていないし、あの作品も...

トラりん:ということは、次回につづ...

末兼研究員:く!!!

torarin

つづく☆



おまけ☆


カリスマ販売員:あらっ!
とってもスタイリッシュな表紙!!
これは、なんの本かしら?!

torarin

末兼研究員:これは、特別展「京のかたな」の図録だよ。
なんと国宝19件を含む177件の刀剣画像を掲載!重さも記載されている、刀剣図録の決定版!

カリスマ販売員:魂こもっているリン!!
これも、作品だね!
でも、そんなに力を入れて作った図録なら
お高いんでしょう...?

末兼研究員:2,600円(税込)!!


カリスマ販売員:まー☆
末兼研究員の魂と素晴らしい刀がたくさん詰まっているのに?!
なんて、お得♪

末兼研究員:図録バッグとのセットは、3,400円(税込)!!

torarin

カリスマ販売員の2人:特別展「京のかたな」の図録も

\お見逃しなくー!/

torarin



特別展 京のかたな 匠のわざと雅のこころ
■会期:2018(平成30)年9月29日(土)~ 11月25日(日)
■会場:京都国立博物館 平成知新館
■交通:JR、近鉄、京阪電車、阪急電車、市バス
■休館日:月曜日

■開館時間:
火~木・日曜日:午前9時30分~午後6時(入館は午後5時30分まで)
金・土曜日:午前9時30分~午後8時(入館は午後7時30分まで)

■観覧料:
一 般 1,500円(1,300円)
大学生 1,200円(1,000円)
高校生  700円 (500円)

※( )内は20名以上の団体料金。
※中学生以下は無料です。
※障害者手帳等(*)をご提示の方とその介護者1名は、観覧料が無料になります。
 身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、戦傷病者手帳、被爆者健康手帳
※大学生・高校生の方は学生証をご提示ください。
※キャンパスメンバーズは、学生証または教職員証をご提示いただくと、各種当日料金より500円引きとなります。

■ワークショップ
まぢかで見よう!はじめての刀

■記念講演会
●10月20日(土)
「日本刀の源流-日本の原始古代刀-」
 講師:古谷 毅(京都国立博物館 主任研究員)

●10月27日(土)
「京のかたなⅡ-新刀-」
 講師:末兼 俊彦(京都国立博物館 主任研究員)

●11月3日(土)
 対談「『京のかたな』総まとめ」
 登壇者:
 橋本 麻里 氏(美術ライター/永青文庫 副館長)×
 末兼 俊彦(京都国立博物館 主任研究員)

●11月10日(土)
「合戦絵巻と武器・武具の研究」
 講師:井並 林太郎(京都国立博物館 研究員)

参加方法はこちら

■関連イベント
明治古都館で復元模造刀剣の特別公開
長野県無形文化財保持者の刀剣作家・宮入法廣氏の手による「重文 薙刀直シ刀 無銘(名物 骨喰藤四郎)豊国神社所蔵」の復元模造が特別に公開されます。その姿を忠実に再現した刀と一緒に記念撮影もできます!
【時間】入館は閉館の30分前まで
【場所】明治古都館
【料金】無料(ただし「京のかたな」展の当日の観覧券が必要)

■「刀剣乱舞-ONLINE-」コラボ企画
明治古都館で刀剣男士の等身大パネルを展示!
展覧会会期中、京都国立博物館・明治古都館中央ホール(重要文化財)で、「刀剣乱舞-ONLINE-」コラボ刀剣男士の等身大パネルを展示します。
【時間】入館は閉館の30分前まで
【場所】明治古都館
【料金】無料(ただし「京のかたな」展の当日の観覧券が必要)

■キャンパスメンバーズ限定講演会
京都国立博物館キャンパスメンバーズ会員校の学生及び教職員を対象に、本展示の見どころなどをご紹介する講演会を開催します。
【日時】11月16日(金)17時 ~18時
【場所】平成知新館 講堂(B1)
【料金】無料(ただし「京のかたな」展の当日の観覧券が必要)
【参加方法】事前のお申込みが必要です。詳細はこちら

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