こんにちリン!
トラりんだリン!
見て見て!雪が降っているよ☆
今日は、古谷研究員が「いっしょに展示を見に行こう」って誘ってくれたんだリン!
ここで待ち合わせしているんだけど、古谷研究員まだかなあ?
雪も降っているし、寒い...ブルブルブル...
(古谷研究員)
やあ、トラりん。寒い中お待たせしたね。
(トラりん)
古谷研究員!待っていたリーン!
誘ってくれてありがとリン☆
今日は、特集展示「後期古墳の実像 ─播磨の首長墓・西宮山古墳─」を見ながらお話ししていこうと思っているよ。
わーい!どんな展示なのか楽しみ♪
早く行こーう!!
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\お部屋の入り口はこちら!/
まずは、西宮山古墳について説明するね。
西宮山古墳は、兵庫県播磨(はりま)地方で最大級の横穴式石室をもつ全長約35mの前方後円墳で、播磨地方西部を南に向かって流れる揖保(いぼ)川が造った沖積平野を望む丘陵の先端部に築かれた有力者のお墓だよ。古墳時代、6世紀頃の古墳だね。
昭和34・35(1954・55)年に、地元の高校の先生や高校生が参加して発掘調査が行われ、たくさんの副葬品が埋葬当時に近い状態で出土したことで知られているんだよ。
約1400年も前のお墓が昭和まで残されていたなんて、びっくリン!
それでは、なかでも有名な「須恵器 脚付装飾壺(すえき きゃくつきそうしょくつぼ)(京都国立博物館所蔵)」を見てみよう。
この壺、いくつも口がついているよ!
ほかにもいろいろくっついているリン。
横穴式石室の古墳に人を葬る玄室(げんしつ)という部屋から出土した大型の須恵器で、西宮山古墳を代表する出土品だね。壺の肩に四つの小壺を付け、その間に立体的な小像を配置した装飾付須恵器。「相撲の場面」、「鹿狩りの様子」、「荷物を運ぶ人」などが表現されていて、古墳時代の生活の様子を具体的に想像することができるね。
それから、他の大型須恵器と並んで出土したことも発掘調査当時の写真からわかったので、横穴式石室の中で並んでいた様子も復原して展示しているんだよ。
デコ壺☆
横になったり、ほかの須恵器と重なっていたりしているけど、古墳で出土した状態を再現しているんだね。
いっしょに発掘したみたいな気分になるリン♪
次はこちら。「石見型盾形埴輪(いわみがたたてがたはにわ)(京都国立博物館所蔵)」。
え、これがはにわ??
埴輪は古墳外部の墳丘平坦面などに樹(た)て並べられた墳丘を飾る土製品で、もともと弥生時代の土器に起源があるんだけれど、古墳の発達に伴って建物やさまざまな道具の埴輪も造られるようになったんだ。
この埴輪はそのうちの一つで、威儀具と言って大事な人やものの存在を示す役割を果たした杖状の道具を埴輪にしたと考えられている。畿内地方で生まれ、西日本に広く分布する特徴があるね。昔はよく判らなかったので盾の埴輪と思われていたけれど、最近の研究でこのような用途の埴輪と考えられるようになったんだ。
古谷研究員には何度かはにわを紹介してもらったけど、こんな形のはにわは初めてみたリン!
さて、「金製心葉形耳飾(きんせいしんようけいみみかざり)(京都国立博物館所蔵)」を見てみようか。
うわ~~~!
キラキラしてかわいい耳飾りだね!
細金(さいきん)細工といって貴金属を用いて精巧な技術を駆使して作った垂飾付の耳飾りだね。日本の出土品の多くは鎖で全体を繋げたタイプが多いんだけど、この耳飾りのように鎖が無いタイプは朝鮮半島に多いので、直接輸入された可能性もあるね。
そうなんだ!
出土したのは日本でも、作られたのは違う場所かもしれないんだね☆
それでは、さいごに「金銅装杏葉(ぎょうよう)(京都国立博物館所蔵)」を紹介して終わろうか。
これは何に使われたの?
馬具は鞍などにも装飾がしばしば施されているけれど、西宮山古墳からは鞍金具以外にもいろんな種類の装飾用の馬具が出土しているので、これらを身に着けた馬は、当時のスーパーカーみたいな乗り物なんだ。
なかでも、馬のお尻の部分を覆うように掛けられたベルトから吊り下げられた杏葉は、装飾専用の馬具で豪華な装飾の代表だね。しかも、上半部の楕円形と下半部の菱形が特徴で、日本列島で生まれたデザインなんだよ。
馬=スーパーカー☆
着飾ったお馬さんが目に浮かぶリン♪
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西宮山古墳の墳丘はあまり大きくないけれど、古墳時代の後半期にはよくある規模で、古墳の外見よりも副葬品などの内容で被葬者の地位や格式などを表現したようなんだ。
横穴式石室が多い後期古墳は、多くが盗掘などで副葬品がほとんど判らなくなっている中で、西宮山古墳は当時の有力者がどのような副葬品をもち、しかも土器類をはじめ副葬されたままの状態が保存されていて組合せまで判る、ほんとに貴重な事例だといえるね。
特集展示「後期古墳の実像 ─播磨の首長墓・西宮山古墳─」は2022年2月13日(日)まで!
そしてそしてー☆
全36ページ・作品74件掲載されている図録を販売しているリン!
表紙のセピア色の写真が素敵♪
ななっなんと!お値段たったの880円(税込)!
よっ!さすがカリスマ販売員!
えっへん☆
図録をゲットして、より展示を楽しんでもらえたら、うれしいな♪
ボク、この図録を読みながら、もう一回展示を見てくるリン!
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3階の考古の展示室では、2022年3月13日(日)まで、特別公開「四国の弥生土器と弥生・古墳時代の生産―辰砂(しんしゃ)と鉄―」を開催中だリン。
解説リーフレットもあるよ!
特別公開 四国の弥生土器と弥生・古墳時代の生産―辰砂と鉄―
\おうちで楽しむ京博/
虎ブログ
新春特集展示「寅づくし─干支を愛でる─」を予習するリン♪
新春特集展示「寅づくし─干支を愛でる─」を見に行くリン!!
特集展示「新収品展」を見に行くリン!!
博物館ディクショナリー
当館研究員が子ども向けに分かりやすく展示作品を解説しています。
虎―見たことがない生き物を描く
グレゴリ青山の 深掘り!京博さんぽ
京都在住の漫画家・グレゴリ青山さんが、京都国立博物館を紹介するエッセイ漫画です。
第10回 最強のPR大使(その名はトラりん)
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新型コロナウイルス感染症の感染予防・拡大防止のためのお願いにご理解・ご協力賜りますようお願い申し上げます。
会期等は今後の諸事情により変更する場合があります。随時、京博ウェブサイトや公式Twitterにてお知らせいたしますので、ご来館の際は最新情報をご確認ください。
※本展はご予約不要でご覧いただけます。
■会期:
2022(令和4)年1月2日(日) ~ 2月13日(日)
■会場:
京都国立博物館 平成知新館1F-2
■休館日:
月曜日 ※ただし、2022年1月10日(月・祝)は開館し、翌1月11日(火)休館
■開館時間:
火~木・日 9:30~17:00(入館は16:30まで)
金・土 9:30~20:00(入館は19:30まで)
■観覧料:
一 般 700円
大学生 350円
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おまけ☆