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展示

2020年3月13日

休館中の名品ギャラリー「知恩院 国宝 御影堂修理完成記念
国宝 法然上人絵伝と知恩院の名宝」
を見に行くリン♪

こんにちリン!
トラりんだリン!

torarin

みんな、元気にしている?
京博の休館延長が決まり、もうみんなに今回の展示を見てもらうことができないリン...
【延長】全館休館のお知らせ ―2020年2月27日(木)~3月23日(月)

京博に来られなくてさみしいと言ってくれるおともだちの気持ちも、
展示作品の順番や照明、角度まで細かく工夫する研究員やスタッフの努力も知っているから、
展示を見てもらえないことはとっても残念だリン...

でも、京博のみんなは休館中のいまでも
「どうしたらみんなにより楽しんでもらえるか」を考えているリン。

と、いうわけで☆

今回も「虎ブログ」展覧会
素晴らしい作品を楽しんでもらえたらうれしいリン♪

「虎ブログ」でも声をにしてオススメしているけど、
春と秋に開催する特別展だけではなく、
名品ギャラリー(平常展示)もすっっっごいんだリン!!!

今日は、休館中の名品ギャラリーの作品を見に行こうって約束しているよ♪

井並研究員:トラりん、お待たせ。

torarin

トラりん:ハッ!!
京博のホープ☆井並研究員♪
「虎ブログ」では、 特別展「流転100年 佐竹本三十六歌仙絵と王朝の美」以来だね☆

井並研究員:その呼び方、まだ引っ張るの...?
トラりんの言う通り、名品ギャラリーは自信を持ってオススメできる作品ばかり展示されているよ!
いまも、ぜひトラりんといっしょに見たい 特別な作品があるんだ。

トラりん:んも~~っ!
ボク、「特別」っていうことばには弱いリン☆
それは、どんな展示なの?

井並研究員:その名も、「知恩院 国宝 御影堂修理完成記念 国宝 法然上人絵伝と知恩院の名宝」(平成知新館 2F-1・2)だよ。

torarin

トラりん:法然上人...
覚えているリン!
2018年に京博で開催した、特集展示「百萬遍知恩寺の名宝」で法然上人の肖像画を見せてもらったよ!

井並研究員:そうだね。
法然さんは平安時代末期、念仏のみを唱えることで浄土へ往生できるという教えを広めた人で、今では浄土宗の開祖として仰(あお)がれているよ。
弱い立場の人々をいかにして救うべきかを考え抜いて、口で念仏を唱える修行「専修念仏(せんじゅねんぶつ)」を見出したんだ。
じつは、特別展「国宝 一遍聖絵と時宗の名宝」で紹介した一遍さんは法然さんの孫弟子にあたるんだよ。

torarin

トラりん:そうなの?!
展示と展示がつながったリン♪

井並研究員:今回の展示では、法然さんの生涯を描いた鎌倉時代末期の絵巻を展示しているよ。
なんと、国宝なんだ!
それが特別である理由のひとつだよ。

トラりん:こ、国宝!
なんだかとってもわくわくしてきたリン☆
井並研究員、はやく作品を見たいリンっ!!

井並研究員:興味を持ってもらえてうれしいな。
それじゃあ、早速作品を見てみよう。

2人:
\オーッ☆/
torarin




トラりん:わぁぁあああ☆。・
ボク、絵巻の物語が進んでいく様子がだいすきだリン♪
まるでパレードを見ているようだね!

井並研究員:いい表現だね!
右から左に色鮮やかな絵が展開していく絵巻の魅力がよく伝わるよ。
まずは、こちらの作品を見てほしいな。
「国宝 法然上人絵伝(ほうねんしょうにんえでん) 巻第三十五(京都・知恩院所蔵)」だよ。

torarin

トラりん:え?!
巻...35!
いったい全部で何巻あるの?!

井並研究員:「法然上人絵伝」はなんと、48巻からなる超大作。
浄土宗総本山の知恩院が秘蔵する、日本で一番(...ということは世界で一番)巻数の多い絵巻なんだ。
48という数字は、浄土宗で一番大事な仏様である阿弥陀如来が人々を救うために立てた誓願の数にちなんでいるんだ。
今回は48巻の中でも、展覧会などであまり公開されることのない5巻を選んで展示したんだよ。

トラりん:え!!
国宝の絵巻を5巻も同時に?!
名品ギャラリーで?!

井並研究員:2017年の特別展「国宝」では、2巻(巻七、巻三十六)を1巻ずつ展示したから、今回は特別だね。
休館となったけど、「虎ブログ」を通して特別感が伝わるとうれしいな。

torarin

トラりん:特別ぅ~~♪
この絵は、話しているところを見ているひとたちと、見ているひとたちを見ているひとたち...
どういう場面なの?

井並研究員:法然さんの教えは、当時としては急進的だったたので、保守的な人々からは非難されることにもなったんだ。
そのため、京から遠く離れた地への流罪(るざい)を言い渡されてしまう。
でもそれは、法然さんが流された先で現地の人々に教えを広める貴重な機会にもなった。
この絵は、讃岐国(現香川県)で法然さんが説法をおこなうと、ひとがひとを呼んで多くの老若男女が集まってきたという賑やかな場面だよ。


torarin

トラりん:ピンチも、教えを説くチャンスに変えたんだね!
とってもすごいひとだリン☆

井並研究員:絵巻の場面ごとに場面解説札を置いているよ。
4言語対応だから海外のおともだちにも読んでもらえるし、鑑賞の助けになればと思って、編集チーム・翻訳チームと協力して作成しているよ。

torarin

トラりん:どんなシーンかわかると、より作品を楽しむことができるリン♪

井並研究員:つづいては、こちら。
「国宝 法然上人絵伝 巻第四十八(京都・知恩院所蔵)」だよ。

torarin

トラりん:最終巻だね!
48巻まで来ても、文字も絵もとっても丁寧に描かれていて美しいリン♪
お坊さんがたくさんいるね☆

井並研究員:この絵巻は、たくさんの詞書(ことばがき)と絵があるから、何人ものひとが分担して制作しているんだよ。
だから、さっきの場面と絵の雰囲気が少し違うね。
そういうところを見比べるのもおもしろいよ。
この場面は、法然さんを慕う空阿弥陀仏(くうあみだぶつ)という僧が、尊敬のあまり法然さんの肖像画を描かせて祀ったという場面なんだ。

torarin

トラりん:本当だリン!
絵の中の掛軸に法然さんの姿が描かれているね☆
絵巻は細かいところまで見るといろいろな発見があるリン!

torarin
torarin

井並研究員:そうなんだ。
法然さんにかかわるさまざまな場面を、48巻にもわたって細かくたっぷりと描いているよ。
この作品が国宝として高い評価を受ける理由のひとつだね。
実は、今回の展示は、知恩院の主要な建物である御影堂(みえいどう)の大がかりな修理がこの春に落慶することを記念して開催したものなんだ。
知恩院の御影堂は、三代将軍・徳川家光によって建てられたもので、これも国宝に指定されている貴重な文化財だよ。

2人:展示の理由も、特別ってことだリン☆

\「虎ブログ」展覧会、楽しんでもらえたかな♪/

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知恩院 国宝 御影堂修理完成記念
国宝 法然上人絵伝と知恩院の名宝

■会期:2020(令和2)年2月18日(火)~2月26日(水)
    ※2月27日(木)~全館臨時休館
■会場:京都国立博物館 平成知新館 2F-1、2F-2
■休館日:月曜日(ただし、2月24日(月・休)は開館し、翌2月25日(火)を休館)

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「虎ブログ」展覧会
★特集展示「神像と獅子・狛犬」を見に行くリン♪
★特集展示「雛まつりと人形」を見に行くリン♪
★休館中の中世絵画展示室「大徳寺養徳院の障壁画Ⅱ」を見に行くリン♪

子ども向け鑑賞ガイド「今日から君も獅子と狛犬博士」(PDF版)
獅子・狛犬についてわかりやすく解説しているリーン。
特集展示「神像と獅子・狛犬」の展示会場で配布していたんだけど、お家でもぜひ☆
★日本語版  ★English  ★简体中文  ★한국어

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