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2019年8月30日

ICOM京都大会開催記念 特別企画「京博寄託の名宝」を見に行くリン♪エピソードⅡ

こんにちリン!
トラりんだリン!

torarin

みんなー!
いま京博で開催している、
ICOM京都大会開催記念 特別企画「京博寄託の名宝 ─美を守り、美を伝える─」を楽しんでもらえているかな♪
今日も「虎ブログ」で、展示中の素晴らしい作品をどどーん!と紹介しちゃうリン☆

それではっ☆
今回、いっしょに展示室を見てくれる研究員を紹介するね♪

\宮川研究員!/
torarin

\井並研究員/
torarin

\福士研究員!/
torarin

\呉研究員!/
torarin
※呉研究員は大きい動物が苦手です。/京博スタッフ談

\永島研究員!/
torarin

トラりん:じつは、研究員のみんなは展示の準備などで毎日とっても忙しくて、通常の「虎ブログ」でも時間を取ってもらうのが大変だリン☆

そんな研究員のみんなが、こうして集まってくれるなんて...っ!!

_人人人人人人人人人人_
> 豪華!!(感動) <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄

永島研究員:今回は、特別企画「京博寄託の名宝」のエピソードⅡだね。
前回の「虎ブログ」も楽しんでもらえたと思うけど、今日登場するのも選りすぐりの作品ばかりだよ。

トラりん:前回の「虎ブログ」を通して、特別企画「寄託の名宝」の素晴らしさや京博の名品ギャラリーのすごさを、たくさんのおともだちに知ってもらえたと思うリン♪

呉研究員:でも、こんなもんじゃないんだよね!

トラりん:そうだリンっ!!
それじゃ、今日も展示室にしゅっぱーつ☆

みんな:オーーーッ!!!!!



トラりん:エピソードⅡでは、どんな作品のお話を聞かせてもらえるかな♪

宮川研究員:まずは、「国宝 金銅小野毛人墓誌(こんどうおののえみしぼし) 京都市左京区上高野出土(京都・崇道神社所蔵)」(3F-2)を紹介するね。

torarin

トラりん:むむっ☆
お墓に立ててある、お塔婆(とうば)みたいだね?

宮川研究員:お、トラりん、イイ線いってるね。
これは誰のお墓かわかるように、葬られた人のことを漢字で刻んでお墓に納めた「墓誌(ぼし)」だよ。
京都市左京区上高野にある崇道神社の裏山に築かれていた石棺墓(せっかんぼ)から、江戸時代の慶長年間(1596~1615)に出土したものなんだ。
銘文には名前や官位、埋葬した年が刻まれているよ。
葬られたのは小野毛人という人で、天武6年(677)に亡くなったということがわかるんだ。

torarin

トラりん:小野毛人...?

宮川研究員:小野毛人は遣隋使(けんずいし)で有名な小野妹子(おののいもこ)の子どもで、天武天皇(てんむてんのう)に仕えた人。
この作品はなんと大正時代から京都国立博物館に寄託されているんだ。
むかしから存在が知られていた文化財だったんだね。

トラりん:大正時代から?!!
京博との歴史がとっても深いね。
大切な文化財をこれからも守り、伝えていかなくては、と気持ちが引き締まるリンっ!

井並研究員:「国宝 伝平重盛(でん たいらのしげもり)像(右)・伝源頼朝(でん みなもとのよりとも)像(左)(京都・神護寺所蔵)」(2F-1)を紹介するよ。

torarin

トラりん:国宝展のときに紹介してくれた、有名な肖像画だリン☆
大きくて迫力があるけど、近づいてみると服の文様の細かい部分まで美しいよね♪

井並研究員:細かい表現というなら、顔の細部も見てほしいな。

トラりん:かお?

torarin

井並研究員:まつ毛や唇などが驚くべき技術で描かれているよ。
細密であるだけじゃなく、その質感も再現されているんだ。
トラりんが言うように全体としては大きくて迫力があるんだけど、同時に、他の作品ではなかなか見られないくらいの描きこみが見られることから、優れた肖像画として高い評価を受けているんだ。

トラりん:離れて見ても、近づいて見ても楽しめる、素晴らしい作品だリン♪

福士研究員:僕からはこれ!
「国宝 風神雷神図屏風(ふうじんらいじんずびょうぶ) 俵屋宗達(たわらやそうたつ)筆(京都・建仁寺所蔵)」(2F-5)だよ。

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トラりん:ボクが生まれたときに開催していた「琳派展」以来の再会だリン!
何度見ても、素晴らしい作品だね♪

福士研究員:4年前の「琳派展」では三つの風神雷神図が並んでいたよね。
そして、2年前の国宝展でも展示されていたんだけど、あら!トラりんは見てなかったのかな~?(笑)

トラりん:ハッ!!!ち、ちがうリンっ!
国宝展でも、見た見た見た見た見た見た!!(あたふた)
ちょっと記憶をお部屋に忘れてきただけだリン...

福士研究員:でも、たしかに何度見ても素晴らしい作品だと思うよ。
風神と雷神は、その名のとおりそれぞれ風と雷をつかさどる神様だよ。
自然現象を神様の仕業とする考えは洋の東西を問わず古くからあって、その歴史はとっても長いんだ。
京都国立博物館のすぐそばにある三十三間堂にも、1001体の千手観音の前に風神と雷神のお像があるよね。
でも、風神と雷神だけを絵に描いているのはとってもめずらしいんだ。
力強く、そして今にも画面から飛び出してきそうな躍動感のある神様の表現が大きな見どころだと思うよ。

torarin

トラりん:「風神雷神図屛風」が有名すぎて、風神と雷神だけ描かれていることが珍しいという発想がなかったリン!
さすがは、有名画家たちを魅了した神様だリン☆
えっと、こちらを描いたのは...

福士研究員:画面に画家のサインやハンコはないけど、特徴的な描き方から俵屋宗達という人が描いたのは間違いない。
のちに尾形光琳や酒井抱一といった画家たちがこの絵をまねた作品を描いているし、みんなも一度はこの絵をどこかで見たことがあるんじゃないかな。
それくらい、多くの人の記憶に残るインパクトのある絵だし、400年後の世界にも影響を与え続けているというのは本当にすごいことだと思うよ。

トラりん:福士研究員のことばが心にしみたリン...
作品を通して「むかし」と「いま」が、つながるようだね☆

呉研究員:つづいて、「国宝 秋景・冬景山水図(しゅうけい・とうけいさんすいず)(京都・金地院所蔵)」(1F-2)を紹介するね。

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トラりん:実際に行ってみたくなるような優しくて素晴らしい景色だリン♪

呉研究員:日本に伝わる中国絵画のなかでも、優美さでは一番といっていいくらいの山水図だよ。
日本では鎌倉時代にあたる中国の南宋時代の作品だけれども、北宋時代の終わりごろに芸術を愛する皇帝として知られた徽宗(きそう)皇帝が描いたと伝えられているんだ。
一見すると身分が高そうな男性の「高士(こうし)」に目がいくけれども、彼らの視線の先には何が見えるかな。

torarin

トラりん:うーん、小さすぎてよく分からないリン...

呉研究員:右側に掛かっている秋景幅には画面左側中央に2羽のツルが、左側の冬景幅には雪が積もる枯れ木の上に2匹のサルがいるよ。
みんなトラりんのおともだちだね。
どちらも鳴き声をあげているようで、2人の高士はともに山の中で聞いた動物の声に反応して視線を動かしたんだ。

トラりん:んー...あっ!
見つけたー☆
とってもかわいいリン♪
静かな山の中に、動物の鳴き声が響いたのかな☆

呉研究員:この山水図は、もともと室町時代に将軍として日本を治めていた足利家にあったよ。
もとは春と夏の幅もある4幅対の四季山水図で、為政者にふさわしい気品をたたえた絵画として大切にされていたんだ。
その後、将軍家からの贈り物として4幅は分けられて、この秋と冬の幅が最終的に南禅寺の塔頭(たっちゅう)である金地院に収まったよ。
ちなみに、夏の幅は江戸時代に山梨県の身延山久遠寺に奉納されたんだ。

トラりん:ぜんぶの季節が描かれている作品だったんだね!
ほかの季節はどのように描かれているのかも、気になるリン♪

永島研究員:私からは「重要文化財 竹秋草蒔絵文庫(たけあきくさえまきぶんこ)(京都・高台寺所蔵)」(1F-6)を紹介するね。

torarin

トラりん:美しくて大きいリン!
あ、竹も描かれているー♪
落ち着くー

永島研究員:稲妻みたいな線で二つの画面に分かれているよね。
金色の面には土坡、竹、筍、雲、黒い面には秋草が描かれているのが分かるかな?
こんな風に画面を二つに分けて、それぞれに全く違う文様を表わす技法を「片身替(かたみがわり)」と呼ぶよ。
この「片身替」は、染織品のデザインから影響を受けたといわれていて、近世の初めに流行したよ。

torarin

トラりん:一つの作品で二つの場面を楽しむことができるなんて、得した気分だリン♪

永島研究員:秋草が描かれている部分に注目してね。
この作品を所蔵している高台寺には、同じように黒い漆に秋草をあらわした厨子や調度類が多く伝わっているんだ。
だから、同じ様式のものは「高台寺蒔絵(こうだいじまきえ)」と通称されるようになったよ。
高台寺は豊臣秀吉とその正室・おねにゆかりの菩提寺だから、秀吉好みのデザインだったのかもしれないね。

トラりん:10月生まれだからか、ボクも秋草に魅力を感じるリン♪

福士研究員:トラりん、今回見た展示はどうだった?

トラりん:どれも素晴らしかったリン!!
こんなにたくさんの国宝、重要文化財をよく集めて展示できたね☆
研究員のみんなも、すごいリン!!
ありがとリン♪

井並研究員:トラりん、もう満足しちゃっていいの?
エピソードⅡではまだ終わらせないんでしょ?
しかも、会期中、金・土曜(9月7日(土)を除く)の夜間開館が21時まで(入館は20時半まで)延長されているし、9月2日(月)は月曜日だけど開館するから、より作品を楽しんでもらえるよ。

トラりん:そ、そうだった!!!
しかも、9月7日(土)は無料観覧日だリン☆

宮川研究員:国宝展は展示替えがあったけど、特別企画「寄託の名宝」では展示替えなしで「風神雷神図屛風」や「伝源頼朝像」を展示するよ。
まだまだ紹介できていないすごい作品が展示されているから、続きはエピソードⅢで!

みんな:つづくー☆



おまけ☆

カリスマ販売員(トラりん):名品図録「京都国立博物館寄託の名宝―美を守り、美を伝える―」(税込1,800円)が販売中だよ!
特別企画「京博寄託の名宝」で展示されている作品も見ることができるから、ぜひ読んでほしいリン♪

今回は、日本語・英語に加えて、中国語・韓国語の解説もあるよ☆
留学生や海外のおともだちにも喜んでもらえそうだリン♪

\買うっきゃないない☆/

torarin



ICOM京都大会開催記念 特別企画
京博寄託の名宝 ─美を守り、美を伝える─

■会期:2019(令和元)年8月14日(水) ~ 9月16日(月・祝)
※2019年9月7日(土)は無料観覧日
■会場:京都国立博物館 平成知新館
■休館日:月曜日
※2019年9月2日(月)、 9月16日(月・祝)は開館

■開館時間:
火~木・日曜日、9月7日(土): 9:30~17:00(入館は16:30まで)
金・土曜日(9月7日を除く): 9:30~21:00(入館は20:30まで)

■観覧料:
一般  520円(410円)
大学生 260円(210円)

※( )内は20名以上の団体料金。
※大学生の方は学生証をご提示ください。
※高校生以下および満18歳未満、満70歳以上の方は無料です(年齢のわかるものをご提示ください)。
※障害者手帳等(*)をご提示の方とその介護者1名は、観覧料が無料になります。
 (*) 身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、戦傷病者手帳、被爆者健康手帳
※キャンパスメンバーズ(含教職員)は、学生証または教職員証をご提示いただくと無料になります。
\期間限定で3館(京博・京都文化博物館・京都国立近代)相互割引もあるリーン♪/
詳細は、相互割引のお知らせ―2019年9月1日(日)~7日(土)

■関連土曜講座
\9月14日開催☆/
講師は、永島研究員だよ☆
無料で楽しんでもらうことができるから(観覧券は必要だリン☆)、たくさんのおともだちに参加してもらえたらうれしいリン♪

torarin
〇9月14日(土)13:30~15:00
「モノから聞こえる物語 ―「唐鏡」はどこから来たのか―」
 永島 明子(京都国立博物館 教育室長)
 詳細はこちら

\いよいよ「ICOM京都大会」開催!/
京博でも関連イベントがたくさん行われるから、この機会にぜひ!なにとぞっ!!

〇2019年9月1日(日)~6日(金)
明治古都館特別公開

\ボクの切手と小型印ができたよー!/
〇2019年9月1日(日)~7日(土)
ICOM京都大会記念!切手販売、小型印押印
9月1日(日)、7日(土)は「ぽすみるく」りんが郵便配達の合間に遊びにきてくれるリン♪

〇2019年9月5日(木)~16日(月・祝)
ICOM京都大会開催記念 風神雷神図屏風(高精細複製品)特別展示

〇2019年9月6日(金)
ICOM京都大会 日米文化教育交流会議美術対話委員会シンポジウム
「日本美術における国際交流―課題と可能性」

〇2019年9月7日(土)
無料観覧日(※閉館は17:00<入館は16:30まで>)

〇2019年9月7日(土)
ICOM京都大会開催記念 KYOTO博物館子どもフォーラム
「文化財に親しむ授業スペシャル!」

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