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書跡
国宝
芦手絵和漢朗詠集抄あしでえわかんろうえいしゅうしょう
- 2巻
- 彩牋墨書
- 上巻:縦27.9cm 長1367.9cm
下巻:縦27.9cm 長1422.9cm - 平安時代 永暦元年(1160)
- 京都国立博物館(B甲598)
芦手絵(あしでえ)を描いた料紙に『和漢朗詠集』を書写したもので、下巻の奥に「永暦元年四月二日、右筆黷之、司農少卿伊行」とあるところから、永暦元年(1160)に藤原行成5代の孫伊行によって書写せられたことがわかる。芦手絵とは、平安後期に流行した文字と絵を組み合わせた装飾的絵模様の一種をいい、この『和漢朗詠集』の料紙下絵には、群青、緑青、代赭、銀泥などの絵具を用いて、葦、水鳥、飛鳥、岩、片輪車などの芦手絵が描かれる。平安時代書写の『和漢朗詠集』の完本として、またその料絵下絵に芦手絵を描くものとして貴重である。