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仏画
国宝
山越阿弥陀図やまごしあみだず
- 1幅
- 絹本著色
- 縦120.6cm 横80.3cm
- 鎌倉時代 13世紀
- 京都国立博物館(A甲282)
山越阿弥陀図は、平安時代中ごろに天台浄土教を大成させた源信が、奈良の二上山で阿弥陀を感得したのが始まりという。ただ、遺品は鎌倉時代以降のものしかなく、しかも正面向きで胸前に両手を構えるのが基本形である。本図はしかし、地蔵を含む六菩薩を従えながら、斜め向きで来迎印を結ぶユニークな図様に表わされている。阿弥陀を含めて、来迎する諸尊は、肉身に金泥(きんでい)、着衣に截金文様(きりかねもんよう)が施され、金色に包まれたようにみえる。いわゆる皆金色(かいこんじき)の尊像表現である。手前の山岳はやまと絵風の穏やかなかたちに表わされ、味わい深い画調に仕上げられている。