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書跡
国宝
古今和歌集 第十二残巻(本阿弥切)こきんわかしゅう だいじゅうにざんかん(ほんあみぎれ)
- 1巻
- 彩牋墨書
- 縦16.7cm 長244.0cm
- 平安時代 11~12世紀
- 京都国立博物館(B甲548)
内題はないが、古今集第十二恋歌二の巻頭の和歌48首、132行分の残巻である。料紙は夾竹桃の文様を刷りだした舶載の唐紙8枚を継いでいる。古今集の写本としては異同が多く奏覧本の系統ではない。文字の形がまる味をおびて書かれているのが特徴で、その余白のとり方、散らし書の連綿は見るべきものがある。古来、小野道風の筆蹟といわれ、その個性味あふれた書風は、料紙の美しさと相俟って「名物切第一の切なり」といわれ特に尊重愛好されてきた。本阿弥光悦が所持していたとの伝承から「本阿弥切」と呼ばれている。