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書跡
国宝
禅院額字并牌字ぜんいんがくじならびにはいじ
- 4幅
- 紙本墨書
- 三応:縦44.8cm 横92.4cm
書記:縦44.7cm 横90.8cm
首座:縦44.9cm 横92.0cm
浴司:縦44.2cm 横92.6cm - 中国 南宋時代 13世紀
- 京都・東福寺
京都五山の一つ、東福寺には禅院殿舎にかける額字や牌字の原本が数多く遺されている。これらはもともと博多の承天寺のために開山円爾(えんに、聖一国師、1202~80)の師匠であった無準師範(ぶじゅんしばん、仏鑑禅師、1178~1249)が送り与えたものであったが、承天寺が天台衆徒の抗争にあった際、円爾とともに円爾が開いた東福寺に移されて今日に至ったものである。これらはともに大字の書で、無準の筆蹟のほかに禅林との交遊の深かった南宋の能書家張即之(ちょうそくし、1186~1266)が書いたと思われる書風が認められる。いずれも威風堂々とした力強い筆致で、重厚さの中に鋭いまでの気魄に満ち満ちている。この1幅は張即之の書風。また首座(しゅそ)とは禅院における職位を示すもので衆僧中の首位に坐る役名のこと。