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1F-1 彫刻
如来と菩薩
1F-2
閉室中
1F-3
閉室中
1F-4
閉室中
1F-5
閉室中
1F-6 漆工
うるしのせせらぎ 漆器にみる水辺の風景
2024.8.06の展示
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1F-1 彫刻
如来と菩薩
1F-2
閉室中
1F-3
閉室中
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閉室中
1F-6 漆工
うるしのせせらぎ 漆器にみる水辺の風景
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2024.8.19は休館日です。カレンダー展示の詳細を表示する
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同時開催の名品ギャラリー特別展観覧料が必要
茶の湯の道具 茶入
2024年6月25日(火)~ 9月8日(日)
陶磁|3F-1展示室
茶の湯の道具のなかで、抹茶をいれるやきものを茶入と呼んでいます。小さな壺状の形状をしていますが、茶席における存在感は、茶碗や水指などにもまさるものがあります。中国で焼かれたものは「唐物」、日本で焼かれたものは「和物」と呼び分けられ、古くから唐物を珍重してきました。茶入を鑑賞する際には、産地、形が基本となり、加えて釉流れの景色も見どころとなっています。また、付属する仕覆や牙蓋、盆や銘も楽しみの魅力の一つです。今回はそうした茶入の魅力についてご紹介します。
唐物肩衝茶入 銘 残月 文化庁
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 唐物肩衝茶入 銘 残月 1口 文化庁 唐物文琳茶入 酸漿文琳 1口 株式会社ヤングアート 餓鬼腹茶入 1口 京都・本圀寺 瀬戸肩衝茶入 銘 泡沫
瀬戸窯1口 瀬戸肩衝茶入 銘 古木 1口 瀬戸肩衝茶入
瀬戸窯1口 京都国立博物館 褐釉四方茶入
野々村仁清作1口 京都国立博物館 薩摩瓢形茶入 1口 備前肩衝茶入
備前窯1口 信楽写肩衝茶入 銘 皆奈瀬
初代清水六兵衛作1合 京都国立博物館
日本と東洋のやきもの
2024年6月25日(火)~ 9月8日(日)
陶磁|3F-1展示室
やきものは鑑賞するだけでなく、食器や日常の調度品などに多く用いられており、私たちにとって身近な工芸品といえます。特に東アジア各地では、文様や形、色に至るまで多種多様なものが作られ、その用途も幅広いものです。また、やきものは産地により、磁器や陶器といった材質や、土や釉薬の原料、装飾や焼成の技術に強い個性を持っています。
日本と中国、朝鮮半島を中心に、東アジア地域でつくられたやきものの個性やその魅力について紹介します。
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 重文 色絵若松図茶壺
野々村仁清作1口 文化庁 重文 銹絵水仙文茶碗
野々村仁清作1口 京都・天寧寺 色絵栄花物語冊子形硯箱 1口 京都国立博物館 銹絵染付桐文菱香合 1合 銹絵染付蔦文茶碗
粟田口印1口 色絵古裂文食籠
永樂和全作1合 京都国立博物館 白磁毘沙門天坐像
初代伊東陶山作1躯 京都・両足院 華南三彩唐花唐草文五耳壺 1口 京都国立博物館 古染付写花鳥文芋頭水指
奥田頴川作1口 京都・大中院 御本写立鶴文茶碗
仁阿弥道八(二代高橋道八)作1口 京都・正伝永源院 宋胡録写白釉鉄絵茶碗
永樂保全作1口 京都国立博物館
(鴻池善右衛門氏寄贈)染付名花十友図三段重箱
青木木米作1合 京都国立博物館 鉄砂地色絵梅文瓢形徳利 1口 京都・青龍寺 色絵氷裂文角皿
尾形乾山作5枚 京都国立博物館
埴輪の人物と動物
2024年6月25日(火)~ 9月8日(日)
考古|3F-2展示室
埴輪の起源は、弥生時代終わり頃の墳墓に置かれた壺とそれを載せる大型器台にあります。3世紀後半にまず、壺形埴輪・円筒埴輪、次いで朝顔形埴輪が成立し、4世紀には家・蓋・甲冑形などの器財埴輪が現われました。5世紀には馬形と巫女形などの埴輪も加わり、やがて多様な人物・動物埴輪が出現しました。
このように、次第に種類が増加した形象埴輪は、葬送儀礼にかかわるさまざまな道具や場面を表現したものと考えられています。
今回は人物・動物形埴輪を中心に、円筒埴輪・朝顔形埴輪や器財埴輪なども併せて展示します。さまざまな埴輪のもつ表現の豊かさに触れていただければ幸いです。
埴輪 盾持人
徳島県小松島市田浦町字前山出土 当館
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 埴輪 馬
伝茨城県旧筑波郡出土1個 埴輪 水鳥
出土地不明1個 重美 埴輪 鍬を担ぐ男子
伝群馬県太田市脇屋町出土1個 京都国立博物館 埴輪 盾持人
徳島県小松島市田浦町字前山出土1個 京都国立博物館 円筒埴輪
茨城県猿島郡五霞町小手指伊勢塚古墳出土1個 京都国立博物館 埴輪 盾持人
出土地不明1個 京都国立博物館 朝顔形埴輪
出土地不明1個 京都国立博物館 須恵器 脚付装飾壺
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 石見型盾形埴輪
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 埴輪 帽子をかぶる男子
出土地不明1個 京都国立博物館 埴輪 男子頭部
神奈川県鎌倉市由比ガ浜釆女塚出土1個 京都国立博物館 埴輪 顎ひげの男子
伝茨城県旧行方郡出土1個 埴輪 まげを結う女子頭部
伝埼玉県児玉郡神川町出土1個 土製模造品(人形・馬形)
埼玉県深谷市狢山(今泉)祭祀遺跡出土2個 京都国立博物館 須恵器 鳥形装飾
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 埴輪集成図鑑 3冊 家形埴輪片
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 埴輪 家(堅魚木)
兵庫県たつの市 西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 蓋形埴輪片
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 石見型盾形埴輪片
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 円筒埴輪片
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 朝顔形埴輪片
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 埴輪 馬頭部
伝群馬県伊勢崎市付近出土1個
日本の考古資料
2024年6月25日(火)~ 9月8日(日)
考古|3F-2展示室
日本の歴史をさまざまな考古資料からご紹介します。考古資料の多くは遺跡から出土したものです。祀りや儀式などに使う特別な道具もあれば、当時の人々が日常的に使っていた品々もあります。考古の展示を通して、その時代を生きた人々の暮らしや想いを身近に感じていただければと思います。
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 深鉢
岩手県出土1個 深鉢
長野県飯田市風越遺跡出土1個 浅鉢
出土地不明1個 有孔鍔付土器
出土地不明1個 京都国立博物館 硬玉(ヒスイ)製大珠
出土地不明2個 打製石器(石鏃・石錐・石匙ほか)
日本各地出土1括 磨製石斧
日本各地出土1括 京都国立博物館 注口土器
出土地不明1個 壺
青森県つがる市亀ヶ岡遺跡出土1個 京都国立博物館 台付鉢
青森県出土1個 京都国立博物館 注口土器
青森県出土2個 京都国立博物館 遮光器土偶
出土地不明1括 京都国立博物館 御物石器
奈良市大森町出土1個 京都国立博物館 壺形土器
広島県山県郡北広島町川井出土1個 重文 丹塗細頸壺
北部九州出土1個 文化庁 石鏃
西日本各地出土1括 石剣
西日本各地出土1括 石包丁
西日本各地出土1括 磨製石斧
西日本各地出土1括 弥生土器
大阪府柏原市船橋遺跡出土5個 京都国立博物館 手焙形土器
出土地不明1個 京都国立博物館 須恵器 台付広口壺
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 銅剣
大分県大分市浜出土2口 京都国立博物館 銅戈
熊本県菊池郡大津町真木西都留出土2口 京都国立博物館 銅矛
大分県臼杵市下北津留坊主山出土1口 京都国立博物館 重文 銅鐸
京都府与謝郡与謝野町比丘尼城出土1口 京都・梅林寺 重文 富雄丸山古墳出土品
奈良市富雄丸山古墳出土1括 京都国立博物館 須恵器 壺結合型器台
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 須恵器 脚付子持壺
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 素弁十葉蓮華文軒丸瓦
奈良県高市郡明日香村飛鳥寺出土1個 京都国立博物館 素弁十葉蓮華文軒丸瓦
京都市北区北野廃寺出土1個 単弁八葉蓮華文軒丸瓦
奈良県桜井市吉備池廃寺出土1個 複弁八葉蓮華文軒丸瓦
京都府相楽郡精華町里廃寺出土1個 複弁八葉蓮華文軒丸瓦
京都市伏見区法琳寺跡出土1個 三重弧文軒平瓦
京都市伏見区法琳寺跡出土1個 蓮華文方形軒瓦
滋賀県大津市南滋賀廃寺出土1個 重弁八葉蓮華文軒丸瓦
滋賀県愛知郡愛荘町軽野塔ノ塚廃寺跡出土1個 波状重弧文軒平瓦
滋賀県愛知郡愛荘町軽野塔ノ塚廃寺跡出土1個 単弁八葉蓮華文軒丸瓦
奈良県桜井市山田寺跡出土1個 京都国立博物館 複弁八葉蓮華文軒丸瓦
京都府木津川市恭仁宮跡出土1個 京都国立博物館 均整唐草文軒平瓦
奈良市平城宮跡出土1個 重圏文軒丸瓦
大阪市中央区難波宮跡出土1個 重郭文軒平瓦
京都市上京区竹屋町出土1個 人面墨書土器
大阪府東大阪市近江堂出土1個 土馬
奈良県出土2個 京都国立博物館ほか 百万塔 2個 京都国立博物館 緑釉蓮華文軒丸瓦
京都市平安宮跡出土1個 重文 緑釉唐草文軒平瓦
京都市平安宮跡出土1個 京都国立博物館 鬼瓦
京都市平安宮豊楽院跡出土1個 鳳凰文鴟尾
京都市左京区栗栖野瓦窯出土1個 軒丸瓦・軒平瓦
京都市上京区法成寺跡出土2個 京都府立鴨沂高等学校 緑釉瓦(破片)
京都市上京区法成寺跡出土4個 京都国立博物館 重文 青磁水注
京都府宇治市木幡出土1個 京都国立博物館 青磁輪花碗(破片)
伝京都府宇治市木幡出土1個 京都国立博物館 宝相華文軒丸瓦
京都府宇治市平等院出土1個 京都国立博物館 忍冬唐草文軒平瓦
京都府宇治市平等院出土1個 京都国立博物館 国宝 金銅経箱 猫脚台付
奈良県吉野郡天川村金峯山経塚出土
(6月25日~7月28日、9月3日~8日展示予定)1合 奈良・金峯山寺 国宝 金銅藤原道長経筒
奈良県吉野郡天川村金峯山経塚出土
(7月30日~8月18日展示予定)1口 奈良・金峯神社 国宝 金銀鍍宝相華文経箱
滋賀県大津市坂本 延暦寺横川出土
(8月20日~9月1日展示予定)1合 滋賀・延暦寺 重文 山城国花背別所経塚出土品
京都市左京区花脊別所町出土1括 文化庁 伊良湖瓦窯跡出土品 一括のうち
愛知県田原市渥美町伊良湖瓦窯跡出土1括のうち 京都国立博物館 重文 金銅三角五輪塔 1基 滋賀・胡宮神社
国宝 法然上人絵伝Ⅱ
2024年7月30日(火)~ 9月8日(日)
絵巻|2F-1展示室
本年は法然(1133~1212)が承安5年(1175)に浄土宗を開宗して850年という記念すべき年にあたります。当館でも、浄土宗の歴史をたどる特別展「法然と極楽浄土」を10月8日~12月1日に開催いたします。このプレ企画として、総本山知恩院秘蔵の国宝「法然上人絵伝」(法然上人行状絵図)の中から、あまり公開される機会のない巻をご紹介します。全48巻におよぶ法然の伝記絵巻の決定版、この機会にじっくりご覧ください。また特別展では、重要な場面を収録した巻が出陳されますので、ぜひご来場ください。
国宝 法然上人絵伝 巻第四十四(部分) 京都・知恩院
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 国宝 法然上人絵伝 巻第四十三 48巻のうち1巻 京都・知恩院 国宝 法然上人絵伝 巻第四十四 48巻のうち1巻 京都・知恩院 国宝 法然上人絵伝 巻第四十六 48巻のうち1巻 京都・知恩院 国宝 法然上人絵伝 巻第四十七 48巻のうち1巻 京都・知恩院
密教図像にみるコピー技術
2024年7月30日(火)~ 9月8日(日)
仏画|2F-2展示室
密教は、目的によって修法が異なり、その本尊や作法が変わるため、それらを中国で学び、日本に伝える努力が重ねられました。この密教での諸尊の姿を写したものが密教図像で、形を正確に伝えるため、図をコピーする技術が発達しました。
手本を横において写す、臨写、お手本と紙を重ねて透き写す、影写が基本ですが、影写の場合、下に置いた手本がよく透けるよう薄い紙を用いたり、紙に油を引いて半透明にする工夫などが行われました。どんな技法でコピーしているかも重要ですが、最終的には線の美しさが見栄えを左右しますので、制作に携わったのがプロの絵仏師か素人かを区分することもできます。
重美 胎蔵界外金剛部図像(部分) 当館
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 重文 別尊雑記 伝心覚筆 1巻 京都・仁和寺 重美 胎蔵界外金剛部図像 1巻 京都国立博物館 重美 五智如来図像集(紙背仮名消息) 任宝筆 1巻 京都国立博物館 理趣経曼荼羅図像 1巻 和歌山・親王院 曼荼羅集 巻下 経弁筆 善智画 1巻 京都国立博物館 護摩爐壇形図像 1巻 京都国立博物館
関東水墨画Ⅱ
2024年7月30日(火)~ 9月8日(日)
中世絵画|2F-3展示室
12世紀末、鎌倉に幕府が打ち立てられて武家の都となって以来、京都と並んで早くから禅宗と水墨画が栄えたのが関東地方でした。14世紀には京都を拠点とする室町幕府が成立しますが、鎌倉はなお東国の中心で、関東一帯の武家や寺院はすぐれた文化を保ち続けました。そこで生まれた水墨画が今日、「関東水墨画」と呼びならわされる作品群です。それらは現存する中世水墨画全体のかなりの割合を占め、長い歴史の中で独特の地域色を育んでいます。特に上杉氏や後北条氏、佐竹氏といった強大な戦国大名の存在のもとで15世紀後半~16世紀に絶頂を迎え、祥啓、式部輝忠、雪村といった個性豊かな画家を輩出しました。
重文 琴高仙人・群仙図 雪村筆 当館
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 重文 達磨図 祥啓筆 1幅 京都・南禅寺 寒山拾得図 啓孫印 2幅 京都国立博物館 穆王図 興牧筆 1幅 京都国立博物館 重文 琴高仙人・群仙図 雪村筆 3幅 京都国立博物館 呂洞賓図 雪村筆 1幅 蜃気楼図 前嶋宗祐筆 1幅 漁舟山水図扇面 式部輝忠筆 1幅 山水図 式部輝忠筆 1幅 四季花鳥図 右都御史筆 2幅
葬送
2024年7月30日(火)~ 9月8日(日)
近世絵画|2F-4展示室
死者を葬るために墓所まで送る葬送儀礼は、民族や宗教によりさまざまな相違を見せながらも、太古の昔から世界中で行われてきました。それは、死者のための儀礼であると同時に、遺された者が日常性を回復するための儀礼でもあります。
同様に、死者を供養することを目的とした絵が描かれるのも、死者のためであるだけでなく、生者のためでもあるのでしょう。江戸時代の葬送の様子を描いた、ふたつの珍しい作品とともに、追善の絵画をご紹介します。
重文 果蔬涅槃図 伊藤若冲筆 当館
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 岸駒翁葬列図巻 伝岸岱筆 1巻 観世音菩薩像 酒井抱一筆 1幅 京都・妙顕寺 達磨・蝦蟇鉄拐図 狩野探幽筆 3幅 京都・南禅寺 重文 果蔬涅槃図 伊藤若冲筆 1幅 京都国立博物館
(藤原忠一郎氏寄贈)秋嵐凝翠図 岡田半江筆 1幅 米兵水夫葬送図巻 1巻
人の姿とものがたり
2024年7月30日(火)~ 9月8日(日)
中国絵画|2F-5展示室
絵画鑑賞において、登場する人物を目で追うことは大きな楽しみのひとつです。表情や動作、服装、舞台となっている空間など、人の姿を基点として辿ってゆけば、たとえ主題を知らなくても人々の営みを想像することができます。さらに一歩踏み込んで、誰が何をしているのか、描かれる人物たちの関係はいかなるものか、背景となるストーリーを発見できれば、絵画の世界は一気に躍動していきます。
本展示では、中国で制作された人物画を取り上げてご紹介します。『三国志』の有名な一場面や李白の詩に基づく絵画、可憐な美人や迫真的な肖像まで、人の姿が織りなすものがたりをお楽しみください。
三顧一遇図(部分) 孫億筆 当館
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 重文 桃李園・金谷園図 仇英筆 2幅 京都・知恩院 楊妃撃丸図 1巻 京都国立博物館
(北川豊氏寄贈)美人図 孫億筆 1幅 京都国立博物館 三顧一遇図 孫億筆 1幅 京都国立博物館
(上野精一氏寄贈)乗亀仙人図 伝 趙雍筆 1幅 京都国立博物館 往古九流百家諸士衆(水陸画) 1幅 袁枚像 羅聘筆 1幅 京都国立博物館 衣亭先生望雲図 徐璋・沈銓筆 1巻
如来と菩薩
2024年6月18日(火)~ 9月8日(日)
彫刻|1F-1展示室
仏像の種類は如来、菩薩、明王、天に大きく分けることができます。
如来は悟りを開いた「仏」であり、釈迦如来をはじめ、阿弥陀如来、薬師如来など多くの如来がいます。如来は出家者ですので、衣服は原則として衲衣とよばれる1枚の衣のみをまとう姿で造られます。
菩薩は悟りを求めて修行中の存在です。インドの王侯の姿、つまり出家前の姿をしています。菩薩には観音菩薩、地蔵菩薩など数多の種類があり、観音菩薩はさらに十一面観音、千手観音、如意輪観音など、人々の苦しみに応じて変化し衆生を救う存在として、あつい信仰を集めました。多彩な如来と菩薩の姿を紹介します。
重文 薬師如来立像 京都・長源寺
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 重文 薬師如来立像 1躯 京都・長源寺 重文 十一面観音菩薩立像 1躯 京都・妙傳寺 重文 千手観音菩薩立像 1躯 京都・光明寺 重文 如意輪観音半跏像 1躯 京都・廬山寺 地蔵菩薩立像 1躯 京都・常念寺 阿弥陀如来坐像 1躯 京都・心光院 重文 如意輪観音坐像 1躯 京都・透玄寺 重文 地蔵菩薩坐像 1躯 滋賀・御影堂新善光寺 重文 伝観音菩薩・勢至菩薩立像 2躯 京都・清水寺 重文 地蔵菩薩立像 1躯 奈良・秋篠寺 重文 薬師如来立像 1躯 京都・阿弥陀寺 重文 地蔵菩薩坐像 1躯 京都・新町地蔵保存会 重文 菩薩坐像(伝文殊菩薩像・伝普賢菩薩像) 2躯 大阪・清泰寺 重文 釈迦如来立像 1躯 文化庁 十一面観音菩薩立像 1躯 京都・常泰寺 十一面観音菩薩立像 1躯 京都・宝積寺
修理完成記念 特別公開 重要文化財 縹糸威胴丸(はなだいとおどしどうまる)
2024年6月18日(火)~ 8月4日(日)
金工|1F-5展示室
「縹糸威胴丸 兜・大袖付 附旗一旒」は松平定信が編纂した『集古十種』にも収録された名品で、那須与一で有名な那須家に伝来しました。甲冑は金属の部品だけでなく、糸や裂、革、漆など様々な素材を組み合わせた総合芸術です。必ずしも頑丈な材料ばかりではないことから、この胴丸も経年による損傷が激しく、次世代に伝えるためにも修理が不可欠でした。このたびバンク・オブ・アメリカの助成により修理が完成したことを記念して特別公開いたします。
重文 縹糸威胴丸 当館
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 重文 縹糸威胴丸 兜・大袖付 附旗一旒 1領 京都国立博物館
文化財修理の最先端 金属工芸
2024年6月18日(火)~ 8月4日(日)
金工|1F-5展示室
博物館には文化財を次世代へと引き継ぐ重要な使命があります。あまり目にふれることはありませんが、修理はその使命を果たすための重要な機能の一つと認識されています。
この展示では、金属工芸の3つの分野にスポットをあて、鍛造作品の代表である刀剣の研磨。香炉や燈籠といった鋳造作品に対する科学的な処置と伝統技術による復元。さらには特別公開中の重要文化財「縹糸威胴丸」と共に、江戸・明治・昭和・令和各時代の甲冑修理を取り上げながら、様々な素材と技法に合わせた文化財修理の最先端を紹介いたします。
重文 熏韋裹腹巻 大阪・天野山金剛寺
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 重文 刀 銘 長曾禰興里入道乕徹 1口 太刀 銘 有綱 1口 太刀 銘 備州長舩則光/享徳二年八月日 1口 京都国立博物館 刀 無銘(名物島津正宗) 1口 京都国立博物館
(奥田米佛門氏寄贈)太刀 銘 助久 1口 京都国立博物館 短刀 銘 日州住信濃守国廣作/天正十九年二月吉日 1口 京都国立博物館(加藤静允氏寄贈) 薙刀 銘 大和尻懸住則長作/切付銘宮本能登守包則継之 1口 京都国立博物館
(渡辺実氏寄贈)三足香炉 1口 京都国立博物館 鉄燈籠 1基 京都・龍安寺 重文 黒韋肩白糸威胴丸 大袖附 1領 京都・橋弁慶山保存会 重文 白韋威腹巻 1領 大阪・天野山金剛寺 重文 熏韋裹腹巻 1領 大阪・天野山金剛寺 帯金式鋲留甲冑 衝角付冑・頸甲・短甲 1具 京都国立博物館
うるしのせせらぎ 漆器にみる水辺の風景
2024年7月31日(水)~ 9月8日(日)
漆工|1F-6展示室
ウルシの幹を切りつけると木は傷をふさぐために樹液を滲ませます。この樹液は空気中の水分に含まれる酸素に反応し、堅牢に固まります。一度固まった樹液は、研磨したり、刃物で彫ったりすることができるほど安定するので、人は、何千年も前から、この樹液を塗料や接着剤として利用してきました。磨き上げた漆塗りの表面は独特の深い艶をみせます。その光沢は流水文様や水辺の風景と相性がよく、瑞々しさを演出します。経年劣化に対しては想像で艶を補う必要があるのですが…。漆器がみせる涼やかな水辺の景色をお楽しみ下さい。
海松貝蒔絵広蓋
美濃屋製 山本利兵衛作
当館
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 漁り蒔絵螺鈿沈箱 1合 重文 蓮池蒔絵経箱 1合 京都・勧修寺 蓮蒔絵経箱 幸阿弥又五郎作 1合 京都・百萬遍知恩寺 蓮池蒔絵手箱 1合 菊慈童蒔絵螺鈿文台 1基 松鶴蒔絵十種香箱 1合 京都国立博物館
(小枝由勝氏寄贈)黒漆団寿字桃鶴螺鈿硯床 1基 黒漆藻魚螺鈿裁縫桶 1口 楼閣山水螺鈿盃台 5枚 梅猿猴蒔絵硯箱 1合 京都国立博物館 柳鷺蒔絵硯箱 1合 宇治橋蒔絵小鼓胴 銘 宇治橋 伝道本作 1口 京都国立博物館
(今井貞次郎氏寄贈)橋千鳥蒔絵重箱 1合 鯉蒔絵盆 1枚 流水沢瀉蒔絵螺鈿香枕 1合 京都国立博物館 流水水草蒔絵盥 1口 水車蒔絵棚 1基 京都国立博物館 龍骨車蒔絵鞍・鐙 1具 京都国立博物館 波船蒔絵螺鈿鞍 1背 京都国立博物館 帆掛船蒔絵螺鈿重箱 1合 京都国立博物館
(廣海春木氏寄贈)青漆波蒔絵盃台 伝永田友治作 1基 京都国立博物館
(廣海春木氏寄贈)青海波塗菓子銘々盆 柴田是真作 5枚 京都国立博物館
(廣海春木氏寄贈)海松貝蒔絵広蓋 美濃屋製 山本利兵衛作 1面 京都国立博物館
(稲垣孫一郎氏寄贈)椀類 美濃屋製 1括うち2客 京都国立博物館
(稲垣孫一郎氏寄贈)
同時開催の名品ギャラリー特別展観覧料が必要
茶の湯の道具 茶入
2024年6月25日(火)~ 9月8日(日)
陶磁|3F-1展示室
茶の湯の道具のなかで、抹茶をいれるやきものを茶入と呼んでいます。小さな壺状の形状をしていますが、茶席における存在感は、茶碗や水指などにもまさるものがあります。中国で焼かれたものは「唐物」、日本で焼かれたものは「和物」と呼び分けられ、古くから唐物を珍重してきました。茶入を鑑賞する際には、産地、形が基本となり、加えて釉流れの景色も見どころとなっています。また、付属する仕覆や牙蓋、盆や銘も楽しみの魅力の一つです。今回はそうした茶入の魅力についてご紹介します。
唐物肩衝茶入 銘 残月 文化庁
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 唐物肩衝茶入 銘 残月 1口 文化庁 唐物文琳茶入 酸漿文琳 1口 株式会社ヤングアート 餓鬼腹茶入 1口 京都・本圀寺 瀬戸肩衝茶入 銘 泡沫
瀬戸窯1口 瀬戸肩衝茶入 銘 古木 1口 瀬戸肩衝茶入
瀬戸窯1口 京都国立博物館 褐釉四方茶入
野々村仁清作1口 京都国立博物館 薩摩瓢形茶入 1口 備前肩衝茶入
備前窯1口 信楽写肩衝茶入 銘 皆奈瀬
初代清水六兵衛作1合 京都国立博物館
日本と東洋のやきもの
2024年6月25日(火)~ 9月8日(日)
陶磁|3F-1展示室
やきものは鑑賞するだけでなく、食器や日常の調度品などに多く用いられており、私たちにとって身近な工芸品といえます。特に東アジア各地では、文様や形、色に至るまで多種多様なものが作られ、その用途も幅広いものです。また、やきものは産地により、磁器や陶器といった材質や、土や釉薬の原料、装飾や焼成の技術に強い個性を持っています。
日本と中国、朝鮮半島を中心に、東アジア地域でつくられたやきものの個性やその魅力について紹介します。
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 重文 色絵若松図茶壺
野々村仁清作1口 文化庁 重文 銹絵水仙文茶碗
野々村仁清作1口 京都・天寧寺 色絵栄花物語冊子形硯箱 1口 京都国立博物館 銹絵染付桐文菱香合 1合 銹絵染付蔦文茶碗
粟田口印1口 色絵古裂文食籠
永樂和全作1合 京都国立博物館 白磁毘沙門天坐像
初代伊東陶山作1躯 京都・両足院 華南三彩唐花唐草文五耳壺 1口 京都国立博物館 古染付写花鳥文芋頭水指
奥田頴川作1口 京都・大中院 御本写立鶴文茶碗
仁阿弥道八(二代高橋道八)作1口 京都・正伝永源院 宋胡録写白釉鉄絵茶碗
永樂保全作1口 京都国立博物館
(鴻池善右衛門氏寄贈)染付名花十友図三段重箱
青木木米作1合 京都国立博物館 鉄砂地色絵梅文瓢形徳利 1口 京都・青龍寺 色絵氷裂文角皿
尾形乾山作5枚 京都国立博物館
埴輪の人物と動物
2024年6月25日(火)~ 9月8日(日)
考古|3F-2展示室
埴輪の起源は、弥生時代終わり頃の墳墓に置かれた壺とそれを載せる大型器台にあります。3世紀後半にまず、壺形埴輪・円筒埴輪、次いで朝顔形埴輪が成立し、4世紀には家・蓋・甲冑形などの器財埴輪が現われました。5世紀には馬形と巫女形などの埴輪も加わり、やがて多様な人物・動物埴輪が出現しました。
このように、次第に種類が増加した形象埴輪は、葬送儀礼にかかわるさまざまな道具や場面を表現したものと考えられています。
今回は人物・動物形埴輪を中心に、円筒埴輪・朝顔形埴輪や器財埴輪なども併せて展示します。さまざまな埴輪のもつ表現の豊かさに触れていただければ幸いです。
埴輪 盾持人
徳島県小松島市田浦町字前山出土 当館
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 埴輪 馬
伝茨城県旧筑波郡出土1個 埴輪 水鳥
出土地不明1個 重美 埴輪 鍬を担ぐ男子
伝群馬県太田市脇屋町出土1個 京都国立博物館 埴輪 盾持人
徳島県小松島市田浦町字前山出土1個 京都国立博物館 円筒埴輪
茨城県猿島郡五霞町小手指伊勢塚古墳出土1個 京都国立博物館 埴輪 盾持人
出土地不明1個 京都国立博物館 朝顔形埴輪
出土地不明1個 京都国立博物館 須恵器 脚付装飾壺
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 石見型盾形埴輪
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 埴輪 帽子をかぶる男子
出土地不明1個 京都国立博物館 埴輪 男子頭部
神奈川県鎌倉市由比ガ浜釆女塚出土1個 京都国立博物館 埴輪 顎ひげの男子
伝茨城県旧行方郡出土1個 埴輪 まげを結う女子頭部
伝埼玉県児玉郡神川町出土1個 土製模造品(人形・馬形)
埼玉県深谷市狢山(今泉)祭祀遺跡出土2個 京都国立博物館 須恵器 鳥形装飾
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 埴輪集成図鑑 3冊 家形埴輪片
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 埴輪 家(堅魚木)
兵庫県たつの市 西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 蓋形埴輪片
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 石見型盾形埴輪片
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 円筒埴輪片
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 朝顔形埴輪片
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 埴輪 馬頭部
伝群馬県伊勢崎市付近出土1個
日本の考古資料
2024年6月25日(火)~ 9月8日(日)
考古|3F-2展示室
日本の歴史をさまざまな考古資料からご紹介します。考古資料の多くは遺跡から出土したものです。祀りや儀式などに使う特別な道具もあれば、当時の人々が日常的に使っていた品々もあります。考古の展示を通して、その時代を生きた人々の暮らしや想いを身近に感じていただければと思います。
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 深鉢
岩手県出土1個 深鉢
長野県飯田市風越遺跡出土1個 浅鉢
出土地不明1個 有孔鍔付土器
出土地不明1個 京都国立博物館 硬玉(ヒスイ)製大珠
出土地不明2個 打製石器(石鏃・石錐・石匙ほか)
日本各地出土1括 磨製石斧
日本各地出土1括 京都国立博物館 注口土器
出土地不明1個 壺
青森県つがる市亀ヶ岡遺跡出土1個 京都国立博物館 台付鉢
青森県出土1個 京都国立博物館 注口土器
青森県出土2個 京都国立博物館 遮光器土偶
出土地不明1括 京都国立博物館 御物石器
奈良市大森町出土1個 京都国立博物館 壺形土器
広島県山県郡北広島町川井出土1個 重文 丹塗細頸壺
北部九州出土1個 文化庁 石鏃
西日本各地出土1括 石剣
西日本各地出土1括 石包丁
西日本各地出土1括 磨製石斧
西日本各地出土1括 弥生土器
大阪府柏原市船橋遺跡出土5個 京都国立博物館 手焙形土器
出土地不明1個 京都国立博物館 須恵器 台付広口壺
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 銅剣
大分県大分市浜出土2口 京都国立博物館 銅戈
熊本県菊池郡大津町真木西都留出土2口 京都国立博物館 銅矛
大分県臼杵市下北津留坊主山出土1口 京都国立博物館 重文 銅鐸
京都府与謝郡与謝野町比丘尼城出土1口 京都・梅林寺 重文 富雄丸山古墳出土品
奈良市富雄丸山古墳出土1括 京都国立博物館 須恵器 壺結合型器台
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 須恵器 脚付子持壺
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 素弁十葉蓮華文軒丸瓦
奈良県高市郡明日香村飛鳥寺出土1個 京都国立博物館 素弁十葉蓮華文軒丸瓦
京都市北区北野廃寺出土1個 単弁八葉蓮華文軒丸瓦
奈良県桜井市吉備池廃寺出土1個 複弁八葉蓮華文軒丸瓦
京都府相楽郡精華町里廃寺出土1個 複弁八葉蓮華文軒丸瓦
京都市伏見区法琳寺跡出土1個 三重弧文軒平瓦
京都市伏見区法琳寺跡出土1個 蓮華文方形軒瓦
滋賀県大津市南滋賀廃寺出土1個 重弁八葉蓮華文軒丸瓦
滋賀県愛知郡愛荘町軽野塔ノ塚廃寺跡出土1個 波状重弧文軒平瓦
滋賀県愛知郡愛荘町軽野塔ノ塚廃寺跡出土1個 単弁八葉蓮華文軒丸瓦
奈良県桜井市山田寺跡出土1個 京都国立博物館 複弁八葉蓮華文軒丸瓦
京都府木津川市恭仁宮跡出土1個 京都国立博物館 均整唐草文軒平瓦
奈良市平城宮跡出土1個 重圏文軒丸瓦
大阪市中央区難波宮跡出土1個 重郭文軒平瓦
京都市上京区竹屋町出土1個 人面墨書土器
大阪府東大阪市近江堂出土1個 土馬
奈良県出土2個 京都国立博物館ほか 百万塔 2個 京都国立博物館 緑釉蓮華文軒丸瓦
京都市平安宮跡出土1個 重文 緑釉唐草文軒平瓦
京都市平安宮跡出土1個 京都国立博物館 鬼瓦
京都市平安宮豊楽院跡出土1個 鳳凰文鴟尾
京都市左京区栗栖野瓦窯出土1個 軒丸瓦・軒平瓦
京都市上京区法成寺跡出土2個 京都府立鴨沂高等学校 緑釉瓦(破片)
京都市上京区法成寺跡出土4個 京都国立博物館 重文 青磁水注
京都府宇治市木幡出土1個 京都国立博物館 青磁輪花碗(破片)
伝京都府宇治市木幡出土1個 京都国立博物館 宝相華文軒丸瓦
京都府宇治市平等院出土1個 京都国立博物館 忍冬唐草文軒平瓦
京都府宇治市平等院出土1個 京都国立博物館 国宝 金銅経箱 猫脚台付
奈良県吉野郡天川村金峯山経塚出土
(6月25日~7月28日、9月3日~8日展示予定)1合 奈良・金峯山寺 国宝 金銅藤原道長経筒
奈良県吉野郡天川村金峯山経塚出土
(7月30日~8月18日展示予定)1口 奈良・金峯神社 国宝 金銀鍍宝相華文経箱
滋賀県大津市坂本 延暦寺横川出土
(8月20日~9月1日展示予定)1合 滋賀・延暦寺 重文 山城国花背別所経塚出土品
京都市左京区花脊別所町出土1括 文化庁 伊良湖瓦窯跡出土品 一括のうち
愛知県田原市渥美町伊良湖瓦窯跡出土1括のうち 京都国立博物館 重文 金銅三角五輪塔 1基 滋賀・胡宮神社
国宝 法然上人絵伝Ⅱ
2024年7月30日(火)~ 9月8日(日)
絵巻|2F-1展示室
本年は法然(1133~1212)が承安5年(1175)に浄土宗を開宗して850年という記念すべき年にあたります。当館でも、浄土宗の歴史をたどる特別展「法然と極楽浄土」を10月8日~12月1日に開催いたします。このプレ企画として、総本山知恩院秘蔵の国宝「法然上人絵伝」(法然上人行状絵図)の中から、あまり公開される機会のない巻をご紹介します。全48巻におよぶ法然の伝記絵巻の決定版、この機会にじっくりご覧ください。また特別展では、重要な場面を収録した巻が出陳されますので、ぜひご来場ください。
国宝 法然上人絵伝 巻第四十四(部分) 京都・知恩院
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 国宝 法然上人絵伝 巻第四十三 48巻のうち1巻 京都・知恩院 国宝 法然上人絵伝 巻第四十四 48巻のうち1巻 京都・知恩院 国宝 法然上人絵伝 巻第四十六 48巻のうち1巻 京都・知恩院 国宝 法然上人絵伝 巻第四十七 48巻のうち1巻 京都・知恩院
密教図像にみるコピー技術
2024年7月30日(火)~ 9月8日(日)
仏画|2F-2展示室
密教は、目的によって修法が異なり、その本尊や作法が変わるため、それらを中国で学び、日本に伝える努力が重ねられました。この密教での諸尊の姿を写したものが密教図像で、形を正確に伝えるため、図をコピーする技術が発達しました。
手本を横において写す、臨写、お手本と紙を重ねて透き写す、影写が基本ですが、影写の場合、下に置いた手本がよく透けるよう薄い紙を用いたり、紙に油を引いて半透明にする工夫などが行われました。どんな技法でコピーしているかも重要ですが、最終的には線の美しさが見栄えを左右しますので、制作に携わったのがプロの絵仏師か素人かを区分することもできます。
重美 胎蔵界外金剛部図像(部分) 当館
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 重文 別尊雑記 伝心覚筆 1巻 京都・仁和寺 重美 胎蔵界外金剛部図像 1巻 京都国立博物館 重美 五智如来図像集(紙背仮名消息) 任宝筆 1巻 京都国立博物館 理趣経曼荼羅図像 1巻 和歌山・親王院 曼荼羅集 巻下 経弁筆 善智画 1巻 京都国立博物館 護摩爐壇形図像 1巻 京都国立博物館
関東水墨画Ⅱ
2024年7月30日(火)~ 9月8日(日)
中世絵画|2F-3展示室
12世紀末、鎌倉に幕府が打ち立てられて武家の都となって以来、京都と並んで早くから禅宗と水墨画が栄えたのが関東地方でした。14世紀には京都を拠点とする室町幕府が成立しますが、鎌倉はなお東国の中心で、関東一帯の武家や寺院はすぐれた文化を保ち続けました。そこで生まれた水墨画が今日、「関東水墨画」と呼びならわされる作品群です。それらは現存する中世水墨画全体のかなりの割合を占め、長い歴史の中で独特の地域色を育んでいます。特に上杉氏や後北条氏、佐竹氏といった強大な戦国大名の存在のもとで15世紀後半~16世紀に絶頂を迎え、祥啓、式部輝忠、雪村といった個性豊かな画家を輩出しました。
重文 琴高仙人・群仙図 雪村筆 当館
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 重文 達磨図 祥啓筆 1幅 京都・南禅寺 寒山拾得図 啓孫印 2幅 京都国立博物館 穆王図 興牧筆 1幅 京都国立博物館 重文 琴高仙人・群仙図 雪村筆 3幅 京都国立博物館 呂洞賓図 雪村筆 1幅 蜃気楼図 前嶋宗祐筆 1幅 漁舟山水図扇面 式部輝忠筆 1幅 山水図 式部輝忠筆 1幅 四季花鳥図 右都御史筆 2幅
葬送
2024年7月30日(火)~ 9月8日(日)
近世絵画|2F-4展示室
死者を葬るために墓所まで送る葬送儀礼は、民族や宗教によりさまざまな相違を見せながらも、太古の昔から世界中で行われてきました。それは、死者のための儀礼であると同時に、遺された者が日常性を回復するための儀礼でもあります。
同様に、死者を供養することを目的とした絵が描かれるのも、死者のためであるだけでなく、生者のためでもあるのでしょう。江戸時代の葬送の様子を描いた、ふたつの珍しい作品とともに、追善の絵画をご紹介します。
重文 果蔬涅槃図 伊藤若冲筆 当館
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 岸駒翁葬列図巻 伝岸岱筆 1巻 観世音菩薩像 酒井抱一筆 1幅 京都・妙顕寺 達磨・蝦蟇鉄拐図 狩野探幽筆 3幅 京都・南禅寺 重文 果蔬涅槃図 伊藤若冲筆 1幅 京都国立博物館
(藤原忠一郎氏寄贈)秋嵐凝翠図 岡田半江筆 1幅 米兵水夫葬送図巻 1巻
人の姿とものがたり
2024年7月30日(火)~ 9月8日(日)
中国絵画|2F-5展示室
絵画鑑賞において、登場する人物を目で追うことは大きな楽しみのひとつです。表情や動作、服装、舞台となっている空間など、人の姿を基点として辿ってゆけば、たとえ主題を知らなくても人々の営みを想像することができます。さらに一歩踏み込んで、誰が何をしているのか、描かれる人物たちの関係はいかなるものか、背景となるストーリーを発見できれば、絵画の世界は一気に躍動していきます。
本展示では、中国で制作された人物画を取り上げてご紹介します。『三国志』の有名な一場面や李白の詩に基づく絵画、可憐な美人や迫真的な肖像まで、人の姿が織りなすものがたりをお楽しみください。
三顧一遇図(部分) 孫億筆 当館
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 重文 桃李園・金谷園図 仇英筆 2幅 京都・知恩院 楊妃撃丸図 1巻 京都国立博物館
(北川豊氏寄贈)美人図 孫億筆 1幅 京都国立博物館 三顧一遇図 孫億筆 1幅 京都国立博物館
(上野精一氏寄贈)乗亀仙人図 伝 趙雍筆 1幅 京都国立博物館 往古九流百家諸士衆(水陸画) 1幅 袁枚像 羅聘筆 1幅 京都国立博物館 衣亭先生望雲図 徐璋・沈銓筆 1巻
如来と菩薩
2024年6月18日(火)~ 9月8日(日)
彫刻|1F-1展示室
仏像の種類は如来、菩薩、明王、天に大きく分けることができます。
如来は悟りを開いた「仏」であり、釈迦如来をはじめ、阿弥陀如来、薬師如来など多くの如来がいます。如来は出家者ですので、衣服は原則として衲衣とよばれる1枚の衣のみをまとう姿で造られます。
菩薩は悟りを求めて修行中の存在です。インドの王侯の姿、つまり出家前の姿をしています。菩薩には観音菩薩、地蔵菩薩など数多の種類があり、観音菩薩はさらに十一面観音、千手観音、如意輪観音など、人々の苦しみに応じて変化し衆生を救う存在として、あつい信仰を集めました。多彩な如来と菩薩の姿を紹介します。
重文 薬師如来立像 京都・長源寺
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 重文 薬師如来立像 1躯 京都・長源寺 重文 十一面観音菩薩立像 1躯 京都・妙傳寺 重文 千手観音菩薩立像 1躯 京都・光明寺 重文 如意輪観音半跏像 1躯 京都・廬山寺 地蔵菩薩立像 1躯 京都・常念寺 阿弥陀如来坐像 1躯 京都・心光院 重文 如意輪観音坐像 1躯 京都・透玄寺 重文 地蔵菩薩坐像 1躯 滋賀・御影堂新善光寺 重文 伝観音菩薩・勢至菩薩立像 2躯 京都・清水寺 重文 地蔵菩薩立像 1躯 奈良・秋篠寺 重文 薬師如来立像 1躯 京都・阿弥陀寺 重文 地蔵菩薩坐像 1躯 京都・新町地蔵保存会 重文 菩薩坐像(伝文殊菩薩像・伝普賢菩薩像) 2躯 大阪・清泰寺 重文 釈迦如来立像 1躯 文化庁 十一面観音菩薩立像 1躯 京都・常泰寺 十一面観音菩薩立像 1躯 京都・宝積寺
修理完成記念 特別公開 重要文化財 縹糸威胴丸(はなだいとおどしどうまる)
2024年6月18日(火)~ 8月4日(日)
金工|1F-5展示室
「縹糸威胴丸 兜・大袖付 附旗一旒」は松平定信が編纂した『集古十種』にも収録された名品で、那須与一で有名な那須家に伝来しました。甲冑は金属の部品だけでなく、糸や裂、革、漆など様々な素材を組み合わせた総合芸術です。必ずしも頑丈な材料ばかりではないことから、この胴丸も経年による損傷が激しく、次世代に伝えるためにも修理が不可欠でした。このたびバンク・オブ・アメリカの助成により修理が完成したことを記念して特別公開いたします。
重文 縹糸威胴丸 当館
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 重文 縹糸威胴丸 兜・大袖付 附旗一旒 1領 京都国立博物館
文化財修理の最先端 金属工芸
2024年6月18日(火)~ 8月4日(日)
金工|1F-5展示室
博物館には文化財を次世代へと引き継ぐ重要な使命があります。あまり目にふれることはありませんが、修理はその使命を果たすための重要な機能の一つと認識されています。
この展示では、金属工芸の3つの分野にスポットをあて、鍛造作品の代表である刀剣の研磨。香炉や燈籠といった鋳造作品に対する科学的な処置と伝統技術による復元。さらには特別公開中の重要文化財「縹糸威胴丸」と共に、江戸・明治・昭和・令和各時代の甲冑修理を取り上げながら、様々な素材と技法に合わせた文化財修理の最先端を紹介いたします。
重文 熏韋裹腹巻 大阪・天野山金剛寺
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 重文 刀 銘 長曾禰興里入道乕徹 1口 太刀 銘 有綱 1口 太刀 銘 備州長舩則光/享徳二年八月日 1口 京都国立博物館 刀 無銘(名物島津正宗) 1口 京都国立博物館
(奥田米佛門氏寄贈)太刀 銘 助久 1口 京都国立博物館 短刀 銘 日州住信濃守国廣作/天正十九年二月吉日 1口 京都国立博物館(加藤静允氏寄贈) 薙刀 銘 大和尻懸住則長作/切付銘宮本能登守包則継之 1口 京都国立博物館
(渡辺実氏寄贈)三足香炉 1口 京都国立博物館 鉄燈籠 1基 京都・龍安寺 重文 黒韋肩白糸威胴丸 大袖附 1領 京都・橋弁慶山保存会 重文 白韋威腹巻 1領 大阪・天野山金剛寺 重文 熏韋裹腹巻 1領 大阪・天野山金剛寺 帯金式鋲留甲冑 衝角付冑・頸甲・短甲 1具 京都国立博物館
うるしのせせらぎ 漆器にみる水辺の風景
2024年7月31日(水)~ 9月8日(日)
漆工|1F-6展示室
ウルシの幹を切りつけると木は傷をふさぐために樹液を滲ませます。この樹液は空気中の水分に含まれる酸素に反応し、堅牢に固まります。一度固まった樹液は、研磨したり、刃物で彫ったりすることができるほど安定するので、人は、何千年も前から、この樹液を塗料や接着剤として利用してきました。磨き上げた漆塗りの表面は独特の深い艶をみせます。その光沢は流水文様や水辺の風景と相性がよく、瑞々しさを演出します。経年劣化に対しては想像で艶を補う必要があるのですが…。漆器がみせる涼やかな水辺の景色をお楽しみ下さい。
海松貝蒔絵広蓋
美濃屋製 山本利兵衛作
当館
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 漁り蒔絵螺鈿沈箱 1合 重文 蓮池蒔絵経箱 1合 京都・勧修寺 蓮蒔絵経箱 幸阿弥又五郎作 1合 京都・百萬遍知恩寺 蓮池蒔絵手箱 1合 菊慈童蒔絵螺鈿文台 1基 松鶴蒔絵十種香箱 1合 京都国立博物館
(小枝由勝氏寄贈)黒漆団寿字桃鶴螺鈿硯床 1基 黒漆藻魚螺鈿裁縫桶 1口 楼閣山水螺鈿盃台 5枚 梅猿猴蒔絵硯箱 1合 京都国立博物館 柳鷺蒔絵硯箱 1合 宇治橋蒔絵小鼓胴 銘 宇治橋 伝道本作 1口 京都国立博物館
(今井貞次郎氏寄贈)橋千鳥蒔絵重箱 1合 鯉蒔絵盆 1枚 流水沢瀉蒔絵螺鈿香枕 1合 京都国立博物館 流水水草蒔絵盥 1口 水車蒔絵棚 1基 京都国立博物館 龍骨車蒔絵鞍・鐙 1具 京都国立博物館 波船蒔絵螺鈿鞍 1背 京都国立博物館 帆掛船蒔絵螺鈿重箱 1合 京都国立博物館
(廣海春木氏寄贈)青漆波蒔絵盃台 伝永田友治作 1基 京都国立博物館
(廣海春木氏寄贈)青海波塗菓子銘々盆 柴田是真作 5枚 京都国立博物館
(廣海春木氏寄贈)海松貝蒔絵広蓋 美濃屋製 山本利兵衛作 1面 京都国立博物館
(稲垣孫一郎氏寄贈)椀類 美濃屋製 1括うち2客 京都国立博物館
(稲垣孫一郎氏寄贈)
同時開催の名品ギャラリー特別展観覧料が必要
茶の湯の道具 茶入
2024年6月25日(火)~ 9月8日(日)
陶磁|3F-1展示室
茶の湯の道具のなかで、抹茶をいれるやきものを茶入と呼んでいます。小さな壺状の形状をしていますが、茶席における存在感は、茶碗や水指などにもまさるものがあります。中国で焼かれたものは「唐物」、日本で焼かれたものは「和物」と呼び分けられ、古くから唐物を珍重してきました。茶入を鑑賞する際には、産地、形が基本となり、加えて釉流れの景色も見どころとなっています。また、付属する仕覆や牙蓋、盆や銘も楽しみの魅力の一つです。今回はそうした茶入の魅力についてご紹介します。
唐物肩衝茶入 銘 残月 文化庁
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 唐物肩衝茶入 銘 残月 1口 文化庁 唐物文琳茶入 酸漿文琳 1口 株式会社ヤングアート 餓鬼腹茶入 1口 京都・本圀寺 瀬戸肩衝茶入 銘 泡沫
瀬戸窯1口 瀬戸肩衝茶入 銘 古木 1口 瀬戸肩衝茶入
瀬戸窯1口 京都国立博物館 褐釉四方茶入
野々村仁清作1口 京都国立博物館 薩摩瓢形茶入 1口 備前肩衝茶入
備前窯1口 信楽写肩衝茶入 銘 皆奈瀬
初代清水六兵衛作1合 京都国立博物館
日本と東洋のやきもの
2024年6月25日(火)~ 9月8日(日)
陶磁|3F-1展示室
やきものは鑑賞するだけでなく、食器や日常の調度品などに多く用いられており、私たちにとって身近な工芸品といえます。特に東アジア各地では、文様や形、色に至るまで多種多様なものが作られ、その用途も幅広いものです。また、やきものは産地により、磁器や陶器といった材質や、土や釉薬の原料、装飾や焼成の技術に強い個性を持っています。
日本と中国、朝鮮半島を中心に、東アジア地域でつくられたやきものの個性やその魅力について紹介します。
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 重文 色絵若松図茶壺
野々村仁清作1口 文化庁 重文 銹絵水仙文茶碗
野々村仁清作1口 京都・天寧寺 色絵栄花物語冊子形硯箱 1口 京都国立博物館 銹絵染付桐文菱香合 1合 銹絵染付蔦文茶碗
粟田口印1口 色絵古裂文食籠
永樂和全作1合 京都国立博物館 白磁毘沙門天坐像
初代伊東陶山作1躯 京都・両足院 華南三彩唐花唐草文五耳壺 1口 京都国立博物館 古染付写花鳥文芋頭水指
奥田頴川作1口 京都・大中院 御本写立鶴文茶碗
仁阿弥道八(二代高橋道八)作1口 京都・正伝永源院 宋胡録写白釉鉄絵茶碗
永樂保全作1口 京都国立博物館
(鴻池善右衛門氏寄贈)染付名花十友図三段重箱
青木木米作1合 京都国立博物館 鉄砂地色絵梅文瓢形徳利 1口 京都・青龍寺 色絵氷裂文角皿
尾形乾山作5枚 京都国立博物館
埴輪の人物と動物
2024年6月25日(火)~ 9月8日(日)
考古|3F-2展示室
埴輪の起源は、弥生時代終わり頃の墳墓に置かれた壺とそれを載せる大型器台にあります。3世紀後半にまず、壺形埴輪・円筒埴輪、次いで朝顔形埴輪が成立し、4世紀には家・蓋・甲冑形などの器財埴輪が現われました。5世紀には馬形と巫女形などの埴輪も加わり、やがて多様な人物・動物埴輪が出現しました。
このように、次第に種類が増加した形象埴輪は、葬送儀礼にかかわるさまざまな道具や場面を表現したものと考えられています。
今回は人物・動物形埴輪を中心に、円筒埴輪・朝顔形埴輪や器財埴輪なども併せて展示します。さまざまな埴輪のもつ表現の豊かさに触れていただければ幸いです。
埴輪 盾持人
徳島県小松島市田浦町字前山出土 当館
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 埴輪 馬
伝茨城県旧筑波郡出土1個 埴輪 水鳥
出土地不明1個 重美 埴輪 鍬を担ぐ男子
伝群馬県太田市脇屋町出土1個 京都国立博物館 埴輪 盾持人
徳島県小松島市田浦町字前山出土1個 京都国立博物館 円筒埴輪
茨城県猿島郡五霞町小手指伊勢塚古墳出土1個 京都国立博物館 埴輪 盾持人
出土地不明1個 京都国立博物館 朝顔形埴輪
出土地不明1個 京都国立博物館 須恵器 脚付装飾壺
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 石見型盾形埴輪
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 埴輪 帽子をかぶる男子
出土地不明1個 京都国立博物館 埴輪 男子頭部
神奈川県鎌倉市由比ガ浜釆女塚出土1個 京都国立博物館 埴輪 顎ひげの男子
伝茨城県旧行方郡出土1個 埴輪 まげを結う女子頭部
伝埼玉県児玉郡神川町出土1個 土製模造品(人形・馬形)
埼玉県深谷市狢山(今泉)祭祀遺跡出土2個 京都国立博物館 須恵器 鳥形装飾
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 埴輪集成図鑑 3冊 家形埴輪片
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 埴輪 家(堅魚木)
兵庫県たつの市 西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 蓋形埴輪片
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 石見型盾形埴輪片
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 円筒埴輪片
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 朝顔形埴輪片
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 埴輪 馬頭部
伝群馬県伊勢崎市付近出土1個
日本の考古資料
2024年6月25日(火)~ 9月8日(日)
考古|3F-2展示室
日本の歴史をさまざまな考古資料からご紹介します。考古資料の多くは遺跡から出土したものです。祀りや儀式などに使う特別な道具もあれば、当時の人々が日常的に使っていた品々もあります。考古の展示を通して、その時代を生きた人々の暮らしや想いを身近に感じていただければと思います。
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 深鉢
岩手県出土1個 深鉢
長野県飯田市風越遺跡出土1個 浅鉢
出土地不明1個 有孔鍔付土器
出土地不明1個 京都国立博物館 硬玉(ヒスイ)製大珠
出土地不明2個 打製石器(石鏃・石錐・石匙ほか)
日本各地出土1括 磨製石斧
日本各地出土1括 京都国立博物館 注口土器
出土地不明1個 壺
青森県つがる市亀ヶ岡遺跡出土1個 京都国立博物館 台付鉢
青森県出土1個 京都国立博物館 注口土器
青森県出土2個 京都国立博物館 遮光器土偶
出土地不明1括 京都国立博物館 御物石器
奈良市大森町出土1個 京都国立博物館 壺形土器
広島県山県郡北広島町川井出土1個 重文 丹塗細頸壺
北部九州出土1個 文化庁 石鏃
西日本各地出土1括 石剣
西日本各地出土1括 石包丁
西日本各地出土1括 磨製石斧
西日本各地出土1括 弥生土器
大阪府柏原市船橋遺跡出土5個 京都国立博物館 手焙形土器
出土地不明1個 京都国立博物館 須恵器 台付広口壺
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 銅剣
大分県大分市浜出土2口 京都国立博物館 銅戈
熊本県菊池郡大津町真木西都留出土2口 京都国立博物館 銅矛
大分県臼杵市下北津留坊主山出土1口 京都国立博物館 重文 銅鐸
京都府与謝郡与謝野町比丘尼城出土1口 京都・梅林寺 重文 富雄丸山古墳出土品
奈良市富雄丸山古墳出土1括 京都国立博物館 須恵器 壺結合型器台
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 須恵器 脚付子持壺
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 素弁十葉蓮華文軒丸瓦
奈良県高市郡明日香村飛鳥寺出土1個 京都国立博物館 素弁十葉蓮華文軒丸瓦
京都市北区北野廃寺出土1個 単弁八葉蓮華文軒丸瓦
奈良県桜井市吉備池廃寺出土1個 複弁八葉蓮華文軒丸瓦
京都府相楽郡精華町里廃寺出土1個 複弁八葉蓮華文軒丸瓦
京都市伏見区法琳寺跡出土1個 三重弧文軒平瓦
京都市伏見区法琳寺跡出土1個 蓮華文方形軒瓦
滋賀県大津市南滋賀廃寺出土1個 重弁八葉蓮華文軒丸瓦
滋賀県愛知郡愛荘町軽野塔ノ塚廃寺跡出土1個 波状重弧文軒平瓦
滋賀県愛知郡愛荘町軽野塔ノ塚廃寺跡出土1個 単弁八葉蓮華文軒丸瓦
奈良県桜井市山田寺跡出土1個 京都国立博物館 複弁八葉蓮華文軒丸瓦
京都府木津川市恭仁宮跡出土1個 京都国立博物館 均整唐草文軒平瓦
奈良市平城宮跡出土1個 重圏文軒丸瓦
大阪市中央区難波宮跡出土1個 重郭文軒平瓦
京都市上京区竹屋町出土1個 人面墨書土器
大阪府東大阪市近江堂出土1個 土馬
奈良県出土2個 京都国立博物館ほか 百万塔 2個 京都国立博物館 緑釉蓮華文軒丸瓦
京都市平安宮跡出土1個 重文 緑釉唐草文軒平瓦
京都市平安宮跡出土1個 京都国立博物館 鬼瓦
京都市平安宮豊楽院跡出土1個 鳳凰文鴟尾
京都市左京区栗栖野瓦窯出土1個 軒丸瓦・軒平瓦
京都市上京区法成寺跡出土2個 京都府立鴨沂高等学校 緑釉瓦(破片)
京都市上京区法成寺跡出土4個 京都国立博物館 重文 青磁水注
京都府宇治市木幡出土1個 京都国立博物館 青磁輪花碗(破片)
伝京都府宇治市木幡出土1個 京都国立博物館 宝相華文軒丸瓦
京都府宇治市平等院出土1個 京都国立博物館 忍冬唐草文軒平瓦
京都府宇治市平等院出土1個 京都国立博物館 国宝 金銅経箱 猫脚台付
奈良県吉野郡天川村金峯山経塚出土
(6月25日~7月28日、9月3日~8日展示予定)1合 奈良・金峯山寺 国宝 金銅藤原道長経筒
奈良県吉野郡天川村金峯山経塚出土
(7月30日~8月18日展示予定)1口 奈良・金峯神社 国宝 金銀鍍宝相華文経箱
滋賀県大津市坂本 延暦寺横川出土
(8月20日~9月1日展示予定)1合 滋賀・延暦寺 重文 山城国花背別所経塚出土品
京都市左京区花脊別所町出土1括 文化庁 伊良湖瓦窯跡出土品 一括のうち
愛知県田原市渥美町伊良湖瓦窯跡出土1括のうち 京都国立博物館 重文 金銅三角五輪塔 1基 滋賀・胡宮神社
国宝 法然上人絵伝Ⅱ
2024年7月30日(火)~ 9月8日(日)
絵巻|2F-1展示室
本年は法然(1133~1212)が承安5年(1175)に浄土宗を開宗して850年という記念すべき年にあたります。当館でも、浄土宗の歴史をたどる特別展「法然と極楽浄土」を10月8日~12月1日に開催いたします。このプレ企画として、総本山知恩院秘蔵の国宝「法然上人絵伝」(法然上人行状絵図)の中から、あまり公開される機会のない巻をご紹介します。全48巻におよぶ法然の伝記絵巻の決定版、この機会にじっくりご覧ください。また特別展では、重要な場面を収録した巻が出陳されますので、ぜひご来場ください。
国宝 法然上人絵伝 巻第四十四(部分) 京都・知恩院
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 国宝 法然上人絵伝 巻第四十三 48巻のうち1巻 京都・知恩院 国宝 法然上人絵伝 巻第四十四 48巻のうち1巻 京都・知恩院 国宝 法然上人絵伝 巻第四十六 48巻のうち1巻 京都・知恩院 国宝 法然上人絵伝 巻第四十七 48巻のうち1巻 京都・知恩院
密教図像にみるコピー技術
2024年7月30日(火)~ 9月8日(日)
仏画|2F-2展示室
密教は、目的によって修法が異なり、その本尊や作法が変わるため、それらを中国で学び、日本に伝える努力が重ねられました。この密教での諸尊の姿を写したものが密教図像で、形を正確に伝えるため、図をコピーする技術が発達しました。
手本を横において写す、臨写、お手本と紙を重ねて透き写す、影写が基本ですが、影写の場合、下に置いた手本がよく透けるよう薄い紙を用いたり、紙に油を引いて半透明にする工夫などが行われました。どんな技法でコピーしているかも重要ですが、最終的には線の美しさが見栄えを左右しますので、制作に携わったのがプロの絵仏師か素人かを区分することもできます。
重美 胎蔵界外金剛部図像(部分) 当館
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 重文 別尊雑記 伝心覚筆 1巻 京都・仁和寺 重美 胎蔵界外金剛部図像 1巻 京都国立博物館 重美 五智如来図像集(紙背仮名消息) 任宝筆 1巻 京都国立博物館 理趣経曼荼羅図像 1巻 和歌山・親王院 曼荼羅集 巻下 経弁筆 善智画 1巻 京都国立博物館 護摩爐壇形図像 1巻 京都国立博物館
関東水墨画Ⅱ
2024年7月30日(火)~ 9月8日(日)
中世絵画|2F-3展示室
12世紀末、鎌倉に幕府が打ち立てられて武家の都となって以来、京都と並んで早くから禅宗と水墨画が栄えたのが関東地方でした。14世紀には京都を拠点とする室町幕府が成立しますが、鎌倉はなお東国の中心で、関東一帯の武家や寺院はすぐれた文化を保ち続けました。そこで生まれた水墨画が今日、「関東水墨画」と呼びならわされる作品群です。それらは現存する中世水墨画全体のかなりの割合を占め、長い歴史の中で独特の地域色を育んでいます。特に上杉氏や後北条氏、佐竹氏といった強大な戦国大名の存在のもとで15世紀後半~16世紀に絶頂を迎え、祥啓、式部輝忠、雪村といった個性豊かな画家を輩出しました。
重文 琴高仙人・群仙図 雪村筆 当館
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 重文 達磨図 祥啓筆 1幅 京都・南禅寺 寒山拾得図 啓孫印 2幅 京都国立博物館 穆王図 興牧筆 1幅 京都国立博物館 重文 琴高仙人・群仙図 雪村筆 3幅 京都国立博物館 呂洞賓図 雪村筆 1幅 蜃気楼図 前嶋宗祐筆 1幅 漁舟山水図扇面 式部輝忠筆 1幅 山水図 式部輝忠筆 1幅 四季花鳥図 右都御史筆 2幅
葬送
2024年7月30日(火)~ 9月8日(日)
近世絵画|2F-4展示室
死者を葬るために墓所まで送る葬送儀礼は、民族や宗教によりさまざまな相違を見せながらも、太古の昔から世界中で行われてきました。それは、死者のための儀礼であると同時に、遺された者が日常性を回復するための儀礼でもあります。
同様に、死者を供養することを目的とした絵が描かれるのも、死者のためであるだけでなく、生者のためでもあるのでしょう。江戸時代の葬送の様子を描いた、ふたつの珍しい作品とともに、追善の絵画をご紹介します。
重文 果蔬涅槃図 伊藤若冲筆 当館
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 岸駒翁葬列図巻 伝岸岱筆 1巻 観世音菩薩像 酒井抱一筆 1幅 京都・妙顕寺 達磨・蝦蟇鉄拐図 狩野探幽筆 3幅 京都・南禅寺 重文 果蔬涅槃図 伊藤若冲筆 1幅 京都国立博物館
(藤原忠一郎氏寄贈)秋嵐凝翠図 岡田半江筆 1幅 米兵水夫葬送図巻 1巻
人の姿とものがたり
2024年7月30日(火)~ 9月8日(日)
中国絵画|2F-5展示室
絵画鑑賞において、登場する人物を目で追うことは大きな楽しみのひとつです。表情や動作、服装、舞台となっている空間など、人の姿を基点として辿ってゆけば、たとえ主題を知らなくても人々の営みを想像することができます。さらに一歩踏み込んで、誰が何をしているのか、描かれる人物たちの関係はいかなるものか、背景となるストーリーを発見できれば、絵画の世界は一気に躍動していきます。
本展示では、中国で制作された人物画を取り上げてご紹介します。『三国志』の有名な一場面や李白の詩に基づく絵画、可憐な美人や迫真的な肖像まで、人の姿が織りなすものがたりをお楽しみください。
三顧一遇図(部分) 孫億筆 当館
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 重文 桃李園・金谷園図 仇英筆 2幅 京都・知恩院 楊妃撃丸図 1巻 京都国立博物館
(北川豊氏寄贈)美人図 孫億筆 1幅 京都国立博物館 三顧一遇図 孫億筆 1幅 京都国立博物館
(上野精一氏寄贈)乗亀仙人図 伝 趙雍筆 1幅 京都国立博物館 往古九流百家諸士衆(水陸画) 1幅 袁枚像 羅聘筆 1幅 京都国立博物館 衣亭先生望雲図 徐璋・沈銓筆 1巻
如来と菩薩
2024年6月18日(火)~ 9月8日(日)
彫刻|1F-1展示室
仏像の種類は如来、菩薩、明王、天に大きく分けることができます。
如来は悟りを開いた「仏」であり、釈迦如来をはじめ、阿弥陀如来、薬師如来など多くの如来がいます。如来は出家者ですので、衣服は原則として衲衣とよばれる1枚の衣のみをまとう姿で造られます。
菩薩は悟りを求めて修行中の存在です。インドの王侯の姿、つまり出家前の姿をしています。菩薩には観音菩薩、地蔵菩薩など数多の種類があり、観音菩薩はさらに十一面観音、千手観音、如意輪観音など、人々の苦しみに応じて変化し衆生を救う存在として、あつい信仰を集めました。多彩な如来と菩薩の姿を紹介します。
重文 薬師如来立像 京都・長源寺
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 重文 薬師如来立像 1躯 京都・長源寺 重文 十一面観音菩薩立像 1躯 京都・妙傳寺 重文 千手観音菩薩立像 1躯 京都・光明寺 重文 如意輪観音半跏像 1躯 京都・廬山寺 地蔵菩薩立像 1躯 京都・常念寺 阿弥陀如来坐像 1躯 京都・心光院 重文 如意輪観音坐像 1躯 京都・透玄寺 重文 地蔵菩薩坐像 1躯 滋賀・御影堂新善光寺 重文 伝観音菩薩・勢至菩薩立像 2躯 京都・清水寺 重文 地蔵菩薩立像 1躯 奈良・秋篠寺 重文 薬師如来立像 1躯 京都・阿弥陀寺 重文 地蔵菩薩坐像 1躯 京都・新町地蔵保存会 重文 菩薩坐像(伝文殊菩薩像・伝普賢菩薩像) 2躯 大阪・清泰寺 重文 釈迦如来立像 1躯 文化庁 十一面観音菩薩立像 1躯 京都・常泰寺 十一面観音菩薩立像 1躯 京都・宝積寺
修理完成記念 特別公開 重要文化財 縹糸威胴丸(はなだいとおどしどうまる)
2024年6月18日(火)~ 8月4日(日)
金工|1F-5展示室
「縹糸威胴丸 兜・大袖付 附旗一旒」は松平定信が編纂した『集古十種』にも収録された名品で、那須与一で有名な那須家に伝来しました。甲冑は金属の部品だけでなく、糸や裂、革、漆など様々な素材を組み合わせた総合芸術です。必ずしも頑丈な材料ばかりではないことから、この胴丸も経年による損傷が激しく、次世代に伝えるためにも修理が不可欠でした。このたびバンク・オブ・アメリカの助成により修理が完成したことを記念して特別公開いたします。
重文 縹糸威胴丸 当館
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 重文 縹糸威胴丸 兜・大袖付 附旗一旒 1領 京都国立博物館
文化財修理の最先端 金属工芸
2024年6月18日(火)~ 8月4日(日)
金工|1F-5展示室
博物館には文化財を次世代へと引き継ぐ重要な使命があります。あまり目にふれることはありませんが、修理はその使命を果たすための重要な機能の一つと認識されています。
この展示では、金属工芸の3つの分野にスポットをあて、鍛造作品の代表である刀剣の研磨。香炉や燈籠といった鋳造作品に対する科学的な処置と伝統技術による復元。さらには特別公開中の重要文化財「縹糸威胴丸」と共に、江戸・明治・昭和・令和各時代の甲冑修理を取り上げながら、様々な素材と技法に合わせた文化財修理の最先端を紹介いたします。
重文 熏韋裹腹巻 大阪・天野山金剛寺
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 重文 刀 銘 長曾禰興里入道乕徹 1口 太刀 銘 有綱 1口 太刀 銘 備州長舩則光/享徳二年八月日 1口 京都国立博物館 刀 無銘(名物島津正宗) 1口 京都国立博物館
(奥田米佛門氏寄贈)太刀 銘 助久 1口 京都国立博物館 短刀 銘 日州住信濃守国廣作/天正十九年二月吉日 1口 京都国立博物館(加藤静允氏寄贈) 薙刀 銘 大和尻懸住則長作/切付銘宮本能登守包則継之 1口 京都国立博物館
(渡辺実氏寄贈)三足香炉 1口 京都国立博物館 鉄燈籠 1基 京都・龍安寺 重文 黒韋肩白糸威胴丸 大袖附 1領 京都・橋弁慶山保存会 重文 白韋威腹巻 1領 大阪・天野山金剛寺 重文 熏韋裹腹巻 1領 大阪・天野山金剛寺 帯金式鋲留甲冑 衝角付冑・頸甲・短甲 1具 京都国立博物館
うるしのせせらぎ 漆器にみる水辺の風景
2024年7月31日(水)~ 9月8日(日)
漆工|1F-6展示室
ウルシの幹を切りつけると木は傷をふさぐために樹液を滲ませます。この樹液は空気中の水分に含まれる酸素に反応し、堅牢に固まります。一度固まった樹液は、研磨したり、刃物で彫ったりすることができるほど安定するので、人は、何千年も前から、この樹液を塗料や接着剤として利用してきました。磨き上げた漆塗りの表面は独特の深い艶をみせます。その光沢は流水文様や水辺の風景と相性がよく、瑞々しさを演出します。経年劣化に対しては想像で艶を補う必要があるのですが…。漆器がみせる涼やかな水辺の景色をお楽しみ下さい。
海松貝蒔絵広蓋
美濃屋製 山本利兵衛作
当館
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 漁り蒔絵螺鈿沈箱 1合 重文 蓮池蒔絵経箱 1合 京都・勧修寺 蓮蒔絵経箱 幸阿弥又五郎作 1合 京都・百萬遍知恩寺 蓮池蒔絵手箱 1合 菊慈童蒔絵螺鈿文台 1基 松鶴蒔絵十種香箱 1合 京都国立博物館
(小枝由勝氏寄贈)黒漆団寿字桃鶴螺鈿硯床 1基 黒漆藻魚螺鈿裁縫桶 1口 楼閣山水螺鈿盃台 5枚 梅猿猴蒔絵硯箱 1合 京都国立博物館 柳鷺蒔絵硯箱 1合 宇治橋蒔絵小鼓胴 銘 宇治橋 伝道本作 1口 京都国立博物館
(今井貞次郎氏寄贈)橋千鳥蒔絵重箱 1合 鯉蒔絵盆 1枚 流水沢瀉蒔絵螺鈿香枕 1合 京都国立博物館 流水水草蒔絵盥 1口 水車蒔絵棚 1基 京都国立博物館 龍骨車蒔絵鞍・鐙 1具 京都国立博物館 波船蒔絵螺鈿鞍 1背 京都国立博物館 帆掛船蒔絵螺鈿重箱 1合 京都国立博物館
(廣海春木氏寄贈)青漆波蒔絵盃台 伝永田友治作 1基 京都国立博物館
(廣海春木氏寄贈)青海波塗菓子銘々盆 柴田是真作 5枚 京都国立博物館
(廣海春木氏寄贈)海松貝蒔絵広蓋 美濃屋製 山本利兵衛作 1面 京都国立博物館
(稲垣孫一郎氏寄贈)椀類 美濃屋製 1括うち2客 京都国立博物館
(稲垣孫一郎氏寄贈)
同時開催の名品ギャラリー特別展観覧料が必要
茶の湯の道具 茶入
2024年6月25日(火)~ 9月8日(日)
陶磁|3F-1展示室
茶の湯の道具のなかで、抹茶をいれるやきものを茶入と呼んでいます。小さな壺状の形状をしていますが、茶席における存在感は、茶碗や水指などにもまさるものがあります。中国で焼かれたものは「唐物」、日本で焼かれたものは「和物」と呼び分けられ、古くから唐物を珍重してきました。茶入を鑑賞する際には、産地、形が基本となり、加えて釉流れの景色も見どころとなっています。また、付属する仕覆や牙蓋、盆や銘も楽しみの魅力の一つです。今回はそうした茶入の魅力についてご紹介します。
唐物肩衝茶入 銘 残月 文化庁
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 唐物肩衝茶入 銘 残月 1口 文化庁 唐物文琳茶入 酸漿文琳 1口 株式会社ヤングアート 餓鬼腹茶入 1口 京都・本圀寺 瀬戸肩衝茶入 銘 泡沫
瀬戸窯1口 瀬戸肩衝茶入 銘 古木 1口 瀬戸肩衝茶入
瀬戸窯1口 京都国立博物館 褐釉四方茶入
野々村仁清作1口 京都国立博物館 薩摩瓢形茶入 1口 備前肩衝茶入
備前窯1口 信楽写肩衝茶入 銘 皆奈瀬
初代清水六兵衛作1合 京都国立博物館
日本と東洋のやきもの
2024年6月25日(火)~ 9月8日(日)
陶磁|3F-1展示室
やきものは鑑賞するだけでなく、食器や日常の調度品などに多く用いられており、私たちにとって身近な工芸品といえます。特に東アジア各地では、文様や形、色に至るまで多種多様なものが作られ、その用途も幅広いものです。また、やきものは産地により、磁器や陶器といった材質や、土や釉薬の原料、装飾や焼成の技術に強い個性を持っています。
日本と中国、朝鮮半島を中心に、東アジア地域でつくられたやきものの個性やその魅力について紹介します。
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 重文 色絵若松図茶壺
野々村仁清作1口 文化庁 重文 銹絵水仙文茶碗
野々村仁清作1口 京都・天寧寺 色絵栄花物語冊子形硯箱 1口 京都国立博物館 銹絵染付桐文菱香合 1合 銹絵染付蔦文茶碗
粟田口印1口 色絵古裂文食籠
永樂和全作1合 京都国立博物館 白磁毘沙門天坐像
初代伊東陶山作1躯 京都・両足院 華南三彩唐花唐草文五耳壺 1口 京都国立博物館 古染付写花鳥文芋頭水指
奥田頴川作1口 京都・大中院 御本写立鶴文茶碗
仁阿弥道八(二代高橋道八)作1口 京都・正伝永源院 宋胡録写白釉鉄絵茶碗
永樂保全作1口 京都国立博物館
(鴻池善右衛門氏寄贈)染付名花十友図三段重箱
青木木米作1合 京都国立博物館 鉄砂地色絵梅文瓢形徳利 1口 京都・青龍寺 色絵氷裂文角皿
尾形乾山作5枚 京都国立博物館
埴輪の人物と動物
2024年6月25日(火)~ 9月8日(日)
考古|3F-2展示室
埴輪の起源は、弥生時代終わり頃の墳墓に置かれた壺とそれを載せる大型器台にあります。3世紀後半にまず、壺形埴輪・円筒埴輪、次いで朝顔形埴輪が成立し、4世紀には家・蓋・甲冑形などの器財埴輪が現われました。5世紀には馬形と巫女形などの埴輪も加わり、やがて多様な人物・動物埴輪が出現しました。
このように、次第に種類が増加した形象埴輪は、葬送儀礼にかかわるさまざまな道具や場面を表現したものと考えられています。
今回は人物・動物形埴輪を中心に、円筒埴輪・朝顔形埴輪や器財埴輪なども併せて展示します。さまざまな埴輪のもつ表現の豊かさに触れていただければ幸いです。
埴輪 盾持人
徳島県小松島市田浦町字前山出土 当館
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 埴輪 馬
伝茨城県旧筑波郡出土1個 埴輪 水鳥
出土地不明1個 重美 埴輪 鍬を担ぐ男子
伝群馬県太田市脇屋町出土1個 京都国立博物館 埴輪 盾持人
徳島県小松島市田浦町字前山出土1個 京都国立博物館 円筒埴輪
茨城県猿島郡五霞町小手指伊勢塚古墳出土1個 京都国立博物館 埴輪 盾持人
出土地不明1個 京都国立博物館 朝顔形埴輪
出土地不明1個 京都国立博物館 須恵器 脚付装飾壺
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 石見型盾形埴輪
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 埴輪 帽子をかぶる男子
出土地不明1個 京都国立博物館 埴輪 男子頭部
神奈川県鎌倉市由比ガ浜釆女塚出土1個 京都国立博物館 埴輪 顎ひげの男子
伝茨城県旧行方郡出土1個 埴輪 まげを結う女子頭部
伝埼玉県児玉郡神川町出土1個 土製模造品(人形・馬形)
埼玉県深谷市狢山(今泉)祭祀遺跡出土2個 京都国立博物館 須恵器 鳥形装飾
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 埴輪集成図鑑 3冊 家形埴輪片
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 埴輪 家(堅魚木)
兵庫県たつの市 西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 蓋形埴輪片
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 石見型盾形埴輪片
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 円筒埴輪片
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 朝顔形埴輪片
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 埴輪 馬頭部
伝群馬県伊勢崎市付近出土1個
日本の考古資料
2024年6月25日(火)~ 9月8日(日)
考古|3F-2展示室
日本の歴史をさまざまな考古資料からご紹介します。考古資料の多くは遺跡から出土したものです。祀りや儀式などに使う特別な道具もあれば、当時の人々が日常的に使っていた品々もあります。考古の展示を通して、その時代を生きた人々の暮らしや想いを身近に感じていただければと思います。
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 深鉢
岩手県出土1個 深鉢
長野県飯田市風越遺跡出土1個 浅鉢
出土地不明1個 有孔鍔付土器
出土地不明1個 京都国立博物館 硬玉(ヒスイ)製大珠
出土地不明2個 打製石器(石鏃・石錐・石匙ほか)
日本各地出土1括 磨製石斧
日本各地出土1括 京都国立博物館 注口土器
出土地不明1個 壺
青森県つがる市亀ヶ岡遺跡出土1個 京都国立博物館 台付鉢
青森県出土1個 京都国立博物館 注口土器
青森県出土2個 京都国立博物館 遮光器土偶
出土地不明1括 京都国立博物館 御物石器
奈良市大森町出土1個 京都国立博物館 壺形土器
広島県山県郡北広島町川井出土1個 重文 丹塗細頸壺
北部九州出土1個 文化庁 石鏃
西日本各地出土1括 石剣
西日本各地出土1括 石包丁
西日本各地出土1括 磨製石斧
西日本各地出土1括 弥生土器
大阪府柏原市船橋遺跡出土5個 京都国立博物館 手焙形土器
出土地不明1個 京都国立博物館 須恵器 台付広口壺
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 銅剣
大分県大分市浜出土2口 京都国立博物館 銅戈
熊本県菊池郡大津町真木西都留出土2口 京都国立博物館 銅矛
大分県臼杵市下北津留坊主山出土1口 京都国立博物館 重文 銅鐸
京都府与謝郡与謝野町比丘尼城出土1口 京都・梅林寺 重文 富雄丸山古墳出土品
奈良市富雄丸山古墳出土1括 京都国立博物館 須恵器 壺結合型器台
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 須恵器 脚付子持壺
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 素弁十葉蓮華文軒丸瓦
奈良県高市郡明日香村飛鳥寺出土1個 京都国立博物館 素弁十葉蓮華文軒丸瓦
京都市北区北野廃寺出土1個 単弁八葉蓮華文軒丸瓦
奈良県桜井市吉備池廃寺出土1個 複弁八葉蓮華文軒丸瓦
京都府相楽郡精華町里廃寺出土1個 複弁八葉蓮華文軒丸瓦
京都市伏見区法琳寺跡出土1個 三重弧文軒平瓦
京都市伏見区法琳寺跡出土1個 蓮華文方形軒瓦
滋賀県大津市南滋賀廃寺出土1個 重弁八葉蓮華文軒丸瓦
滋賀県愛知郡愛荘町軽野塔ノ塚廃寺跡出土1個 波状重弧文軒平瓦
滋賀県愛知郡愛荘町軽野塔ノ塚廃寺跡出土1個 単弁八葉蓮華文軒丸瓦
奈良県桜井市山田寺跡出土1個 京都国立博物館 複弁八葉蓮華文軒丸瓦
京都府木津川市恭仁宮跡出土1個 京都国立博物館 均整唐草文軒平瓦
奈良市平城宮跡出土1個 重圏文軒丸瓦
大阪市中央区難波宮跡出土1個 重郭文軒平瓦
京都市上京区竹屋町出土1個 人面墨書土器
大阪府東大阪市近江堂出土1個 土馬
奈良県出土2個 京都国立博物館ほか 百万塔 2個 京都国立博物館 緑釉蓮華文軒丸瓦
京都市平安宮跡出土1個 重文 緑釉唐草文軒平瓦
京都市平安宮跡出土1個 京都国立博物館 鬼瓦
京都市平安宮豊楽院跡出土1個 鳳凰文鴟尾
京都市左京区栗栖野瓦窯出土1個 軒丸瓦・軒平瓦
京都市上京区法成寺跡出土2個 京都府立鴨沂高等学校 緑釉瓦(破片)
京都市上京区法成寺跡出土4個 京都国立博物館 重文 青磁水注
京都府宇治市木幡出土1個 京都国立博物館 青磁輪花碗(破片)
伝京都府宇治市木幡出土1個 京都国立博物館 宝相華文軒丸瓦
京都府宇治市平等院出土1個 京都国立博物館 忍冬唐草文軒平瓦
京都府宇治市平等院出土1個 京都国立博物館 国宝 金銅経箱 猫脚台付
奈良県吉野郡天川村金峯山経塚出土
(6月25日~7月28日、9月3日~8日展示予定)1合 奈良・金峯山寺 国宝 金銅藤原道長経筒
奈良県吉野郡天川村金峯山経塚出土
(7月30日~8月18日展示予定)1口 奈良・金峯神社 国宝 金銀鍍宝相華文経箱
滋賀県大津市坂本 延暦寺横川出土
(8月20日~9月1日展示予定)1合 滋賀・延暦寺 重文 山城国花背別所経塚出土品
京都市左京区花脊別所町出土1括 文化庁 伊良湖瓦窯跡出土品 一括のうち
愛知県田原市渥美町伊良湖瓦窯跡出土1括のうち 京都国立博物館 重文 金銅三角五輪塔 1基 滋賀・胡宮神社
国宝 法然上人絵伝Ⅱ
2024年7月30日(火)~ 9月8日(日)
絵巻|2F-1展示室
本年は法然(1133~1212)が承安5年(1175)に浄土宗を開宗して850年という記念すべき年にあたります。当館でも、浄土宗の歴史をたどる特別展「法然と極楽浄土」を10月8日~12月1日に開催いたします。このプレ企画として、総本山知恩院秘蔵の国宝「法然上人絵伝」(法然上人行状絵図)の中から、あまり公開される機会のない巻をご紹介します。全48巻におよぶ法然の伝記絵巻の決定版、この機会にじっくりご覧ください。また特別展では、重要な場面を収録した巻が出陳されますので、ぜひご来場ください。
国宝 法然上人絵伝 巻第四十四(部分) 京都・知恩院
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 国宝 法然上人絵伝 巻第四十三 48巻のうち1巻 京都・知恩院 国宝 法然上人絵伝 巻第四十四 48巻のうち1巻 京都・知恩院 国宝 法然上人絵伝 巻第四十六 48巻のうち1巻 京都・知恩院 国宝 法然上人絵伝 巻第四十七 48巻のうち1巻 京都・知恩院
密教図像にみるコピー技術
2024年7月30日(火)~ 9月8日(日)
仏画|2F-2展示室
密教は、目的によって修法が異なり、その本尊や作法が変わるため、それらを中国で学び、日本に伝える努力が重ねられました。この密教での諸尊の姿を写したものが密教図像で、形を正確に伝えるため、図をコピーする技術が発達しました。
手本を横において写す、臨写、お手本と紙を重ねて透き写す、影写が基本ですが、影写の場合、下に置いた手本がよく透けるよう薄い紙を用いたり、紙に油を引いて半透明にする工夫などが行われました。どんな技法でコピーしているかも重要ですが、最終的には線の美しさが見栄えを左右しますので、制作に携わったのがプロの絵仏師か素人かを区分することもできます。
重美 胎蔵界外金剛部図像(部分) 当館
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 重文 別尊雑記 伝心覚筆 1巻 京都・仁和寺 重美 胎蔵界外金剛部図像 1巻 京都国立博物館 重美 五智如来図像集(紙背仮名消息) 任宝筆 1巻 京都国立博物館 理趣経曼荼羅図像 1巻 和歌山・親王院 曼荼羅集 巻下 経弁筆 善智画 1巻 京都国立博物館 護摩爐壇形図像 1巻 京都国立博物館
関東水墨画Ⅱ
2024年7月30日(火)~ 9月8日(日)
中世絵画|2F-3展示室
12世紀末、鎌倉に幕府が打ち立てられて武家の都となって以来、京都と並んで早くから禅宗と水墨画が栄えたのが関東地方でした。14世紀には京都を拠点とする室町幕府が成立しますが、鎌倉はなお東国の中心で、関東一帯の武家や寺院はすぐれた文化を保ち続けました。そこで生まれた水墨画が今日、「関東水墨画」と呼びならわされる作品群です。それらは現存する中世水墨画全体のかなりの割合を占め、長い歴史の中で独特の地域色を育んでいます。特に上杉氏や後北条氏、佐竹氏といった強大な戦国大名の存在のもとで15世紀後半~16世紀に絶頂を迎え、祥啓、式部輝忠、雪村といった個性豊かな画家を輩出しました。
重文 琴高仙人・群仙図 雪村筆 当館
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 重文 達磨図 祥啓筆 1幅 京都・南禅寺 寒山拾得図 啓孫印 2幅 京都国立博物館 穆王図 興牧筆 1幅 京都国立博物館 重文 琴高仙人・群仙図 雪村筆 3幅 京都国立博物館 呂洞賓図 雪村筆 1幅 蜃気楼図 前嶋宗祐筆 1幅 漁舟山水図扇面 式部輝忠筆 1幅 山水図 式部輝忠筆 1幅 四季花鳥図 右都御史筆 2幅
葬送
2024年7月30日(火)~ 9月8日(日)
近世絵画|2F-4展示室
死者を葬るために墓所まで送る葬送儀礼は、民族や宗教によりさまざまな相違を見せながらも、太古の昔から世界中で行われてきました。それは、死者のための儀礼であると同時に、遺された者が日常性を回復するための儀礼でもあります。
同様に、死者を供養することを目的とした絵が描かれるのも、死者のためであるだけでなく、生者のためでもあるのでしょう。江戸時代の葬送の様子を描いた、ふたつの珍しい作品とともに、追善の絵画をご紹介します。
重文 果蔬涅槃図 伊藤若冲筆 当館
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 岸駒翁葬列図巻 伝岸岱筆 1巻 観世音菩薩像 酒井抱一筆 1幅 京都・妙顕寺 達磨・蝦蟇鉄拐図 狩野探幽筆 3幅 京都・南禅寺 重文 果蔬涅槃図 伊藤若冲筆 1幅 京都国立博物館
(藤原忠一郎氏寄贈)秋嵐凝翠図 岡田半江筆 1幅 米兵水夫葬送図巻 1巻
人の姿とものがたり
2024年7月30日(火)~ 9月8日(日)
中国絵画|2F-5展示室
絵画鑑賞において、登場する人物を目で追うことは大きな楽しみのひとつです。表情や動作、服装、舞台となっている空間など、人の姿を基点として辿ってゆけば、たとえ主題を知らなくても人々の営みを想像することができます。さらに一歩踏み込んで、誰が何をしているのか、描かれる人物たちの関係はいかなるものか、背景となるストーリーを発見できれば、絵画の世界は一気に躍動していきます。
本展示では、中国で制作された人物画を取り上げてご紹介します。『三国志』の有名な一場面や李白の詩に基づく絵画、可憐な美人や迫真的な肖像まで、人の姿が織りなすものがたりをお楽しみください。
三顧一遇図(部分) 孫億筆 当館
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 重文 桃李園・金谷園図 仇英筆 2幅 京都・知恩院 楊妃撃丸図 1巻 京都国立博物館
(北川豊氏寄贈)美人図 孫億筆 1幅 京都国立博物館 三顧一遇図 孫億筆 1幅 京都国立博物館
(上野精一氏寄贈)乗亀仙人図 伝 趙雍筆 1幅 京都国立博物館 往古九流百家諸士衆(水陸画) 1幅 袁枚像 羅聘筆 1幅 京都国立博物館 衣亭先生望雲図 徐璋・沈銓筆 1巻
如来と菩薩
2024年6月18日(火)~ 9月8日(日)
彫刻|1F-1展示室
仏像の種類は如来、菩薩、明王、天に大きく分けることができます。
如来は悟りを開いた「仏」であり、釈迦如来をはじめ、阿弥陀如来、薬師如来など多くの如来がいます。如来は出家者ですので、衣服は原則として衲衣とよばれる1枚の衣のみをまとう姿で造られます。
菩薩は悟りを求めて修行中の存在です。インドの王侯の姿、つまり出家前の姿をしています。菩薩には観音菩薩、地蔵菩薩など数多の種類があり、観音菩薩はさらに十一面観音、千手観音、如意輪観音など、人々の苦しみに応じて変化し衆生を救う存在として、あつい信仰を集めました。多彩な如来と菩薩の姿を紹介します。
重文 薬師如来立像 京都・長源寺
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 重文 薬師如来立像 1躯 京都・長源寺 重文 十一面観音菩薩立像 1躯 京都・妙傳寺 重文 千手観音菩薩立像 1躯 京都・光明寺 重文 如意輪観音半跏像 1躯 京都・廬山寺 地蔵菩薩立像 1躯 京都・常念寺 阿弥陀如来坐像 1躯 京都・心光院 重文 如意輪観音坐像 1躯 京都・透玄寺 重文 地蔵菩薩坐像 1躯 滋賀・御影堂新善光寺 重文 伝観音菩薩・勢至菩薩立像 2躯 京都・清水寺 重文 地蔵菩薩立像 1躯 奈良・秋篠寺 重文 薬師如来立像 1躯 京都・阿弥陀寺 重文 地蔵菩薩坐像 1躯 京都・新町地蔵保存会 重文 菩薩坐像(伝文殊菩薩像・伝普賢菩薩像) 2躯 大阪・清泰寺 重文 釈迦如来立像 1躯 文化庁 十一面観音菩薩立像 1躯 京都・常泰寺 十一面観音菩薩立像 1躯 京都・宝積寺
修理完成記念 特別公開 重要文化財 縹糸威胴丸(はなだいとおどしどうまる)
2024年6月18日(火)~ 8月4日(日)
金工|1F-5展示室
「縹糸威胴丸 兜・大袖付 附旗一旒」は松平定信が編纂した『集古十種』にも収録された名品で、那須与一で有名な那須家に伝来しました。甲冑は金属の部品だけでなく、糸や裂、革、漆など様々な素材を組み合わせた総合芸術です。必ずしも頑丈な材料ばかりではないことから、この胴丸も経年による損傷が激しく、次世代に伝えるためにも修理が不可欠でした。このたびバンク・オブ・アメリカの助成により修理が完成したことを記念して特別公開いたします。
重文 縹糸威胴丸 当館
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 重文 縹糸威胴丸 兜・大袖付 附旗一旒 1領 京都国立博物館
文化財修理の最先端 金属工芸
2024年6月18日(火)~ 8月4日(日)
金工|1F-5展示室
博物館には文化財を次世代へと引き継ぐ重要な使命があります。あまり目にふれることはありませんが、修理はその使命を果たすための重要な機能の一つと認識されています。
この展示では、金属工芸の3つの分野にスポットをあて、鍛造作品の代表である刀剣の研磨。香炉や燈籠といった鋳造作品に対する科学的な処置と伝統技術による復元。さらには特別公開中の重要文化財「縹糸威胴丸」と共に、江戸・明治・昭和・令和各時代の甲冑修理を取り上げながら、様々な素材と技法に合わせた文化財修理の最先端を紹介いたします。
重文 熏韋裹腹巻 大阪・天野山金剛寺
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 重文 刀 銘 長曾禰興里入道乕徹 1口 太刀 銘 有綱 1口 太刀 銘 備州長舩則光/享徳二年八月日 1口 京都国立博物館 刀 無銘(名物島津正宗) 1口 京都国立博物館
(奥田米佛門氏寄贈)太刀 銘 助久 1口 京都国立博物館 短刀 銘 日州住信濃守国廣作/天正十九年二月吉日 1口 京都国立博物館(加藤静允氏寄贈) 薙刀 銘 大和尻懸住則長作/切付銘宮本能登守包則継之 1口 京都国立博物館
(渡辺実氏寄贈)三足香炉 1口 京都国立博物館 鉄燈籠 1基 京都・龍安寺 重文 黒韋肩白糸威胴丸 大袖附 1領 京都・橋弁慶山保存会 重文 白韋威腹巻 1領 大阪・天野山金剛寺 重文 熏韋裹腹巻 1領 大阪・天野山金剛寺 帯金式鋲留甲冑 衝角付冑・頸甲・短甲 1具 京都国立博物館
うるしのせせらぎ 漆器にみる水辺の風景
2024年7月31日(水)~ 9月8日(日)
漆工|1F-6展示室
ウルシの幹を切りつけると木は傷をふさぐために樹液を滲ませます。この樹液は空気中の水分に含まれる酸素に反応し、堅牢に固まります。一度固まった樹液は、研磨したり、刃物で彫ったりすることができるほど安定するので、人は、何千年も前から、この樹液を塗料や接着剤として利用してきました。磨き上げた漆塗りの表面は独特の深い艶をみせます。その光沢は流水文様や水辺の風景と相性がよく、瑞々しさを演出します。経年劣化に対しては想像で艶を補う必要があるのですが…。漆器がみせる涼やかな水辺の景色をお楽しみ下さい。
海松貝蒔絵広蓋
美濃屋製 山本利兵衛作
当館
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 漁り蒔絵螺鈿沈箱 1合 重文 蓮池蒔絵経箱 1合 京都・勧修寺 蓮蒔絵経箱 幸阿弥又五郎作 1合 京都・百萬遍知恩寺 蓮池蒔絵手箱 1合 菊慈童蒔絵螺鈿文台 1基 松鶴蒔絵十種香箱 1合 京都国立博物館
(小枝由勝氏寄贈)黒漆団寿字桃鶴螺鈿硯床 1基 黒漆藻魚螺鈿裁縫桶 1口 楼閣山水螺鈿盃台 5枚 梅猿猴蒔絵硯箱 1合 京都国立博物館 柳鷺蒔絵硯箱 1合 宇治橋蒔絵小鼓胴 銘 宇治橋 伝道本作 1口 京都国立博物館
(今井貞次郎氏寄贈)橋千鳥蒔絵重箱 1合 鯉蒔絵盆 1枚 流水沢瀉蒔絵螺鈿香枕 1合 京都国立博物館 流水水草蒔絵盥 1口 水車蒔絵棚 1基 京都国立博物館 龍骨車蒔絵鞍・鐙 1具 京都国立博物館 波船蒔絵螺鈿鞍 1背 京都国立博物館 帆掛船蒔絵螺鈿重箱 1合 京都国立博物館
(廣海春木氏寄贈)青漆波蒔絵盃台 伝永田友治作 1基 京都国立博物館
(廣海春木氏寄贈)青海波塗菓子銘々盆 柴田是真作 5枚 京都国立博物館
(廣海春木氏寄贈)海松貝蒔絵広蓋 美濃屋製 山本利兵衛作 1面 京都国立博物館
(稲垣孫一郎氏寄贈)椀類 美濃屋製 1括うち2客 京都国立博物館
(稲垣孫一郎氏寄贈)
同時開催の名品ギャラリー特別展観覧料が必要
茶の湯の道具 茶入
2024年6月25日(火)~ 9月8日(日)
陶磁|3F-1展示室
茶の湯の道具のなかで、抹茶をいれるやきものを茶入と呼んでいます。小さな壺状の形状をしていますが、茶席における存在感は、茶碗や水指などにもまさるものがあります。中国で焼かれたものは「唐物」、日本で焼かれたものは「和物」と呼び分けられ、古くから唐物を珍重してきました。茶入を鑑賞する際には、産地、形が基本となり、加えて釉流れの景色も見どころとなっています。また、付属する仕覆や牙蓋、盆や銘も楽しみの魅力の一つです。今回はそうした茶入の魅力についてご紹介します。
唐物肩衝茶入 銘 残月 文化庁
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 唐物肩衝茶入 銘 残月 1口 文化庁 唐物文琳茶入 酸漿文琳 1口 株式会社ヤングアート 餓鬼腹茶入 1口 京都・本圀寺 瀬戸肩衝茶入 銘 泡沫
瀬戸窯1口 瀬戸肩衝茶入 銘 古木 1口 瀬戸肩衝茶入
瀬戸窯1口 京都国立博物館 褐釉四方茶入
野々村仁清作1口 京都国立博物館 薩摩瓢形茶入 1口 備前肩衝茶入
備前窯1口 信楽写肩衝茶入 銘 皆奈瀬
初代清水六兵衛作1合 京都国立博物館
日本と東洋のやきもの
2024年6月25日(火)~ 9月8日(日)
陶磁|3F-1展示室
やきものは鑑賞するだけでなく、食器や日常の調度品などに多く用いられており、私たちにとって身近な工芸品といえます。特に東アジア各地では、文様や形、色に至るまで多種多様なものが作られ、その用途も幅広いものです。また、やきものは産地により、磁器や陶器といった材質や、土や釉薬の原料、装飾や焼成の技術に強い個性を持っています。
日本と中国、朝鮮半島を中心に、東アジア地域でつくられたやきものの個性やその魅力について紹介します。
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 重文 色絵若松図茶壺
野々村仁清作1口 文化庁 重文 銹絵水仙文茶碗
野々村仁清作1口 京都・天寧寺 色絵栄花物語冊子形硯箱 1口 京都国立博物館 銹絵染付桐文菱香合 1合 銹絵染付蔦文茶碗
粟田口印1口 色絵古裂文食籠
永樂和全作1合 京都国立博物館 白磁毘沙門天坐像
初代伊東陶山作1躯 京都・両足院 華南三彩唐花唐草文五耳壺 1口 京都国立博物館 古染付写花鳥文芋頭水指
奥田頴川作1口 京都・大中院 御本写立鶴文茶碗
仁阿弥道八(二代高橋道八)作1口 京都・正伝永源院 宋胡録写白釉鉄絵茶碗
永樂保全作1口 京都国立博物館
(鴻池善右衛門氏寄贈)染付名花十友図三段重箱
青木木米作1合 京都国立博物館 鉄砂地色絵梅文瓢形徳利 1口 京都・青龍寺 色絵氷裂文角皿
尾形乾山作5枚 京都国立博物館
埴輪の人物と動物
2024年6月25日(火)~ 9月8日(日)
考古|3F-2展示室
埴輪の起源は、弥生時代終わり頃の墳墓に置かれた壺とそれを載せる大型器台にあります。3世紀後半にまず、壺形埴輪・円筒埴輪、次いで朝顔形埴輪が成立し、4世紀には家・蓋・甲冑形などの器財埴輪が現われました。5世紀には馬形と巫女形などの埴輪も加わり、やがて多様な人物・動物埴輪が出現しました。
このように、次第に種類が増加した形象埴輪は、葬送儀礼にかかわるさまざまな道具や場面を表現したものと考えられています。
今回は人物・動物形埴輪を中心に、円筒埴輪・朝顔形埴輪や器財埴輪なども併せて展示します。さまざまな埴輪のもつ表現の豊かさに触れていただければ幸いです。
埴輪 盾持人
徳島県小松島市田浦町字前山出土 当館
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 埴輪 馬
伝茨城県旧筑波郡出土1個 埴輪 水鳥
出土地不明1個 重美 埴輪 鍬を担ぐ男子
伝群馬県太田市脇屋町出土1個 京都国立博物館 埴輪 盾持人
徳島県小松島市田浦町字前山出土1個 京都国立博物館 円筒埴輪
茨城県猿島郡五霞町小手指伊勢塚古墳出土1個 京都国立博物館 埴輪 盾持人
出土地不明1個 京都国立博物館 朝顔形埴輪
出土地不明1個 京都国立博物館 須恵器 脚付装飾壺
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 石見型盾形埴輪
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 埴輪 帽子をかぶる男子
出土地不明1個 京都国立博物館 埴輪 男子頭部
神奈川県鎌倉市由比ガ浜釆女塚出土1個 京都国立博物館 埴輪 顎ひげの男子
伝茨城県旧行方郡出土1個 埴輪 まげを結う女子頭部
伝埼玉県児玉郡神川町出土1個 土製模造品(人形・馬形)
埼玉県深谷市狢山(今泉)祭祀遺跡出土2個 京都国立博物館 須恵器 鳥形装飾
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 埴輪集成図鑑 3冊 家形埴輪片
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 埴輪 家(堅魚木)
兵庫県たつの市 西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 蓋形埴輪片
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 石見型盾形埴輪片
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 円筒埴輪片
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 朝顔形埴輪片
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 埴輪 馬頭部
伝群馬県伊勢崎市付近出土1個
日本の考古資料
2024年6月25日(火)~ 9月8日(日)
考古|3F-2展示室
日本の歴史をさまざまな考古資料からご紹介します。考古資料の多くは遺跡から出土したものです。祀りや儀式などに使う特別な道具もあれば、当時の人々が日常的に使っていた品々もあります。考古の展示を通して、その時代を生きた人々の暮らしや想いを身近に感じていただければと思います。
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 深鉢
岩手県出土1個 深鉢
長野県飯田市風越遺跡出土1個 浅鉢
出土地不明1個 有孔鍔付土器
出土地不明1個 京都国立博物館 硬玉(ヒスイ)製大珠
出土地不明2個 打製石器(石鏃・石錐・石匙ほか)
日本各地出土1括 磨製石斧
日本各地出土1括 京都国立博物館 注口土器
出土地不明1個 壺
青森県つがる市亀ヶ岡遺跡出土1個 京都国立博物館 台付鉢
青森県出土1個 京都国立博物館 注口土器
青森県出土2個 京都国立博物館 遮光器土偶
出土地不明1括 京都国立博物館 御物石器
奈良市大森町出土1個 京都国立博物館 壺形土器
広島県山県郡北広島町川井出土1個 重文 丹塗細頸壺
北部九州出土1個 文化庁 石鏃
西日本各地出土1括 石剣
西日本各地出土1括 石包丁
西日本各地出土1括 磨製石斧
西日本各地出土1括 弥生土器
大阪府柏原市船橋遺跡出土5個 京都国立博物館 手焙形土器
出土地不明1個 京都国立博物館 須恵器 台付広口壺
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 銅剣
大分県大分市浜出土2口 京都国立博物館 銅戈
熊本県菊池郡大津町真木西都留出土2口 京都国立博物館 銅矛
大分県臼杵市下北津留坊主山出土1口 京都国立博物館 重文 銅鐸
京都府与謝郡与謝野町比丘尼城出土1口 京都・梅林寺 重文 富雄丸山古墳出土品
奈良市富雄丸山古墳出土1括 京都国立博物館 須恵器 壺結合型器台
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 須恵器 脚付子持壺
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 素弁十葉蓮華文軒丸瓦
奈良県高市郡明日香村飛鳥寺出土1個 京都国立博物館 素弁十葉蓮華文軒丸瓦
京都市北区北野廃寺出土1個 単弁八葉蓮華文軒丸瓦
奈良県桜井市吉備池廃寺出土1個 複弁八葉蓮華文軒丸瓦
京都府相楽郡精華町里廃寺出土1個 複弁八葉蓮華文軒丸瓦
京都市伏見区法琳寺跡出土1個 三重弧文軒平瓦
京都市伏見区法琳寺跡出土1個 蓮華文方形軒瓦
滋賀県大津市南滋賀廃寺出土1個 重弁八葉蓮華文軒丸瓦
滋賀県愛知郡愛荘町軽野塔ノ塚廃寺跡出土1個 波状重弧文軒平瓦
滋賀県愛知郡愛荘町軽野塔ノ塚廃寺跡出土1個 単弁八葉蓮華文軒丸瓦
奈良県桜井市山田寺跡出土1個 京都国立博物館 複弁八葉蓮華文軒丸瓦
京都府木津川市恭仁宮跡出土1個 京都国立博物館 均整唐草文軒平瓦
奈良市平城宮跡出土1個 重圏文軒丸瓦
大阪市中央区難波宮跡出土1個 重郭文軒平瓦
京都市上京区竹屋町出土1個 人面墨書土器
大阪府東大阪市近江堂出土1個 土馬
奈良県出土2個 京都国立博物館ほか 百万塔 2個 京都国立博物館 緑釉蓮華文軒丸瓦
京都市平安宮跡出土1個 重文 緑釉唐草文軒平瓦
京都市平安宮跡出土1個 京都国立博物館 鬼瓦
京都市平安宮豊楽院跡出土1個 鳳凰文鴟尾
京都市左京区栗栖野瓦窯出土1個 軒丸瓦・軒平瓦
京都市上京区法成寺跡出土2個 京都府立鴨沂高等学校 緑釉瓦(破片)
京都市上京区法成寺跡出土4個 京都国立博物館 重文 青磁水注
京都府宇治市木幡出土1個 京都国立博物館 青磁輪花碗(破片)
伝京都府宇治市木幡出土1個 京都国立博物館 宝相華文軒丸瓦
京都府宇治市平等院出土1個 京都国立博物館 忍冬唐草文軒平瓦
京都府宇治市平等院出土1個 京都国立博物館 国宝 金銅経箱 猫脚台付
奈良県吉野郡天川村金峯山経塚出土
(6月25日~7月28日、9月3日~8日展示予定)1合 奈良・金峯山寺 国宝 金銅藤原道長経筒
奈良県吉野郡天川村金峯山経塚出土
(7月30日~8月18日展示予定)1口 奈良・金峯神社 国宝 金銀鍍宝相華文経箱
滋賀県大津市坂本 延暦寺横川出土
(8月20日~9月1日展示予定)1合 滋賀・延暦寺 重文 山城国花背別所経塚出土品
京都市左京区花脊別所町出土1括 文化庁 伊良湖瓦窯跡出土品 一括のうち
愛知県田原市渥美町伊良湖瓦窯跡出土1括のうち 京都国立博物館 重文 金銅三角五輪塔 1基 滋賀・胡宮神社
国宝 法然上人絵伝Ⅱ
2024年7月30日(火)~ 9月8日(日)
絵巻|2F-1展示室
本年は法然(1133~1212)が承安5年(1175)に浄土宗を開宗して850年という記念すべき年にあたります。当館でも、浄土宗の歴史をたどる特別展「法然と極楽浄土」を10月8日~12月1日に開催いたします。このプレ企画として、総本山知恩院秘蔵の国宝「法然上人絵伝」(法然上人行状絵図)の中から、あまり公開される機会のない巻をご紹介します。全48巻におよぶ法然の伝記絵巻の決定版、この機会にじっくりご覧ください。また特別展では、重要な場面を収録した巻が出陳されますので、ぜひご来場ください。
国宝 法然上人絵伝 巻第四十四(部分) 京都・知恩院
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 国宝 法然上人絵伝 巻第四十三 48巻のうち1巻 京都・知恩院 国宝 法然上人絵伝 巻第四十四 48巻のうち1巻 京都・知恩院 国宝 法然上人絵伝 巻第四十六 48巻のうち1巻 京都・知恩院 国宝 法然上人絵伝 巻第四十七 48巻のうち1巻 京都・知恩院
密教図像にみるコピー技術
2024年7月30日(火)~ 9月8日(日)
仏画|2F-2展示室
密教は、目的によって修法が異なり、その本尊や作法が変わるため、それらを中国で学び、日本に伝える努力が重ねられました。この密教での諸尊の姿を写したものが密教図像で、形を正確に伝えるため、図をコピーする技術が発達しました。
手本を横において写す、臨写、お手本と紙を重ねて透き写す、影写が基本ですが、影写の場合、下に置いた手本がよく透けるよう薄い紙を用いたり、紙に油を引いて半透明にする工夫などが行われました。どんな技法でコピーしているかも重要ですが、最終的には線の美しさが見栄えを左右しますので、制作に携わったのがプロの絵仏師か素人かを区分することもできます。
重美 胎蔵界外金剛部図像(部分) 当館
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 重文 別尊雑記 伝心覚筆 1巻 京都・仁和寺 重美 胎蔵界外金剛部図像 1巻 京都国立博物館 重美 五智如来図像集(紙背仮名消息) 任宝筆 1巻 京都国立博物館 理趣経曼荼羅図像 1巻 和歌山・親王院 曼荼羅集 巻下 経弁筆 善智画 1巻 京都国立博物館 護摩爐壇形図像 1巻 京都国立博物館
関東水墨画Ⅱ
2024年7月30日(火)~ 9月8日(日)
中世絵画|2F-3展示室
12世紀末、鎌倉に幕府が打ち立てられて武家の都となって以来、京都と並んで早くから禅宗と水墨画が栄えたのが関東地方でした。14世紀には京都を拠点とする室町幕府が成立しますが、鎌倉はなお東国の中心で、関東一帯の武家や寺院はすぐれた文化を保ち続けました。そこで生まれた水墨画が今日、「関東水墨画」と呼びならわされる作品群です。それらは現存する中世水墨画全体のかなりの割合を占め、長い歴史の中で独特の地域色を育んでいます。特に上杉氏や後北条氏、佐竹氏といった強大な戦国大名の存在のもとで15世紀後半~16世紀に絶頂を迎え、祥啓、式部輝忠、雪村といった個性豊かな画家を輩出しました。
重文 琴高仙人・群仙図 雪村筆 当館
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 重文 達磨図 祥啓筆 1幅 京都・南禅寺 寒山拾得図 啓孫印 2幅 京都国立博物館 穆王図 興牧筆 1幅 京都国立博物館 重文 琴高仙人・群仙図 雪村筆 3幅 京都国立博物館 呂洞賓図 雪村筆 1幅 蜃気楼図 前嶋宗祐筆 1幅 漁舟山水図扇面 式部輝忠筆 1幅 山水図 式部輝忠筆 1幅 四季花鳥図 右都御史筆 2幅
葬送
2024年7月30日(火)~ 9月8日(日)
近世絵画|2F-4展示室
死者を葬るために墓所まで送る葬送儀礼は、民族や宗教によりさまざまな相違を見せながらも、太古の昔から世界中で行われてきました。それは、死者のための儀礼であると同時に、遺された者が日常性を回復するための儀礼でもあります。
同様に、死者を供養することを目的とした絵が描かれるのも、死者のためであるだけでなく、生者のためでもあるのでしょう。江戸時代の葬送の様子を描いた、ふたつの珍しい作品とともに、追善の絵画をご紹介します。
重文 果蔬涅槃図 伊藤若冲筆 当館
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 岸駒翁葬列図巻 伝岸岱筆 1巻 観世音菩薩像 酒井抱一筆 1幅 京都・妙顕寺 達磨・蝦蟇鉄拐図 狩野探幽筆 3幅 京都・南禅寺 重文 果蔬涅槃図 伊藤若冲筆 1幅 京都国立博物館
(藤原忠一郎氏寄贈)秋嵐凝翠図 岡田半江筆 1幅 米兵水夫葬送図巻 1巻
人の姿とものがたり
2024年7月30日(火)~ 9月8日(日)
中国絵画|2F-5展示室
絵画鑑賞において、登場する人物を目で追うことは大きな楽しみのひとつです。表情や動作、服装、舞台となっている空間など、人の姿を基点として辿ってゆけば、たとえ主題を知らなくても人々の営みを想像することができます。さらに一歩踏み込んで、誰が何をしているのか、描かれる人物たちの関係はいかなるものか、背景となるストーリーを発見できれば、絵画の世界は一気に躍動していきます。
本展示では、中国で制作された人物画を取り上げてご紹介します。『三国志』の有名な一場面や李白の詩に基づく絵画、可憐な美人や迫真的な肖像まで、人の姿が織りなすものがたりをお楽しみください。
三顧一遇図(部分) 孫億筆 当館
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 重文 桃李園・金谷園図 仇英筆 2幅 京都・知恩院 楊妃撃丸図 1巻 京都国立博物館
(北川豊氏寄贈)美人図 孫億筆 1幅 京都国立博物館 三顧一遇図 孫億筆 1幅 京都国立博物館
(上野精一氏寄贈)乗亀仙人図 伝 趙雍筆 1幅 京都国立博物館 往古九流百家諸士衆(水陸画) 1幅 袁枚像 羅聘筆 1幅 京都国立博物館 衣亭先生望雲図 徐璋・沈銓筆 1巻
如来と菩薩
2024年6月18日(火)~ 9月8日(日)
彫刻|1F-1展示室
仏像の種類は如来、菩薩、明王、天に大きく分けることができます。
如来は悟りを開いた「仏」であり、釈迦如来をはじめ、阿弥陀如来、薬師如来など多くの如来がいます。如来は出家者ですので、衣服は原則として衲衣とよばれる1枚の衣のみをまとう姿で造られます。
菩薩は悟りを求めて修行中の存在です。インドの王侯の姿、つまり出家前の姿をしています。菩薩には観音菩薩、地蔵菩薩など数多の種類があり、観音菩薩はさらに十一面観音、千手観音、如意輪観音など、人々の苦しみに応じて変化し衆生を救う存在として、あつい信仰を集めました。多彩な如来と菩薩の姿を紹介します。
重文 薬師如来立像 京都・長源寺
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 重文 薬師如来立像 1躯 京都・長源寺 重文 十一面観音菩薩立像 1躯 京都・妙傳寺 重文 千手観音菩薩立像 1躯 京都・光明寺 重文 如意輪観音半跏像 1躯 京都・廬山寺 地蔵菩薩立像 1躯 京都・常念寺 阿弥陀如来坐像 1躯 京都・心光院 重文 如意輪観音坐像 1躯 京都・透玄寺 重文 地蔵菩薩坐像 1躯 滋賀・御影堂新善光寺 重文 伝観音菩薩・勢至菩薩立像 2躯 京都・清水寺 重文 地蔵菩薩立像 1躯 奈良・秋篠寺 重文 薬師如来立像 1躯 京都・阿弥陀寺 重文 地蔵菩薩坐像 1躯 京都・新町地蔵保存会 重文 菩薩坐像(伝文殊菩薩像・伝普賢菩薩像) 2躯 大阪・清泰寺 重文 釈迦如来立像 1躯 文化庁 十一面観音菩薩立像 1躯 京都・常泰寺 十一面観音菩薩立像 1躯 京都・宝積寺
うるしのせせらぎ 漆器にみる水辺の風景
2024年7月31日(水)~ 9月8日(日)
漆工|1F-6展示室
ウルシの幹を切りつけると木は傷をふさぐために樹液を滲ませます。この樹液は空気中の水分に含まれる酸素に反応し、堅牢に固まります。一度固まった樹液は、研磨したり、刃物で彫ったりすることができるほど安定するので、人は、何千年も前から、この樹液を塗料や接着剤として利用してきました。磨き上げた漆塗りの表面は独特の深い艶をみせます。その光沢は流水文様や水辺の風景と相性がよく、瑞々しさを演出します。経年劣化に対しては想像で艶を補う必要があるのですが…。漆器がみせる涼やかな水辺の景色をお楽しみ下さい。
海松貝蒔絵広蓋
美濃屋製 山本利兵衛作
当館
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 漁り蒔絵螺鈿沈箱 1合 重文 蓮池蒔絵経箱 1合 京都・勧修寺 蓮蒔絵経箱 幸阿弥又五郎作 1合 京都・百萬遍知恩寺 蓮池蒔絵手箱 1合 菊慈童蒔絵螺鈿文台 1基 松鶴蒔絵十種香箱 1合 京都国立博物館
(小枝由勝氏寄贈)黒漆団寿字桃鶴螺鈿硯床 1基 黒漆藻魚螺鈿裁縫桶 1口 楼閣山水螺鈿盃台 5枚 梅猿猴蒔絵硯箱 1合 京都国立博物館 柳鷺蒔絵硯箱 1合 宇治橋蒔絵小鼓胴 銘 宇治橋 伝道本作 1口 京都国立博物館
(今井貞次郎氏寄贈)橋千鳥蒔絵重箱 1合 鯉蒔絵盆 1枚 流水沢瀉蒔絵螺鈿香枕 1合 京都国立博物館 流水水草蒔絵盥 1口 水車蒔絵棚 1基 京都国立博物館 龍骨車蒔絵鞍・鐙 1具 京都国立博物館 波船蒔絵螺鈿鞍 1背 京都国立博物館 帆掛船蒔絵螺鈿重箱 1合 京都国立博物館
(廣海春木氏寄贈)青漆波蒔絵盃台 伝永田友治作 1基 京都国立博物館
(廣海春木氏寄贈)青海波塗菓子銘々盆 柴田是真作 5枚 京都国立博物館
(廣海春木氏寄贈)海松貝蒔絵広蓋 美濃屋製 山本利兵衛作 1面 京都国立博物館
(稲垣孫一郎氏寄贈)椀類 美濃屋製 1括うち2客 京都国立博物館
(稲垣孫一郎氏寄贈)
同時開催の名品ギャラリー特別展観覧料が必要
茶の湯の道具 茶入
2024年6月25日(火)~ 9月8日(日)
陶磁|3F-1展示室
茶の湯の道具のなかで、抹茶をいれるやきものを茶入と呼んでいます。小さな壺状の形状をしていますが、茶席における存在感は、茶碗や水指などにもまさるものがあります。中国で焼かれたものは「唐物」、日本で焼かれたものは「和物」と呼び分けられ、古くから唐物を珍重してきました。茶入を鑑賞する際には、産地、形が基本となり、加えて釉流れの景色も見どころとなっています。また、付属する仕覆や牙蓋、盆や銘も楽しみの魅力の一つです。今回はそうした茶入の魅力についてご紹介します。
唐物肩衝茶入 銘 残月 文化庁
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 唐物肩衝茶入 銘 残月 1口 文化庁 唐物文琳茶入 酸漿文琳 1口 株式会社ヤングアート 餓鬼腹茶入 1口 京都・本圀寺 瀬戸肩衝茶入 銘 泡沫
瀬戸窯1口 瀬戸肩衝茶入 銘 古木 1口 瀬戸肩衝茶入
瀬戸窯1口 京都国立博物館 褐釉四方茶入
野々村仁清作1口 京都国立博物館 薩摩瓢形茶入 1口 備前肩衝茶入
備前窯1口 信楽写肩衝茶入 銘 皆奈瀬
初代清水六兵衛作1合 京都国立博物館
日本と東洋のやきもの
2024年6月25日(火)~ 9月8日(日)
陶磁|3F-1展示室
やきものは鑑賞するだけでなく、食器や日常の調度品などに多く用いられており、私たちにとって身近な工芸品といえます。特に東アジア各地では、文様や形、色に至るまで多種多様なものが作られ、その用途も幅広いものです。また、やきものは産地により、磁器や陶器といった材質や、土や釉薬の原料、装飾や焼成の技術に強い個性を持っています。
日本と中国、朝鮮半島を中心に、東アジア地域でつくられたやきものの個性やその魅力について紹介します。
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 重文 色絵若松図茶壺
野々村仁清作1口 文化庁 重文 銹絵水仙文茶碗
野々村仁清作1口 京都・天寧寺 色絵栄花物語冊子形硯箱 1口 京都国立博物館 銹絵染付桐文菱香合 1合 銹絵染付蔦文茶碗
粟田口印1口 色絵古裂文食籠
永樂和全作1合 京都国立博物館 白磁毘沙門天坐像
初代伊東陶山作1躯 京都・両足院 華南三彩唐花唐草文五耳壺 1口 京都国立博物館 古染付写花鳥文芋頭水指
奥田頴川作1口 京都・大中院 御本写立鶴文茶碗
仁阿弥道八(二代高橋道八)作1口 京都・正伝永源院 宋胡録写白釉鉄絵茶碗
永樂保全作1口 京都国立博物館
(鴻池善右衛門氏寄贈)染付名花十友図三段重箱
青木木米作1合 京都国立博物館 鉄砂地色絵梅文瓢形徳利 1口 京都・青龍寺 色絵氷裂文角皿
尾形乾山作5枚 京都国立博物館
埴輪の人物と動物
2024年6月25日(火)~ 9月8日(日)
考古|3F-2展示室
埴輪の起源は、弥生時代終わり頃の墳墓に置かれた壺とそれを載せる大型器台にあります。3世紀後半にまず、壺形埴輪・円筒埴輪、次いで朝顔形埴輪が成立し、4世紀には家・蓋・甲冑形などの器財埴輪が現われました。5世紀には馬形と巫女形などの埴輪も加わり、やがて多様な人物・動物埴輪が出現しました。
このように、次第に種類が増加した形象埴輪は、葬送儀礼にかかわるさまざまな道具や場面を表現したものと考えられています。
今回は人物・動物形埴輪を中心に、円筒埴輪・朝顔形埴輪や器財埴輪なども併せて展示します。さまざまな埴輪のもつ表現の豊かさに触れていただければ幸いです。
埴輪 盾持人
徳島県小松島市田浦町字前山出土 当館
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 埴輪 馬
伝茨城県旧筑波郡出土1個 埴輪 水鳥
出土地不明1個 重美 埴輪 鍬を担ぐ男子
伝群馬県太田市脇屋町出土1個 京都国立博物館 埴輪 盾持人
徳島県小松島市田浦町字前山出土1個 京都国立博物館 円筒埴輪
茨城県猿島郡五霞町小手指伊勢塚古墳出土1個 京都国立博物館 埴輪 盾持人
出土地不明1個 京都国立博物館 朝顔形埴輪
出土地不明1個 京都国立博物館 須恵器 脚付装飾壺
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 石見型盾形埴輪
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 埴輪 帽子をかぶる男子
出土地不明1個 京都国立博物館 埴輪 男子頭部
神奈川県鎌倉市由比ガ浜釆女塚出土1個 京都国立博物館 埴輪 顎ひげの男子
伝茨城県旧行方郡出土1個 埴輪 まげを結う女子頭部
伝埼玉県児玉郡神川町出土1個 土製模造品(人形・馬形)
埼玉県深谷市狢山(今泉)祭祀遺跡出土2個 京都国立博物館 須恵器 鳥形装飾
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 埴輪集成図鑑 3冊 家形埴輪片
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 埴輪 家(堅魚木)
兵庫県たつの市 西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 蓋形埴輪片
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 石見型盾形埴輪片
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 円筒埴輪片
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 朝顔形埴輪片
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 埴輪 馬頭部
伝群馬県伊勢崎市付近出土1個
日本の考古資料
2024年6月25日(火)~ 9月8日(日)
考古|3F-2展示室
日本の歴史をさまざまな考古資料からご紹介します。考古資料の多くは遺跡から出土したものです。祀りや儀式などに使う特別な道具もあれば、当時の人々が日常的に使っていた品々もあります。考古の展示を通して、その時代を生きた人々の暮らしや想いを身近に感じていただければと思います。
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 深鉢
岩手県出土1個 深鉢
長野県飯田市風越遺跡出土1個 浅鉢
出土地不明1個 有孔鍔付土器
出土地不明1個 京都国立博物館 硬玉(ヒスイ)製大珠
出土地不明2個 打製石器(石鏃・石錐・石匙ほか)
日本各地出土1括 磨製石斧
日本各地出土1括 京都国立博物館 注口土器
出土地不明1個 壺
青森県つがる市亀ヶ岡遺跡出土1個 京都国立博物館 台付鉢
青森県出土1個 京都国立博物館 注口土器
青森県出土2個 京都国立博物館 遮光器土偶
出土地不明1括 京都国立博物館 御物石器
奈良市大森町出土1個 京都国立博物館 壺形土器
広島県山県郡北広島町川井出土1個 重文 丹塗細頸壺
北部九州出土1個 文化庁 石鏃
西日本各地出土1括 石剣
西日本各地出土1括 石包丁
西日本各地出土1括 磨製石斧
西日本各地出土1括 弥生土器
大阪府柏原市船橋遺跡出土5個 京都国立博物館 手焙形土器
出土地不明1個 京都国立博物館 須恵器 台付広口壺
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 銅剣
大分県大分市浜出土2口 京都国立博物館 銅戈
熊本県菊池郡大津町真木西都留出土2口 京都国立博物館 銅矛
大分県臼杵市下北津留坊主山出土1口 京都国立博物館 重文 銅鐸
京都府与謝郡与謝野町比丘尼城出土1口 京都・梅林寺 重文 富雄丸山古墳出土品
奈良市富雄丸山古墳出土1括 京都国立博物館 須恵器 壺結合型器台
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 須恵器 脚付子持壺
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 素弁十葉蓮華文軒丸瓦
奈良県高市郡明日香村飛鳥寺出土1個 京都国立博物館 素弁十葉蓮華文軒丸瓦
京都市北区北野廃寺出土1個 単弁八葉蓮華文軒丸瓦
奈良県桜井市吉備池廃寺出土1個 複弁八葉蓮華文軒丸瓦
京都府相楽郡精華町里廃寺出土1個 複弁八葉蓮華文軒丸瓦
京都市伏見区法琳寺跡出土1個 三重弧文軒平瓦
京都市伏見区法琳寺跡出土1個 蓮華文方形軒瓦
滋賀県大津市南滋賀廃寺出土1個 重弁八葉蓮華文軒丸瓦
滋賀県愛知郡愛荘町軽野塔ノ塚廃寺跡出土1個 波状重弧文軒平瓦
滋賀県愛知郡愛荘町軽野塔ノ塚廃寺跡出土1個 単弁八葉蓮華文軒丸瓦
奈良県桜井市山田寺跡出土1個 京都国立博物館 複弁八葉蓮華文軒丸瓦
京都府木津川市恭仁宮跡出土1個 京都国立博物館 均整唐草文軒平瓦
奈良市平城宮跡出土1個 重圏文軒丸瓦
大阪市中央区難波宮跡出土1個 重郭文軒平瓦
京都市上京区竹屋町出土1個 人面墨書土器
大阪府東大阪市近江堂出土1個 土馬
奈良県出土2個 京都国立博物館ほか 百万塔 2個 京都国立博物館 緑釉蓮華文軒丸瓦
京都市平安宮跡出土1個 重文 緑釉唐草文軒平瓦
京都市平安宮跡出土1個 京都国立博物館 鬼瓦
京都市平安宮豊楽院跡出土1個 鳳凰文鴟尾
京都市左京区栗栖野瓦窯出土1個 軒丸瓦・軒平瓦
京都市上京区法成寺跡出土2個 京都府立鴨沂高等学校 緑釉瓦(破片)
京都市上京区法成寺跡出土4個 京都国立博物館 重文 青磁水注
京都府宇治市木幡出土1個 京都国立博物館 青磁輪花碗(破片)
伝京都府宇治市木幡出土1個 京都国立博物館 宝相華文軒丸瓦
京都府宇治市平等院出土1個 京都国立博物館 忍冬唐草文軒平瓦
京都府宇治市平等院出土1個 京都国立博物館 国宝 金銅経箱 猫脚台付
奈良県吉野郡天川村金峯山経塚出土
(6月25日~7月28日、9月3日~8日展示予定)1合 奈良・金峯山寺 国宝 金銅藤原道長経筒
奈良県吉野郡天川村金峯山経塚出土
(7月30日~8月18日展示予定)1口 奈良・金峯神社 国宝 金銀鍍宝相華文経箱
滋賀県大津市坂本 延暦寺横川出土
(8月20日~9月1日展示予定)1合 滋賀・延暦寺 重文 山城国花背別所経塚出土品
京都市左京区花脊別所町出土1括 文化庁 伊良湖瓦窯跡出土品 一括のうち
愛知県田原市渥美町伊良湖瓦窯跡出土1括のうち 京都国立博物館 重文 金銅三角五輪塔 1基 滋賀・胡宮神社
国宝 法然上人絵伝Ⅱ
2024年7月30日(火)~ 9月8日(日)
絵巻|2F-1展示室
本年は法然(1133~1212)が承安5年(1175)に浄土宗を開宗して850年という記念すべき年にあたります。当館でも、浄土宗の歴史をたどる特別展「法然と極楽浄土」を10月8日~12月1日に開催いたします。このプレ企画として、総本山知恩院秘蔵の国宝「法然上人絵伝」(法然上人行状絵図)の中から、あまり公開される機会のない巻をご紹介します。全48巻におよぶ法然の伝記絵巻の決定版、この機会にじっくりご覧ください。また特別展では、重要な場面を収録した巻が出陳されますので、ぜひご来場ください。
国宝 法然上人絵伝 巻第四十四(部分) 京都・知恩院
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 国宝 法然上人絵伝 巻第四十三 48巻のうち1巻 京都・知恩院 国宝 法然上人絵伝 巻第四十四 48巻のうち1巻 京都・知恩院 国宝 法然上人絵伝 巻第四十六 48巻のうち1巻 京都・知恩院 国宝 法然上人絵伝 巻第四十七 48巻のうち1巻 京都・知恩院
密教図像にみるコピー技術
2024年7月30日(火)~ 9月8日(日)
仏画|2F-2展示室
密教は、目的によって修法が異なり、その本尊や作法が変わるため、それらを中国で学び、日本に伝える努力が重ねられました。この密教での諸尊の姿を写したものが密教図像で、形を正確に伝えるため、図をコピーする技術が発達しました。
手本を横において写す、臨写、お手本と紙を重ねて透き写す、影写が基本ですが、影写の場合、下に置いた手本がよく透けるよう薄い紙を用いたり、紙に油を引いて半透明にする工夫などが行われました。どんな技法でコピーしているかも重要ですが、最終的には線の美しさが見栄えを左右しますので、制作に携わったのがプロの絵仏師か素人かを区分することもできます。
重美 胎蔵界外金剛部図像(部分) 当館
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 重文 別尊雑記 伝心覚筆 1巻 京都・仁和寺 重美 胎蔵界外金剛部図像 1巻 京都国立博物館 重美 五智如来図像集(紙背仮名消息) 任宝筆 1巻 京都国立博物館 理趣経曼荼羅図像 1巻 和歌山・親王院 曼荼羅集 巻下 経弁筆 善智画 1巻 京都国立博物館 護摩爐壇形図像 1巻 京都国立博物館
関東水墨画Ⅱ
2024年7月30日(火)~ 9月8日(日)
中世絵画|2F-3展示室
12世紀末、鎌倉に幕府が打ち立てられて武家の都となって以来、京都と並んで早くから禅宗と水墨画が栄えたのが関東地方でした。14世紀には京都を拠点とする室町幕府が成立しますが、鎌倉はなお東国の中心で、関東一帯の武家や寺院はすぐれた文化を保ち続けました。そこで生まれた水墨画が今日、「関東水墨画」と呼びならわされる作品群です。それらは現存する中世水墨画全体のかなりの割合を占め、長い歴史の中で独特の地域色を育んでいます。特に上杉氏や後北条氏、佐竹氏といった強大な戦国大名の存在のもとで15世紀後半~16世紀に絶頂を迎え、祥啓、式部輝忠、雪村といった個性豊かな画家を輩出しました。
重文 琴高仙人・群仙図 雪村筆 当館
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 重文 達磨図 祥啓筆 1幅 京都・南禅寺 寒山拾得図 啓孫印 2幅 京都国立博物館 穆王図 興牧筆 1幅 京都国立博物館 重文 琴高仙人・群仙図 雪村筆 3幅 京都国立博物館 呂洞賓図 雪村筆 1幅 蜃気楼図 前嶋宗祐筆 1幅 漁舟山水図扇面 式部輝忠筆 1幅 山水図 式部輝忠筆 1幅 四季花鳥図 右都御史筆 2幅
葬送
2024年7月30日(火)~ 9月8日(日)
近世絵画|2F-4展示室
死者を葬るために墓所まで送る葬送儀礼は、民族や宗教によりさまざまな相違を見せながらも、太古の昔から世界中で行われてきました。それは、死者のための儀礼であると同時に、遺された者が日常性を回復するための儀礼でもあります。
同様に、死者を供養することを目的とした絵が描かれるのも、死者のためであるだけでなく、生者のためでもあるのでしょう。江戸時代の葬送の様子を描いた、ふたつの珍しい作品とともに、追善の絵画をご紹介します。
重文 果蔬涅槃図 伊藤若冲筆 当館
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 岸駒翁葬列図巻 伝岸岱筆 1巻 観世音菩薩像 酒井抱一筆 1幅 京都・妙顕寺 達磨・蝦蟇鉄拐図 狩野探幽筆 3幅 京都・南禅寺 重文 果蔬涅槃図 伊藤若冲筆 1幅 京都国立博物館
(藤原忠一郎氏寄贈)秋嵐凝翠図 岡田半江筆 1幅 米兵水夫葬送図巻 1巻
人の姿とものがたり
2024年7月30日(火)~ 9月8日(日)
中国絵画|2F-5展示室
絵画鑑賞において、登場する人物を目で追うことは大きな楽しみのひとつです。表情や動作、服装、舞台となっている空間など、人の姿を基点として辿ってゆけば、たとえ主題を知らなくても人々の営みを想像することができます。さらに一歩踏み込んで、誰が何をしているのか、描かれる人物たちの関係はいかなるものか、背景となるストーリーを発見できれば、絵画の世界は一気に躍動していきます。
本展示では、中国で制作された人物画を取り上げてご紹介します。『三国志』の有名な一場面や李白の詩に基づく絵画、可憐な美人や迫真的な肖像まで、人の姿が織りなすものがたりをお楽しみください。
三顧一遇図(部分) 孫億筆 当館
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 重文 桃李園・金谷園図 仇英筆 2幅 京都・知恩院 楊妃撃丸図 1巻 京都国立博物館
(北川豊氏寄贈)美人図 孫億筆 1幅 京都国立博物館 三顧一遇図 孫億筆 1幅 京都国立博物館
(上野精一氏寄贈)乗亀仙人図 伝 趙雍筆 1幅 京都国立博物館 往古九流百家諸士衆(水陸画) 1幅 袁枚像 羅聘筆 1幅 京都国立博物館 衣亭先生望雲図 徐璋・沈銓筆 1巻
如来と菩薩
2024年6月18日(火)~ 9月8日(日)
彫刻|1F-1展示室
仏像の種類は如来、菩薩、明王、天に大きく分けることができます。
如来は悟りを開いた「仏」であり、釈迦如来をはじめ、阿弥陀如来、薬師如来など多くの如来がいます。如来は出家者ですので、衣服は原則として衲衣とよばれる1枚の衣のみをまとう姿で造られます。
菩薩は悟りを求めて修行中の存在です。インドの王侯の姿、つまり出家前の姿をしています。菩薩には観音菩薩、地蔵菩薩など数多の種類があり、観音菩薩はさらに十一面観音、千手観音、如意輪観音など、人々の苦しみに応じて変化し衆生を救う存在として、あつい信仰を集めました。多彩な如来と菩薩の姿を紹介します。
重文 薬師如来立像 京都・長源寺
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 重文 薬師如来立像 1躯 京都・長源寺 重文 十一面観音菩薩立像 1躯 京都・妙傳寺 重文 千手観音菩薩立像 1躯 京都・光明寺 重文 如意輪観音半跏像 1躯 京都・廬山寺 地蔵菩薩立像 1躯 京都・常念寺 阿弥陀如来坐像 1躯 京都・心光院 重文 如意輪観音坐像 1躯 京都・透玄寺 重文 地蔵菩薩坐像 1躯 滋賀・御影堂新善光寺 重文 伝観音菩薩・勢至菩薩立像 2躯 京都・清水寺 重文 地蔵菩薩立像 1躯 奈良・秋篠寺 重文 薬師如来立像 1躯 京都・阿弥陀寺 重文 地蔵菩薩坐像 1躯 京都・新町地蔵保存会 重文 菩薩坐像(伝文殊菩薩像・伝普賢菩薩像) 2躯 大阪・清泰寺 重文 釈迦如来立像 1躯 文化庁 十一面観音菩薩立像 1躯 京都・常泰寺 十一面観音菩薩立像 1躯 京都・宝積寺
うるしのせせらぎ 漆器にみる水辺の風景
2024年7月31日(水)~ 9月8日(日)
漆工|1F-6展示室
ウルシの幹を切りつけると木は傷をふさぐために樹液を滲ませます。この樹液は空気中の水分に含まれる酸素に反応し、堅牢に固まります。一度固まった樹液は、研磨したり、刃物で彫ったりすることができるほど安定するので、人は、何千年も前から、この樹液を塗料や接着剤として利用してきました。磨き上げた漆塗りの表面は独特の深い艶をみせます。その光沢は流水文様や水辺の風景と相性がよく、瑞々しさを演出します。経年劣化に対しては想像で艶を補う必要があるのですが…。漆器がみせる涼やかな水辺の景色をお楽しみ下さい。
海松貝蒔絵広蓋
美濃屋製 山本利兵衛作
当館
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 漁り蒔絵螺鈿沈箱 1合 重文 蓮池蒔絵経箱 1合 京都・勧修寺 蓮蒔絵経箱 幸阿弥又五郎作 1合 京都・百萬遍知恩寺 蓮池蒔絵手箱 1合 菊慈童蒔絵螺鈿文台 1基 松鶴蒔絵十種香箱 1合 京都国立博物館
(小枝由勝氏寄贈)黒漆団寿字桃鶴螺鈿硯床 1基 黒漆藻魚螺鈿裁縫桶 1口 楼閣山水螺鈿盃台 5枚 梅猿猴蒔絵硯箱 1合 京都国立博物館 柳鷺蒔絵硯箱 1合 宇治橋蒔絵小鼓胴 銘 宇治橋 伝道本作 1口 京都国立博物館
(今井貞次郎氏寄贈)橋千鳥蒔絵重箱 1合 鯉蒔絵盆 1枚 流水沢瀉蒔絵螺鈿香枕 1合 京都国立博物館 流水水草蒔絵盥 1口 水車蒔絵棚 1基 京都国立博物館 龍骨車蒔絵鞍・鐙 1具 京都国立博物館 波船蒔絵螺鈿鞍 1背 京都国立博物館 帆掛船蒔絵螺鈿重箱 1合 京都国立博物館
(廣海春木氏寄贈)青漆波蒔絵盃台 伝永田友治作 1基 京都国立博物館
(廣海春木氏寄贈)青海波塗菓子銘々盆 柴田是真作 5枚 京都国立博物館
(廣海春木氏寄贈)海松貝蒔絵広蓋 美濃屋製 山本利兵衛作 1面 京都国立博物館
(稲垣孫一郎氏寄贈)椀類 美濃屋製 1括うち2客 京都国立博物館
(稲垣孫一郎氏寄贈)
同時開催の名品ギャラリー特別展観覧料が必要
茶の湯の道具 茶入
2024年6月25日(火)~ 9月8日(日)
陶磁|3F-1展示室
茶の湯の道具のなかで、抹茶をいれるやきものを茶入と呼んでいます。小さな壺状の形状をしていますが、茶席における存在感は、茶碗や水指などにもまさるものがあります。中国で焼かれたものは「唐物」、日本で焼かれたものは「和物」と呼び分けられ、古くから唐物を珍重してきました。茶入を鑑賞する際には、産地、形が基本となり、加えて釉流れの景色も見どころとなっています。また、付属する仕覆や牙蓋、盆や銘も楽しみの魅力の一つです。今回はそうした茶入の魅力についてご紹介します。
唐物肩衝茶入 銘 残月 文化庁
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 唐物肩衝茶入 銘 残月 1口 文化庁 唐物文琳茶入 酸漿文琳 1口 株式会社ヤングアート 餓鬼腹茶入 1口 京都・本圀寺 瀬戸肩衝茶入 銘 泡沫
瀬戸窯1口 瀬戸肩衝茶入 銘 古木 1口 瀬戸肩衝茶入
瀬戸窯1口 京都国立博物館 褐釉四方茶入
野々村仁清作1口 京都国立博物館 薩摩瓢形茶入 1口 備前肩衝茶入
備前窯1口 信楽写肩衝茶入 銘 皆奈瀬
初代清水六兵衛作1合 京都国立博物館
日本と東洋のやきもの
2024年6月25日(火)~ 9月8日(日)
陶磁|3F-1展示室
やきものは鑑賞するだけでなく、食器や日常の調度品などに多く用いられており、私たちにとって身近な工芸品といえます。特に東アジア各地では、文様や形、色に至るまで多種多様なものが作られ、その用途も幅広いものです。また、やきものは産地により、磁器や陶器といった材質や、土や釉薬の原料、装飾や焼成の技術に強い個性を持っています。
日本と中国、朝鮮半島を中心に、東アジア地域でつくられたやきものの個性やその魅力について紹介します。
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 重文 色絵若松図茶壺
野々村仁清作1口 文化庁 重文 銹絵水仙文茶碗
野々村仁清作1口 京都・天寧寺 色絵栄花物語冊子形硯箱 1口 京都国立博物館 銹絵染付桐文菱香合 1合 銹絵染付蔦文茶碗
粟田口印1口 色絵古裂文食籠
永樂和全作1合 京都国立博物館 白磁毘沙門天坐像
初代伊東陶山作1躯 京都・両足院 華南三彩唐花唐草文五耳壺 1口 京都国立博物館 古染付写花鳥文芋頭水指
奥田頴川作1口 京都・大中院 御本写立鶴文茶碗
仁阿弥道八(二代高橋道八)作1口 京都・正伝永源院 宋胡録写白釉鉄絵茶碗
永樂保全作1口 京都国立博物館
(鴻池善右衛門氏寄贈)染付名花十友図三段重箱
青木木米作1合 京都国立博物館 鉄砂地色絵梅文瓢形徳利 1口 京都・青龍寺 色絵氷裂文角皿
尾形乾山作5枚 京都国立博物館
埴輪の人物と動物
2024年6月25日(火)~ 9月8日(日)
考古|3F-2展示室
埴輪の起源は、弥生時代終わり頃の墳墓に置かれた壺とそれを載せる大型器台にあります。3世紀後半にまず、壺形埴輪・円筒埴輪、次いで朝顔形埴輪が成立し、4世紀には家・蓋・甲冑形などの器財埴輪が現われました。5世紀には馬形と巫女形などの埴輪も加わり、やがて多様な人物・動物埴輪が出現しました。
このように、次第に種類が増加した形象埴輪は、葬送儀礼にかかわるさまざまな道具や場面を表現したものと考えられています。
今回は人物・動物形埴輪を中心に、円筒埴輪・朝顔形埴輪や器財埴輪なども併せて展示します。さまざまな埴輪のもつ表現の豊かさに触れていただければ幸いです。
埴輪 盾持人
徳島県小松島市田浦町字前山出土 当館
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 埴輪 馬
伝茨城県旧筑波郡出土1個 埴輪 水鳥
出土地不明1個 重美 埴輪 鍬を担ぐ男子
伝群馬県太田市脇屋町出土1個 京都国立博物館 埴輪 盾持人
徳島県小松島市田浦町字前山出土1個 京都国立博物館 円筒埴輪
茨城県猿島郡五霞町小手指伊勢塚古墳出土1個 京都国立博物館 埴輪 盾持人
出土地不明1個 京都国立博物館 朝顔形埴輪
出土地不明1個 京都国立博物館 須恵器 脚付装飾壺
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 石見型盾形埴輪
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 埴輪 帽子をかぶる男子
出土地不明1個 京都国立博物館 埴輪 男子頭部
神奈川県鎌倉市由比ガ浜釆女塚出土1個 京都国立博物館 埴輪 顎ひげの男子
伝茨城県旧行方郡出土1個 埴輪 まげを結う女子頭部
伝埼玉県児玉郡神川町出土1個 土製模造品(人形・馬形)
埼玉県深谷市狢山(今泉)祭祀遺跡出土2個 京都国立博物館 須恵器 鳥形装飾
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 埴輪集成図鑑 3冊 家形埴輪片
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 埴輪 家(堅魚木)
兵庫県たつの市 西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 蓋形埴輪片
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 石見型盾形埴輪片
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 円筒埴輪片
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 朝顔形埴輪片
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 埴輪 馬頭部
伝群馬県伊勢崎市付近出土1個
日本の考古資料
2024年6月25日(火)~ 9月8日(日)
考古|3F-2展示室
日本の歴史をさまざまな考古資料からご紹介します。考古資料の多くは遺跡から出土したものです。祀りや儀式などに使う特別な道具もあれば、当時の人々が日常的に使っていた品々もあります。考古の展示を通して、その時代を生きた人々の暮らしや想いを身近に感じていただければと思います。
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 深鉢
岩手県出土1個 深鉢
長野県飯田市風越遺跡出土1個 浅鉢
出土地不明1個 有孔鍔付土器
出土地不明1個 京都国立博物館 硬玉(ヒスイ)製大珠
出土地不明2個 打製石器(石鏃・石錐・石匙ほか)
日本各地出土1括 磨製石斧
日本各地出土1括 京都国立博物館 注口土器
出土地不明1個 壺
青森県つがる市亀ヶ岡遺跡出土1個 京都国立博物館 台付鉢
青森県出土1個 京都国立博物館 注口土器
青森県出土2個 京都国立博物館 遮光器土偶
出土地不明1括 京都国立博物館 御物石器
奈良市大森町出土1個 京都国立博物館 壺形土器
広島県山県郡北広島町川井出土1個 重文 丹塗細頸壺
北部九州出土1個 文化庁 石鏃
西日本各地出土1括 石剣
西日本各地出土1括 石包丁
西日本各地出土1括 磨製石斧
西日本各地出土1括 弥生土器
大阪府柏原市船橋遺跡出土5個 京都国立博物館 手焙形土器
出土地不明1個 京都国立博物館 須恵器 台付広口壺
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 銅剣
大分県大分市浜出土2口 京都国立博物館 銅戈
熊本県菊池郡大津町真木西都留出土2口 京都国立博物館 銅矛
大分県臼杵市下北津留坊主山出土1口 京都国立博物館 重文 銅鐸
京都府与謝郡与謝野町比丘尼城出土1口 京都・梅林寺 重文 富雄丸山古墳出土品
奈良市富雄丸山古墳出土1括 京都国立博物館 須恵器 壺結合型器台
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 須恵器 脚付子持壺
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 素弁十葉蓮華文軒丸瓦
奈良県高市郡明日香村飛鳥寺出土1個 京都国立博物館 素弁十葉蓮華文軒丸瓦
京都市北区北野廃寺出土1個 単弁八葉蓮華文軒丸瓦
奈良県桜井市吉備池廃寺出土1個 複弁八葉蓮華文軒丸瓦
京都府相楽郡精華町里廃寺出土1個 複弁八葉蓮華文軒丸瓦
京都市伏見区法琳寺跡出土1個 三重弧文軒平瓦
京都市伏見区法琳寺跡出土1個 蓮華文方形軒瓦
滋賀県大津市南滋賀廃寺出土1個 重弁八葉蓮華文軒丸瓦
滋賀県愛知郡愛荘町軽野塔ノ塚廃寺跡出土1個 波状重弧文軒平瓦
滋賀県愛知郡愛荘町軽野塔ノ塚廃寺跡出土1個 単弁八葉蓮華文軒丸瓦
奈良県桜井市山田寺跡出土1個 京都国立博物館 複弁八葉蓮華文軒丸瓦
京都府木津川市恭仁宮跡出土1個 京都国立博物館 均整唐草文軒平瓦
奈良市平城宮跡出土1個 重圏文軒丸瓦
大阪市中央区難波宮跡出土1個 重郭文軒平瓦
京都市上京区竹屋町出土1個 人面墨書土器
大阪府東大阪市近江堂出土1個 土馬
奈良県出土2個 京都国立博物館ほか 百万塔 2個 京都国立博物館 緑釉蓮華文軒丸瓦
京都市平安宮跡出土1個 重文 緑釉唐草文軒平瓦
京都市平安宮跡出土1個 京都国立博物館 鬼瓦
京都市平安宮豊楽院跡出土1個 鳳凰文鴟尾
京都市左京区栗栖野瓦窯出土1個 軒丸瓦・軒平瓦
京都市上京区法成寺跡出土2個 京都府立鴨沂高等学校 緑釉瓦(破片)
京都市上京区法成寺跡出土4個 京都国立博物館 重文 青磁水注
京都府宇治市木幡出土1個 京都国立博物館 青磁輪花碗(破片)
伝京都府宇治市木幡出土1個 京都国立博物館 宝相華文軒丸瓦
京都府宇治市平等院出土1個 京都国立博物館 忍冬唐草文軒平瓦
京都府宇治市平等院出土1個 京都国立博物館 国宝 金銅経箱 猫脚台付
奈良県吉野郡天川村金峯山経塚出土
(6月25日~7月28日、9月3日~8日展示予定)1合 奈良・金峯山寺 国宝 金銅藤原道長経筒
奈良県吉野郡天川村金峯山経塚出土
(7月30日~8月18日展示予定)1口 奈良・金峯神社 国宝 金銀鍍宝相華文経箱
滋賀県大津市坂本 延暦寺横川出土
(8月20日~9月1日展示予定)1合 滋賀・延暦寺 重文 山城国花背別所経塚出土品
京都市左京区花脊別所町出土1括 文化庁 伊良湖瓦窯跡出土品 一括のうち
愛知県田原市渥美町伊良湖瓦窯跡出土1括のうち 京都国立博物館 重文 金銅三角五輪塔 1基 滋賀・胡宮神社
国宝 法然上人絵伝Ⅱ
2024年7月30日(火)~ 9月8日(日)
絵巻|2F-1展示室
本年は法然(1133~1212)が承安5年(1175)に浄土宗を開宗して850年という記念すべき年にあたります。当館でも、浄土宗の歴史をたどる特別展「法然と極楽浄土」を10月8日~12月1日に開催いたします。このプレ企画として、総本山知恩院秘蔵の国宝「法然上人絵伝」(法然上人行状絵図)の中から、あまり公開される機会のない巻をご紹介します。全48巻におよぶ法然の伝記絵巻の決定版、この機会にじっくりご覧ください。また特別展では、重要な場面を収録した巻が出陳されますので、ぜひご来場ください。
国宝 法然上人絵伝 巻第四十四(部分) 京都・知恩院
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 国宝 法然上人絵伝 巻第四十三 48巻のうち1巻 京都・知恩院 国宝 法然上人絵伝 巻第四十四 48巻のうち1巻 京都・知恩院 国宝 法然上人絵伝 巻第四十六 48巻のうち1巻 京都・知恩院 国宝 法然上人絵伝 巻第四十七 48巻のうち1巻 京都・知恩院
密教図像にみるコピー技術
2024年7月30日(火)~ 9月8日(日)
仏画|2F-2展示室
密教は、目的によって修法が異なり、その本尊や作法が変わるため、それらを中国で学び、日本に伝える努力が重ねられました。この密教での諸尊の姿を写したものが密教図像で、形を正確に伝えるため、図をコピーする技術が発達しました。
手本を横において写す、臨写、お手本と紙を重ねて透き写す、影写が基本ですが、影写の場合、下に置いた手本がよく透けるよう薄い紙を用いたり、紙に油を引いて半透明にする工夫などが行われました。どんな技法でコピーしているかも重要ですが、最終的には線の美しさが見栄えを左右しますので、制作に携わったのがプロの絵仏師か素人かを区分することもできます。
重美 胎蔵界外金剛部図像(部分) 当館
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 重文 別尊雑記 伝心覚筆 1巻 京都・仁和寺 重美 胎蔵界外金剛部図像 1巻 京都国立博物館 重美 五智如来図像集(紙背仮名消息) 任宝筆 1巻 京都国立博物館 理趣経曼荼羅図像 1巻 和歌山・親王院 曼荼羅集 巻下 経弁筆 善智画 1巻 京都国立博物館 護摩爐壇形図像 1巻 京都国立博物館
関東水墨画Ⅱ
2024年7月30日(火)~ 9月8日(日)
中世絵画|2F-3展示室
12世紀末、鎌倉に幕府が打ち立てられて武家の都となって以来、京都と並んで早くから禅宗と水墨画が栄えたのが関東地方でした。14世紀には京都を拠点とする室町幕府が成立しますが、鎌倉はなお東国の中心で、関東一帯の武家や寺院はすぐれた文化を保ち続けました。そこで生まれた水墨画が今日、「関東水墨画」と呼びならわされる作品群です。それらは現存する中世水墨画全体のかなりの割合を占め、長い歴史の中で独特の地域色を育んでいます。特に上杉氏や後北条氏、佐竹氏といった強大な戦国大名の存在のもとで15世紀後半~16世紀に絶頂を迎え、祥啓、式部輝忠、雪村といった個性豊かな画家を輩出しました。
重文 琴高仙人・群仙図 雪村筆 当館
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 重文 達磨図 祥啓筆 1幅 京都・南禅寺 寒山拾得図 啓孫印 2幅 京都国立博物館 穆王図 興牧筆 1幅 京都国立博物館 重文 琴高仙人・群仙図 雪村筆 3幅 京都国立博物館 呂洞賓図 雪村筆 1幅 蜃気楼図 前嶋宗祐筆 1幅 漁舟山水図扇面 式部輝忠筆 1幅 山水図 式部輝忠筆 1幅 四季花鳥図 右都御史筆 2幅
葬送
2024年7月30日(火)~ 9月8日(日)
近世絵画|2F-4展示室
死者を葬るために墓所まで送る葬送儀礼は、民族や宗教によりさまざまな相違を見せながらも、太古の昔から世界中で行われてきました。それは、死者のための儀礼であると同時に、遺された者が日常性を回復するための儀礼でもあります。
同様に、死者を供養することを目的とした絵が描かれるのも、死者のためであるだけでなく、生者のためでもあるのでしょう。江戸時代の葬送の様子を描いた、ふたつの珍しい作品とともに、追善の絵画をご紹介します。
重文 果蔬涅槃図 伊藤若冲筆 当館
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 岸駒翁葬列図巻 伝岸岱筆 1巻 観世音菩薩像 酒井抱一筆 1幅 京都・妙顕寺 達磨・蝦蟇鉄拐図 狩野探幽筆 3幅 京都・南禅寺 重文 果蔬涅槃図 伊藤若冲筆 1幅 京都国立博物館
(藤原忠一郎氏寄贈)秋嵐凝翠図 岡田半江筆 1幅 米兵水夫葬送図巻 1巻
人の姿とものがたり
2024年7月30日(火)~ 9月8日(日)
中国絵画|2F-5展示室
絵画鑑賞において、登場する人物を目で追うことは大きな楽しみのひとつです。表情や動作、服装、舞台となっている空間など、人の姿を基点として辿ってゆけば、たとえ主題を知らなくても人々の営みを想像することができます。さらに一歩踏み込んで、誰が何をしているのか、描かれる人物たちの関係はいかなるものか、背景となるストーリーを発見できれば、絵画の世界は一気に躍動していきます。
本展示では、中国で制作された人物画を取り上げてご紹介します。『三国志』の有名な一場面や李白の詩に基づく絵画、可憐な美人や迫真的な肖像まで、人の姿が織りなすものがたりをお楽しみください。
三顧一遇図(部分) 孫億筆 当館
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 重文 桃李園・金谷園図 仇英筆 2幅 京都・知恩院 楊妃撃丸図 1巻 京都国立博物館
(北川豊氏寄贈)美人図 孫億筆 1幅 京都国立博物館 三顧一遇図 孫億筆 1幅 京都国立博物館
(上野精一氏寄贈)乗亀仙人図 伝 趙雍筆 1幅 京都国立博物館 往古九流百家諸士衆(水陸画) 1幅 袁枚像 羅聘筆 1幅 京都国立博物館 衣亭先生望雲図 徐璋・沈銓筆 1巻
如来と菩薩
2024年6月18日(火)~ 9月8日(日)
彫刻|1F-1展示室
仏像の種類は如来、菩薩、明王、天に大きく分けることができます。
如来は悟りを開いた「仏」であり、釈迦如来をはじめ、阿弥陀如来、薬師如来など多くの如来がいます。如来は出家者ですので、衣服は原則として衲衣とよばれる1枚の衣のみをまとう姿で造られます。
菩薩は悟りを求めて修行中の存在です。インドの王侯の姿、つまり出家前の姿をしています。菩薩には観音菩薩、地蔵菩薩など数多の種類があり、観音菩薩はさらに十一面観音、千手観音、如意輪観音など、人々の苦しみに応じて変化し衆生を救う存在として、あつい信仰を集めました。多彩な如来と菩薩の姿を紹介します。
重文 薬師如来立像 京都・長源寺
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 重文 薬師如来立像 1躯 京都・長源寺 重文 十一面観音菩薩立像 1躯 京都・妙傳寺 重文 千手観音菩薩立像 1躯 京都・光明寺 重文 如意輪観音半跏像 1躯 京都・廬山寺 地蔵菩薩立像 1躯 京都・常念寺 阿弥陀如来坐像 1躯 京都・心光院 重文 如意輪観音坐像 1躯 京都・透玄寺 重文 地蔵菩薩坐像 1躯 滋賀・御影堂新善光寺 重文 伝観音菩薩・勢至菩薩立像 2躯 京都・清水寺 重文 地蔵菩薩立像 1躯 奈良・秋篠寺 重文 薬師如来立像 1躯 京都・阿弥陀寺 重文 地蔵菩薩坐像 1躯 京都・新町地蔵保存会 重文 菩薩坐像(伝文殊菩薩像・伝普賢菩薩像) 2躯 大阪・清泰寺 重文 釈迦如来立像 1躯 文化庁 十一面観音菩薩立像 1躯 京都・常泰寺 十一面観音菩薩立像 1躯 京都・宝積寺
芸能の装束
2024年8月7日(水)~ 9月8日(日)
染織|1F-4展示室
日本の古典芸能である舞楽(ぶがく)や能楽(のうがく)は、宮廷や社寺、あるいは幕府の庇護のもとで伝えられてきました。舞楽は古代に日本にもたらされた舞を伴う外来の音楽で、宮廷や社寺の儀式に執り行う式楽(しきがく)とされました。一方能楽は、室町時代に大成された歌舞劇で、江戸時代には武家の式楽に定められました。このたびの展示では、各時代の最高級の染織品が用いられた芸能の装束を紹介します。
能装束 胴箔花洲浜文様縫箔
前熊コレクション能楽資料のうち
文化庁
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 重文 教王護国寺 法会所用具類 蛮絵袍 1領 京都・教王護国寺(東寺) 衣裳人形 五節舞姫 1具 京都国立博物館
(赤星薫氏寄贈)衣裳人形 胡蝶 段飾り雛のうち 2躯 京都国立博物館
(峯島茂兵衛氏寄贈)衣裳人形 萬歳楽 2躯 京都国立博物館
(峯島茂兵衛氏寄贈)衣裳人形 陵王 1躯 京都国立博物館
(峯島茂兵衛氏寄贈)舞楽装束
童舞装束 萌葱地木瓜紋散袍
伝 四天王寺伝来舞楽装束のうち1領 舞楽装束
常装束 菱に桐竹文様下襲
伝 四天王寺伝来舞楽装束のうち1領 舞楽装束
常装束 三重襷桐竹鳳凰文様半臂
伝 四天王寺伝来舞楽装束のうち1領 舞楽装束
常装束 紅地木瓜紋散袍
伝 四天王寺伝来舞楽装束のうち1領 舞楽装束
常装束 鳥兜
伝 四天王寺伝来舞楽装束のうち1頭 能装束
白地唐松入雲襷文様袷狩衣
前熊コレクション能楽資料のうち1領 文化庁 能装束
萌葱地桜尾長鳥丸文様単狩衣
前熊コレクション能楽資料のうち1領 文化庁 能装束
萌葱薄茶段花菱亀甲に雲版文様厚板唐織
前熊コレクション能楽資料のうち1領 文化庁 能装束
紺地毘沙門亀甲崩し文様袷法被
前熊コレクション能楽資料のうち1領 文化庁 能装束
紅地立涌に楓蝶文様唐織
前熊コレクション能楽資料のうち1領 文化庁 能装束
胴箔花洲浜文様縫箔
前熊コレクション能楽資料のうち1領 文化庁
美しき七宝
2024年8月7日(水)~ 9月8日(日)
金工|1F-5展示室
七宝は金属の表面にガラス釉薬を焼成し彩色する技法で、紀元前のエジプトや、中近東、ヨーロッパ、中国など広い地域に作例があります。日本でも中国の影響を受け、古墳時代の末から飛鳥時代には七宝が作られていましたが、その後いったん衰退しました。一方中国では流行り廃りはあるものの継続して製作され、特に明時代以降は多くの製品が日本にもたらされ中国趣味を好む人々の間で愛好されました。こうした中国製品を模倣して日本でも再度七宝の製作が行われ、江戸時代に再び盛んとなります。
華麗な七宝によって彩られた「うつわ」の数々をご覧ください。
七宝花鳥文面盆 当館
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 七宝蓮華形香炉 1基 京都国立博物館蔵
(等々力邦枝氏寄贈)七宝花鳥文面盆 1面 京都国立博物館
(廣海春木氏寄贈)七宝鶴蓮華文面盆 1面 京都・檀王法林寺 七宝麒麟唐花文面盆 1面 京都・両足院 七宝花鳥文皿 1枚 七宝雉形香炉 1合 京都国立博物館
(廣海春木氏寄贈)七宝唐花唐草文天目台 1基 京都国立博物館 七宝唐花唐草文鉢 1口 京都国立博物館
(廣海春木氏寄贈)七宝宝尽文菓子器 1合 京都国立博物館
(廣海春木氏寄贈)七宝龍鳳凰文水注 1口 七宝草花蝶鳥文湯沸 1口 七宝獣文水指 1口 七宝唐花文手付盆 1面 京都国立博物館 七宝桜文燭台 1対 菊花散文銚子 七宝柄・蓋付 2口 京都国立博物館 七宝花唐草文盃 5口 七宝柳燕文花瓶 竹内忠兵衛作 1口 京都国立博物館
(東京帝室博物館寄贈)七宝薔薇文花瓶 梶佐太郎作 1口 京都国立博物館
(東京帝室博物館寄贈)碧釉七宝写奩 ミントン窯 1口 京都国立博物館
(ロンドス会社寄贈)
うるしのせせらぎ 漆器にみる水辺の風景
2024年7月31日(水)~ 9月8日(日)
漆工|1F-6展示室
ウルシの幹を切りつけると木は傷をふさぐために樹液を滲ませます。この樹液は空気中の水分に含まれる酸素に反応し、堅牢に固まります。一度固まった樹液は、研磨したり、刃物で彫ったりすることができるほど安定するので、人は、何千年も前から、この樹液を塗料や接着剤として利用してきました。磨き上げた漆塗りの表面は独特の深い艶をみせます。その光沢は流水文様や水辺の風景と相性がよく、瑞々しさを演出します。経年劣化に対しては想像で艶を補う必要があるのですが…。漆器がみせる涼やかな水辺の景色をお楽しみ下さい。
海松貝蒔絵広蓋
美濃屋製 山本利兵衛作
当館
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 漁り蒔絵螺鈿沈箱 1合 重文 蓮池蒔絵経箱 1合 京都・勧修寺 蓮蒔絵経箱 幸阿弥又五郎作 1合 京都・百萬遍知恩寺 蓮池蒔絵手箱 1合 菊慈童蒔絵螺鈿文台 1基 松鶴蒔絵十種香箱 1合 京都国立博物館
(小枝由勝氏寄贈)黒漆団寿字桃鶴螺鈿硯床 1基 黒漆藻魚螺鈿裁縫桶 1口 楼閣山水螺鈿盃台 5枚 梅猿猴蒔絵硯箱 1合 京都国立博物館 柳鷺蒔絵硯箱 1合 宇治橋蒔絵小鼓胴 銘 宇治橋 伝道本作 1口 京都国立博物館
(今井貞次郎氏寄贈)橋千鳥蒔絵重箱 1合 鯉蒔絵盆 1枚 流水沢瀉蒔絵螺鈿香枕 1合 京都国立博物館 流水水草蒔絵盥 1口 水車蒔絵棚 1基 京都国立博物館 龍骨車蒔絵鞍・鐙 1具 京都国立博物館 波船蒔絵螺鈿鞍 1背 京都国立博物館 帆掛船蒔絵螺鈿重箱 1合 京都国立博物館
(廣海春木氏寄贈)青漆波蒔絵盃台 伝永田友治作 1基 京都国立博物館
(廣海春木氏寄贈)青海波塗菓子銘々盆 柴田是真作 5枚 京都国立博物館
(廣海春木氏寄贈)海松貝蒔絵広蓋 美濃屋製 山本利兵衛作 1面 京都国立博物館
(稲垣孫一郎氏寄贈)椀類 美濃屋製 1括うち2客 京都国立博物館
(稲垣孫一郎氏寄贈)
同時開催の名品ギャラリー特別展観覧料が必要
茶の湯の道具 茶入
2024年6月25日(火)~ 9月8日(日)
陶磁|3F-1展示室
茶の湯の道具のなかで、抹茶をいれるやきものを茶入と呼んでいます。小さな壺状の形状をしていますが、茶席における存在感は、茶碗や水指などにもまさるものがあります。中国で焼かれたものは「唐物」、日本で焼かれたものは「和物」と呼び分けられ、古くから唐物を珍重してきました。茶入を鑑賞する際には、産地、形が基本となり、加えて釉流れの景色も見どころとなっています。また、付属する仕覆や牙蓋、盆や銘も楽しみの魅力の一つです。今回はそうした茶入の魅力についてご紹介します。
唐物肩衝茶入 銘 残月 文化庁
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 唐物肩衝茶入 銘 残月 1口 文化庁 唐物文琳茶入 酸漿文琳 1口 株式会社ヤングアート 餓鬼腹茶入 1口 京都・本圀寺 瀬戸肩衝茶入 銘 泡沫
瀬戸窯1口 瀬戸肩衝茶入 銘 古木 1口 瀬戸肩衝茶入
瀬戸窯1口 京都国立博物館 褐釉四方茶入
野々村仁清作1口 京都国立博物館 薩摩瓢形茶入 1口 備前肩衝茶入
備前窯1口 信楽写肩衝茶入 銘 皆奈瀬
初代清水六兵衛作1合 京都国立博物館
日本と東洋のやきもの
2024年6月25日(火)~ 9月8日(日)
陶磁|3F-1展示室
やきものは鑑賞するだけでなく、食器や日常の調度品などに多く用いられており、私たちにとって身近な工芸品といえます。特に東アジア各地では、文様や形、色に至るまで多種多様なものが作られ、その用途も幅広いものです。また、やきものは産地により、磁器や陶器といった材質や、土や釉薬の原料、装飾や焼成の技術に強い個性を持っています。
日本と中国、朝鮮半島を中心に、東アジア地域でつくられたやきものの個性やその魅力について紹介します。
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 重文 色絵若松図茶壺
野々村仁清作1口 文化庁 重文 銹絵水仙文茶碗
野々村仁清作1口 京都・天寧寺 色絵栄花物語冊子形硯箱 1口 京都国立博物館 銹絵染付桐文菱香合 1合 銹絵染付蔦文茶碗
粟田口印1口 色絵古裂文食籠
永樂和全作1合 京都国立博物館 白磁毘沙門天坐像
初代伊東陶山作1躯 京都・両足院 華南三彩唐花唐草文五耳壺 1口 京都国立博物館 古染付写花鳥文芋頭水指
奥田頴川作1口 京都・大中院 御本写立鶴文茶碗
仁阿弥道八(二代高橋道八)作1口 京都・正伝永源院 宋胡録写白釉鉄絵茶碗
永樂保全作1口 京都国立博物館
(鴻池善右衛門氏寄贈)染付名花十友図三段重箱
青木木米作1合 京都国立博物館 鉄砂地色絵梅文瓢形徳利 1口 京都・青龍寺 色絵氷裂文角皿
尾形乾山作5枚 京都国立博物館
埴輪の人物と動物
2024年6月25日(火)~ 9月8日(日)
考古|3F-2展示室
埴輪の起源は、弥生時代終わり頃の墳墓に置かれた壺とそれを載せる大型器台にあります。3世紀後半にまず、壺形埴輪・円筒埴輪、次いで朝顔形埴輪が成立し、4世紀には家・蓋・甲冑形などの器財埴輪が現われました。5世紀には馬形と巫女形などの埴輪も加わり、やがて多様な人物・動物埴輪が出現しました。
このように、次第に種類が増加した形象埴輪は、葬送儀礼にかかわるさまざまな道具や場面を表現したものと考えられています。
今回は人物・動物形埴輪を中心に、円筒埴輪・朝顔形埴輪や器財埴輪なども併せて展示します。さまざまな埴輪のもつ表現の豊かさに触れていただければ幸いです。
埴輪 盾持人
徳島県小松島市田浦町字前山出土 当館
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 埴輪 馬
伝茨城県旧筑波郡出土1個 埴輪 水鳥
出土地不明1個 重美 埴輪 鍬を担ぐ男子
伝群馬県太田市脇屋町出土1個 京都国立博物館 埴輪 盾持人
徳島県小松島市田浦町字前山出土1個 京都国立博物館 円筒埴輪
茨城県猿島郡五霞町小手指伊勢塚古墳出土1個 京都国立博物館 埴輪 盾持人
出土地不明1個 京都国立博物館 朝顔形埴輪
出土地不明1個 京都国立博物館 須恵器 脚付装飾壺
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 石見型盾形埴輪
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 埴輪 帽子をかぶる男子
出土地不明1個 京都国立博物館 埴輪 男子頭部
神奈川県鎌倉市由比ガ浜釆女塚出土1個 京都国立博物館 埴輪 顎ひげの男子
伝茨城県旧行方郡出土1個 埴輪 まげを結う女子頭部
伝埼玉県児玉郡神川町出土1個 土製模造品(人形・馬形)
埼玉県深谷市狢山(今泉)祭祀遺跡出土2個 京都国立博物館 須恵器 鳥形装飾
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 埴輪集成図鑑 3冊 家形埴輪片
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 埴輪 家(堅魚木)
兵庫県たつの市 西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 蓋形埴輪片
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 石見型盾形埴輪片
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 円筒埴輪片
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 朝顔形埴輪片
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 埴輪 馬頭部
伝群馬県伊勢崎市付近出土1個
日本の考古資料
2024年6月25日(火)~ 9月8日(日)
考古|3F-2展示室
日本の歴史をさまざまな考古資料からご紹介します。考古資料の多くは遺跡から出土したものです。祀りや儀式などに使う特別な道具もあれば、当時の人々が日常的に使っていた品々もあります。考古の展示を通して、その時代を生きた人々の暮らしや想いを身近に感じていただければと思います。
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 深鉢
岩手県出土1個 深鉢
長野県飯田市風越遺跡出土1個 浅鉢
出土地不明1個 有孔鍔付土器
出土地不明1個 京都国立博物館 硬玉(ヒスイ)製大珠
出土地不明2個 打製石器(石鏃・石錐・石匙ほか)
日本各地出土1括 磨製石斧
日本各地出土1括 京都国立博物館 注口土器
出土地不明1個 壺
青森県つがる市亀ヶ岡遺跡出土1個 京都国立博物館 台付鉢
青森県出土1個 京都国立博物館 注口土器
青森県出土2個 京都国立博物館 遮光器土偶
出土地不明1括 京都国立博物館 御物石器
奈良市大森町出土1個 京都国立博物館 壺形土器
広島県山県郡北広島町川井出土1個 重文 丹塗細頸壺
北部九州出土1個 文化庁 石鏃
西日本各地出土1括 石剣
西日本各地出土1括 石包丁
西日本各地出土1括 磨製石斧
西日本各地出土1括 弥生土器
大阪府柏原市船橋遺跡出土5個 京都国立博物館 手焙形土器
出土地不明1個 京都国立博物館 須恵器 台付広口壺
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 銅剣
大分県大分市浜出土2口 京都国立博物館 銅戈
熊本県菊池郡大津町真木西都留出土2口 京都国立博物館 銅矛
大分県臼杵市下北津留坊主山出土1口 京都国立博物館 重文 銅鐸
京都府与謝郡与謝野町比丘尼城出土1口 京都・梅林寺 重文 富雄丸山古墳出土品
奈良市富雄丸山古墳出土1括 京都国立博物館 須恵器 壺結合型器台
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 須恵器 脚付子持壺
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 素弁十葉蓮華文軒丸瓦
奈良県高市郡明日香村飛鳥寺出土1個 京都国立博物館 素弁十葉蓮華文軒丸瓦
京都市北区北野廃寺出土1個 単弁八葉蓮華文軒丸瓦
奈良県桜井市吉備池廃寺出土1個 複弁八葉蓮華文軒丸瓦
京都府相楽郡精華町里廃寺出土1個 複弁八葉蓮華文軒丸瓦
京都市伏見区法琳寺跡出土1個 三重弧文軒平瓦
京都市伏見区法琳寺跡出土1個 蓮華文方形軒瓦
滋賀県大津市南滋賀廃寺出土1個 重弁八葉蓮華文軒丸瓦
滋賀県愛知郡愛荘町軽野塔ノ塚廃寺跡出土1個 波状重弧文軒平瓦
滋賀県愛知郡愛荘町軽野塔ノ塚廃寺跡出土1個 単弁八葉蓮華文軒丸瓦
奈良県桜井市山田寺跡出土1個 京都国立博物館 複弁八葉蓮華文軒丸瓦
京都府木津川市恭仁宮跡出土1個 京都国立博物館 均整唐草文軒平瓦
奈良市平城宮跡出土1個 重圏文軒丸瓦
大阪市中央区難波宮跡出土1個 重郭文軒平瓦
京都市上京区竹屋町出土1個 人面墨書土器
大阪府東大阪市近江堂出土1個 土馬
奈良県出土2個 京都国立博物館ほか 百万塔 2個 京都国立博物館 緑釉蓮華文軒丸瓦
京都市平安宮跡出土1個 重文 緑釉唐草文軒平瓦
京都市平安宮跡出土1個 京都国立博物館 鬼瓦
京都市平安宮豊楽院跡出土1個 鳳凰文鴟尾
京都市左京区栗栖野瓦窯出土1個 軒丸瓦・軒平瓦
京都市上京区法成寺跡出土2個 京都府立鴨沂高等学校 緑釉瓦(破片)
京都市上京区法成寺跡出土4個 京都国立博物館 重文 青磁水注
京都府宇治市木幡出土1個 京都国立博物館 青磁輪花碗(破片)
伝京都府宇治市木幡出土1個 京都国立博物館 宝相華文軒丸瓦
京都府宇治市平等院出土1個 京都国立博物館 忍冬唐草文軒平瓦
京都府宇治市平等院出土1個 京都国立博物館 国宝 金銅経箱 猫脚台付
奈良県吉野郡天川村金峯山経塚出土
(6月25日~7月28日、9月3日~8日展示予定)1合 奈良・金峯山寺 国宝 金銅藤原道長経筒
奈良県吉野郡天川村金峯山経塚出土
(7月30日~8月18日展示予定)1口 奈良・金峯神社 国宝 金銀鍍宝相華文経箱
滋賀県大津市坂本 延暦寺横川出土
(8月20日~9月1日展示予定)1合 滋賀・延暦寺 重文 山城国花背別所経塚出土品
京都市左京区花脊別所町出土1括 文化庁 伊良湖瓦窯跡出土品 一括のうち
愛知県田原市渥美町伊良湖瓦窯跡出土1括のうち 京都国立博物館 重文 金銅三角五輪塔 1基 滋賀・胡宮神社
国宝 法然上人絵伝Ⅱ
2024年7月30日(火)~ 9月8日(日)
絵巻|2F-1展示室
本年は法然(1133~1212)が承安5年(1175)に浄土宗を開宗して850年という記念すべき年にあたります。当館でも、浄土宗の歴史をたどる特別展「法然と極楽浄土」を10月8日~12月1日に開催いたします。このプレ企画として、総本山知恩院秘蔵の国宝「法然上人絵伝」(法然上人行状絵図)の中から、あまり公開される機会のない巻をご紹介します。全48巻におよぶ法然の伝記絵巻の決定版、この機会にじっくりご覧ください。また特別展では、重要な場面を収録した巻が出陳されますので、ぜひご来場ください。
国宝 法然上人絵伝 巻第四十四(部分) 京都・知恩院
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 国宝 法然上人絵伝 巻第四十三 48巻のうち1巻 京都・知恩院 国宝 法然上人絵伝 巻第四十四 48巻のうち1巻 京都・知恩院 国宝 法然上人絵伝 巻第四十六 48巻のうち1巻 京都・知恩院 国宝 法然上人絵伝 巻第四十七 48巻のうち1巻 京都・知恩院
密教図像にみるコピー技術
2024年7月30日(火)~ 9月8日(日)
仏画|2F-2展示室
密教は、目的によって修法が異なり、その本尊や作法が変わるため、それらを中国で学び、日本に伝える努力が重ねられました。この密教での諸尊の姿を写したものが密教図像で、形を正確に伝えるため、図をコピーする技術が発達しました。
手本を横において写す、臨写、お手本と紙を重ねて透き写す、影写が基本ですが、影写の場合、下に置いた手本がよく透けるよう薄い紙を用いたり、紙に油を引いて半透明にする工夫などが行われました。どんな技法でコピーしているかも重要ですが、最終的には線の美しさが見栄えを左右しますので、制作に携わったのがプロの絵仏師か素人かを区分することもできます。
重美 胎蔵界外金剛部図像(部分) 当館
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 重文 別尊雑記 伝心覚筆 1巻 京都・仁和寺 重美 胎蔵界外金剛部図像 1巻 京都国立博物館 重美 五智如来図像集(紙背仮名消息) 任宝筆 1巻 京都国立博物館 理趣経曼荼羅図像 1巻 和歌山・親王院 曼荼羅集 巻下 経弁筆 善智画 1巻 京都国立博物館 護摩爐壇形図像 1巻 京都国立博物館
関東水墨画Ⅱ
2024年7月30日(火)~ 9月8日(日)
中世絵画|2F-3展示室
12世紀末、鎌倉に幕府が打ち立てられて武家の都となって以来、京都と並んで早くから禅宗と水墨画が栄えたのが関東地方でした。14世紀には京都を拠点とする室町幕府が成立しますが、鎌倉はなお東国の中心で、関東一帯の武家や寺院はすぐれた文化を保ち続けました。そこで生まれた水墨画が今日、「関東水墨画」と呼びならわされる作品群です。それらは現存する中世水墨画全体のかなりの割合を占め、長い歴史の中で独特の地域色を育んでいます。特に上杉氏や後北条氏、佐竹氏といった強大な戦国大名の存在のもとで15世紀後半~16世紀に絶頂を迎え、祥啓、式部輝忠、雪村といった個性豊かな画家を輩出しました。
重文 琴高仙人・群仙図 雪村筆 当館
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 重文 達磨図 祥啓筆 1幅 京都・南禅寺 寒山拾得図 啓孫印 2幅 京都国立博物館 穆王図 興牧筆 1幅 京都国立博物館 重文 琴高仙人・群仙図 雪村筆 3幅 京都国立博物館 呂洞賓図 雪村筆 1幅 蜃気楼図 前嶋宗祐筆 1幅 漁舟山水図扇面 式部輝忠筆 1幅 山水図 式部輝忠筆 1幅 四季花鳥図 右都御史筆 2幅
葬送
2024年7月30日(火)~ 9月8日(日)
近世絵画|2F-4展示室
死者を葬るために墓所まで送る葬送儀礼は、民族や宗教によりさまざまな相違を見せながらも、太古の昔から世界中で行われてきました。それは、死者のための儀礼であると同時に、遺された者が日常性を回復するための儀礼でもあります。
同様に、死者を供養することを目的とした絵が描かれるのも、死者のためであるだけでなく、生者のためでもあるのでしょう。江戸時代の葬送の様子を描いた、ふたつの珍しい作品とともに、追善の絵画をご紹介します。
重文 果蔬涅槃図 伊藤若冲筆 当館
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 岸駒翁葬列図巻 伝岸岱筆 1巻 観世音菩薩像 酒井抱一筆 1幅 京都・妙顕寺 達磨・蝦蟇鉄拐図 狩野探幽筆 3幅 京都・南禅寺 重文 果蔬涅槃図 伊藤若冲筆 1幅 京都国立博物館
(藤原忠一郎氏寄贈)秋嵐凝翠図 岡田半江筆 1幅 米兵水夫葬送図巻 1巻
人の姿とものがたり
2024年7月30日(火)~ 9月8日(日)
中国絵画|2F-5展示室
絵画鑑賞において、登場する人物を目で追うことは大きな楽しみのひとつです。表情や動作、服装、舞台となっている空間など、人の姿を基点として辿ってゆけば、たとえ主題を知らなくても人々の営みを想像することができます。さらに一歩踏み込んで、誰が何をしているのか、描かれる人物たちの関係はいかなるものか、背景となるストーリーを発見できれば、絵画の世界は一気に躍動していきます。
本展示では、中国で制作された人物画を取り上げてご紹介します。『三国志』の有名な一場面や李白の詩に基づく絵画、可憐な美人や迫真的な肖像まで、人の姿が織りなすものがたりをお楽しみください。
三顧一遇図(部分) 孫億筆 当館
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 重文 桃李園・金谷園図 仇英筆 2幅 京都・知恩院 楊妃撃丸図 1巻 京都国立博物館
(北川豊氏寄贈)美人図 孫億筆 1幅 京都国立博物館 三顧一遇図 孫億筆 1幅 京都国立博物館
(上野精一氏寄贈)乗亀仙人図 伝 趙雍筆 1幅 京都国立博物館 往古九流百家諸士衆(水陸画) 1幅 袁枚像 羅聘筆 1幅 京都国立博物館 衣亭先生望雲図 徐璋・沈銓筆 1巻
如来と菩薩
2024年6月18日(火)~ 9月8日(日)
彫刻|1F-1展示室
仏像の種類は如来、菩薩、明王、天に大きく分けることができます。
如来は悟りを開いた「仏」であり、釈迦如来をはじめ、阿弥陀如来、薬師如来など多くの如来がいます。如来は出家者ですので、衣服は原則として衲衣とよばれる1枚の衣のみをまとう姿で造られます。
菩薩は悟りを求めて修行中の存在です。インドの王侯の姿、つまり出家前の姿をしています。菩薩には観音菩薩、地蔵菩薩など数多の種類があり、観音菩薩はさらに十一面観音、千手観音、如意輪観音など、人々の苦しみに応じて変化し衆生を救う存在として、あつい信仰を集めました。多彩な如来と菩薩の姿を紹介します。
重文 薬師如来立像 京都・長源寺
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 重文 薬師如来立像 1躯 京都・長源寺 重文 十一面観音菩薩立像 1躯 京都・妙傳寺 重文 千手観音菩薩立像 1躯 京都・光明寺 重文 如意輪観音半跏像 1躯 京都・廬山寺 地蔵菩薩立像 1躯 京都・常念寺 阿弥陀如来坐像 1躯 京都・心光院 重文 如意輪観音坐像 1躯 京都・透玄寺 重文 地蔵菩薩坐像 1躯 滋賀・御影堂新善光寺 重文 伝観音菩薩・勢至菩薩立像 2躯 京都・清水寺 重文 地蔵菩薩立像 1躯 奈良・秋篠寺 重文 薬師如来立像 1躯 京都・阿弥陀寺 重文 地蔵菩薩坐像 1躯 京都・新町地蔵保存会 重文 菩薩坐像(伝文殊菩薩像・伝普賢菩薩像) 2躯 大阪・清泰寺 重文 釈迦如来立像 1躯 文化庁 十一面観音菩薩立像 1躯 京都・常泰寺 十一面観音菩薩立像 1躯 京都・宝積寺
芸能の装束
2024年8月7日(水)~ 9月8日(日)
染織|1F-4展示室
日本の古典芸能である舞楽(ぶがく)や能楽(のうがく)は、宮廷や社寺、あるいは幕府の庇護のもとで伝えられてきました。舞楽は古代に日本にもたらされた舞を伴う外来の音楽で、宮廷や社寺の儀式に執り行う式楽(しきがく)とされました。一方能楽は、室町時代に大成された歌舞劇で、江戸時代には武家の式楽に定められました。このたびの展示では、各時代の最高級の染織品が用いられた芸能の装束を紹介します。
能装束 胴箔花洲浜文様縫箔
前熊コレクション能楽資料のうち
文化庁
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 重文 教王護国寺 法会所用具類 蛮絵袍 1領 京都・教王護国寺(東寺) 衣裳人形 五節舞姫 1具 京都国立博物館
(赤星薫氏寄贈)衣裳人形 胡蝶 段飾り雛のうち 2躯 京都国立博物館
(峯島茂兵衛氏寄贈)衣裳人形 萬歳楽 2躯 京都国立博物館
(峯島茂兵衛氏寄贈)衣裳人形 陵王 1躯 京都国立博物館
(峯島茂兵衛氏寄贈)舞楽装束
童舞装束 萌葱地木瓜紋散袍
伝 四天王寺伝来舞楽装束のうち1領 舞楽装束
常装束 菱に桐竹文様下襲
伝 四天王寺伝来舞楽装束のうち1領 舞楽装束
常装束 三重襷桐竹鳳凰文様半臂
伝 四天王寺伝来舞楽装束のうち1領 舞楽装束
常装束 紅地木瓜紋散袍
伝 四天王寺伝来舞楽装束のうち1領 舞楽装束
常装束 鳥兜
伝 四天王寺伝来舞楽装束のうち1頭 能装束
白地唐松入雲襷文様袷狩衣
前熊コレクション能楽資料のうち1領 文化庁 能装束
萌葱地桜尾長鳥丸文様単狩衣
前熊コレクション能楽資料のうち1領 文化庁 能装束
萌葱薄茶段花菱亀甲に雲版文様厚板唐織
前熊コレクション能楽資料のうち1領 文化庁 能装束
紺地毘沙門亀甲崩し文様袷法被
前熊コレクション能楽資料のうち1領 文化庁 能装束
紅地立涌に楓蝶文様唐織
前熊コレクション能楽資料のうち1領 文化庁 能装束
胴箔花洲浜文様縫箔
前熊コレクション能楽資料のうち1領 文化庁
美しき七宝
2024年8月7日(水)~ 9月8日(日)
金工|1F-5展示室
七宝は金属の表面にガラス釉薬を焼成し彩色する技法で、紀元前のエジプトや、中近東、ヨーロッパ、中国など広い地域に作例があります。日本でも中国の影響を受け、古墳時代の末から飛鳥時代には七宝が作られていましたが、その後いったん衰退しました。一方中国では流行り廃りはあるものの継続して製作され、特に明時代以降は多くの製品が日本にもたらされ中国趣味を好む人々の間で愛好されました。こうした中国製品を模倣して日本でも再度七宝の製作が行われ、江戸時代に再び盛んとなります。
華麗な七宝によって彩られた「うつわ」の数々をご覧ください。
七宝花鳥文面盆 当館
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 七宝蓮華形香炉 1基 京都国立博物館蔵
(等々力邦枝氏寄贈)七宝花鳥文面盆 1面 京都国立博物館
(廣海春木氏寄贈)七宝鶴蓮華文面盆 1面 京都・檀王法林寺 七宝麒麟唐花文面盆 1面 京都・両足院 七宝花鳥文皿 1枚 七宝雉形香炉 1合 京都国立博物館
(廣海春木氏寄贈)七宝唐花唐草文天目台 1基 京都国立博物館 七宝唐花唐草文鉢 1口 京都国立博物館
(廣海春木氏寄贈)七宝宝尽文菓子器 1合 京都国立博物館
(廣海春木氏寄贈)七宝龍鳳凰文水注 1口 七宝草花蝶鳥文湯沸 1口 七宝獣文水指 1口 七宝唐花文手付盆 1面 京都国立博物館 七宝桜文燭台 1対 菊花散文銚子 七宝柄・蓋付 2口 京都国立博物館 七宝花唐草文盃 5口 七宝柳燕文花瓶 竹内忠兵衛作 1口 京都国立博物館
(東京帝室博物館寄贈)七宝薔薇文花瓶 梶佐太郎作 1口 京都国立博物館
(東京帝室博物館寄贈)碧釉七宝写奩 ミントン窯 1口 京都国立博物館
(ロンドス会社寄贈)
うるしのせせらぎ 漆器にみる水辺の風景
2024年7月31日(水)~ 9月8日(日)
漆工|1F-6展示室
ウルシの幹を切りつけると木は傷をふさぐために樹液を滲ませます。この樹液は空気中の水分に含まれる酸素に反応し、堅牢に固まります。一度固まった樹液は、研磨したり、刃物で彫ったりすることができるほど安定するので、人は、何千年も前から、この樹液を塗料や接着剤として利用してきました。磨き上げた漆塗りの表面は独特の深い艶をみせます。その光沢は流水文様や水辺の風景と相性がよく、瑞々しさを演出します。経年劣化に対しては想像で艶を補う必要があるのですが…。漆器がみせる涼やかな水辺の景色をお楽しみ下さい。
海松貝蒔絵広蓋
美濃屋製 山本利兵衛作
当館
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 漁り蒔絵螺鈿沈箱 1合 重文 蓮池蒔絵経箱 1合 京都・勧修寺 蓮蒔絵経箱 幸阿弥又五郎作 1合 京都・百萬遍知恩寺 蓮池蒔絵手箱 1合 菊慈童蒔絵螺鈿文台 1基 松鶴蒔絵十種香箱 1合 京都国立博物館
(小枝由勝氏寄贈)黒漆団寿字桃鶴螺鈿硯床 1基 黒漆藻魚螺鈿裁縫桶 1口 楼閣山水螺鈿盃台 5枚 梅猿猴蒔絵硯箱 1合 京都国立博物館 柳鷺蒔絵硯箱 1合 宇治橋蒔絵小鼓胴 銘 宇治橋 伝道本作 1口 京都国立博物館
(今井貞次郎氏寄贈)橋千鳥蒔絵重箱 1合 鯉蒔絵盆 1枚 流水沢瀉蒔絵螺鈿香枕 1合 京都国立博物館 流水水草蒔絵盥 1口 水車蒔絵棚 1基 京都国立博物館 龍骨車蒔絵鞍・鐙 1具 京都国立博物館 波船蒔絵螺鈿鞍 1背 京都国立博物館 帆掛船蒔絵螺鈿重箱 1合 京都国立博物館
(廣海春木氏寄贈)青漆波蒔絵盃台 伝永田友治作 1基 京都国立博物館
(廣海春木氏寄贈)青海波塗菓子銘々盆 柴田是真作 5枚 京都国立博物館
(廣海春木氏寄贈)海松貝蒔絵広蓋 美濃屋製 山本利兵衛作 1面 京都国立博物館
(稲垣孫一郎氏寄贈)椀類 美濃屋製 1括うち2客 京都国立博物館
(稲垣孫一郎氏寄贈)
同時開催の名品ギャラリー特別展観覧料が必要
茶の湯の道具 茶入
2024年6月25日(火)~ 9月8日(日)
陶磁|3F-1展示室
茶の湯の道具のなかで、抹茶をいれるやきものを茶入と呼んでいます。小さな壺状の形状をしていますが、茶席における存在感は、茶碗や水指などにもまさるものがあります。中国で焼かれたものは「唐物」、日本で焼かれたものは「和物」と呼び分けられ、古くから唐物を珍重してきました。茶入を鑑賞する際には、産地、形が基本となり、加えて釉流れの景色も見どころとなっています。また、付属する仕覆や牙蓋、盆や銘も楽しみの魅力の一つです。今回はそうした茶入の魅力についてご紹介します。
唐物肩衝茶入 銘 残月 文化庁
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 唐物肩衝茶入 銘 残月 1口 文化庁 唐物文琳茶入 酸漿文琳 1口 株式会社ヤングアート 餓鬼腹茶入 1口 京都・本圀寺 瀬戸肩衝茶入 銘 泡沫
瀬戸窯1口 瀬戸肩衝茶入 銘 古木 1口 瀬戸肩衝茶入
瀬戸窯1口 京都国立博物館 褐釉四方茶入
野々村仁清作1口 京都国立博物館 薩摩瓢形茶入 1口 備前肩衝茶入
備前窯1口 信楽写肩衝茶入 銘 皆奈瀬
初代清水六兵衛作1合 京都国立博物館
日本と東洋のやきもの
2024年6月25日(火)~ 9月8日(日)
陶磁|3F-1展示室
やきものは鑑賞するだけでなく、食器や日常の調度品などに多く用いられており、私たちにとって身近な工芸品といえます。特に東アジア各地では、文様や形、色に至るまで多種多様なものが作られ、その用途も幅広いものです。また、やきものは産地により、磁器や陶器といった材質や、土や釉薬の原料、装飾や焼成の技術に強い個性を持っています。
日本と中国、朝鮮半島を中心に、東アジア地域でつくられたやきものの個性やその魅力について紹介します。
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 重文 色絵若松図茶壺
野々村仁清作1口 文化庁 重文 銹絵水仙文茶碗
野々村仁清作1口 京都・天寧寺 色絵栄花物語冊子形硯箱 1口 京都国立博物館 銹絵染付桐文菱香合 1合 銹絵染付蔦文茶碗
粟田口印1口 色絵古裂文食籠
永樂和全作1合 京都国立博物館 白磁毘沙門天坐像
初代伊東陶山作1躯 京都・両足院 華南三彩唐花唐草文五耳壺 1口 京都国立博物館 古染付写花鳥文芋頭水指
奥田頴川作1口 京都・大中院 御本写立鶴文茶碗
仁阿弥道八(二代高橋道八)作1口 京都・正伝永源院 宋胡録写白釉鉄絵茶碗
永樂保全作1口 京都国立博物館
(鴻池善右衛門氏寄贈)染付名花十友図三段重箱
青木木米作1合 京都国立博物館 鉄砂地色絵梅文瓢形徳利 1口 京都・青龍寺 色絵氷裂文角皿
尾形乾山作5枚 京都国立博物館
埴輪の人物と動物
2024年6月25日(火)~ 9月8日(日)
考古|3F-2展示室
埴輪の起源は、弥生時代終わり頃の墳墓に置かれた壺とそれを載せる大型器台にあります。3世紀後半にまず、壺形埴輪・円筒埴輪、次いで朝顔形埴輪が成立し、4世紀には家・蓋・甲冑形などの器財埴輪が現われました。5世紀には馬形と巫女形などの埴輪も加わり、やがて多様な人物・動物埴輪が出現しました。
このように、次第に種類が増加した形象埴輪は、葬送儀礼にかかわるさまざまな道具や場面を表現したものと考えられています。
今回は人物・動物形埴輪を中心に、円筒埴輪・朝顔形埴輪や器財埴輪なども併せて展示します。さまざまな埴輪のもつ表現の豊かさに触れていただければ幸いです。
埴輪 盾持人
徳島県小松島市田浦町字前山出土 当館
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 埴輪 馬
伝茨城県旧筑波郡出土1個 埴輪 水鳥
出土地不明1個 重美 埴輪 鍬を担ぐ男子
伝群馬県太田市脇屋町出土1個 京都国立博物館 埴輪 盾持人
徳島県小松島市田浦町字前山出土1個 京都国立博物館 円筒埴輪
茨城県猿島郡五霞町小手指伊勢塚古墳出土1個 京都国立博物館 埴輪 盾持人
出土地不明1個 京都国立博物館 朝顔形埴輪
出土地不明1個 京都国立博物館 須恵器 脚付装飾壺
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 石見型盾形埴輪
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 埴輪 帽子をかぶる男子
出土地不明1個 京都国立博物館 埴輪 男子頭部
神奈川県鎌倉市由比ガ浜釆女塚出土1個 京都国立博物館 埴輪 顎ひげの男子
伝茨城県旧行方郡出土1個 埴輪 まげを結う女子頭部
伝埼玉県児玉郡神川町出土1個 土製模造品(人形・馬形)
埼玉県深谷市狢山(今泉)祭祀遺跡出土2個 京都国立博物館 須恵器 鳥形装飾
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 埴輪集成図鑑 3冊 家形埴輪片
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 埴輪 家(堅魚木)
兵庫県たつの市 西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 蓋形埴輪片
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 石見型盾形埴輪片
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 円筒埴輪片
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 朝顔形埴輪片
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 埴輪 馬頭部
伝群馬県伊勢崎市付近出土1個
日本の考古資料
2024年6月25日(火)~ 9月8日(日)
考古|3F-2展示室
日本の歴史をさまざまな考古資料からご紹介します。考古資料の多くは遺跡から出土したものです。祀りや儀式などに使う特別な道具もあれば、当時の人々が日常的に使っていた品々もあります。考古の展示を通して、その時代を生きた人々の暮らしや想いを身近に感じていただければと思います。
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 深鉢
岩手県出土1個 深鉢
長野県飯田市風越遺跡出土1個 浅鉢
出土地不明1個 有孔鍔付土器
出土地不明1個 京都国立博物館 硬玉(ヒスイ)製大珠
出土地不明2個 打製石器(石鏃・石錐・石匙ほか)
日本各地出土1括 磨製石斧
日本各地出土1括 京都国立博物館 注口土器
出土地不明1個 壺
青森県つがる市亀ヶ岡遺跡出土1個 京都国立博物館 台付鉢
青森県出土1個 京都国立博物館 注口土器
青森県出土2個 京都国立博物館 遮光器土偶
出土地不明1括 京都国立博物館 御物石器
奈良市大森町出土1個 京都国立博物館 壺形土器
広島県山県郡北広島町川井出土1個 重文 丹塗細頸壺
北部九州出土1個 文化庁 石鏃
西日本各地出土1括 石剣
西日本各地出土1括 石包丁
西日本各地出土1括 磨製石斧
西日本各地出土1括 弥生土器
大阪府柏原市船橋遺跡出土5個 京都国立博物館 手焙形土器
出土地不明1個 京都国立博物館 須恵器 台付広口壺
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 銅剣
大分県大分市浜出土2口 京都国立博物館 銅戈
熊本県菊池郡大津町真木西都留出土2口 京都国立博物館 銅矛
大分県臼杵市下北津留坊主山出土1口 京都国立博物館 重文 銅鐸
京都府与謝郡与謝野町比丘尼城出土1口 京都・梅林寺 重文 富雄丸山古墳出土品
奈良市富雄丸山古墳出土1括 京都国立博物館 須恵器 壺結合型器台
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 須恵器 脚付子持壺
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 素弁十葉蓮華文軒丸瓦
奈良県高市郡明日香村飛鳥寺出土1個 京都国立博物館 素弁十葉蓮華文軒丸瓦
京都市北区北野廃寺出土1個 単弁八葉蓮華文軒丸瓦
奈良県桜井市吉備池廃寺出土1個 複弁八葉蓮華文軒丸瓦
京都府相楽郡精華町里廃寺出土1個 複弁八葉蓮華文軒丸瓦
京都市伏見区法琳寺跡出土1個 三重弧文軒平瓦
京都市伏見区法琳寺跡出土1個 蓮華文方形軒瓦
滋賀県大津市南滋賀廃寺出土1個 重弁八葉蓮華文軒丸瓦
滋賀県愛知郡愛荘町軽野塔ノ塚廃寺跡出土1個 波状重弧文軒平瓦
滋賀県愛知郡愛荘町軽野塔ノ塚廃寺跡出土1個 単弁八葉蓮華文軒丸瓦
奈良県桜井市山田寺跡出土1個 京都国立博物館 複弁八葉蓮華文軒丸瓦
京都府木津川市恭仁宮跡出土1個 京都国立博物館 均整唐草文軒平瓦
奈良市平城宮跡出土1個 重圏文軒丸瓦
大阪市中央区難波宮跡出土1個 重郭文軒平瓦
京都市上京区竹屋町出土1個 人面墨書土器
大阪府東大阪市近江堂出土1個 土馬
奈良県出土2個 京都国立博物館ほか 百万塔 2個 京都国立博物館 緑釉蓮華文軒丸瓦
京都市平安宮跡出土1個 重文 緑釉唐草文軒平瓦
京都市平安宮跡出土1個 京都国立博物館 鬼瓦
京都市平安宮豊楽院跡出土1個 鳳凰文鴟尾
京都市左京区栗栖野瓦窯出土1個 軒丸瓦・軒平瓦
京都市上京区法成寺跡出土2個 京都府立鴨沂高等学校 緑釉瓦(破片)
京都市上京区法成寺跡出土4個 京都国立博物館 重文 青磁水注
京都府宇治市木幡出土1個 京都国立博物館 青磁輪花碗(破片)
伝京都府宇治市木幡出土1個 京都国立博物館 宝相華文軒丸瓦
京都府宇治市平等院出土1個 京都国立博物館 忍冬唐草文軒平瓦
京都府宇治市平等院出土1個 京都国立博物館 国宝 金銅経箱 猫脚台付
奈良県吉野郡天川村金峯山経塚出土
(6月25日~7月28日、9月3日~8日展示予定)1合 奈良・金峯山寺 国宝 金銅藤原道長経筒
奈良県吉野郡天川村金峯山経塚出土
(7月30日~8月18日展示予定)1口 奈良・金峯神社 国宝 金銀鍍宝相華文経箱
滋賀県大津市坂本 延暦寺横川出土
(8月20日~9月1日展示予定)1合 滋賀・延暦寺 重文 山城国花背別所経塚出土品
京都市左京区花脊別所町出土1括 文化庁 伊良湖瓦窯跡出土品 一括のうち
愛知県田原市渥美町伊良湖瓦窯跡出土1括のうち 京都国立博物館 重文 金銅三角五輪塔 1基 滋賀・胡宮神社
国宝 法然上人絵伝Ⅱ
2024年7月30日(火)~ 9月8日(日)
絵巻|2F-1展示室
本年は法然(1133~1212)が承安5年(1175)に浄土宗を開宗して850年という記念すべき年にあたります。当館でも、浄土宗の歴史をたどる特別展「法然と極楽浄土」を10月8日~12月1日に開催いたします。このプレ企画として、総本山知恩院秘蔵の国宝「法然上人絵伝」(法然上人行状絵図)の中から、あまり公開される機会のない巻をご紹介します。全48巻におよぶ法然の伝記絵巻の決定版、この機会にじっくりご覧ください。また特別展では、重要な場面を収録した巻が出陳されますので、ぜひご来場ください。
国宝 法然上人絵伝 巻第四十四(部分) 京都・知恩院
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 国宝 法然上人絵伝 巻第四十三 48巻のうち1巻 京都・知恩院 国宝 法然上人絵伝 巻第四十四 48巻のうち1巻 京都・知恩院 国宝 法然上人絵伝 巻第四十六 48巻のうち1巻 京都・知恩院 国宝 法然上人絵伝 巻第四十七 48巻のうち1巻 京都・知恩院
密教図像にみるコピー技術
2024年7月30日(火)~ 9月8日(日)
仏画|2F-2展示室
密教は、目的によって修法が異なり、その本尊や作法が変わるため、それらを中国で学び、日本に伝える努力が重ねられました。この密教での諸尊の姿を写したものが密教図像で、形を正確に伝えるため、図をコピーする技術が発達しました。
手本を横において写す、臨写、お手本と紙を重ねて透き写す、影写が基本ですが、影写の場合、下に置いた手本がよく透けるよう薄い紙を用いたり、紙に油を引いて半透明にする工夫などが行われました。どんな技法でコピーしているかも重要ですが、最終的には線の美しさが見栄えを左右しますので、制作に携わったのがプロの絵仏師か素人かを区分することもできます。
重美 胎蔵界外金剛部図像(部分) 当館
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 重文 別尊雑記 伝心覚筆 1巻 京都・仁和寺 重美 胎蔵界外金剛部図像 1巻 京都国立博物館 重美 五智如来図像集(紙背仮名消息) 任宝筆 1巻 京都国立博物館 理趣経曼荼羅図像 1巻 和歌山・親王院 曼荼羅集 巻下 経弁筆 善智画 1巻 京都国立博物館 護摩爐壇形図像 1巻 京都国立博物館
関東水墨画Ⅱ
2024年7月30日(火)~ 9月8日(日)
中世絵画|2F-3展示室
12世紀末、鎌倉に幕府が打ち立てられて武家の都となって以来、京都と並んで早くから禅宗と水墨画が栄えたのが関東地方でした。14世紀には京都を拠点とする室町幕府が成立しますが、鎌倉はなお東国の中心で、関東一帯の武家や寺院はすぐれた文化を保ち続けました。そこで生まれた水墨画が今日、「関東水墨画」と呼びならわされる作品群です。それらは現存する中世水墨画全体のかなりの割合を占め、長い歴史の中で独特の地域色を育んでいます。特に上杉氏や後北条氏、佐竹氏といった強大な戦国大名の存在のもとで15世紀後半~16世紀に絶頂を迎え、祥啓、式部輝忠、雪村といった個性豊かな画家を輩出しました。
重文 琴高仙人・群仙図 雪村筆 当館
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 重文 達磨図 祥啓筆 1幅 京都・南禅寺 寒山拾得図 啓孫印 2幅 京都国立博物館 穆王図 興牧筆 1幅 京都国立博物館 重文 琴高仙人・群仙図 雪村筆 3幅 京都国立博物館 呂洞賓図 雪村筆 1幅 蜃気楼図 前嶋宗祐筆 1幅 漁舟山水図扇面 式部輝忠筆 1幅 山水図 式部輝忠筆 1幅 四季花鳥図 右都御史筆 2幅
葬送
2024年7月30日(火)~ 9月8日(日)
近世絵画|2F-4展示室
死者を葬るために墓所まで送る葬送儀礼は、民族や宗教によりさまざまな相違を見せながらも、太古の昔から世界中で行われてきました。それは、死者のための儀礼であると同時に、遺された者が日常性を回復するための儀礼でもあります。
同様に、死者を供養することを目的とした絵が描かれるのも、死者のためであるだけでなく、生者のためでもあるのでしょう。江戸時代の葬送の様子を描いた、ふたつの珍しい作品とともに、追善の絵画をご紹介します。
重文 果蔬涅槃図 伊藤若冲筆 当館
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 岸駒翁葬列図巻 伝岸岱筆 1巻 観世音菩薩像 酒井抱一筆 1幅 京都・妙顕寺 達磨・蝦蟇鉄拐図 狩野探幽筆 3幅 京都・南禅寺 重文 果蔬涅槃図 伊藤若冲筆 1幅 京都国立博物館
(藤原忠一郎氏寄贈)秋嵐凝翠図 岡田半江筆 1幅 米兵水夫葬送図巻 1巻
人の姿とものがたり
2024年7月30日(火)~ 9月8日(日)
中国絵画|2F-5展示室
絵画鑑賞において、登場する人物を目で追うことは大きな楽しみのひとつです。表情や動作、服装、舞台となっている空間など、人の姿を基点として辿ってゆけば、たとえ主題を知らなくても人々の営みを想像することができます。さらに一歩踏み込んで、誰が何をしているのか、描かれる人物たちの関係はいかなるものか、背景となるストーリーを発見できれば、絵画の世界は一気に躍動していきます。
本展示では、中国で制作された人物画を取り上げてご紹介します。『三国志』の有名な一場面や李白の詩に基づく絵画、可憐な美人や迫真的な肖像まで、人の姿が織りなすものがたりをお楽しみください。
三顧一遇図(部分) 孫億筆 当館
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 重文 桃李園・金谷園図 仇英筆 2幅 京都・知恩院 楊妃撃丸図 1巻 京都国立博物館
(北川豊氏寄贈)美人図 孫億筆 1幅 京都国立博物館 三顧一遇図 孫億筆 1幅 京都国立博物館
(上野精一氏寄贈)乗亀仙人図 伝 趙雍筆 1幅 京都国立博物館 往古九流百家諸士衆(水陸画) 1幅 袁枚像 羅聘筆 1幅 京都国立博物館 衣亭先生望雲図 徐璋・沈銓筆 1巻
如来と菩薩
2024年6月18日(火)~ 9月8日(日)
彫刻|1F-1展示室
仏像の種類は如来、菩薩、明王、天に大きく分けることができます。
如来は悟りを開いた「仏」であり、釈迦如来をはじめ、阿弥陀如来、薬師如来など多くの如来がいます。如来は出家者ですので、衣服は原則として衲衣とよばれる1枚の衣のみをまとう姿で造られます。
菩薩は悟りを求めて修行中の存在です。インドの王侯の姿、つまり出家前の姿をしています。菩薩には観音菩薩、地蔵菩薩など数多の種類があり、観音菩薩はさらに十一面観音、千手観音、如意輪観音など、人々の苦しみに応じて変化し衆生を救う存在として、あつい信仰を集めました。多彩な如来と菩薩の姿を紹介します。
重文 薬師如来立像 京都・長源寺
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 重文 薬師如来立像 1躯 京都・長源寺 重文 十一面観音菩薩立像 1躯 京都・妙傳寺 重文 千手観音菩薩立像 1躯 京都・光明寺 重文 如意輪観音半跏像 1躯 京都・廬山寺 地蔵菩薩立像 1躯 京都・常念寺 阿弥陀如来坐像 1躯 京都・心光院 重文 如意輪観音坐像 1躯 京都・透玄寺 重文 地蔵菩薩坐像 1躯 滋賀・御影堂新善光寺 重文 伝観音菩薩・勢至菩薩立像 2躯 京都・清水寺 重文 地蔵菩薩立像 1躯 奈良・秋篠寺 重文 薬師如来立像 1躯 京都・阿弥陀寺 重文 地蔵菩薩坐像 1躯 京都・新町地蔵保存会 重文 菩薩坐像(伝文殊菩薩像・伝普賢菩薩像) 2躯 大阪・清泰寺 重文 釈迦如来立像 1躯 文化庁 十一面観音菩薩立像 1躯 京都・常泰寺 十一面観音菩薩立像 1躯 京都・宝積寺
芸能の装束
2024年8月7日(水)~ 9月8日(日)
染織|1F-4展示室
日本の古典芸能である舞楽(ぶがく)や能楽(のうがく)は、宮廷や社寺、あるいは幕府の庇護のもとで伝えられてきました。舞楽は古代に日本にもたらされた舞を伴う外来の音楽で、宮廷や社寺の儀式に執り行う式楽(しきがく)とされました。一方能楽は、室町時代に大成された歌舞劇で、江戸時代には武家の式楽に定められました。このたびの展示では、各時代の最高級の染織品が用いられた芸能の装束を紹介します。
能装束 胴箔花洲浜文様縫箔
前熊コレクション能楽資料のうち
文化庁
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 重文 教王護国寺 法会所用具類 蛮絵袍 1領 京都・教王護国寺(東寺) 衣裳人形 五節舞姫 1具 京都国立博物館
(赤星薫氏寄贈)衣裳人形 胡蝶 段飾り雛のうち 2躯 京都国立博物館
(峯島茂兵衛氏寄贈)衣裳人形 萬歳楽 2躯 京都国立博物館
(峯島茂兵衛氏寄贈)衣裳人形 陵王 1躯 京都国立博物館
(峯島茂兵衛氏寄贈)舞楽装束
童舞装束 萌葱地木瓜紋散袍
伝 四天王寺伝来舞楽装束のうち1領 舞楽装束
常装束 菱に桐竹文様下襲
伝 四天王寺伝来舞楽装束のうち1領 舞楽装束
常装束 三重襷桐竹鳳凰文様半臂
伝 四天王寺伝来舞楽装束のうち1領 舞楽装束
常装束 紅地木瓜紋散袍
伝 四天王寺伝来舞楽装束のうち1領 舞楽装束
常装束 鳥兜
伝 四天王寺伝来舞楽装束のうち1頭 能装束
白地唐松入雲襷文様袷狩衣
前熊コレクション能楽資料のうち1領 文化庁 能装束
萌葱地桜尾長鳥丸文様単狩衣
前熊コレクション能楽資料のうち1領 文化庁 能装束
萌葱薄茶段花菱亀甲に雲版文様厚板唐織
前熊コレクション能楽資料のうち1領 文化庁 能装束
紺地毘沙門亀甲崩し文様袷法被
前熊コレクション能楽資料のうち1領 文化庁 能装束
紅地立涌に楓蝶文様唐織
前熊コレクション能楽資料のうち1領 文化庁 能装束
胴箔花洲浜文様縫箔
前熊コレクション能楽資料のうち1領 文化庁
美しき七宝
2024年8月7日(水)~ 9月8日(日)
金工|1F-5展示室
七宝は金属の表面にガラス釉薬を焼成し彩色する技法で、紀元前のエジプトや、中近東、ヨーロッパ、中国など広い地域に作例があります。日本でも中国の影響を受け、古墳時代の末から飛鳥時代には七宝が作られていましたが、その後いったん衰退しました。一方中国では流行り廃りはあるものの継続して製作され、特に明時代以降は多くの製品が日本にもたらされ中国趣味を好む人々の間で愛好されました。こうした中国製品を模倣して日本でも再度七宝の製作が行われ、江戸時代に再び盛んとなります。
華麗な七宝によって彩られた「うつわ」の数々をご覧ください。
七宝花鳥文面盆 当館
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 七宝蓮華形香炉 1基 京都国立博物館蔵
(等々力邦枝氏寄贈)七宝花鳥文面盆 1面 京都国立博物館
(廣海春木氏寄贈)七宝鶴蓮華文面盆 1面 京都・檀王法林寺 七宝麒麟唐花文面盆 1面 京都・両足院 七宝花鳥文皿 1枚 七宝雉形香炉 1合 京都国立博物館
(廣海春木氏寄贈)七宝唐花唐草文天目台 1基 京都国立博物館 七宝唐花唐草文鉢 1口 京都国立博物館
(廣海春木氏寄贈)七宝宝尽文菓子器 1合 京都国立博物館
(廣海春木氏寄贈)七宝龍鳳凰文水注 1口 七宝草花蝶鳥文湯沸 1口 七宝獣文水指 1口 七宝唐花文手付盆 1面 京都国立博物館 七宝桜文燭台 1対 菊花散文銚子 七宝柄・蓋付 2口 京都国立博物館 七宝花唐草文盃 5口 七宝柳燕文花瓶 竹内忠兵衛作 1口 京都国立博物館
(東京帝室博物館寄贈)七宝薔薇文花瓶 梶佐太郎作 1口 京都国立博物館
(東京帝室博物館寄贈)碧釉七宝写奩 ミントン窯 1口 京都国立博物館
(ロンドス会社寄贈)
うるしのせせらぎ 漆器にみる水辺の風景
2024年7月31日(水)~ 9月8日(日)
漆工|1F-6展示室
ウルシの幹を切りつけると木は傷をふさぐために樹液を滲ませます。この樹液は空気中の水分に含まれる酸素に反応し、堅牢に固まります。一度固まった樹液は、研磨したり、刃物で彫ったりすることができるほど安定するので、人は、何千年も前から、この樹液を塗料や接着剤として利用してきました。磨き上げた漆塗りの表面は独特の深い艶をみせます。その光沢は流水文様や水辺の風景と相性がよく、瑞々しさを演出します。経年劣化に対しては想像で艶を補う必要があるのですが…。漆器がみせる涼やかな水辺の景色をお楽しみ下さい。
海松貝蒔絵広蓋
美濃屋製 山本利兵衛作
当館
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 漁り蒔絵螺鈿沈箱 1合 重文 蓮池蒔絵経箱 1合 京都・勧修寺 蓮蒔絵経箱 幸阿弥又五郎作 1合 京都・百萬遍知恩寺 蓮池蒔絵手箱 1合 菊慈童蒔絵螺鈿文台 1基 松鶴蒔絵十種香箱 1合 京都国立博物館
(小枝由勝氏寄贈)黒漆団寿字桃鶴螺鈿硯床 1基 黒漆藻魚螺鈿裁縫桶 1口 楼閣山水螺鈿盃台 5枚 梅猿猴蒔絵硯箱 1合 京都国立博物館 柳鷺蒔絵硯箱 1合 宇治橋蒔絵小鼓胴 銘 宇治橋 伝道本作 1口 京都国立博物館
(今井貞次郎氏寄贈)橋千鳥蒔絵重箱 1合 鯉蒔絵盆 1枚 流水沢瀉蒔絵螺鈿香枕 1合 京都国立博物館 流水水草蒔絵盥 1口 水車蒔絵棚 1基 京都国立博物館 龍骨車蒔絵鞍・鐙 1具 京都国立博物館 波船蒔絵螺鈿鞍 1背 京都国立博物館 帆掛船蒔絵螺鈿重箱 1合 京都国立博物館
(廣海春木氏寄贈)青漆波蒔絵盃台 伝永田友治作 1基 京都国立博物館
(廣海春木氏寄贈)青海波塗菓子銘々盆 柴田是真作 5枚 京都国立博物館
(廣海春木氏寄贈)海松貝蒔絵広蓋 美濃屋製 山本利兵衛作 1面 京都国立博物館
(稲垣孫一郎氏寄贈)椀類 美濃屋製 1括うち2客 京都国立博物館
(稲垣孫一郎氏寄贈)
同時開催の名品ギャラリー特別展観覧料が必要
茶の湯の道具 茶入
2024年6月25日(火)~ 9月8日(日)
陶磁|3F-1展示室
茶の湯の道具のなかで、抹茶をいれるやきものを茶入と呼んでいます。小さな壺状の形状をしていますが、茶席における存在感は、茶碗や水指などにもまさるものがあります。中国で焼かれたものは「唐物」、日本で焼かれたものは「和物」と呼び分けられ、古くから唐物を珍重してきました。茶入を鑑賞する際には、産地、形が基本となり、加えて釉流れの景色も見どころとなっています。また、付属する仕覆や牙蓋、盆や銘も楽しみの魅力の一つです。今回はそうした茶入の魅力についてご紹介します。
唐物肩衝茶入 銘 残月 文化庁
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 唐物肩衝茶入 銘 残月 1口 文化庁 唐物文琳茶入 酸漿文琳 1口 株式会社ヤングアート 餓鬼腹茶入 1口 京都・本圀寺 瀬戸肩衝茶入 銘 泡沫
瀬戸窯1口 瀬戸肩衝茶入 銘 古木 1口 瀬戸肩衝茶入
瀬戸窯1口 京都国立博物館 褐釉四方茶入
野々村仁清作1口 京都国立博物館 薩摩瓢形茶入 1口 備前肩衝茶入
備前窯1口 信楽写肩衝茶入 銘 皆奈瀬
初代清水六兵衛作1合 京都国立博物館
日本と東洋のやきもの
2024年6月25日(火)~ 9月8日(日)
陶磁|3F-1展示室
やきものは鑑賞するだけでなく、食器や日常の調度品などに多く用いられており、私たちにとって身近な工芸品といえます。特に東アジア各地では、文様や形、色に至るまで多種多様なものが作られ、その用途も幅広いものです。また、やきものは産地により、磁器や陶器といった材質や、土や釉薬の原料、装飾や焼成の技術に強い個性を持っています。
日本と中国、朝鮮半島を中心に、東アジア地域でつくられたやきものの個性やその魅力について紹介します。
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 重文 色絵若松図茶壺
野々村仁清作1口 文化庁 重文 銹絵水仙文茶碗
野々村仁清作1口 京都・天寧寺 色絵栄花物語冊子形硯箱 1口 京都国立博物館 銹絵染付桐文菱香合 1合 銹絵染付蔦文茶碗
粟田口印1口 色絵古裂文食籠
永樂和全作1合 京都国立博物館 白磁毘沙門天坐像
初代伊東陶山作1躯 京都・両足院 華南三彩唐花唐草文五耳壺 1口 京都国立博物館 古染付写花鳥文芋頭水指
奥田頴川作1口 京都・大中院 御本写立鶴文茶碗
仁阿弥道八(二代高橋道八)作1口 京都・正伝永源院 宋胡録写白釉鉄絵茶碗
永樂保全作1口 京都国立博物館
(鴻池善右衛門氏寄贈)染付名花十友図三段重箱
青木木米作1合 京都国立博物館 鉄砂地色絵梅文瓢形徳利 1口 京都・青龍寺 色絵氷裂文角皿
尾形乾山作5枚 京都国立博物館
埴輪の人物と動物
2024年6月25日(火)~ 9月8日(日)
考古|3F-2展示室
埴輪の起源は、弥生時代終わり頃の墳墓に置かれた壺とそれを載せる大型器台にあります。3世紀後半にまず、壺形埴輪・円筒埴輪、次いで朝顔形埴輪が成立し、4世紀には家・蓋・甲冑形などの器財埴輪が現われました。5世紀には馬形と巫女形などの埴輪も加わり、やがて多様な人物・動物埴輪が出現しました。
このように、次第に種類が増加した形象埴輪は、葬送儀礼にかかわるさまざまな道具や場面を表現したものと考えられています。
今回は人物・動物形埴輪を中心に、円筒埴輪・朝顔形埴輪や器財埴輪なども併せて展示します。さまざまな埴輪のもつ表現の豊かさに触れていただければ幸いです。
埴輪 盾持人
徳島県小松島市田浦町字前山出土 当館
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 埴輪 馬
伝茨城県旧筑波郡出土1個 埴輪 水鳥
出土地不明1個 重美 埴輪 鍬を担ぐ男子
伝群馬県太田市脇屋町出土1個 京都国立博物館 埴輪 盾持人
徳島県小松島市田浦町字前山出土1個 京都国立博物館 円筒埴輪
茨城県猿島郡五霞町小手指伊勢塚古墳出土1個 京都国立博物館 埴輪 盾持人
出土地不明1個 京都国立博物館 朝顔形埴輪
出土地不明1個 京都国立博物館 須恵器 脚付装飾壺
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 石見型盾形埴輪
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 埴輪 帽子をかぶる男子
出土地不明1個 京都国立博物館 埴輪 男子頭部
神奈川県鎌倉市由比ガ浜釆女塚出土1個 京都国立博物館 埴輪 顎ひげの男子
伝茨城県旧行方郡出土1個 埴輪 まげを結う女子頭部
伝埼玉県児玉郡神川町出土1個 土製模造品(人形・馬形)
埼玉県深谷市狢山(今泉)祭祀遺跡出土2個 京都国立博物館 須恵器 鳥形装飾
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 埴輪集成図鑑 3冊 家形埴輪片
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 埴輪 家(堅魚木)
兵庫県たつの市 西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 蓋形埴輪片
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 石見型盾形埴輪片
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 円筒埴輪片
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 朝顔形埴輪片
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 埴輪 馬頭部
伝群馬県伊勢崎市付近出土1個
日本の考古資料
2024年6月25日(火)~ 9月8日(日)
考古|3F-2展示室
日本の歴史をさまざまな考古資料からご紹介します。考古資料の多くは遺跡から出土したものです。祀りや儀式などに使う特別な道具もあれば、当時の人々が日常的に使っていた品々もあります。考古の展示を通して、その時代を生きた人々の暮らしや想いを身近に感じていただければと思います。
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 深鉢
岩手県出土1個 深鉢
長野県飯田市風越遺跡出土1個 浅鉢
出土地不明1個 有孔鍔付土器
出土地不明1個 京都国立博物館 硬玉(ヒスイ)製大珠
出土地不明2個 打製石器(石鏃・石錐・石匙ほか)
日本各地出土1括 磨製石斧
日本各地出土1括 京都国立博物館 注口土器
出土地不明1個 壺
青森県つがる市亀ヶ岡遺跡出土1個 京都国立博物館 台付鉢
青森県出土1個 京都国立博物館 注口土器
青森県出土2個 京都国立博物館 遮光器土偶
出土地不明1括 京都国立博物館 御物石器
奈良市大森町出土1個 京都国立博物館 壺形土器
広島県山県郡北広島町川井出土1個 重文 丹塗細頸壺
北部九州出土1個 文化庁 石鏃
西日本各地出土1括 石剣
西日本各地出土1括 石包丁
西日本各地出土1括 磨製石斧
西日本各地出土1括 弥生土器
大阪府柏原市船橋遺跡出土5個 京都国立博物館 手焙形土器
出土地不明1個 京都国立博物館 須恵器 台付広口壺
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 銅剣
大分県大分市浜出土2口 京都国立博物館 銅戈
熊本県菊池郡大津町真木西都留出土2口 京都国立博物館 銅矛
大分県臼杵市下北津留坊主山出土1口 京都国立博物館 重文 銅鐸
京都府与謝郡与謝野町比丘尼城出土1口 京都・梅林寺 重文 富雄丸山古墳出土品
奈良市富雄丸山古墳出土1括 京都国立博物館 須恵器 壺結合型器台
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 須恵器 脚付子持壺
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 素弁十葉蓮華文軒丸瓦
奈良県高市郡明日香村飛鳥寺出土1個 京都国立博物館 素弁十葉蓮華文軒丸瓦
京都市北区北野廃寺出土1個 単弁八葉蓮華文軒丸瓦
奈良県桜井市吉備池廃寺出土1個 複弁八葉蓮華文軒丸瓦
京都府相楽郡精華町里廃寺出土1個 複弁八葉蓮華文軒丸瓦
京都市伏見区法琳寺跡出土1個 三重弧文軒平瓦
京都市伏見区法琳寺跡出土1個 蓮華文方形軒瓦
滋賀県大津市南滋賀廃寺出土1個 重弁八葉蓮華文軒丸瓦
滋賀県愛知郡愛荘町軽野塔ノ塚廃寺跡出土1個 波状重弧文軒平瓦
滋賀県愛知郡愛荘町軽野塔ノ塚廃寺跡出土1個 単弁八葉蓮華文軒丸瓦
奈良県桜井市山田寺跡出土1個 京都国立博物館 複弁八葉蓮華文軒丸瓦
京都府木津川市恭仁宮跡出土1個 京都国立博物館 均整唐草文軒平瓦
奈良市平城宮跡出土1個 重圏文軒丸瓦
大阪市中央区難波宮跡出土1個 重郭文軒平瓦
京都市上京区竹屋町出土1個 人面墨書土器
大阪府東大阪市近江堂出土1個 土馬
奈良県出土2個 京都国立博物館ほか 百万塔 2個 京都国立博物館 緑釉蓮華文軒丸瓦
京都市平安宮跡出土1個 重文 緑釉唐草文軒平瓦
京都市平安宮跡出土1個 京都国立博物館 鬼瓦
京都市平安宮豊楽院跡出土1個 鳳凰文鴟尾
京都市左京区栗栖野瓦窯出土1個 軒丸瓦・軒平瓦
京都市上京区法成寺跡出土2個 京都府立鴨沂高等学校 緑釉瓦(破片)
京都市上京区法成寺跡出土4個 京都国立博物館 重文 青磁水注
京都府宇治市木幡出土1個 京都国立博物館 青磁輪花碗(破片)
伝京都府宇治市木幡出土1個 京都国立博物館 宝相華文軒丸瓦
京都府宇治市平等院出土1個 京都国立博物館 忍冬唐草文軒平瓦
京都府宇治市平等院出土1個 京都国立博物館 国宝 金銅経箱 猫脚台付
奈良県吉野郡天川村金峯山経塚出土
(6月25日~7月28日、9月3日~8日展示予定)1合 奈良・金峯山寺 国宝 金銅藤原道長経筒
奈良県吉野郡天川村金峯山経塚出土
(7月30日~8月18日展示予定)1口 奈良・金峯神社 国宝 金銀鍍宝相華文経箱
滋賀県大津市坂本 延暦寺横川出土
(8月20日~9月1日展示予定)1合 滋賀・延暦寺 重文 山城国花背別所経塚出土品
京都市左京区花脊別所町出土1括 文化庁 伊良湖瓦窯跡出土品 一括のうち
愛知県田原市渥美町伊良湖瓦窯跡出土1括のうち 京都国立博物館 重文 金銅三角五輪塔 1基 滋賀・胡宮神社
国宝 法然上人絵伝Ⅱ
2024年7月30日(火)~ 9月8日(日)
絵巻|2F-1展示室
本年は法然(1133~1212)が承安5年(1175)に浄土宗を開宗して850年という記念すべき年にあたります。当館でも、浄土宗の歴史をたどる特別展「法然と極楽浄土」を10月8日~12月1日に開催いたします。このプレ企画として、総本山知恩院秘蔵の国宝「法然上人絵伝」(法然上人行状絵図)の中から、あまり公開される機会のない巻をご紹介します。全48巻におよぶ法然の伝記絵巻の決定版、この機会にじっくりご覧ください。また特別展では、重要な場面を収録した巻が出陳されますので、ぜひご来場ください。
国宝 法然上人絵伝 巻第四十四(部分) 京都・知恩院
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 国宝 法然上人絵伝 巻第四十三 48巻のうち1巻 京都・知恩院 国宝 法然上人絵伝 巻第四十四 48巻のうち1巻 京都・知恩院 国宝 法然上人絵伝 巻第四十六 48巻のうち1巻 京都・知恩院 国宝 法然上人絵伝 巻第四十七 48巻のうち1巻 京都・知恩院
密教図像にみるコピー技術
2024年7月30日(火)~ 9月8日(日)
仏画|2F-2展示室
密教は、目的によって修法が異なり、その本尊や作法が変わるため、それらを中国で学び、日本に伝える努力が重ねられました。この密教での諸尊の姿を写したものが密教図像で、形を正確に伝えるため、図をコピーする技術が発達しました。
手本を横において写す、臨写、お手本と紙を重ねて透き写す、影写が基本ですが、影写の場合、下に置いた手本がよく透けるよう薄い紙を用いたり、紙に油を引いて半透明にする工夫などが行われました。どんな技法でコピーしているかも重要ですが、最終的には線の美しさが見栄えを左右しますので、制作に携わったのがプロの絵仏師か素人かを区分することもできます。
重美 胎蔵界外金剛部図像(部分) 当館
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 重文 別尊雑記 伝心覚筆 1巻 京都・仁和寺 重美 胎蔵界外金剛部図像 1巻 京都国立博物館 重美 五智如来図像集(紙背仮名消息) 任宝筆 1巻 京都国立博物館 理趣経曼荼羅図像 1巻 和歌山・親王院 曼荼羅集 巻下 経弁筆 善智画 1巻 京都国立博物館 護摩爐壇形図像 1巻 京都国立博物館
関東水墨画Ⅱ
2024年7月30日(火)~ 9月8日(日)
中世絵画|2F-3展示室
12世紀末、鎌倉に幕府が打ち立てられて武家の都となって以来、京都と並んで早くから禅宗と水墨画が栄えたのが関東地方でした。14世紀には京都を拠点とする室町幕府が成立しますが、鎌倉はなお東国の中心で、関東一帯の武家や寺院はすぐれた文化を保ち続けました。そこで生まれた水墨画が今日、「関東水墨画」と呼びならわされる作品群です。それらは現存する中世水墨画全体のかなりの割合を占め、長い歴史の中で独特の地域色を育んでいます。特に上杉氏や後北条氏、佐竹氏といった強大な戦国大名の存在のもとで15世紀後半~16世紀に絶頂を迎え、祥啓、式部輝忠、雪村といった個性豊かな画家を輩出しました。
重文 琴高仙人・群仙図 雪村筆 当館
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 重文 達磨図 祥啓筆 1幅 京都・南禅寺 寒山拾得図 啓孫印 2幅 京都国立博物館 穆王図 興牧筆 1幅 京都国立博物館 重文 琴高仙人・群仙図 雪村筆 3幅 京都国立博物館 呂洞賓図 雪村筆 1幅 蜃気楼図 前嶋宗祐筆 1幅 漁舟山水図扇面 式部輝忠筆 1幅 山水図 式部輝忠筆 1幅 四季花鳥図 右都御史筆 2幅
葬送
2024年7月30日(火)~ 9月8日(日)
近世絵画|2F-4展示室
死者を葬るために墓所まで送る葬送儀礼は、民族や宗教によりさまざまな相違を見せながらも、太古の昔から世界中で行われてきました。それは、死者のための儀礼であると同時に、遺された者が日常性を回復するための儀礼でもあります。
同様に、死者を供養することを目的とした絵が描かれるのも、死者のためであるだけでなく、生者のためでもあるのでしょう。江戸時代の葬送の様子を描いた、ふたつの珍しい作品とともに、追善の絵画をご紹介します。
重文 果蔬涅槃図 伊藤若冲筆 当館
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 岸駒翁葬列図巻 伝岸岱筆 1巻 観世音菩薩像 酒井抱一筆 1幅 京都・妙顕寺 達磨・蝦蟇鉄拐図 狩野探幽筆 3幅 京都・南禅寺 重文 果蔬涅槃図 伊藤若冲筆 1幅 京都国立博物館
(藤原忠一郎氏寄贈)秋嵐凝翠図 岡田半江筆 1幅 米兵水夫葬送図巻 1巻
人の姿とものがたり
2024年7月30日(火)~ 9月8日(日)
中国絵画|2F-5展示室
絵画鑑賞において、登場する人物を目で追うことは大きな楽しみのひとつです。表情や動作、服装、舞台となっている空間など、人の姿を基点として辿ってゆけば、たとえ主題を知らなくても人々の営みを想像することができます。さらに一歩踏み込んで、誰が何をしているのか、描かれる人物たちの関係はいかなるものか、背景となるストーリーを発見できれば、絵画の世界は一気に躍動していきます。
本展示では、中国で制作された人物画を取り上げてご紹介します。『三国志』の有名な一場面や李白の詩に基づく絵画、可憐な美人や迫真的な肖像まで、人の姿が織りなすものがたりをお楽しみください。
三顧一遇図(部分) 孫億筆 当館
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 重文 桃李園・金谷園図 仇英筆 2幅 京都・知恩院 楊妃撃丸図 1巻 京都国立博物館
(北川豊氏寄贈)美人図 孫億筆 1幅 京都国立博物館 三顧一遇図 孫億筆 1幅 京都国立博物館
(上野精一氏寄贈)乗亀仙人図 伝 趙雍筆 1幅 京都国立博物館 往古九流百家諸士衆(水陸画) 1幅 袁枚像 羅聘筆 1幅 京都国立博物館 衣亭先生望雲図 徐璋・沈銓筆 1巻
如来と菩薩
2024年6月18日(火)~ 9月8日(日)
彫刻|1F-1展示室
仏像の種類は如来、菩薩、明王、天に大きく分けることができます。
如来は悟りを開いた「仏」であり、釈迦如来をはじめ、阿弥陀如来、薬師如来など多くの如来がいます。如来は出家者ですので、衣服は原則として衲衣とよばれる1枚の衣のみをまとう姿で造られます。
菩薩は悟りを求めて修行中の存在です。インドの王侯の姿、つまり出家前の姿をしています。菩薩には観音菩薩、地蔵菩薩など数多の種類があり、観音菩薩はさらに十一面観音、千手観音、如意輪観音など、人々の苦しみに応じて変化し衆生を救う存在として、あつい信仰を集めました。多彩な如来と菩薩の姿を紹介します。
重文 薬師如来立像 京都・長源寺
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 重文 薬師如来立像 1躯 京都・長源寺 重文 十一面観音菩薩立像 1躯 京都・妙傳寺 重文 千手観音菩薩立像 1躯 京都・光明寺 重文 如意輪観音半跏像 1躯 京都・廬山寺 地蔵菩薩立像 1躯 京都・常念寺 阿弥陀如来坐像 1躯 京都・心光院 重文 如意輪観音坐像 1躯 京都・透玄寺 重文 地蔵菩薩坐像 1躯 滋賀・御影堂新善光寺 重文 伝観音菩薩・勢至菩薩立像 2躯 京都・清水寺 重文 地蔵菩薩立像 1躯 奈良・秋篠寺 重文 薬師如来立像 1躯 京都・阿弥陀寺 重文 地蔵菩薩坐像 1躯 京都・新町地蔵保存会 重文 菩薩坐像(伝文殊菩薩像・伝普賢菩薩像) 2躯 大阪・清泰寺 重文 釈迦如来立像 1躯 文化庁 十一面観音菩薩立像 1躯 京都・常泰寺 十一面観音菩薩立像 1躯 京都・宝積寺
芸能の装束
2024年8月7日(水)~ 9月8日(日)
染織|1F-4展示室
日本の古典芸能である舞楽(ぶがく)や能楽(のうがく)は、宮廷や社寺、あるいは幕府の庇護のもとで伝えられてきました。舞楽は古代に日本にもたらされた舞を伴う外来の音楽で、宮廷や社寺の儀式に執り行う式楽(しきがく)とされました。一方能楽は、室町時代に大成された歌舞劇で、江戸時代には武家の式楽に定められました。このたびの展示では、各時代の最高級の染織品が用いられた芸能の装束を紹介します。
能装束 胴箔花洲浜文様縫箔
前熊コレクション能楽資料のうち
文化庁
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 重文 教王護国寺 法会所用具類 蛮絵袍 1領 京都・教王護国寺(東寺) 衣裳人形 五節舞姫 1具 京都国立博物館
(赤星薫氏寄贈)衣裳人形 胡蝶 段飾り雛のうち 2躯 京都国立博物館
(峯島茂兵衛氏寄贈)衣裳人形 萬歳楽 2躯 京都国立博物館
(峯島茂兵衛氏寄贈)衣裳人形 陵王 1躯 京都国立博物館
(峯島茂兵衛氏寄贈)舞楽装束
童舞装束 萌葱地木瓜紋散袍
伝 四天王寺伝来舞楽装束のうち1領 舞楽装束
常装束 菱に桐竹文様下襲
伝 四天王寺伝来舞楽装束のうち1領 舞楽装束
常装束 三重襷桐竹鳳凰文様半臂
伝 四天王寺伝来舞楽装束のうち1領 舞楽装束
常装束 紅地木瓜紋散袍
伝 四天王寺伝来舞楽装束のうち1領 舞楽装束
常装束 鳥兜
伝 四天王寺伝来舞楽装束のうち1頭 能装束
白地唐松入雲襷文様袷狩衣
前熊コレクション能楽資料のうち1領 文化庁 能装束
萌葱地桜尾長鳥丸文様単狩衣
前熊コレクション能楽資料のうち1領 文化庁 能装束
萌葱薄茶段花菱亀甲に雲版文様厚板唐織
前熊コレクション能楽資料のうち1領 文化庁 能装束
紺地毘沙門亀甲崩し文様袷法被
前熊コレクション能楽資料のうち1領 文化庁 能装束
紅地立涌に楓蝶文様唐織
前熊コレクション能楽資料のうち1領 文化庁 能装束
胴箔花洲浜文様縫箔
前熊コレクション能楽資料のうち1領 文化庁
美しき七宝
2024年8月7日(水)~ 9月8日(日)
金工|1F-5展示室
七宝は金属の表面にガラス釉薬を焼成し彩色する技法で、紀元前のエジプトや、中近東、ヨーロッパ、中国など広い地域に作例があります。日本でも中国の影響を受け、古墳時代の末から飛鳥時代には七宝が作られていましたが、その後いったん衰退しました。一方中国では流行り廃りはあるものの継続して製作され、特に明時代以降は多くの製品が日本にもたらされ中国趣味を好む人々の間で愛好されました。こうした中国製品を模倣して日本でも再度七宝の製作が行われ、江戸時代に再び盛んとなります。
華麗な七宝によって彩られた「うつわ」の数々をご覧ください。
七宝花鳥文面盆 当館
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 七宝蓮華形香炉 1基 京都国立博物館蔵
(等々力邦枝氏寄贈)七宝花鳥文面盆 1面 京都国立博物館
(廣海春木氏寄贈)七宝鶴蓮華文面盆 1面 京都・檀王法林寺 七宝麒麟唐花文面盆 1面 京都・両足院 七宝花鳥文皿 1枚 七宝雉形香炉 1合 京都国立博物館
(廣海春木氏寄贈)七宝唐花唐草文天目台 1基 京都国立博物館 七宝唐花唐草文鉢 1口 京都国立博物館
(廣海春木氏寄贈)七宝宝尽文菓子器 1合 京都国立博物館
(廣海春木氏寄贈)七宝龍鳳凰文水注 1口 七宝草花蝶鳥文湯沸 1口 七宝獣文水指 1口 七宝唐花文手付盆 1面 京都国立博物館 七宝桜文燭台 1対 菊花散文銚子 七宝柄・蓋付 2口 京都国立博物館 七宝花唐草文盃 5口 七宝柳燕文花瓶 竹内忠兵衛作 1口 京都国立博物館
(東京帝室博物館寄贈)七宝薔薇文花瓶 梶佐太郎作 1口 京都国立博物館
(東京帝室博物館寄贈)碧釉七宝写奩 ミントン窯 1口 京都国立博物館
(ロンドス会社寄贈)
うるしのせせらぎ 漆器にみる水辺の風景
2024年7月31日(水)~ 9月8日(日)
漆工|1F-6展示室
ウルシの幹を切りつけると木は傷をふさぐために樹液を滲ませます。この樹液は空気中の水分に含まれる酸素に反応し、堅牢に固まります。一度固まった樹液は、研磨したり、刃物で彫ったりすることができるほど安定するので、人は、何千年も前から、この樹液を塗料や接着剤として利用してきました。磨き上げた漆塗りの表面は独特の深い艶をみせます。その光沢は流水文様や水辺の風景と相性がよく、瑞々しさを演出します。経年劣化に対しては想像で艶を補う必要があるのですが…。漆器がみせる涼やかな水辺の景色をお楽しみ下さい。
海松貝蒔絵広蓋
美濃屋製 山本利兵衛作
当館
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 漁り蒔絵螺鈿沈箱 1合 重文 蓮池蒔絵経箱 1合 京都・勧修寺 蓮蒔絵経箱 幸阿弥又五郎作 1合 京都・百萬遍知恩寺 蓮池蒔絵手箱 1合 菊慈童蒔絵螺鈿文台 1基 松鶴蒔絵十種香箱 1合 京都国立博物館
(小枝由勝氏寄贈)黒漆団寿字桃鶴螺鈿硯床 1基 黒漆藻魚螺鈿裁縫桶 1口 楼閣山水螺鈿盃台 5枚 梅猿猴蒔絵硯箱 1合 京都国立博物館 柳鷺蒔絵硯箱 1合 宇治橋蒔絵小鼓胴 銘 宇治橋 伝道本作 1口 京都国立博物館
(今井貞次郎氏寄贈)橋千鳥蒔絵重箱 1合 鯉蒔絵盆 1枚 流水沢瀉蒔絵螺鈿香枕 1合 京都国立博物館 流水水草蒔絵盥 1口 水車蒔絵棚 1基 京都国立博物館 龍骨車蒔絵鞍・鐙 1具 京都国立博物館 波船蒔絵螺鈿鞍 1背 京都国立博物館 帆掛船蒔絵螺鈿重箱 1合 京都国立博物館
(廣海春木氏寄贈)青漆波蒔絵盃台 伝永田友治作 1基 京都国立博物館
(廣海春木氏寄贈)青海波塗菓子銘々盆 柴田是真作 5枚 京都国立博物館
(廣海春木氏寄贈)海松貝蒔絵広蓋 美濃屋製 山本利兵衛作 1面 京都国立博物館
(稲垣孫一郎氏寄贈)椀類 美濃屋製 1括うち2客 京都国立博物館
(稲垣孫一郎氏寄贈)
同時開催の名品ギャラリー特別展観覧料が必要
茶の湯の道具 茶入
2024年6月25日(火)~ 9月8日(日)
陶磁|3F-1展示室
茶の湯の道具のなかで、抹茶をいれるやきものを茶入と呼んでいます。小さな壺状の形状をしていますが、茶席における存在感は、茶碗や水指などにもまさるものがあります。中国で焼かれたものは「唐物」、日本で焼かれたものは「和物」と呼び分けられ、古くから唐物を珍重してきました。茶入を鑑賞する際には、産地、形が基本となり、加えて釉流れの景色も見どころとなっています。また、付属する仕覆や牙蓋、盆や銘も楽しみの魅力の一つです。今回はそうした茶入の魅力についてご紹介します。
唐物肩衝茶入 銘 残月 文化庁
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 唐物肩衝茶入 銘 残月 1口 文化庁 唐物文琳茶入 酸漿文琳 1口 株式会社ヤングアート 餓鬼腹茶入 1口 京都・本圀寺 瀬戸肩衝茶入 銘 泡沫
瀬戸窯1口 瀬戸肩衝茶入 銘 古木 1口 瀬戸肩衝茶入
瀬戸窯1口 京都国立博物館 褐釉四方茶入
野々村仁清作1口 京都国立博物館 薩摩瓢形茶入 1口 備前肩衝茶入
備前窯1口 信楽写肩衝茶入 銘 皆奈瀬
初代清水六兵衛作1合 京都国立博物館
日本と東洋のやきもの
2024年6月25日(火)~ 9月8日(日)
陶磁|3F-1展示室
やきものは鑑賞するだけでなく、食器や日常の調度品などに多く用いられており、私たちにとって身近な工芸品といえます。特に東アジア各地では、文様や形、色に至るまで多種多様なものが作られ、その用途も幅広いものです。また、やきものは産地により、磁器や陶器といった材質や、土や釉薬の原料、装飾や焼成の技術に強い個性を持っています。
日本と中国、朝鮮半島を中心に、東アジア地域でつくられたやきものの個性やその魅力について紹介します。
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 重文 色絵若松図茶壺
野々村仁清作1口 文化庁 重文 銹絵水仙文茶碗
野々村仁清作1口 京都・天寧寺 色絵栄花物語冊子形硯箱 1口 京都国立博物館 銹絵染付桐文菱香合 1合 銹絵染付蔦文茶碗
粟田口印1口 色絵古裂文食籠
永樂和全作1合 京都国立博物館 白磁毘沙門天坐像
初代伊東陶山作1躯 京都・両足院 華南三彩唐花唐草文五耳壺 1口 京都国立博物館 古染付写花鳥文芋頭水指
奥田頴川作1口 京都・大中院 御本写立鶴文茶碗
仁阿弥道八(二代高橋道八)作1口 京都・正伝永源院 宋胡録写白釉鉄絵茶碗
永樂保全作1口 京都国立博物館
(鴻池善右衛門氏寄贈)染付名花十友図三段重箱
青木木米作1合 京都国立博物館 鉄砂地色絵梅文瓢形徳利 1口 京都・青龍寺 色絵氷裂文角皿
尾形乾山作5枚 京都国立博物館
埴輪の人物と動物
2024年6月25日(火)~ 9月8日(日)
考古|3F-2展示室
埴輪の起源は、弥生時代終わり頃の墳墓に置かれた壺とそれを載せる大型器台にあります。3世紀後半にまず、壺形埴輪・円筒埴輪、次いで朝顔形埴輪が成立し、4世紀には家・蓋・甲冑形などの器財埴輪が現われました。5世紀には馬形と巫女形などの埴輪も加わり、やがて多様な人物・動物埴輪が出現しました。
このように、次第に種類が増加した形象埴輪は、葬送儀礼にかかわるさまざまな道具や場面を表現したものと考えられています。
今回は人物・動物形埴輪を中心に、円筒埴輪・朝顔形埴輪や器財埴輪なども併せて展示します。さまざまな埴輪のもつ表現の豊かさに触れていただければ幸いです。
埴輪 盾持人
徳島県小松島市田浦町字前山出土 当館
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 埴輪 馬
伝茨城県旧筑波郡出土1個 埴輪 水鳥
出土地不明1個 重美 埴輪 鍬を担ぐ男子
伝群馬県太田市脇屋町出土1個 京都国立博物館 埴輪 盾持人
徳島県小松島市田浦町字前山出土1個 京都国立博物館 円筒埴輪
茨城県猿島郡五霞町小手指伊勢塚古墳出土1個 京都国立博物館 埴輪 盾持人
出土地不明1個 京都国立博物館 朝顔形埴輪
出土地不明1個 京都国立博物館 須恵器 脚付装飾壺
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 石見型盾形埴輪
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 埴輪 帽子をかぶる男子
出土地不明1個 京都国立博物館 埴輪 男子頭部
神奈川県鎌倉市由比ガ浜釆女塚出土1個 京都国立博物館 埴輪 顎ひげの男子
伝茨城県旧行方郡出土1個 埴輪 まげを結う女子頭部
伝埼玉県児玉郡神川町出土1個 土製模造品(人形・馬形)
埼玉県深谷市狢山(今泉)祭祀遺跡出土2個 京都国立博物館 須恵器 鳥形装飾
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 埴輪集成図鑑 3冊 家形埴輪片
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 埴輪 家(堅魚木)
兵庫県たつの市 西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 蓋形埴輪片
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 石見型盾形埴輪片
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 円筒埴輪片
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 朝顔形埴輪片
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 埴輪 馬頭部
伝群馬県伊勢崎市付近出土1個
日本の考古資料
2024年6月25日(火)~ 9月8日(日)
考古|3F-2展示室
日本の歴史をさまざまな考古資料からご紹介します。考古資料の多くは遺跡から出土したものです。祀りや儀式などに使う特別な道具もあれば、当時の人々が日常的に使っていた品々もあります。考古の展示を通して、その時代を生きた人々の暮らしや想いを身近に感じていただければと思います。
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 深鉢
岩手県出土1個 深鉢
長野県飯田市風越遺跡出土1個 浅鉢
出土地不明1個 有孔鍔付土器
出土地不明1個 京都国立博物館 硬玉(ヒスイ)製大珠
出土地不明2個 打製石器(石鏃・石錐・石匙ほか)
日本各地出土1括 磨製石斧
日本各地出土1括 京都国立博物館 注口土器
出土地不明1個 壺
青森県つがる市亀ヶ岡遺跡出土1個 京都国立博物館 台付鉢
青森県出土1個 京都国立博物館 注口土器
青森県出土2個 京都国立博物館 遮光器土偶
出土地不明1括 京都国立博物館 御物石器
奈良市大森町出土1個 京都国立博物館 壺形土器
広島県山県郡北広島町川井出土1個 重文 丹塗細頸壺
北部九州出土1個 文化庁 石鏃
西日本各地出土1括 石剣
西日本各地出土1括 石包丁
西日本各地出土1括 磨製石斧
西日本各地出土1括 弥生土器
大阪府柏原市船橋遺跡出土5個 京都国立博物館 手焙形土器
出土地不明1個 京都国立博物館 須恵器 台付広口壺
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 銅剣
大分県大分市浜出土2口 京都国立博物館 銅戈
熊本県菊池郡大津町真木西都留出土2口 京都国立博物館 銅矛
大分県臼杵市下北津留坊主山出土1口 京都国立博物館 重文 銅鐸
京都府与謝郡与謝野町比丘尼城出土1口 京都・梅林寺 重文 富雄丸山古墳出土品
奈良市富雄丸山古墳出土1括 京都国立博物館 須恵器 壺結合型器台
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 須恵器 脚付子持壺
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 素弁十葉蓮華文軒丸瓦
奈良県高市郡明日香村飛鳥寺出土1個 京都国立博物館 素弁十葉蓮華文軒丸瓦
京都市北区北野廃寺出土1個 単弁八葉蓮華文軒丸瓦
奈良県桜井市吉備池廃寺出土1個 複弁八葉蓮華文軒丸瓦
京都府相楽郡精華町里廃寺出土1個 複弁八葉蓮華文軒丸瓦
京都市伏見区法琳寺跡出土1個 三重弧文軒平瓦
京都市伏見区法琳寺跡出土1個 蓮華文方形軒瓦
滋賀県大津市南滋賀廃寺出土1個 重弁八葉蓮華文軒丸瓦
滋賀県愛知郡愛荘町軽野塔ノ塚廃寺跡出土1個 波状重弧文軒平瓦
滋賀県愛知郡愛荘町軽野塔ノ塚廃寺跡出土1個 単弁八葉蓮華文軒丸瓦
奈良県桜井市山田寺跡出土1個 京都国立博物館 複弁八葉蓮華文軒丸瓦
京都府木津川市恭仁宮跡出土1個 京都国立博物館 均整唐草文軒平瓦
奈良市平城宮跡出土1個 重圏文軒丸瓦
大阪市中央区難波宮跡出土1個 重郭文軒平瓦
京都市上京区竹屋町出土1個 人面墨書土器
大阪府東大阪市近江堂出土1個 土馬
奈良県出土2個 京都国立博物館ほか 百万塔 2個 京都国立博物館 緑釉蓮華文軒丸瓦
京都市平安宮跡出土1個 重文 緑釉唐草文軒平瓦
京都市平安宮跡出土1個 京都国立博物館 鬼瓦
京都市平安宮豊楽院跡出土1個 鳳凰文鴟尾
京都市左京区栗栖野瓦窯出土1個 軒丸瓦・軒平瓦
京都市上京区法成寺跡出土2個 京都府立鴨沂高等学校 緑釉瓦(破片)
京都市上京区法成寺跡出土4個 京都国立博物館 重文 青磁水注
京都府宇治市木幡出土1個 京都国立博物館 青磁輪花碗(破片)
伝京都府宇治市木幡出土1個 京都国立博物館 宝相華文軒丸瓦
京都府宇治市平等院出土1個 京都国立博物館 忍冬唐草文軒平瓦
京都府宇治市平等院出土1個 京都国立博物館 国宝 金銅経箱 猫脚台付
奈良県吉野郡天川村金峯山経塚出土
(6月25日~7月28日、9月3日~8日展示予定)1合 奈良・金峯山寺 国宝 金銅藤原道長経筒
奈良県吉野郡天川村金峯山経塚出土
(7月30日~8月18日展示予定)1口 奈良・金峯神社 国宝 金銀鍍宝相華文経箱
滋賀県大津市坂本 延暦寺横川出土
(8月20日~9月1日展示予定)1合 滋賀・延暦寺 重文 山城国花背別所経塚出土品
京都市左京区花脊別所町出土1括 文化庁 伊良湖瓦窯跡出土品 一括のうち
愛知県田原市渥美町伊良湖瓦窯跡出土1括のうち 京都国立博物館 重文 金銅三角五輪塔 1基 滋賀・胡宮神社
国宝 法然上人絵伝Ⅱ
2024年7月30日(火)~ 9月8日(日)
絵巻|2F-1展示室
本年は法然(1133~1212)が承安5年(1175)に浄土宗を開宗して850年という記念すべき年にあたります。当館でも、浄土宗の歴史をたどる特別展「法然と極楽浄土」を10月8日~12月1日に開催いたします。このプレ企画として、総本山知恩院秘蔵の国宝「法然上人絵伝」(法然上人行状絵図)の中から、あまり公開される機会のない巻をご紹介します。全48巻におよぶ法然の伝記絵巻の決定版、この機会にじっくりご覧ください。また特別展では、重要な場面を収録した巻が出陳されますので、ぜひご来場ください。
国宝 法然上人絵伝 巻第四十四(部分) 京都・知恩院
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 国宝 法然上人絵伝 巻第四十三 48巻のうち1巻 京都・知恩院 国宝 法然上人絵伝 巻第四十四 48巻のうち1巻 京都・知恩院 国宝 法然上人絵伝 巻第四十六 48巻のうち1巻 京都・知恩院 国宝 法然上人絵伝 巻第四十七 48巻のうち1巻 京都・知恩院
密教図像にみるコピー技術
2024年7月30日(火)~ 9月8日(日)
仏画|2F-2展示室
密教は、目的によって修法が異なり、その本尊や作法が変わるため、それらを中国で学び、日本に伝える努力が重ねられました。この密教での諸尊の姿を写したものが密教図像で、形を正確に伝えるため、図をコピーする技術が発達しました。
手本を横において写す、臨写、お手本と紙を重ねて透き写す、影写が基本ですが、影写の場合、下に置いた手本がよく透けるよう薄い紙を用いたり、紙に油を引いて半透明にする工夫などが行われました。どんな技法でコピーしているかも重要ですが、最終的には線の美しさが見栄えを左右しますので、制作に携わったのがプロの絵仏師か素人かを区分することもできます。
重美 胎蔵界外金剛部図像(部分) 当館
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 重文 別尊雑記 伝心覚筆 1巻 京都・仁和寺 重美 胎蔵界外金剛部図像 1巻 京都国立博物館 重美 五智如来図像集(紙背仮名消息) 任宝筆 1巻 京都国立博物館 理趣経曼荼羅図像 1巻 和歌山・親王院 曼荼羅集 巻下 経弁筆 善智画 1巻 京都国立博物館 護摩爐壇形図像 1巻 京都国立博物館
関東水墨画Ⅱ
2024年7月30日(火)~ 9月8日(日)
中世絵画|2F-3展示室
12世紀末、鎌倉に幕府が打ち立てられて武家の都となって以来、京都と並んで早くから禅宗と水墨画が栄えたのが関東地方でした。14世紀には京都を拠点とする室町幕府が成立しますが、鎌倉はなお東国の中心で、関東一帯の武家や寺院はすぐれた文化を保ち続けました。そこで生まれた水墨画が今日、「関東水墨画」と呼びならわされる作品群です。それらは現存する中世水墨画全体のかなりの割合を占め、長い歴史の中で独特の地域色を育んでいます。特に上杉氏や後北条氏、佐竹氏といった強大な戦国大名の存在のもとで15世紀後半~16世紀に絶頂を迎え、祥啓、式部輝忠、雪村といった個性豊かな画家を輩出しました。
重文 琴高仙人・群仙図 雪村筆 当館
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 重文 達磨図 祥啓筆 1幅 京都・南禅寺 寒山拾得図 啓孫印 2幅 京都国立博物館 穆王図 興牧筆 1幅 京都国立博物館 重文 琴高仙人・群仙図 雪村筆 3幅 京都国立博物館 呂洞賓図 雪村筆 1幅 蜃気楼図 前嶋宗祐筆 1幅 漁舟山水図扇面 式部輝忠筆 1幅 山水図 式部輝忠筆 1幅 四季花鳥図 右都御史筆 2幅
葬送
2024年7月30日(火)~ 9月8日(日)
近世絵画|2F-4展示室
死者を葬るために墓所まで送る葬送儀礼は、民族や宗教によりさまざまな相違を見せながらも、太古の昔から世界中で行われてきました。それは、死者のための儀礼であると同時に、遺された者が日常性を回復するための儀礼でもあります。
同様に、死者を供養することを目的とした絵が描かれるのも、死者のためであるだけでなく、生者のためでもあるのでしょう。江戸時代の葬送の様子を描いた、ふたつの珍しい作品とともに、追善の絵画をご紹介します。
重文 果蔬涅槃図 伊藤若冲筆 当館
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 岸駒翁葬列図巻 伝岸岱筆 1巻 観世音菩薩像 酒井抱一筆 1幅 京都・妙顕寺 達磨・蝦蟇鉄拐図 狩野探幽筆 3幅 京都・南禅寺 重文 果蔬涅槃図 伊藤若冲筆 1幅 京都国立博物館
(藤原忠一郎氏寄贈)秋嵐凝翠図 岡田半江筆 1幅 米兵水夫葬送図巻 1巻
人の姿とものがたり
2024年7月30日(火)~ 9月8日(日)
中国絵画|2F-5展示室
絵画鑑賞において、登場する人物を目で追うことは大きな楽しみのひとつです。表情や動作、服装、舞台となっている空間など、人の姿を基点として辿ってゆけば、たとえ主題を知らなくても人々の営みを想像することができます。さらに一歩踏み込んで、誰が何をしているのか、描かれる人物たちの関係はいかなるものか、背景となるストーリーを発見できれば、絵画の世界は一気に躍動していきます。
本展示では、中国で制作された人物画を取り上げてご紹介します。『三国志』の有名な一場面や李白の詩に基づく絵画、可憐な美人や迫真的な肖像まで、人の姿が織りなすものがたりをお楽しみください。
三顧一遇図(部分) 孫億筆 当館
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 重文 桃李園・金谷園図 仇英筆 2幅 京都・知恩院 楊妃撃丸図 1巻 京都国立博物館
(北川豊氏寄贈)美人図 孫億筆 1幅 京都国立博物館 三顧一遇図 孫億筆 1幅 京都国立博物館
(上野精一氏寄贈)乗亀仙人図 伝 趙雍筆 1幅 京都国立博物館 往古九流百家諸士衆(水陸画) 1幅 袁枚像 羅聘筆 1幅 京都国立博物館 衣亭先生望雲図 徐璋・沈銓筆 1巻
如来と菩薩
2024年6月18日(火)~ 9月8日(日)
彫刻|1F-1展示室
仏像の種類は如来、菩薩、明王、天に大きく分けることができます。
如来は悟りを開いた「仏」であり、釈迦如来をはじめ、阿弥陀如来、薬師如来など多くの如来がいます。如来は出家者ですので、衣服は原則として衲衣とよばれる1枚の衣のみをまとう姿で造られます。
菩薩は悟りを求めて修行中の存在です。インドの王侯の姿、つまり出家前の姿をしています。菩薩には観音菩薩、地蔵菩薩など数多の種類があり、観音菩薩はさらに十一面観音、千手観音、如意輪観音など、人々の苦しみに応じて変化し衆生を救う存在として、あつい信仰を集めました。多彩な如来と菩薩の姿を紹介します。
重文 薬師如来立像 京都・長源寺
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 重文 薬師如来立像 1躯 京都・長源寺 重文 十一面観音菩薩立像 1躯 京都・妙傳寺 重文 千手観音菩薩立像 1躯 京都・光明寺 重文 如意輪観音半跏像 1躯 京都・廬山寺 地蔵菩薩立像 1躯 京都・常念寺 阿弥陀如来坐像 1躯 京都・心光院 重文 如意輪観音坐像 1躯 京都・透玄寺 重文 地蔵菩薩坐像 1躯 滋賀・御影堂新善光寺 重文 伝観音菩薩・勢至菩薩立像 2躯 京都・清水寺 重文 地蔵菩薩立像 1躯 奈良・秋篠寺 重文 薬師如来立像 1躯 京都・阿弥陀寺 重文 地蔵菩薩坐像 1躯 京都・新町地蔵保存会 重文 菩薩坐像(伝文殊菩薩像・伝普賢菩薩像) 2躯 大阪・清泰寺 重文 釈迦如来立像 1躯 文化庁 十一面観音菩薩立像 1躯 京都・常泰寺 十一面観音菩薩立像 1躯 京都・宝積寺
芸能の装束
2024年8月7日(水)~ 9月8日(日)
染織|1F-4展示室
日本の古典芸能である舞楽(ぶがく)や能楽(のうがく)は、宮廷や社寺、あるいは幕府の庇護のもとで伝えられてきました。舞楽は古代に日本にもたらされた舞を伴う外来の音楽で、宮廷や社寺の儀式に執り行う式楽(しきがく)とされました。一方能楽は、室町時代に大成された歌舞劇で、江戸時代には武家の式楽に定められました。このたびの展示では、各時代の最高級の染織品が用いられた芸能の装束を紹介します。
能装束 胴箔花洲浜文様縫箔
前熊コレクション能楽資料のうち
文化庁
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 重文 教王護国寺 法会所用具類 蛮絵袍 1領 京都・教王護国寺(東寺) 衣裳人形 五節舞姫 1具 京都国立博物館
(赤星薫氏寄贈)衣裳人形 胡蝶 段飾り雛のうち 2躯 京都国立博物館
(峯島茂兵衛氏寄贈)衣裳人形 萬歳楽 2躯 京都国立博物館
(峯島茂兵衛氏寄贈)衣裳人形 陵王 1躯 京都国立博物館
(峯島茂兵衛氏寄贈)舞楽装束
童舞装束 萌葱地木瓜紋散袍
伝 四天王寺伝来舞楽装束のうち1領 舞楽装束
常装束 菱に桐竹文様下襲
伝 四天王寺伝来舞楽装束のうち1領 舞楽装束
常装束 三重襷桐竹鳳凰文様半臂
伝 四天王寺伝来舞楽装束のうち1領 舞楽装束
常装束 紅地木瓜紋散袍
伝 四天王寺伝来舞楽装束のうち1領 舞楽装束
常装束 鳥兜
伝 四天王寺伝来舞楽装束のうち1頭 能装束
白地唐松入雲襷文様袷狩衣
前熊コレクション能楽資料のうち1領 文化庁 能装束
萌葱地桜尾長鳥丸文様単狩衣
前熊コレクション能楽資料のうち1領 文化庁 能装束
萌葱薄茶段花菱亀甲に雲版文様厚板唐織
前熊コレクション能楽資料のうち1領 文化庁 能装束
紺地毘沙門亀甲崩し文様袷法被
前熊コレクション能楽資料のうち1領 文化庁 能装束
紅地立涌に楓蝶文様唐織
前熊コレクション能楽資料のうち1領 文化庁 能装束
胴箔花洲浜文様縫箔
前熊コレクション能楽資料のうち1領 文化庁
美しき七宝
2024年8月7日(水)~ 9月8日(日)
金工|1F-5展示室
七宝は金属の表面にガラス釉薬を焼成し彩色する技法で、紀元前のエジプトや、中近東、ヨーロッパ、中国など広い地域に作例があります。日本でも中国の影響を受け、古墳時代の末から飛鳥時代には七宝が作られていましたが、その後いったん衰退しました。一方中国では流行り廃りはあるものの継続して製作され、特に明時代以降は多くの製品が日本にもたらされ中国趣味を好む人々の間で愛好されました。こうした中国製品を模倣して日本でも再度七宝の製作が行われ、江戸時代に再び盛んとなります。
華麗な七宝によって彩られた「うつわ」の数々をご覧ください。
七宝花鳥文面盆 当館
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 七宝蓮華形香炉 1基 京都国立博物館蔵
(等々力邦枝氏寄贈)七宝花鳥文面盆 1面 京都国立博物館
(廣海春木氏寄贈)七宝鶴蓮華文面盆 1面 京都・檀王法林寺 七宝麒麟唐花文面盆 1面 京都・両足院 七宝花鳥文皿 1枚 七宝雉形香炉 1合 京都国立博物館
(廣海春木氏寄贈)七宝唐花唐草文天目台 1基 京都国立博物館 七宝唐花唐草文鉢 1口 京都国立博物館
(廣海春木氏寄贈)七宝宝尽文菓子器 1合 京都国立博物館
(廣海春木氏寄贈)七宝龍鳳凰文水注 1口 七宝草花蝶鳥文湯沸 1口 七宝獣文水指 1口 七宝唐花文手付盆 1面 京都国立博物館 七宝桜文燭台 1対 菊花散文銚子 七宝柄・蓋付 2口 京都国立博物館 七宝花唐草文盃 5口 七宝柳燕文花瓶 竹内忠兵衛作 1口 京都国立博物館
(東京帝室博物館寄贈)七宝薔薇文花瓶 梶佐太郎作 1口 京都国立博物館
(東京帝室博物館寄贈)碧釉七宝写奩 ミントン窯 1口 京都国立博物館
(ロンドス会社寄贈)
うるしのせせらぎ 漆器にみる水辺の風景
2024年7月31日(水)~ 9月8日(日)
漆工|1F-6展示室
ウルシの幹を切りつけると木は傷をふさぐために樹液を滲ませます。この樹液は空気中の水分に含まれる酸素に反応し、堅牢に固まります。一度固まった樹液は、研磨したり、刃物で彫ったりすることができるほど安定するので、人は、何千年も前から、この樹液を塗料や接着剤として利用してきました。磨き上げた漆塗りの表面は独特の深い艶をみせます。その光沢は流水文様や水辺の風景と相性がよく、瑞々しさを演出します。経年劣化に対しては想像で艶を補う必要があるのですが…。漆器がみせる涼やかな水辺の景色をお楽しみ下さい。
海松貝蒔絵広蓋
美濃屋製 山本利兵衛作
当館
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 漁り蒔絵螺鈿沈箱 1合 重文 蓮池蒔絵経箱 1合 京都・勧修寺 蓮蒔絵経箱 幸阿弥又五郎作 1合 京都・百萬遍知恩寺 蓮池蒔絵手箱 1合 菊慈童蒔絵螺鈿文台 1基 松鶴蒔絵十種香箱 1合 京都国立博物館
(小枝由勝氏寄贈)黒漆団寿字桃鶴螺鈿硯床 1基 黒漆藻魚螺鈿裁縫桶 1口 楼閣山水螺鈿盃台 5枚 梅猿猴蒔絵硯箱 1合 京都国立博物館 柳鷺蒔絵硯箱 1合 宇治橋蒔絵小鼓胴 銘 宇治橋 伝道本作 1口 京都国立博物館
(今井貞次郎氏寄贈)橋千鳥蒔絵重箱 1合 鯉蒔絵盆 1枚 流水沢瀉蒔絵螺鈿香枕 1合 京都国立博物館 流水水草蒔絵盥 1口 水車蒔絵棚 1基 京都国立博物館 龍骨車蒔絵鞍・鐙 1具 京都国立博物館 波船蒔絵螺鈿鞍 1背 京都国立博物館 帆掛船蒔絵螺鈿重箱 1合 京都国立博物館
(廣海春木氏寄贈)青漆波蒔絵盃台 伝永田友治作 1基 京都国立博物館
(廣海春木氏寄贈)青海波塗菓子銘々盆 柴田是真作 5枚 京都国立博物館
(廣海春木氏寄贈)海松貝蒔絵広蓋 美濃屋製 山本利兵衛作 1面 京都国立博物館
(稲垣孫一郎氏寄贈)椀類 美濃屋製 1括うち2客 京都国立博物館
(稲垣孫一郎氏寄贈)
同時開催の名品ギャラリー特別展観覧料が必要
茶の湯の道具 茶入
2024年6月25日(火)~ 9月8日(日)
陶磁|3F-1展示室
茶の湯の道具のなかで、抹茶をいれるやきものを茶入と呼んでいます。小さな壺状の形状をしていますが、茶席における存在感は、茶碗や水指などにもまさるものがあります。中国で焼かれたものは「唐物」、日本で焼かれたものは「和物」と呼び分けられ、古くから唐物を珍重してきました。茶入を鑑賞する際には、産地、形が基本となり、加えて釉流れの景色も見どころとなっています。また、付属する仕覆や牙蓋、盆や銘も楽しみの魅力の一つです。今回はそうした茶入の魅力についてご紹介します。
唐物肩衝茶入 銘 残月 文化庁
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 唐物肩衝茶入 銘 残月 1口 文化庁 唐物文琳茶入 酸漿文琳 1口 株式会社ヤングアート 餓鬼腹茶入 1口 京都・本圀寺 瀬戸肩衝茶入 銘 泡沫
瀬戸窯1口 瀬戸肩衝茶入 銘 古木 1口 瀬戸肩衝茶入
瀬戸窯1口 京都国立博物館 褐釉四方茶入
野々村仁清作1口 京都国立博物館 薩摩瓢形茶入 1口 備前肩衝茶入
備前窯1口 信楽写肩衝茶入 銘 皆奈瀬
初代清水六兵衛作1合 京都国立博物館
日本と東洋のやきもの
2024年6月25日(火)~ 9月8日(日)
陶磁|3F-1展示室
やきものは鑑賞するだけでなく、食器や日常の調度品などに多く用いられており、私たちにとって身近な工芸品といえます。特に東アジア各地では、文様や形、色に至るまで多種多様なものが作られ、その用途も幅広いものです。また、やきものは産地により、磁器や陶器といった材質や、土や釉薬の原料、装飾や焼成の技術に強い個性を持っています。
日本と中国、朝鮮半島を中心に、東アジア地域でつくられたやきものの個性やその魅力について紹介します。
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 重文 色絵若松図茶壺
野々村仁清作1口 文化庁 重文 銹絵水仙文茶碗
野々村仁清作1口 京都・天寧寺 色絵栄花物語冊子形硯箱 1口 京都国立博物館 銹絵染付桐文菱香合 1合 銹絵染付蔦文茶碗
粟田口印1口 色絵古裂文食籠
永樂和全作1合 京都国立博物館 白磁毘沙門天坐像
初代伊東陶山作1躯 京都・両足院 華南三彩唐花唐草文五耳壺 1口 京都国立博物館 古染付写花鳥文芋頭水指
奥田頴川作1口 京都・大中院 御本写立鶴文茶碗
仁阿弥道八(二代高橋道八)作1口 京都・正伝永源院 宋胡録写白釉鉄絵茶碗
永樂保全作1口 京都国立博物館
(鴻池善右衛門氏寄贈)染付名花十友図三段重箱
青木木米作1合 京都国立博物館 鉄砂地色絵梅文瓢形徳利 1口 京都・青龍寺 色絵氷裂文角皿
尾形乾山作5枚 京都国立博物館
埴輪の人物と動物
2024年6月25日(火)~ 9月8日(日)
考古|3F-2展示室
埴輪の起源は、弥生時代終わり頃の墳墓に置かれた壺とそれを載せる大型器台にあります。3世紀後半にまず、壺形埴輪・円筒埴輪、次いで朝顔形埴輪が成立し、4世紀には家・蓋・甲冑形などの器財埴輪が現われました。5世紀には馬形と巫女形などの埴輪も加わり、やがて多様な人物・動物埴輪が出現しました。
このように、次第に種類が増加した形象埴輪は、葬送儀礼にかかわるさまざまな道具や場面を表現したものと考えられています。
今回は人物・動物形埴輪を中心に、円筒埴輪・朝顔形埴輪や器財埴輪なども併せて展示します。さまざまな埴輪のもつ表現の豊かさに触れていただければ幸いです。
埴輪 盾持人
徳島県小松島市田浦町字前山出土 当館
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 埴輪 馬
伝茨城県旧筑波郡出土1個 埴輪 水鳥
出土地不明1個 重美 埴輪 鍬を担ぐ男子
伝群馬県太田市脇屋町出土1個 京都国立博物館 埴輪 盾持人
徳島県小松島市田浦町字前山出土1個 京都国立博物館 円筒埴輪
茨城県猿島郡五霞町小手指伊勢塚古墳出土1個 京都国立博物館 埴輪 盾持人
出土地不明1個 京都国立博物館 朝顔形埴輪
出土地不明1個 京都国立博物館 須恵器 脚付装飾壺
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 石見型盾形埴輪
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 埴輪 帽子をかぶる男子
出土地不明1個 京都国立博物館 埴輪 男子頭部
神奈川県鎌倉市由比ガ浜釆女塚出土1個 京都国立博物館 埴輪 顎ひげの男子
伝茨城県旧行方郡出土1個 埴輪 まげを結う女子頭部
伝埼玉県児玉郡神川町出土1個 土製模造品(人形・馬形)
埼玉県深谷市狢山(今泉)祭祀遺跡出土2個 京都国立博物館 須恵器 鳥形装飾
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 埴輪集成図鑑 3冊 家形埴輪片
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 埴輪 家(堅魚木)
兵庫県たつの市 西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 蓋形埴輪片
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 石見型盾形埴輪片
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 円筒埴輪片
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 朝顔形埴輪片
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 埴輪 馬頭部
伝群馬県伊勢崎市付近出土1個
日本の考古資料
2024年6月25日(火)~ 9月8日(日)
考古|3F-2展示室
日本の歴史をさまざまな考古資料からご紹介します。考古資料の多くは遺跡から出土したものです。祀りや儀式などに使う特別な道具もあれば、当時の人々が日常的に使っていた品々もあります。考古の展示を通して、その時代を生きた人々の暮らしや想いを身近に感じていただければと思います。
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 深鉢
岩手県出土1個 深鉢
長野県飯田市風越遺跡出土1個 浅鉢
出土地不明1個 有孔鍔付土器
出土地不明1個 京都国立博物館 硬玉(ヒスイ)製大珠
出土地不明2個 打製石器(石鏃・石錐・石匙ほか)
日本各地出土1括 磨製石斧
日本各地出土1括 京都国立博物館 注口土器
出土地不明1個 壺
青森県つがる市亀ヶ岡遺跡出土1個 京都国立博物館 台付鉢
青森県出土1個 京都国立博物館 注口土器
青森県出土2個 京都国立博物館 遮光器土偶
出土地不明1括 京都国立博物館 御物石器
奈良市大森町出土1個 京都国立博物館 壺形土器
広島県山県郡北広島町川井出土1個 重文 丹塗細頸壺
北部九州出土1個 文化庁 石鏃
西日本各地出土1括 石剣
西日本各地出土1括 石包丁
西日本各地出土1括 磨製石斧
西日本各地出土1括 弥生土器
大阪府柏原市船橋遺跡出土5個 京都国立博物館 手焙形土器
出土地不明1個 京都国立博物館 須恵器 台付広口壺
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 銅剣
大分県大分市浜出土2口 京都国立博物館 銅戈
熊本県菊池郡大津町真木西都留出土2口 京都国立博物館 銅矛
大分県臼杵市下北津留坊主山出土1口 京都国立博物館 重文 銅鐸
京都府与謝郡与謝野町比丘尼城出土1口 京都・梅林寺 重文 富雄丸山古墳出土品
奈良市富雄丸山古墳出土1括 京都国立博物館 須恵器 壺結合型器台
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 須恵器 脚付子持壺
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 素弁十葉蓮華文軒丸瓦
奈良県高市郡明日香村飛鳥寺出土1個 京都国立博物館 素弁十葉蓮華文軒丸瓦
京都市北区北野廃寺出土1個 単弁八葉蓮華文軒丸瓦
奈良県桜井市吉備池廃寺出土1個 複弁八葉蓮華文軒丸瓦
京都府相楽郡精華町里廃寺出土1個 複弁八葉蓮華文軒丸瓦
京都市伏見区法琳寺跡出土1個 三重弧文軒平瓦
京都市伏見区法琳寺跡出土1個 蓮華文方形軒瓦
滋賀県大津市南滋賀廃寺出土1個 重弁八葉蓮華文軒丸瓦
滋賀県愛知郡愛荘町軽野塔ノ塚廃寺跡出土1個 波状重弧文軒平瓦
滋賀県愛知郡愛荘町軽野塔ノ塚廃寺跡出土1個 単弁八葉蓮華文軒丸瓦
奈良県桜井市山田寺跡出土1個 京都国立博物館 複弁八葉蓮華文軒丸瓦
京都府木津川市恭仁宮跡出土1個 京都国立博物館 均整唐草文軒平瓦
奈良市平城宮跡出土1個 重圏文軒丸瓦
大阪市中央区難波宮跡出土1個 重郭文軒平瓦
京都市上京区竹屋町出土1個 人面墨書土器
大阪府東大阪市近江堂出土1個 土馬
奈良県出土2個 京都国立博物館ほか 百万塔 2個 京都国立博物館 緑釉蓮華文軒丸瓦
京都市平安宮跡出土1個 重文 緑釉唐草文軒平瓦
京都市平安宮跡出土1個 京都国立博物館 鬼瓦
京都市平安宮豊楽院跡出土1個 鳳凰文鴟尾
京都市左京区栗栖野瓦窯出土1個 軒丸瓦・軒平瓦
京都市上京区法成寺跡出土2個 京都府立鴨沂高等学校 緑釉瓦(破片)
京都市上京区法成寺跡出土4個 京都国立博物館 重文 青磁水注
京都府宇治市木幡出土1個 京都国立博物館 青磁輪花碗(破片)
伝京都府宇治市木幡出土1個 京都国立博物館 宝相華文軒丸瓦
京都府宇治市平等院出土1個 京都国立博物館 忍冬唐草文軒平瓦
京都府宇治市平等院出土1個 京都国立博物館 国宝 金銅経箱 猫脚台付
奈良県吉野郡天川村金峯山経塚出土
(6月25日~7月28日、9月3日~8日展示予定)1合 奈良・金峯山寺 国宝 金銅藤原道長経筒
奈良県吉野郡天川村金峯山経塚出土
(7月30日~8月18日展示予定)1口 奈良・金峯神社 国宝 金銀鍍宝相華文経箱
滋賀県大津市坂本 延暦寺横川出土
(8月20日~9月1日展示予定)1合 滋賀・延暦寺 重文 山城国花背別所経塚出土品
京都市左京区花脊別所町出土1括 文化庁 伊良湖瓦窯跡出土品 一括のうち
愛知県田原市渥美町伊良湖瓦窯跡出土1括のうち 京都国立博物館 重文 金銅三角五輪塔 1基 滋賀・胡宮神社
国宝 法然上人絵伝Ⅱ
2024年7月30日(火)~ 9月8日(日)
絵巻|2F-1展示室
本年は法然(1133~1212)が承安5年(1175)に浄土宗を開宗して850年という記念すべき年にあたります。当館でも、浄土宗の歴史をたどる特別展「法然と極楽浄土」を10月8日~12月1日に開催いたします。このプレ企画として、総本山知恩院秘蔵の国宝「法然上人絵伝」(法然上人行状絵図)の中から、あまり公開される機会のない巻をご紹介します。全48巻におよぶ法然の伝記絵巻の決定版、この機会にじっくりご覧ください。また特別展では、重要な場面を収録した巻が出陳されますので、ぜひご来場ください。
国宝 法然上人絵伝 巻第四十四(部分) 京都・知恩院
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 国宝 法然上人絵伝 巻第四十三 48巻のうち1巻 京都・知恩院 国宝 法然上人絵伝 巻第四十四 48巻のうち1巻 京都・知恩院 国宝 法然上人絵伝 巻第四十六 48巻のうち1巻 京都・知恩院 国宝 法然上人絵伝 巻第四十七 48巻のうち1巻 京都・知恩院
密教図像にみるコピー技術
2024年7月30日(火)~ 9月8日(日)
仏画|2F-2展示室
密教は、目的によって修法が異なり、その本尊や作法が変わるため、それらを中国で学び、日本に伝える努力が重ねられました。この密教での諸尊の姿を写したものが密教図像で、形を正確に伝えるため、図をコピーする技術が発達しました。
手本を横において写す、臨写、お手本と紙を重ねて透き写す、影写が基本ですが、影写の場合、下に置いた手本がよく透けるよう薄い紙を用いたり、紙に油を引いて半透明にする工夫などが行われました。どんな技法でコピーしているかも重要ですが、最終的には線の美しさが見栄えを左右しますので、制作に携わったのがプロの絵仏師か素人かを区分することもできます。
重美 胎蔵界外金剛部図像(部分) 当館
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 重文 別尊雑記 伝心覚筆 1巻 京都・仁和寺 重美 胎蔵界外金剛部図像 1巻 京都国立博物館 重美 五智如来図像集(紙背仮名消息) 任宝筆 1巻 京都国立博物館 理趣経曼荼羅図像 1巻 和歌山・親王院 曼荼羅集 巻下 経弁筆 善智画 1巻 京都国立博物館 護摩爐壇形図像 1巻 京都国立博物館
関東水墨画Ⅱ
2024年7月30日(火)~ 9月8日(日)
中世絵画|2F-3展示室
12世紀末、鎌倉に幕府が打ち立てられて武家の都となって以来、京都と並んで早くから禅宗と水墨画が栄えたのが関東地方でした。14世紀には京都を拠点とする室町幕府が成立しますが、鎌倉はなお東国の中心で、関東一帯の武家や寺院はすぐれた文化を保ち続けました。そこで生まれた水墨画が今日、「関東水墨画」と呼びならわされる作品群です。それらは現存する中世水墨画全体のかなりの割合を占め、長い歴史の中で独特の地域色を育んでいます。特に上杉氏や後北条氏、佐竹氏といった強大な戦国大名の存在のもとで15世紀後半~16世紀に絶頂を迎え、祥啓、式部輝忠、雪村といった個性豊かな画家を輩出しました。
重文 琴高仙人・群仙図 雪村筆 当館
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 重文 達磨図 祥啓筆 1幅 京都・南禅寺 寒山拾得図 啓孫印 2幅 京都国立博物館 穆王図 興牧筆 1幅 京都国立博物館 重文 琴高仙人・群仙図 雪村筆 3幅 京都国立博物館 呂洞賓図 雪村筆 1幅 蜃気楼図 前嶋宗祐筆 1幅 漁舟山水図扇面 式部輝忠筆 1幅 山水図 式部輝忠筆 1幅 四季花鳥図 右都御史筆 2幅
葬送
2024年7月30日(火)~ 9月8日(日)
近世絵画|2F-4展示室
死者を葬るために墓所まで送る葬送儀礼は、民族や宗教によりさまざまな相違を見せながらも、太古の昔から世界中で行われてきました。それは、死者のための儀礼であると同時に、遺された者が日常性を回復するための儀礼でもあります。
同様に、死者を供養することを目的とした絵が描かれるのも、死者のためであるだけでなく、生者のためでもあるのでしょう。江戸時代の葬送の様子を描いた、ふたつの珍しい作品とともに、追善の絵画をご紹介します。
重文 果蔬涅槃図 伊藤若冲筆 当館
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 岸駒翁葬列図巻 伝岸岱筆 1巻 観世音菩薩像 酒井抱一筆 1幅 京都・妙顕寺 達磨・蝦蟇鉄拐図 狩野探幽筆 3幅 京都・南禅寺 重文 果蔬涅槃図 伊藤若冲筆 1幅 京都国立博物館
(藤原忠一郎氏寄贈)秋嵐凝翠図 岡田半江筆 1幅 米兵水夫葬送図巻 1巻
人の姿とものがたり
2024年7月30日(火)~ 9月8日(日)
中国絵画|2F-5展示室
絵画鑑賞において、登場する人物を目で追うことは大きな楽しみのひとつです。表情や動作、服装、舞台となっている空間など、人の姿を基点として辿ってゆけば、たとえ主題を知らなくても人々の営みを想像することができます。さらに一歩踏み込んで、誰が何をしているのか、描かれる人物たちの関係はいかなるものか、背景となるストーリーを発見できれば、絵画の世界は一気に躍動していきます。
本展示では、中国で制作された人物画を取り上げてご紹介します。『三国志』の有名な一場面や李白の詩に基づく絵画、可憐な美人や迫真的な肖像まで、人の姿が織りなすものがたりをお楽しみください。
三顧一遇図(部分) 孫億筆 当館
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 重文 桃李園・金谷園図 仇英筆 2幅 京都・知恩院 楊妃撃丸図 1巻 京都国立博物館
(北川豊氏寄贈)美人図 孫億筆 1幅 京都国立博物館 三顧一遇図 孫億筆 1幅 京都国立博物館
(上野精一氏寄贈)乗亀仙人図 伝 趙雍筆 1幅 京都国立博物館 往古九流百家諸士衆(水陸画) 1幅 袁枚像 羅聘筆 1幅 京都国立博物館 衣亭先生望雲図 徐璋・沈銓筆 1巻
如来と菩薩
2024年6月18日(火)~ 9月8日(日)
彫刻|1F-1展示室
仏像の種類は如来、菩薩、明王、天に大きく分けることができます。
如来は悟りを開いた「仏」であり、釈迦如来をはじめ、阿弥陀如来、薬師如来など多くの如来がいます。如来は出家者ですので、衣服は原則として衲衣とよばれる1枚の衣のみをまとう姿で造られます。
菩薩は悟りを求めて修行中の存在です。インドの王侯の姿、つまり出家前の姿をしています。菩薩には観音菩薩、地蔵菩薩など数多の種類があり、観音菩薩はさらに十一面観音、千手観音、如意輪観音など、人々の苦しみに応じて変化し衆生を救う存在として、あつい信仰を集めました。多彩な如来と菩薩の姿を紹介します。
重文 薬師如来立像 京都・長源寺
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 重文 薬師如来立像 1躯 京都・長源寺 重文 十一面観音菩薩立像 1躯 京都・妙傳寺 重文 千手観音菩薩立像 1躯 京都・光明寺 重文 如意輪観音半跏像 1躯 京都・廬山寺 地蔵菩薩立像 1躯 京都・常念寺 阿弥陀如来坐像 1躯 京都・心光院 重文 如意輪観音坐像 1躯 京都・透玄寺 重文 地蔵菩薩坐像 1躯 滋賀・御影堂新善光寺 重文 伝観音菩薩・勢至菩薩立像 2躯 京都・清水寺 重文 地蔵菩薩立像 1躯 奈良・秋篠寺 重文 薬師如来立像 1躯 京都・阿弥陀寺 重文 地蔵菩薩坐像 1躯 京都・新町地蔵保存会 重文 菩薩坐像(伝文殊菩薩像・伝普賢菩薩像) 2躯 大阪・清泰寺 重文 釈迦如来立像 1躯 文化庁 十一面観音菩薩立像 1躯 京都・常泰寺 十一面観音菩薩立像 1躯 京都・宝積寺
芸能の装束
2024年8月7日(水)~ 9月8日(日)
染織|1F-4展示室
日本の古典芸能である舞楽(ぶがく)や能楽(のうがく)は、宮廷や社寺、あるいは幕府の庇護のもとで伝えられてきました。舞楽は古代に日本にもたらされた舞を伴う外来の音楽で、宮廷や社寺の儀式に執り行う式楽(しきがく)とされました。一方能楽は、室町時代に大成された歌舞劇で、江戸時代には武家の式楽に定められました。このたびの展示では、各時代の最高級の染織品が用いられた芸能の装束を紹介します。
能装束 胴箔花洲浜文様縫箔
前熊コレクション能楽資料のうち
文化庁
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 重文 教王護国寺 法会所用具類 蛮絵袍 1領 京都・教王護国寺(東寺) 衣裳人形 五節舞姫 1具 京都国立博物館
(赤星薫氏寄贈)衣裳人形 胡蝶 段飾り雛のうち 2躯 京都国立博物館
(峯島茂兵衛氏寄贈)衣裳人形 萬歳楽 2躯 京都国立博物館
(峯島茂兵衛氏寄贈)衣裳人形 陵王 1躯 京都国立博物館
(峯島茂兵衛氏寄贈)舞楽装束
童舞装束 萌葱地木瓜紋散袍
伝 四天王寺伝来舞楽装束のうち1領 舞楽装束
常装束 菱に桐竹文様下襲
伝 四天王寺伝来舞楽装束のうち1領 舞楽装束
常装束 三重襷桐竹鳳凰文様半臂
伝 四天王寺伝来舞楽装束のうち1領 舞楽装束
常装束 紅地木瓜紋散袍
伝 四天王寺伝来舞楽装束のうち1領 舞楽装束
常装束 鳥兜
伝 四天王寺伝来舞楽装束のうち1頭 能装束
白地唐松入雲襷文様袷狩衣
前熊コレクション能楽資料のうち1領 文化庁 能装束
萌葱地桜尾長鳥丸文様単狩衣
前熊コレクション能楽資料のうち1領 文化庁 能装束
萌葱薄茶段花菱亀甲に雲版文様厚板唐織
前熊コレクション能楽資料のうち1領 文化庁 能装束
紺地毘沙門亀甲崩し文様袷法被
前熊コレクション能楽資料のうち1領 文化庁 能装束
紅地立涌に楓蝶文様唐織
前熊コレクション能楽資料のうち1領 文化庁 能装束
胴箔花洲浜文様縫箔
前熊コレクション能楽資料のうち1領 文化庁
美しき七宝
2024年8月7日(水)~ 9月8日(日)
金工|1F-5展示室
七宝は金属の表面にガラス釉薬を焼成し彩色する技法で、紀元前のエジプトや、中近東、ヨーロッパ、中国など広い地域に作例があります。日本でも中国の影響を受け、古墳時代の末から飛鳥時代には七宝が作られていましたが、その後いったん衰退しました。一方中国では流行り廃りはあるものの継続して製作され、特に明時代以降は多くの製品が日本にもたらされ中国趣味を好む人々の間で愛好されました。こうした中国製品を模倣して日本でも再度七宝の製作が行われ、江戸時代に再び盛んとなります。
華麗な七宝によって彩られた「うつわ」の数々をご覧ください。
七宝花鳥文面盆 当館
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 七宝蓮華形香炉 1基 京都国立博物館蔵
(等々力邦枝氏寄贈)七宝花鳥文面盆 1面 京都国立博物館
(廣海春木氏寄贈)七宝鶴蓮華文面盆 1面 京都・檀王法林寺 七宝麒麟唐花文面盆 1面 京都・両足院 七宝花鳥文皿 1枚 七宝雉形香炉 1合 京都国立博物館
(廣海春木氏寄贈)七宝唐花唐草文天目台 1基 京都国立博物館 七宝唐花唐草文鉢 1口 京都国立博物館
(廣海春木氏寄贈)七宝宝尽文菓子器 1合 京都国立博物館
(廣海春木氏寄贈)七宝龍鳳凰文水注 1口 七宝草花蝶鳥文湯沸 1口 七宝獣文水指 1口 七宝唐花文手付盆 1面 京都国立博物館 七宝桜文燭台 1対 菊花散文銚子 七宝柄・蓋付 2口 京都国立博物館 七宝花唐草文盃 5口 七宝柳燕文花瓶 竹内忠兵衛作 1口 京都国立博物館
(東京帝室博物館寄贈)七宝薔薇文花瓶 梶佐太郎作 1口 京都国立博物館
(東京帝室博物館寄贈)碧釉七宝写奩 ミントン窯 1口 京都国立博物館
(ロンドス会社寄贈)
うるしのせせらぎ 漆器にみる水辺の風景
2024年7月31日(水)~ 9月8日(日)
漆工|1F-6展示室
ウルシの幹を切りつけると木は傷をふさぐために樹液を滲ませます。この樹液は空気中の水分に含まれる酸素に反応し、堅牢に固まります。一度固まった樹液は、研磨したり、刃物で彫ったりすることができるほど安定するので、人は、何千年も前から、この樹液を塗料や接着剤として利用してきました。磨き上げた漆塗りの表面は独特の深い艶をみせます。その光沢は流水文様や水辺の風景と相性がよく、瑞々しさを演出します。経年劣化に対しては想像で艶を補う必要があるのですが…。漆器がみせる涼やかな水辺の景色をお楽しみ下さい。
海松貝蒔絵広蓋
美濃屋製 山本利兵衛作
当館
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 漁り蒔絵螺鈿沈箱 1合 重文 蓮池蒔絵経箱 1合 京都・勧修寺 蓮蒔絵経箱 幸阿弥又五郎作 1合 京都・百萬遍知恩寺 蓮池蒔絵手箱 1合 菊慈童蒔絵螺鈿文台 1基 松鶴蒔絵十種香箱 1合 京都国立博物館
(小枝由勝氏寄贈)黒漆団寿字桃鶴螺鈿硯床 1基 黒漆藻魚螺鈿裁縫桶 1口 楼閣山水螺鈿盃台 5枚 梅猿猴蒔絵硯箱 1合 京都国立博物館 柳鷺蒔絵硯箱 1合 宇治橋蒔絵小鼓胴 銘 宇治橋 伝道本作 1口 京都国立博物館
(今井貞次郎氏寄贈)橋千鳥蒔絵重箱 1合 鯉蒔絵盆 1枚 流水沢瀉蒔絵螺鈿香枕 1合 京都国立博物館 流水水草蒔絵盥 1口 水車蒔絵棚 1基 京都国立博物館 龍骨車蒔絵鞍・鐙 1具 京都国立博物館 波船蒔絵螺鈿鞍 1背 京都国立博物館 帆掛船蒔絵螺鈿重箱 1合 京都国立博物館
(廣海春木氏寄贈)青漆波蒔絵盃台 伝永田友治作 1基 京都国立博物館
(廣海春木氏寄贈)青海波塗菓子銘々盆 柴田是真作 5枚 京都国立博物館
(廣海春木氏寄贈)海松貝蒔絵広蓋 美濃屋製 山本利兵衛作 1面 京都国立博物館
(稲垣孫一郎氏寄贈)椀類 美濃屋製 1括うち2客 京都国立博物館
(稲垣孫一郎氏寄贈)
同時開催の名品ギャラリー特別展観覧料が必要
茶の湯の道具 茶入
2024年6月25日(火)~ 9月8日(日)
陶磁|3F-1展示室
茶の湯の道具のなかで、抹茶をいれるやきものを茶入と呼んでいます。小さな壺状の形状をしていますが、茶席における存在感は、茶碗や水指などにもまさるものがあります。中国で焼かれたものは「唐物」、日本で焼かれたものは「和物」と呼び分けられ、古くから唐物を珍重してきました。茶入を鑑賞する際には、産地、形が基本となり、加えて釉流れの景色も見どころとなっています。また、付属する仕覆や牙蓋、盆や銘も楽しみの魅力の一つです。今回はそうした茶入の魅力についてご紹介します。
唐物肩衝茶入 銘 残月 文化庁
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 唐物肩衝茶入 銘 残月 1口 文化庁 唐物文琳茶入 酸漿文琳 1口 株式会社ヤングアート 餓鬼腹茶入 1口 京都・本圀寺 瀬戸肩衝茶入 銘 泡沫
瀬戸窯1口 瀬戸肩衝茶入 銘 古木 1口 瀬戸肩衝茶入
瀬戸窯1口 京都国立博物館 褐釉四方茶入
野々村仁清作1口 京都国立博物館 薩摩瓢形茶入 1口 備前肩衝茶入
備前窯1口 信楽写肩衝茶入 銘 皆奈瀬
初代清水六兵衛作1合 京都国立博物館
日本と東洋のやきもの
2024年6月25日(火)~ 9月8日(日)
陶磁|3F-1展示室
やきものは鑑賞するだけでなく、食器や日常の調度品などに多く用いられており、私たちにとって身近な工芸品といえます。特に東アジア各地では、文様や形、色に至るまで多種多様なものが作られ、その用途も幅広いものです。また、やきものは産地により、磁器や陶器といった材質や、土や釉薬の原料、装飾や焼成の技術に強い個性を持っています。
日本と中国、朝鮮半島を中心に、東アジア地域でつくられたやきものの個性やその魅力について紹介します。
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 重文 色絵若松図茶壺
野々村仁清作1口 文化庁 重文 銹絵水仙文茶碗
野々村仁清作1口 京都・天寧寺 色絵栄花物語冊子形硯箱 1口 京都国立博物館 銹絵染付桐文菱香合 1合 銹絵染付蔦文茶碗
粟田口印1口 色絵古裂文食籠
永樂和全作1合 京都国立博物館 白磁毘沙門天坐像
初代伊東陶山作1躯 京都・両足院 華南三彩唐花唐草文五耳壺 1口 京都国立博物館 古染付写花鳥文芋頭水指
奥田頴川作1口 京都・大中院 御本写立鶴文茶碗
仁阿弥道八(二代高橋道八)作1口 京都・正伝永源院 宋胡録写白釉鉄絵茶碗
永樂保全作1口 京都国立博物館
(鴻池善右衛門氏寄贈)染付名花十友図三段重箱
青木木米作1合 京都国立博物館 鉄砂地色絵梅文瓢形徳利 1口 京都・青龍寺 色絵氷裂文角皿
尾形乾山作5枚 京都国立博物館
埴輪の人物と動物
2024年6月25日(火)~ 9月8日(日)
考古|3F-2展示室
埴輪の起源は、弥生時代終わり頃の墳墓に置かれた壺とそれを載せる大型器台にあります。3世紀後半にまず、壺形埴輪・円筒埴輪、次いで朝顔形埴輪が成立し、4世紀には家・蓋・甲冑形などの器財埴輪が現われました。5世紀には馬形と巫女形などの埴輪も加わり、やがて多様な人物・動物埴輪が出現しました。
このように、次第に種類が増加した形象埴輪は、葬送儀礼にかかわるさまざまな道具や場面を表現したものと考えられています。
今回は人物・動物形埴輪を中心に、円筒埴輪・朝顔形埴輪や器財埴輪なども併せて展示します。さまざまな埴輪のもつ表現の豊かさに触れていただければ幸いです。
埴輪 盾持人
徳島県小松島市田浦町字前山出土 当館
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 埴輪 馬
伝茨城県旧筑波郡出土1個 埴輪 水鳥
出土地不明1個 重美 埴輪 鍬を担ぐ男子
伝群馬県太田市脇屋町出土1個 京都国立博物館 埴輪 盾持人
徳島県小松島市田浦町字前山出土1個 京都国立博物館 円筒埴輪
茨城県猿島郡五霞町小手指伊勢塚古墳出土1個 京都国立博物館 埴輪 盾持人
出土地不明1個 京都国立博物館 朝顔形埴輪
出土地不明1個 京都国立博物館 須恵器 脚付装飾壺
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 石見型盾形埴輪
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 埴輪 帽子をかぶる男子
出土地不明1個 京都国立博物館 埴輪 男子頭部
神奈川県鎌倉市由比ガ浜釆女塚出土1個 京都国立博物館 埴輪 顎ひげの男子
伝茨城県旧行方郡出土1個 埴輪 まげを結う女子頭部
伝埼玉県児玉郡神川町出土1個 土製模造品(人形・馬形)
埼玉県深谷市狢山(今泉)祭祀遺跡出土2個 京都国立博物館 須恵器 鳥形装飾
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 埴輪集成図鑑 3冊 家形埴輪片
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 埴輪 家(堅魚木)
兵庫県たつの市 西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 蓋形埴輪片
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 石見型盾形埴輪片
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 円筒埴輪片
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 朝顔形埴輪片
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 埴輪 馬頭部
伝群馬県伊勢崎市付近出土1個
日本の考古資料
2024年6月25日(火)~ 9月8日(日)
考古|3F-2展示室
日本の歴史をさまざまな考古資料からご紹介します。考古資料の多くは遺跡から出土したものです。祀りや儀式などに使う特別な道具もあれば、当時の人々が日常的に使っていた品々もあります。考古の展示を通して、その時代を生きた人々の暮らしや想いを身近に感じていただければと思います。
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 深鉢
岩手県出土1個 深鉢
長野県飯田市風越遺跡出土1個 浅鉢
出土地不明1個 有孔鍔付土器
出土地不明1個 京都国立博物館 硬玉(ヒスイ)製大珠
出土地不明2個 打製石器(石鏃・石錐・石匙ほか)
日本各地出土1括 磨製石斧
日本各地出土1括 京都国立博物館 注口土器
出土地不明1個 壺
青森県つがる市亀ヶ岡遺跡出土1個 京都国立博物館 台付鉢
青森県出土1個 京都国立博物館 注口土器
青森県出土2個 京都国立博物館 遮光器土偶
出土地不明1括 京都国立博物館 御物石器
奈良市大森町出土1個 京都国立博物館 壺形土器
広島県山県郡北広島町川井出土1個 重文 丹塗細頸壺
北部九州出土1個 文化庁 石鏃
西日本各地出土1括 石剣
西日本各地出土1括 石包丁
西日本各地出土1括 磨製石斧
西日本各地出土1括 弥生土器
大阪府柏原市船橋遺跡出土5個 京都国立博物館 手焙形土器
出土地不明1個 京都国立博物館 須恵器 台付広口壺
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 銅剣
大分県大分市浜出土2口 京都国立博物館 銅戈
熊本県菊池郡大津町真木西都留出土2口 京都国立博物館 銅矛
大分県臼杵市下北津留坊主山出土1口 京都国立博物館 重文 銅鐸
京都府与謝郡与謝野町比丘尼城出土1口 京都・梅林寺 重文 富雄丸山古墳出土品
奈良市富雄丸山古墳出土1括 京都国立博物館 須恵器 壺結合型器台
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 須恵器 脚付子持壺
兵庫県たつの市西宮山古墳出土1個 京都国立博物館 素弁十葉蓮華文軒丸瓦
奈良県高市郡明日香村飛鳥寺出土1個 京都国立博物館 素弁十葉蓮華文軒丸瓦
京都市北区北野廃寺出土1個 単弁八葉蓮華文軒丸瓦
奈良県桜井市吉備池廃寺出土1個 複弁八葉蓮華文軒丸瓦
京都府相楽郡精華町里廃寺出土1個 複弁八葉蓮華文軒丸瓦
京都市伏見区法琳寺跡出土1個 三重弧文軒平瓦
京都市伏見区法琳寺跡出土1個 蓮華文方形軒瓦
滋賀県大津市南滋賀廃寺出土1個 重弁八葉蓮華文軒丸瓦
滋賀県愛知郡愛荘町軽野塔ノ塚廃寺跡出土1個 波状重弧文軒平瓦
滋賀県愛知郡愛荘町軽野塔ノ塚廃寺跡出土1個 単弁八葉蓮華文軒丸瓦
奈良県桜井市山田寺跡出土1個 京都国立博物館 複弁八葉蓮華文軒丸瓦
京都府木津川市恭仁宮跡出土1個 京都国立博物館 均整唐草文軒平瓦
奈良市平城宮跡出土1個 重圏文軒丸瓦
大阪市中央区難波宮跡出土1個 重郭文軒平瓦
京都市上京区竹屋町出土1個 人面墨書土器
大阪府東大阪市近江堂出土1個 土馬
奈良県出土2個 京都国立博物館ほか 百万塔 2個 京都国立博物館 緑釉蓮華文軒丸瓦
京都市平安宮跡出土1個 重文 緑釉唐草文軒平瓦
京都市平安宮跡出土1個 京都国立博物館 鬼瓦
京都市平安宮豊楽院跡出土1個 鳳凰文鴟尾
京都市左京区栗栖野瓦窯出土1個 軒丸瓦・軒平瓦
京都市上京区法成寺跡出土2個 京都府立鴨沂高等学校 緑釉瓦(破片)
京都市上京区法成寺跡出土4個 京都国立博物館 重文 青磁水注
京都府宇治市木幡出土1個 京都国立博物館 青磁輪花碗(破片)
伝京都府宇治市木幡出土1個 京都国立博物館 宝相華文軒丸瓦
京都府宇治市平等院出土1個 京都国立博物館 忍冬唐草文軒平瓦
京都府宇治市平等院出土1個 京都国立博物館 国宝 金銅経箱 猫脚台付
奈良県吉野郡天川村金峯山経塚出土
(6月25日~7月28日、9月3日~8日展示予定)1合 奈良・金峯山寺 国宝 金銅藤原道長経筒
奈良県吉野郡天川村金峯山経塚出土
(7月30日~8月18日展示予定)1口 奈良・金峯神社 国宝 金銀鍍宝相華文経箱
滋賀県大津市坂本 延暦寺横川出土
(8月20日~9月1日展示予定)1合 滋賀・延暦寺 重文 山城国花背別所経塚出土品
京都市左京区花脊別所町出土1括 文化庁 伊良湖瓦窯跡出土品 一括のうち
愛知県田原市渥美町伊良湖瓦窯跡出土1括のうち 京都国立博物館 重文 金銅三角五輪塔 1基 滋賀・胡宮神社
国宝 法然上人絵伝Ⅱ
2024年7月30日(火)~ 9月8日(日)
絵巻|2F-1展示室
本年は法然(1133~1212)が承安5年(1175)に浄土宗を開宗して850年という記念すべき年にあたります。当館でも、浄土宗の歴史をたどる特別展「法然と極楽浄土」を10月8日~12月1日に開催いたします。このプレ企画として、総本山知恩院秘蔵の国宝「法然上人絵伝」(法然上人行状絵図)の中から、あまり公開される機会のない巻をご紹介します。全48巻におよぶ法然の伝記絵巻の決定版、この機会にじっくりご覧ください。また特別展では、重要な場面を収録した巻が出陳されますので、ぜひご来場ください。
国宝 法然上人絵伝 巻第四十四(部分) 京都・知恩院
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 国宝 法然上人絵伝 巻第四十三 48巻のうち1巻 京都・知恩院 国宝 法然上人絵伝 巻第四十四 48巻のうち1巻 京都・知恩院 国宝 法然上人絵伝 巻第四十六 48巻のうち1巻 京都・知恩院 国宝 法然上人絵伝 巻第四十七 48巻のうち1巻 京都・知恩院
密教図像にみるコピー技術
2024年7月30日(火)~ 9月8日(日)
仏画|2F-2展示室
密教は、目的によって修法が異なり、その本尊や作法が変わるため、それらを中国で学び、日本に伝える努力が重ねられました。この密教での諸尊の姿を写したものが密教図像で、形を正確に伝えるため、図をコピーする技術が発達しました。
手本を横において写す、臨写、お手本と紙を重ねて透き写す、影写が基本ですが、影写の場合、下に置いた手本がよく透けるよう薄い紙を用いたり、紙に油を引いて半透明にする工夫などが行われました。どんな技法でコピーしているかも重要ですが、最終的には線の美しさが見栄えを左右しますので、制作に携わったのがプロの絵仏師か素人かを区分することもできます。
重美 胎蔵界外金剛部図像(部分) 当館
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 重文 別尊雑記 伝心覚筆 1巻 京都・仁和寺 重美 胎蔵界外金剛部図像 1巻 京都国立博物館 重美 五智如来図像集(紙背仮名消息) 任宝筆 1巻 京都国立博物館 理趣経曼荼羅図像 1巻 和歌山・親王院 曼荼羅集 巻下 経弁筆 善智画 1巻 京都国立博物館 護摩爐壇形図像 1巻 京都国立博物館
関東水墨画Ⅱ
2024年7月30日(火)~ 9月8日(日)
中世絵画|2F-3展示室
12世紀末、鎌倉に幕府が打ち立てられて武家の都となって以来、京都と並んで早くから禅宗と水墨画が栄えたのが関東地方でした。14世紀には京都を拠点とする室町幕府が成立しますが、鎌倉はなお東国の中心で、関東一帯の武家や寺院はすぐれた文化を保ち続けました。そこで生まれた水墨画が今日、「関東水墨画」と呼びならわされる作品群です。それらは現存する中世水墨画全体のかなりの割合を占め、長い歴史の中で独特の地域色を育んでいます。特に上杉氏や後北条氏、佐竹氏といった強大な戦国大名の存在のもとで15世紀後半~16世紀に絶頂を迎え、祥啓、式部輝忠、雪村といった個性豊かな画家を輩出しました。
重文 琴高仙人・群仙図 雪村筆 当館
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 重文 達磨図 祥啓筆 1幅 京都・南禅寺 寒山拾得図 啓孫印 2幅 京都国立博物館 穆王図 興牧筆 1幅 京都国立博物館 重文 琴高仙人・群仙図 雪村筆 3幅 京都国立博物館 呂洞賓図 雪村筆 1幅 蜃気楼図 前嶋宗祐筆 1幅 漁舟山水図扇面 式部輝忠筆 1幅 山水図 式部輝忠筆 1幅 四季花鳥図 右都御史筆 2幅
葬送
2024年7月30日(火)~ 9月8日(日)
近世絵画|2F-4展示室
死者を葬るために墓所まで送る葬送儀礼は、民族や宗教によりさまざまな相違を見せながらも、太古の昔から世界中で行われてきました。それは、死者のための儀礼であると同時に、遺された者が日常性を回復するための儀礼でもあります。
同様に、死者を供養することを目的とした絵が描かれるのも、死者のためであるだけでなく、生者のためでもあるのでしょう。江戸時代の葬送の様子を描いた、ふたつの珍しい作品とともに、追善の絵画をご紹介します。
重文 果蔬涅槃図 伊藤若冲筆 当館
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 岸駒翁葬列図巻 伝岸岱筆 1巻 観世音菩薩像 酒井抱一筆 1幅 京都・妙顕寺 達磨・蝦蟇鉄拐図 狩野探幽筆 3幅 京都・南禅寺 重文 果蔬涅槃図 伊藤若冲筆 1幅 京都国立博物館
(藤原忠一郎氏寄贈)秋嵐凝翠図 岡田半江筆 1幅 米兵水夫葬送図巻 1巻
人の姿とものがたり
2024年7月30日(火)~ 9月8日(日)
中国絵画|2F-5展示室
絵画鑑賞において、登場する人物を目で追うことは大きな楽しみのひとつです。表情や動作、服装、舞台となっている空間など、人の姿を基点として辿ってゆけば、たとえ主題を知らなくても人々の営みを想像することができます。さらに一歩踏み込んで、誰が何をしているのか、描かれる人物たちの関係はいかなるものか、背景となるストーリーを発見できれば、絵画の世界は一気に躍動していきます。
本展示では、中国で制作された人物画を取り上げてご紹介します。『三国志』の有名な一場面や李白の詩に基づく絵画、可憐な美人や迫真的な肖像まで、人の姿が織りなすものがたりをお楽しみください。
三顧一遇図(部分) 孫億筆 当館
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 重文 桃李園・金谷園図 仇英筆 2幅 京都・知恩院 楊妃撃丸図 1巻 京都国立博物館
(北川豊氏寄贈)美人図 孫億筆 1幅 京都国立博物館 三顧一遇図 孫億筆 1幅 京都国立博物館
(上野精一氏寄贈)乗亀仙人図 伝 趙雍筆 1幅 京都国立博物館 往古九流百家諸士衆(水陸画) 1幅 袁枚像 羅聘筆 1幅 京都国立博物館 衣亭先生望雲図 徐璋・沈銓筆 1巻
如来と菩薩
2024年6月18日(火)~ 9月8日(日)
彫刻|1F-1展示室
仏像の種類は如来、菩薩、明王、天に大きく分けることができます。
如来は悟りを開いた「仏」であり、釈迦如来をはじめ、阿弥陀如来、薬師如来など多くの如来がいます。如来は出家者ですので、衣服は原則として衲衣とよばれる1枚の衣のみをまとう姿で造られます。
菩薩は悟りを求めて修行中の存在です。インドの王侯の姿、つまり出家前の姿をしています。菩薩には観音菩薩、地蔵菩薩など数多の種類があり、観音菩薩はさらに十一面観音、千手観音、如意輪観音など、人々の苦しみに応じて変化し衆生を救う存在として、あつい信仰を集めました。多彩な如来と菩薩の姿を紹介します。
重文 薬師如来立像 京都・長源寺
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 重文 薬師如来立像 1躯 京都・長源寺 重文 十一面観音菩薩立像 1躯 京都・妙傳寺 重文 千手観音菩薩立像 1躯 京都・光明寺 重文 如意輪観音半跏像 1躯 京都・廬山寺 地蔵菩薩立像 1躯 京都・常念寺 阿弥陀如来坐像 1躯 京都・心光院 重文 如意輪観音坐像 1躯 京都・透玄寺 重文 地蔵菩薩坐像 1躯 滋賀・御影堂新善光寺 重文 伝観音菩薩・勢至菩薩立像 2躯 京都・清水寺 重文 地蔵菩薩立像 1躯 奈良・秋篠寺 重文 薬師如来立像 1躯 京都・阿弥陀寺 重文 地蔵菩薩坐像 1躯 京都・新町地蔵保存会 重文 菩薩坐像(伝文殊菩薩像・伝普賢菩薩像) 2躯 大阪・清泰寺 重文 釈迦如来立像 1躯 文化庁 十一面観音菩薩立像 1躯 京都・常泰寺 十一面観音菩薩立像 1躯 京都・宝積寺
芸能の装束
2024年8月7日(水)~ 9月8日(日)
染織|1F-4展示室
日本の古典芸能である舞楽(ぶがく)や能楽(のうがく)は、宮廷や社寺、あるいは幕府の庇護のもとで伝えられてきました。舞楽は古代に日本にもたらされた舞を伴う外来の音楽で、宮廷や社寺の儀式に執り行う式楽(しきがく)とされました。一方能楽は、室町時代に大成された歌舞劇で、江戸時代には武家の式楽に定められました。このたびの展示では、各時代の最高級の染織品が用いられた芸能の装束を紹介します。
能装束 胴箔花洲浜文様縫箔
前熊コレクション能楽資料のうち
文化庁
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 重文 教王護国寺 法会所用具類 蛮絵袍 1領 京都・教王護国寺(東寺) 衣裳人形 五節舞姫 1具 京都国立博物館
(赤星薫氏寄贈)衣裳人形 胡蝶 段飾り雛のうち 2躯 京都国立博物館
(峯島茂兵衛氏寄贈)衣裳人形 萬歳楽 2躯 京都国立博物館
(峯島茂兵衛氏寄贈)衣裳人形 陵王 1躯 京都国立博物館
(峯島茂兵衛氏寄贈)舞楽装束
童舞装束 萌葱地木瓜紋散袍
伝 四天王寺伝来舞楽装束のうち1領 舞楽装束
常装束 菱に桐竹文様下襲
伝 四天王寺伝来舞楽装束のうち1領 舞楽装束
常装束 三重襷桐竹鳳凰文様半臂
伝 四天王寺伝来舞楽装束のうち1領 舞楽装束
常装束 紅地木瓜紋散袍
伝 四天王寺伝来舞楽装束のうち1領 舞楽装束
常装束 鳥兜
伝 四天王寺伝来舞楽装束のうち1頭 能装束
白地唐松入雲襷文様袷狩衣
前熊コレクション能楽資料のうち1領 文化庁 能装束
萌葱地桜尾長鳥丸文様単狩衣
前熊コレクション能楽資料のうち1領 文化庁 能装束
萌葱薄茶段花菱亀甲に雲版文様厚板唐織
前熊コレクション能楽資料のうち1領 文化庁 能装束
紺地毘沙門亀甲崩し文様袷法被
前熊コレクション能楽資料のうち1領 文化庁 能装束
紅地立涌に楓蝶文様唐織
前熊コレクション能楽資料のうち1領 文化庁 能装束
胴箔花洲浜文様縫箔
前熊コレクション能楽資料のうち1領 文化庁
美しき七宝
2024年8月7日(水)~ 9月8日(日)
金工|1F-5展示室
七宝は金属の表面にガラス釉薬を焼成し彩色する技法で、紀元前のエジプトや、中近東、ヨーロッパ、中国など広い地域に作例があります。日本でも中国の影響を受け、古墳時代の末から飛鳥時代には七宝が作られていましたが、その後いったん衰退しました。一方中国では流行り廃りはあるものの継続して製作され、特に明時代以降は多くの製品が日本にもたらされ中国趣味を好む人々の間で愛好されました。こうした中国製品を模倣して日本でも再度七宝の製作が行われ、江戸時代に再び盛んとなります。
華麗な七宝によって彩られた「うつわ」の数々をご覧ください。
七宝花鳥文面盆 当館
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 七宝蓮華形香炉 1基 京都国立博物館蔵
(等々力邦枝氏寄贈)七宝花鳥文面盆 1面 京都国立博物館
(廣海春木氏寄贈)七宝鶴蓮華文面盆 1面 京都・檀王法林寺 七宝麒麟唐花文面盆 1面 京都・両足院 七宝花鳥文皿 1枚 七宝雉形香炉 1合 京都国立博物館
(廣海春木氏寄贈)七宝唐花唐草文天目台 1基 京都国立博物館 七宝唐花唐草文鉢 1口 京都国立博物館
(廣海春木氏寄贈)七宝宝尽文菓子器 1合 京都国立博物館
(廣海春木氏寄贈)七宝龍鳳凰文水注 1口 七宝草花蝶鳥文湯沸 1口 七宝獣文水指 1口 七宝唐花文手付盆 1面 京都国立博物館 七宝桜文燭台 1対 菊花散文銚子 七宝柄・蓋付 2口 京都国立博物館 七宝花唐草文盃 5口 七宝柳燕文花瓶 竹内忠兵衛作 1口 京都国立博物館
(東京帝室博物館寄贈)七宝薔薇文花瓶 梶佐太郎作 1口 京都国立博物館
(東京帝室博物館寄贈)碧釉七宝写奩 ミントン窯 1口 京都国立博物館
(ロンドス会社寄贈)
うるしのせせらぎ 漆器にみる水辺の風景
2024年7月31日(水)~ 9月8日(日)
漆工|1F-6展示室
ウルシの幹を切りつけると木は傷をふさぐために樹液を滲ませます。この樹液は空気中の水分に含まれる酸素に反応し、堅牢に固まります。一度固まった樹液は、研磨したり、刃物で彫ったりすることができるほど安定するので、人は、何千年も前から、この樹液を塗料や接着剤として利用してきました。磨き上げた漆塗りの表面は独特の深い艶をみせます。その光沢は流水文様や水辺の風景と相性がよく、瑞々しさを演出します。経年劣化に対しては想像で艶を補う必要があるのですが…。漆器がみせる涼やかな水辺の景色をお楽しみ下さい。
海松貝蒔絵広蓋
美濃屋製 山本利兵衛作
当館
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 漁り蒔絵螺鈿沈箱 1合 重文 蓮池蒔絵経箱 1合 京都・勧修寺 蓮蒔絵経箱 幸阿弥又五郎作 1合 京都・百萬遍知恩寺 蓮池蒔絵手箱 1合 菊慈童蒔絵螺鈿文台 1基 松鶴蒔絵十種香箱 1合 京都国立博物館
(小枝由勝氏寄贈)黒漆団寿字桃鶴螺鈿硯床 1基 黒漆藻魚螺鈿裁縫桶 1口 楼閣山水螺鈿盃台 5枚 梅猿猴蒔絵硯箱 1合 京都国立博物館 柳鷺蒔絵硯箱 1合 宇治橋蒔絵小鼓胴 銘 宇治橋 伝道本作 1口 京都国立博物館
(今井貞次郎氏寄贈)橋千鳥蒔絵重箱 1合 鯉蒔絵盆 1枚 流水沢瀉蒔絵螺鈿香枕 1合 京都国立博物館 流水水草蒔絵盥 1口 水車蒔絵棚 1基 京都国立博物館 龍骨車蒔絵鞍・鐙 1具 京都国立博物館 波船蒔絵螺鈿鞍 1背 京都国立博物館 帆掛船蒔絵螺鈿重箱 1合 京都国立博物館
(廣海春木氏寄贈)青漆波蒔絵盃台 伝永田友治作 1基 京都国立博物館
(廣海春木氏寄贈)青海波塗菓子銘々盆 柴田是真作 5枚 京都国立博物館
(廣海春木氏寄贈)海松貝蒔絵広蓋 美濃屋製 山本利兵衛作 1面 京都国立博物館
(稲垣孫一郎氏寄贈)椀類 美濃屋製 1括うち2客 京都国立博物館
(稲垣孫一郎氏寄贈)
同時開催の名品ギャラリー特別展観覧料が必要
茶の湯の道具 茶入
2024年6月25日(火)~ 9月8日(日)
陶磁|3F-1展示室
茶の湯の道具のなかで、抹茶をいれるやきものを茶入と呼んでいます。小さな壺状の形状をしていますが、茶席における存在感は、茶碗や水指などにもまさるものがあります。中国で焼かれたものは「唐物」、日本で焼かれたものは「和物」と呼び分けられ、古くから唐物を珍重してきました。茶入を鑑賞する際には、産地、形が基本となり、加えて釉流れの景色も見どころとなっています。また、付属する仕覆や牙蓋、盆や銘も楽しみの魅力の一つです。今回はそうした茶入の魅力についてご紹介します。
唐物肩衝茶入 銘 残月 文化庁
- 展示作品リスト
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指定 作品名 員数 所蔵 音声ガイド 唐物肩衝茶入 銘 残月 1口 文化庁 唐物文琳茶入 酸漿文琳 1口 株式会社ヤングアート 餓鬼腹茶入 1口 京都・本圀寺 瀬戸肩衝茶入 銘 泡沫
瀬戸窯1口 瀬戸肩衝茶入 銘 古木 1口 瀬戸肩衝茶入
瀬戸窯1口 京都国立博物館 褐釉四方茶入
野々村仁清作1口 京都国立博物館