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彫刻
重要文化財
獅子しし
基本情報
- 1対
- 木造漆箔・彩色
- 阿形:像高47.3cm 吽形:像高46.7cm
- 鎌倉時代 13世紀
- 滋賀・大宝神社
和様を捨てさった、全く新しい獅子像が12世紀末に創り出された。本像は阿形と吽形の組合せであるが、ともに無角なので、獅子・狛犬の一対ではなく、この時期には珍しい奈良時代風の獅子一対の遺例である。
阿形は耳を伏せ、吽形は耳を立てて対照を見せ、いずれも拝者の方へ顔を向け、それに合わせて拝者側の前肢を少し引き、反対側の肢を前に出す。頭部は小振りだが、上半身を大きく、下半身と四肢を細身とした軽快な体つきで、たてがみの太々とした毛束を震わせて威嚇する獰猛さが顔に集中してあらわされる。唐風表現に立脚した俊敏な獅子の姿を表現する。