絵巻
料紙の下絵に目鼻のない人物が描かれているところから、俗に目無経(めなしきょう)と呼ばれる。もと金光明経4巻・理趣経1巻からなっていたらしく、建久3年(1192)3月13日に後白河法皇が崩御されてからしばらくたった4月1日に、法皇の菩提を弔うため、法皇ゆかりのこの料紙を用いて、写経したものと思われる。料紙の下絵は、経文とはまったく無関係の源氏物語のような物語絵の未完成画で、吹抜屋台(ふきぬきやたい=屋台の様子を描くため、屋根をとりはらった家屋のことで、大和絵独特の表現法)を舞台に、淡墨線でのびやかに男女の姿を描いている。
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