2022.6.01の展示
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2022年6月14日(火)~7月24日(日):名品ギャラリー(平常展示)開催
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2022.6.02の展示
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2022.6.29の展示
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2022.6.31の展示
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2022年6月14日(火)~7月24日(日):名品ギャラリー(平常展示)開催
同時開催の名品ギャラリー特別展観覧料が必要
白描
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
絵巻|2F-1展示室
白描とは、基本的に色彩を用いず、墨の線だけで絵を描く手法です。紙と線の美しさを重んじた東洋の絵画で発展を遂げました。日本では、筆勢の強弱や墨の濃淡を変化させて線のさまざまな表情を引き出した「鳥獣戯画」のような作品がありますが、一方で、均一な極細線を流麗に引いて洗練された宮廷世界を描き出した白描画もあります。こうした作品は「白描やまと絵」と呼ばれる1ジャンルを形成しており、鎌倉時代に最高の水準に達しました。鎌倉時代末期以降は線描の緊張感が緩み、親しみやすく身近に感じられるような作品が多くつくられるようになります。
中宮物語絵巻(部分)
日本の羅漢図
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
仏画|2F-2展示室
羅漢図は、インドの高僧を中国で造形化したものです。日本は中国から羅漢図を輸入し、それをお手本としました。平安時代から羅漢信仰は盛んになりましたが、鎌倉時代の禅宗の隆盛以降はさらになじみの深いものとなりました。
羅漢図は、かつての中国人も日本人もこれがインドの偉い坊さんのお姿だと思って描きもし、見てもいたわけです。しかし、今日ほど情報の行き渡っていない時代ですから、実際とはやや異なる違和感のある姿になってしまったわけです。逆に、この現実とのギャップが表現におもしろさを加えているといえます。
重文 十六羅漢像 十六幅のうち
滋賀・大練寺
中世の扇絵
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
中世絵画|2F-3展示室
夏の中世絵画室では、涼を運ぶ扇に描かれた様々な絵をご紹介します。古来、扇は日本の人々にとって非常に重要なものでした。あおげば心地よい風をもたらすのはもちろん、儀式や生活の様々な作法においても扇は欠かせず、現代とは異なる多くの用途がありました。それゆえ美しい絵をあしらった高級品が大量に作られたのです。扇は上流社会における重要な贈答品で、特に禅僧を中心に教養ある人々は絵に合わせて詩文を書き加えた扇を贈りあい、親交を深めました。扇絵は小さな珠玉の美術品であり、作者や主題のバリエーションも豊富で、遺品の少ない中世絵画の分野ではとりわけ大きな存在感を放っています。
重文 王羲之書扇図
大岳周崇・惟肖得巌賛 如拙筆
当館
生誕420年 狩野探幽
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
近世絵画|2F-4展示室
桃山時代の巨匠狩野永徳の孫(孝信の長男)として京で生まれた狩野探幽(1602~74)は、わずか16歳で徳川幕府の御用絵師となり、狩野派の中心的存在として活躍した画家です。従来の狩野派様式を一変させた瀟洒で端正な画風は、以後の狩野派において規範として継承されただけでなく、江戸時代の画壇全般に多大な影響を及ぼしました。
旗本格の奥絵師を筆頭に、幕府の権力機構に対応した流派組織の整備にも腐心した探幽は、後世、岡倉天心をして「画壇の家康」と言わしめました。その探幽の仕事を、生誕の地、京都から振り返ります。
重文 四季松図屏風(左隻) 狩野探幽筆
京都・大徳寺
君子の花 蓮
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
中国絵画|2F-5展示室
汚濁に染まらず清廉を保つ蓮は、俗塵を離れた理想を象徴するものであり、中国絵画の中に好んで描かれる重要なモチーフとなっています。北宋の儒学者である周敦頤は『愛蓮説』の中で、富貴の牡丹、隠逸の菊と比して、泥の中にありながら美しい花を咲かせる蓮の高潔さを讃え、「花の君子」であるといいました。また、仏教でも古くから蓮は清浄な花とされ、浄土に咲き、仏菩薩と共に表されています。展示では蓮の描かれた中国絵画を集めてご紹介します。蓮に託された意味を読み解きながら、1点1点をじっくりとご堪能いただきたいと思います。
重文 蓮池白鷺図(右幅)
当館
日本の彫刻
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
彫刻|1F-1展示室
江戸時代までの日本の彫刻はほとんどが宗教的なものです。仏教を本格的に受容した7世紀以来、仏像の製作が盛んになりましたが、姿形はインドから中国を経由して伝わったため、それらの国の影響を受けています。
その中で日本彫刻の特色は、木を用いたものが多いこと、それに伴って寄木造、玉眼等独特の技法を発達させたことが挙げられます。
それぞれの時代に大陸の影響を受けて日本化することを繰り返したため、仏像の作風はさまざまです。
千手観音坐像香合仏
当館
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観心寺の中尊寺経
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
書跡|1F-3展示室
中尊寺経とは平安時代12世紀に岩手県平泉の関山中尊寺に納められた1部5000巻を超える手書きの経典群です。奥州藤原氏の初代、藤原清衡(1056~1128)が発願し、紺紙に金銀字で書写する清衡経と、3代秀衡(?~1187)が発願し、紺紙に金字で書写する秀衡経の2部が知られています。
大阪府河内長野市に位置する高野山真言宗遺跡本山、檜尾山観心寺には清衡経166巻、秀衡経50巻の計216巻が伝来しています。奥州藤原氏の栄華と信仰を今に伝える経典の煌めきをご賞翫ください。
重文 大方廣菩薩蔵経中文殊師利根本一字陀羅尼法(清衡経)(部分) 藤原清衡発願
大阪・観心寺
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染めと織りの文様─水のかたち─
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
染織|1F-4展示室
雨や雪として天から降る水は、あるいは川に流れ込み、あるいは地下へ浸みこみ、飲み水や農業用水となって私たちの暮らしを潤してくれます。そして、時と器に応じて変わる美しい水のかたちや、海や川をのぞむ水辺の風景は、絵画や意匠の発想の源でもありました。
流れる水、渦巻く水、飛沫となって飛び散る水―多様に変化する水の形状の面白さに注目した文様や、水辺のもつ爽やかな情趣を取り込んだ文様、さらには水を抽象的に意匠化した青海波文様など、染めと織りの文様に見るさまざまな水の姿を紹介します。
梅雨景色に鮎撫子文様単衣
当館
室町時代の金工 Ⅲ
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
金工|1F-5展示室
室町時代の金工 第3弾は鋳造作品の代表である磬と鏡の名品を展示いたします。
室町時代は今日まで続く日本の文化の揺籃期とも言えます。平安時代にみやこで生まれた公家の文化と、鎌倉時代に東国で生まれた武家の文化を融合させ、そこに大陸の最先端を加えた室町文化は、鎌倉幕府の滅亡から南北朝の動乱期を経て、室町幕府の安定期、政争渦巻くみやこの騒乱と群雄割拠の戦国時代へ続く240年の間に育まれました。
この展示では、北山文化・東山文化に代表される中央の上流文化のみならず、京都の荒廃を期に各地へ伝播した地方文化を含めて、南北朝時代から桃山時代に至るまでの室町時代の金属工芸作品を紹介いたします。
国宝 松竹双鶴文鏡 阿須賀神社伝来古神宝類のうち
当館
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祭と会食
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
漆工|1F-6展示室
神道では、神事の後にお供えの酒や食物をおろして神々と人々が飲食をともにする宴会行事(直会)があります。仏教でも仏前に食事を供え、また法要のおりに檀家や信者が僧侶とともにする食事(斎)があります。一部の禅宗寺院では、寺を開いた祖師の供養に食事やお茶を捧げてともにいただく儀礼(四ッ頭茶礼)が伝わります。いずれの食事にも美しい漆器を揃えました。冠婚葬祭、年中行事、花見や紅葉狩りや観劇などで、人々は集まり、酒を酌み交わし、食事をともにしてきました。特別な会食を華やかに演出した漆器を通して、豊かな宴に思いを馳せていただければ幸いです。
雅楽蒔絵行厨
当館
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同時開催の名品ギャラリー特別展観覧料が必要
白描
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
絵巻|2F-1展示室
白描とは、基本的に色彩を用いず、墨の線だけで絵を描く手法です。紙と線の美しさを重んじた東洋の絵画で発展を遂げました。日本では、筆勢の強弱や墨の濃淡を変化させて線のさまざまな表情を引き出した「鳥獣戯画」のような作品がありますが、一方で、均一な極細線を流麗に引いて洗練された宮廷世界を描き出した白描画もあります。こうした作品は「白描やまと絵」と呼ばれる1ジャンルを形成しており、鎌倉時代に最高の水準に達しました。鎌倉時代末期以降は線描の緊張感が緩み、親しみやすく身近に感じられるような作品が多くつくられるようになります。
中宮物語絵巻(部分)
日本の羅漢図
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
仏画|2F-2展示室
羅漢図は、インドの高僧を中国で造形化したものです。日本は中国から羅漢図を輸入し、それをお手本としました。平安時代から羅漢信仰は盛んになりましたが、鎌倉時代の禅宗の隆盛以降はさらになじみの深いものとなりました。
羅漢図は、かつての中国人も日本人もこれがインドの偉い坊さんのお姿だと思って描きもし、見てもいたわけです。しかし、今日ほど情報の行き渡っていない時代ですから、実際とはやや異なる違和感のある姿になってしまったわけです。逆に、この現実とのギャップが表現におもしろさを加えているといえます。
重文 十六羅漢像 十六幅のうち
滋賀・大練寺
中世の扇絵
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
中世絵画|2F-3展示室
夏の中世絵画室では、涼を運ぶ扇に描かれた様々な絵をご紹介します。古来、扇は日本の人々にとって非常に重要なものでした。あおげば心地よい風をもたらすのはもちろん、儀式や生活の様々な作法においても扇は欠かせず、現代とは異なる多くの用途がありました。それゆえ美しい絵をあしらった高級品が大量に作られたのです。扇は上流社会における重要な贈答品で、特に禅僧を中心に教養ある人々は絵に合わせて詩文を書き加えた扇を贈りあい、親交を深めました。扇絵は小さな珠玉の美術品であり、作者や主題のバリエーションも豊富で、遺品の少ない中世絵画の分野ではとりわけ大きな存在感を放っています。
重文 王羲之書扇図
大岳周崇・惟肖得巌賛 如拙筆
当館
生誕420年 狩野探幽
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
近世絵画|2F-4展示室
桃山時代の巨匠狩野永徳の孫(孝信の長男)として京で生まれた狩野探幽(1602~74)は、わずか16歳で徳川幕府の御用絵師となり、狩野派の中心的存在として活躍した画家です。従来の狩野派様式を一変させた瀟洒で端正な画風は、以後の狩野派において規範として継承されただけでなく、江戸時代の画壇全般に多大な影響を及ぼしました。
旗本格の奥絵師を筆頭に、幕府の権力機構に対応した流派組織の整備にも腐心した探幽は、後世、岡倉天心をして「画壇の家康」と言わしめました。その探幽の仕事を、生誕の地、京都から振り返ります。
重文 四季松図屏風(左隻) 狩野探幽筆
京都・大徳寺
君子の花 蓮
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
中国絵画|2F-5展示室
汚濁に染まらず清廉を保つ蓮は、俗塵を離れた理想を象徴するものであり、中国絵画の中に好んで描かれる重要なモチーフとなっています。北宋の儒学者である周敦頤は『愛蓮説』の中で、富貴の牡丹、隠逸の菊と比して、泥の中にありながら美しい花を咲かせる蓮の高潔さを讃え、「花の君子」であるといいました。また、仏教でも古くから蓮は清浄な花とされ、浄土に咲き、仏菩薩と共に表されています。展示では蓮の描かれた中国絵画を集めてご紹介します。蓮に託された意味を読み解きながら、1点1点をじっくりとご堪能いただきたいと思います。
重文 蓮池白鷺図(右幅)
当館
日本の彫刻
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
彫刻|1F-1展示室
江戸時代までの日本の彫刻はほとんどが宗教的なものです。仏教を本格的に受容した7世紀以来、仏像の製作が盛んになりましたが、姿形はインドから中国を経由して伝わったため、それらの国の影響を受けています。
その中で日本彫刻の特色は、木を用いたものが多いこと、それに伴って寄木造、玉眼等独特の技法を発達させたことが挙げられます。
それぞれの時代に大陸の影響を受けて日本化することを繰り返したため、仏像の作風はさまざまです。
千手観音坐像香合仏
当館
- 展示作品リスト
-
観心寺の中尊寺経
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
書跡|1F-3展示室
中尊寺経とは平安時代12世紀に岩手県平泉の関山中尊寺に納められた1部5000巻を超える手書きの経典群です。奥州藤原氏の初代、藤原清衡(1056~1128)が発願し、紺紙に金銀字で書写する清衡経と、3代秀衡(?~1187)が発願し、紺紙に金字で書写する秀衡経の2部が知られています。
大阪府河内長野市に位置する高野山真言宗遺跡本山、檜尾山観心寺には清衡経166巻、秀衡経50巻の計216巻が伝来しています。奥州藤原氏の栄華と信仰を今に伝える経典の煌めきをご賞翫ください。
重文 大方廣菩薩蔵経中文殊師利根本一字陀羅尼法(清衡経)(部分) 藤原清衡発願
大阪・観心寺
- 展示作品リスト
-
染めと織りの文様─水のかたち─
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
染織|1F-4展示室
雨や雪として天から降る水は、あるいは川に流れ込み、あるいは地下へ浸みこみ、飲み水や農業用水となって私たちの暮らしを潤してくれます。そして、時と器に応じて変わる美しい水のかたちや、海や川をのぞむ水辺の風景は、絵画や意匠の発想の源でもありました。
流れる水、渦巻く水、飛沫となって飛び散る水―多様に変化する水の形状の面白さに注目した文様や、水辺のもつ爽やかな情趣を取り込んだ文様、さらには水を抽象的に意匠化した青海波文様など、染めと織りの文様に見るさまざまな水の姿を紹介します。
梅雨景色に鮎撫子文様単衣
当館
室町時代の金工 Ⅲ
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
金工|1F-5展示室
室町時代の金工 第3弾は鋳造作品の代表である磬と鏡の名品を展示いたします。
室町時代は今日まで続く日本の文化の揺籃期とも言えます。平安時代にみやこで生まれた公家の文化と、鎌倉時代に東国で生まれた武家の文化を融合させ、そこに大陸の最先端を加えた室町文化は、鎌倉幕府の滅亡から南北朝の動乱期を経て、室町幕府の安定期、政争渦巻くみやこの騒乱と群雄割拠の戦国時代へ続く240年の間に育まれました。
この展示では、北山文化・東山文化に代表される中央の上流文化のみならず、京都の荒廃を期に各地へ伝播した地方文化を含めて、南北朝時代から桃山時代に至るまでの室町時代の金属工芸作品を紹介いたします。
国宝 松竹双鶴文鏡 阿須賀神社伝来古神宝類のうち
当館
- 展示作品リスト
-
祭と会食
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
漆工|1F-6展示室
神道では、神事の後にお供えの酒や食物をおろして神々と人々が飲食をともにする宴会行事(直会)があります。仏教でも仏前に食事を供え、また法要のおりに檀家や信者が僧侶とともにする食事(斎)があります。一部の禅宗寺院では、寺を開いた祖師の供養に食事やお茶を捧げてともにいただく儀礼(四ッ頭茶礼)が伝わります。いずれの食事にも美しい漆器を揃えました。冠婚葬祭、年中行事、花見や紅葉狩りや観劇などで、人々は集まり、酒を酌み交わし、食事をともにしてきました。特別な会食を華やかに演出した漆器を通して、豊かな宴に思いを馳せていただければ幸いです。
雅楽蒔絵行厨
当館
- 展示作品リスト
-
同時開催の名品ギャラリー特別展観覧料が必要
白描
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
絵巻|2F-1展示室
白描とは、基本的に色彩を用いず、墨の線だけで絵を描く手法です。紙と線の美しさを重んじた東洋の絵画で発展を遂げました。日本では、筆勢の強弱や墨の濃淡を変化させて線のさまざまな表情を引き出した「鳥獣戯画」のような作品がありますが、一方で、均一な極細線を流麗に引いて洗練された宮廷世界を描き出した白描画もあります。こうした作品は「白描やまと絵」と呼ばれる1ジャンルを形成しており、鎌倉時代に最高の水準に達しました。鎌倉時代末期以降は線描の緊張感が緩み、親しみやすく身近に感じられるような作品が多くつくられるようになります。
中宮物語絵巻(部分)
日本の羅漢図
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
仏画|2F-2展示室
羅漢図は、インドの高僧を中国で造形化したものです。日本は中国から羅漢図を輸入し、それをお手本としました。平安時代から羅漢信仰は盛んになりましたが、鎌倉時代の禅宗の隆盛以降はさらになじみの深いものとなりました。
羅漢図は、かつての中国人も日本人もこれがインドの偉い坊さんのお姿だと思って描きもし、見てもいたわけです。しかし、今日ほど情報の行き渡っていない時代ですから、実際とはやや異なる違和感のある姿になってしまったわけです。逆に、この現実とのギャップが表現におもしろさを加えているといえます。
重文 十六羅漢像 十六幅のうち
滋賀・大練寺
中世の扇絵
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
中世絵画|2F-3展示室
夏の中世絵画室では、涼を運ぶ扇に描かれた様々な絵をご紹介します。古来、扇は日本の人々にとって非常に重要なものでした。あおげば心地よい風をもたらすのはもちろん、儀式や生活の様々な作法においても扇は欠かせず、現代とは異なる多くの用途がありました。それゆえ美しい絵をあしらった高級品が大量に作られたのです。扇は上流社会における重要な贈答品で、特に禅僧を中心に教養ある人々は絵に合わせて詩文を書き加えた扇を贈りあい、親交を深めました。扇絵は小さな珠玉の美術品であり、作者や主題のバリエーションも豊富で、遺品の少ない中世絵画の分野ではとりわけ大きな存在感を放っています。
重文 王羲之書扇図
大岳周崇・惟肖得巌賛 如拙筆
当館
生誕420年 狩野探幽
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
近世絵画|2F-4展示室
桃山時代の巨匠狩野永徳の孫(孝信の長男)として京で生まれた狩野探幽(1602~74)は、わずか16歳で徳川幕府の御用絵師となり、狩野派の中心的存在として活躍した画家です。従来の狩野派様式を一変させた瀟洒で端正な画風は、以後の狩野派において規範として継承されただけでなく、江戸時代の画壇全般に多大な影響を及ぼしました。
旗本格の奥絵師を筆頭に、幕府の権力機構に対応した流派組織の整備にも腐心した探幽は、後世、岡倉天心をして「画壇の家康」と言わしめました。その探幽の仕事を、生誕の地、京都から振り返ります。
重文 四季松図屏風(左隻) 狩野探幽筆
京都・大徳寺
君子の花 蓮
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
中国絵画|2F-5展示室
汚濁に染まらず清廉を保つ蓮は、俗塵を離れた理想を象徴するものであり、中国絵画の中に好んで描かれる重要なモチーフとなっています。北宋の儒学者である周敦頤は『愛蓮説』の中で、富貴の牡丹、隠逸の菊と比して、泥の中にありながら美しい花を咲かせる蓮の高潔さを讃え、「花の君子」であるといいました。また、仏教でも古くから蓮は清浄な花とされ、浄土に咲き、仏菩薩と共に表されています。展示では蓮の描かれた中国絵画を集めてご紹介します。蓮に託された意味を読み解きながら、1点1点をじっくりとご堪能いただきたいと思います。
重文 蓮池白鷺図(右幅)
当館
日本の彫刻
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
彫刻|1F-1展示室
江戸時代までの日本の彫刻はほとんどが宗教的なものです。仏教を本格的に受容した7世紀以来、仏像の製作が盛んになりましたが、姿形はインドから中国を経由して伝わったため、それらの国の影響を受けています。
その中で日本彫刻の特色は、木を用いたものが多いこと、それに伴って寄木造、玉眼等独特の技法を発達させたことが挙げられます。
それぞれの時代に大陸の影響を受けて日本化することを繰り返したため、仏像の作風はさまざまです。
千手観音坐像香合仏
当館
- 展示作品リスト
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観心寺の中尊寺経
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
書跡|1F-3展示室
中尊寺経とは平安時代12世紀に岩手県平泉の関山中尊寺に納められた1部5000巻を超える手書きの経典群です。奥州藤原氏の初代、藤原清衡(1056~1128)が発願し、紺紙に金銀字で書写する清衡経と、3代秀衡(?~1187)が発願し、紺紙に金字で書写する秀衡経の2部が知られています。
大阪府河内長野市に位置する高野山真言宗遺跡本山、檜尾山観心寺には清衡経166巻、秀衡経50巻の計216巻が伝来しています。奥州藤原氏の栄華と信仰を今に伝える経典の煌めきをご賞翫ください。
重文 大方廣菩薩蔵経中文殊師利根本一字陀羅尼法(清衡経)(部分) 藤原清衡発願
大阪・観心寺
- 展示作品リスト
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染めと織りの文様─水のかたち─
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
染織|1F-4展示室
雨や雪として天から降る水は、あるいは川に流れ込み、あるいは地下へ浸みこみ、飲み水や農業用水となって私たちの暮らしを潤してくれます。そして、時と器に応じて変わる美しい水のかたちや、海や川をのぞむ水辺の風景は、絵画や意匠の発想の源でもありました。
流れる水、渦巻く水、飛沫となって飛び散る水―多様に変化する水の形状の面白さに注目した文様や、水辺のもつ爽やかな情趣を取り込んだ文様、さらには水を抽象的に意匠化した青海波文様など、染めと織りの文様に見るさまざまな水の姿を紹介します。
梅雨景色に鮎撫子文様単衣
当館
室町時代の金工 Ⅲ
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
金工|1F-5展示室
室町時代の金工 第3弾は鋳造作品の代表である磬と鏡の名品を展示いたします。
室町時代は今日まで続く日本の文化の揺籃期とも言えます。平安時代にみやこで生まれた公家の文化と、鎌倉時代に東国で生まれた武家の文化を融合させ、そこに大陸の最先端を加えた室町文化は、鎌倉幕府の滅亡から南北朝の動乱期を経て、室町幕府の安定期、政争渦巻くみやこの騒乱と群雄割拠の戦国時代へ続く240年の間に育まれました。
この展示では、北山文化・東山文化に代表される中央の上流文化のみならず、京都の荒廃を期に各地へ伝播した地方文化を含めて、南北朝時代から桃山時代に至るまでの室町時代の金属工芸作品を紹介いたします。
国宝 松竹双鶴文鏡 阿須賀神社伝来古神宝類のうち
当館
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祭と会食
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
漆工|1F-6展示室
神道では、神事の後にお供えの酒や食物をおろして神々と人々が飲食をともにする宴会行事(直会)があります。仏教でも仏前に食事を供え、また法要のおりに檀家や信者が僧侶とともにする食事(斎)があります。一部の禅宗寺院では、寺を開いた祖師の供養に食事やお茶を捧げてともにいただく儀礼(四ッ頭茶礼)が伝わります。いずれの食事にも美しい漆器を揃えました。冠婚葬祭、年中行事、花見や紅葉狩りや観劇などで、人々は集まり、酒を酌み交わし、食事をともにしてきました。特別な会食を華やかに演出した漆器を通して、豊かな宴に思いを馳せていただければ幸いです。
雅楽蒔絵行厨
当館
- 展示作品リスト
-
同時開催の名品ギャラリー特別展観覧料が必要
白描
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
絵巻|2F-1展示室
白描とは、基本的に色彩を用いず、墨の線だけで絵を描く手法です。紙と線の美しさを重んじた東洋の絵画で発展を遂げました。日本では、筆勢の強弱や墨の濃淡を変化させて線のさまざまな表情を引き出した「鳥獣戯画」のような作品がありますが、一方で、均一な極細線を流麗に引いて洗練された宮廷世界を描き出した白描画もあります。こうした作品は「白描やまと絵」と呼ばれる1ジャンルを形成しており、鎌倉時代に最高の水準に達しました。鎌倉時代末期以降は線描の緊張感が緩み、親しみやすく身近に感じられるような作品が多くつくられるようになります。
中宮物語絵巻(部分)
日本の羅漢図
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
仏画|2F-2展示室
羅漢図は、インドの高僧を中国で造形化したものです。日本は中国から羅漢図を輸入し、それをお手本としました。平安時代から羅漢信仰は盛んになりましたが、鎌倉時代の禅宗の隆盛以降はさらになじみの深いものとなりました。
羅漢図は、かつての中国人も日本人もこれがインドの偉い坊さんのお姿だと思って描きもし、見てもいたわけです。しかし、今日ほど情報の行き渡っていない時代ですから、実際とはやや異なる違和感のある姿になってしまったわけです。逆に、この現実とのギャップが表現におもしろさを加えているといえます。
重文 十六羅漢像 十六幅のうち
滋賀・大練寺
中世の扇絵
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
中世絵画|2F-3展示室
夏の中世絵画室では、涼を運ぶ扇に描かれた様々な絵をご紹介します。古来、扇は日本の人々にとって非常に重要なものでした。あおげば心地よい風をもたらすのはもちろん、儀式や生活の様々な作法においても扇は欠かせず、現代とは異なる多くの用途がありました。それゆえ美しい絵をあしらった高級品が大量に作られたのです。扇は上流社会における重要な贈答品で、特に禅僧を中心に教養ある人々は絵に合わせて詩文を書き加えた扇を贈りあい、親交を深めました。扇絵は小さな珠玉の美術品であり、作者や主題のバリエーションも豊富で、遺品の少ない中世絵画の分野ではとりわけ大きな存在感を放っています。
重文 王羲之書扇図
大岳周崇・惟肖得巌賛 如拙筆
当館
生誕420年 狩野探幽
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
近世絵画|2F-4展示室
桃山時代の巨匠狩野永徳の孫(孝信の長男)として京で生まれた狩野探幽(1602~74)は、わずか16歳で徳川幕府の御用絵師となり、狩野派の中心的存在として活躍した画家です。従来の狩野派様式を一変させた瀟洒で端正な画風は、以後の狩野派において規範として継承されただけでなく、江戸時代の画壇全般に多大な影響を及ぼしました。
旗本格の奥絵師を筆頭に、幕府の権力機構に対応した流派組織の整備にも腐心した探幽は、後世、岡倉天心をして「画壇の家康」と言わしめました。その探幽の仕事を、生誕の地、京都から振り返ります。
重文 四季松図屏風(左隻) 狩野探幽筆
京都・大徳寺
君子の花 蓮
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
中国絵画|2F-5展示室
汚濁に染まらず清廉を保つ蓮は、俗塵を離れた理想を象徴するものであり、中国絵画の中に好んで描かれる重要なモチーフとなっています。北宋の儒学者である周敦頤は『愛蓮説』の中で、富貴の牡丹、隠逸の菊と比して、泥の中にありながら美しい花を咲かせる蓮の高潔さを讃え、「花の君子」であるといいました。また、仏教でも古くから蓮は清浄な花とされ、浄土に咲き、仏菩薩と共に表されています。展示では蓮の描かれた中国絵画を集めてご紹介します。蓮に託された意味を読み解きながら、1点1点をじっくりとご堪能いただきたいと思います。
重文 蓮池白鷺図(右幅)
当館
日本の彫刻
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
彫刻|1F-1展示室
江戸時代までの日本の彫刻はほとんどが宗教的なものです。仏教を本格的に受容した7世紀以来、仏像の製作が盛んになりましたが、姿形はインドから中国を経由して伝わったため、それらの国の影響を受けています。
その中で日本彫刻の特色は、木を用いたものが多いこと、それに伴って寄木造、玉眼等独特の技法を発達させたことが挙げられます。
それぞれの時代に大陸の影響を受けて日本化することを繰り返したため、仏像の作風はさまざまです。
千手観音坐像香合仏
当館
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-
観心寺の中尊寺経
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
書跡|1F-3展示室
中尊寺経とは平安時代12世紀に岩手県平泉の関山中尊寺に納められた1部5000巻を超える手書きの経典群です。奥州藤原氏の初代、藤原清衡(1056~1128)が発願し、紺紙に金銀字で書写する清衡経と、3代秀衡(?~1187)が発願し、紺紙に金字で書写する秀衡経の2部が知られています。
大阪府河内長野市に位置する高野山真言宗遺跡本山、檜尾山観心寺には清衡経166巻、秀衡経50巻の計216巻が伝来しています。奥州藤原氏の栄華と信仰を今に伝える経典の煌めきをご賞翫ください。
重文 大方廣菩薩蔵経中文殊師利根本一字陀羅尼法(清衡経)(部分) 藤原清衡発願
大阪・観心寺
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染めと織りの文様─水のかたち─
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
染織|1F-4展示室
雨や雪として天から降る水は、あるいは川に流れ込み、あるいは地下へ浸みこみ、飲み水や農業用水となって私たちの暮らしを潤してくれます。そして、時と器に応じて変わる美しい水のかたちや、海や川をのぞむ水辺の風景は、絵画や意匠の発想の源でもありました。
流れる水、渦巻く水、飛沫となって飛び散る水―多様に変化する水の形状の面白さに注目した文様や、水辺のもつ爽やかな情趣を取り込んだ文様、さらには水を抽象的に意匠化した青海波文様など、染めと織りの文様に見るさまざまな水の姿を紹介します。
梅雨景色に鮎撫子文様単衣
当館
室町時代の金工 Ⅲ
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
金工|1F-5展示室
室町時代の金工 第3弾は鋳造作品の代表である磬と鏡の名品を展示いたします。
室町時代は今日まで続く日本の文化の揺籃期とも言えます。平安時代にみやこで生まれた公家の文化と、鎌倉時代に東国で生まれた武家の文化を融合させ、そこに大陸の最先端を加えた室町文化は、鎌倉幕府の滅亡から南北朝の動乱期を経て、室町幕府の安定期、政争渦巻くみやこの騒乱と群雄割拠の戦国時代へ続く240年の間に育まれました。
この展示では、北山文化・東山文化に代表される中央の上流文化のみならず、京都の荒廃を期に各地へ伝播した地方文化を含めて、南北朝時代から桃山時代に至るまでの室町時代の金属工芸作品を紹介いたします。
国宝 松竹双鶴文鏡 阿須賀神社伝来古神宝類のうち
当館
- 展示作品リスト
-
祭と会食
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
漆工|1F-6展示室
神道では、神事の後にお供えの酒や食物をおろして神々と人々が飲食をともにする宴会行事(直会)があります。仏教でも仏前に食事を供え、また法要のおりに檀家や信者が僧侶とともにする食事(斎)があります。一部の禅宗寺院では、寺を開いた祖師の供養に食事やお茶を捧げてともにいただく儀礼(四ッ頭茶礼)が伝わります。いずれの食事にも美しい漆器を揃えました。冠婚葬祭、年中行事、花見や紅葉狩りや観劇などで、人々は集まり、酒を酌み交わし、食事をともにしてきました。特別な会食を華やかに演出した漆器を通して、豊かな宴に思いを馳せていただければ幸いです。
雅楽蒔絵行厨
当館
- 展示作品リスト
-
同時開催の名品ギャラリー特別展観覧料が必要
白描
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
絵巻|2F-1展示室
白描とは、基本的に色彩を用いず、墨の線だけで絵を描く手法です。紙と線の美しさを重んじた東洋の絵画で発展を遂げました。日本では、筆勢の強弱や墨の濃淡を変化させて線のさまざまな表情を引き出した「鳥獣戯画」のような作品がありますが、一方で、均一な極細線を流麗に引いて洗練された宮廷世界を描き出した白描画もあります。こうした作品は「白描やまと絵」と呼ばれる1ジャンルを形成しており、鎌倉時代に最高の水準に達しました。鎌倉時代末期以降は線描の緊張感が緩み、親しみやすく身近に感じられるような作品が多くつくられるようになります。
中宮物語絵巻(部分)
日本の羅漢図
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
仏画|2F-2展示室
羅漢図は、インドの高僧を中国で造形化したものです。日本は中国から羅漢図を輸入し、それをお手本としました。平安時代から羅漢信仰は盛んになりましたが、鎌倉時代の禅宗の隆盛以降はさらになじみの深いものとなりました。
羅漢図は、かつての中国人も日本人もこれがインドの偉い坊さんのお姿だと思って描きもし、見てもいたわけです。しかし、今日ほど情報の行き渡っていない時代ですから、実際とはやや異なる違和感のある姿になってしまったわけです。逆に、この現実とのギャップが表現におもしろさを加えているといえます。
重文 十六羅漢像 十六幅のうち
滋賀・大練寺
中世の扇絵
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
中世絵画|2F-3展示室
夏の中世絵画室では、涼を運ぶ扇に描かれた様々な絵をご紹介します。古来、扇は日本の人々にとって非常に重要なものでした。あおげば心地よい風をもたらすのはもちろん、儀式や生活の様々な作法においても扇は欠かせず、現代とは異なる多くの用途がありました。それゆえ美しい絵をあしらった高級品が大量に作られたのです。扇は上流社会における重要な贈答品で、特に禅僧を中心に教養ある人々は絵に合わせて詩文を書き加えた扇を贈りあい、親交を深めました。扇絵は小さな珠玉の美術品であり、作者や主題のバリエーションも豊富で、遺品の少ない中世絵画の分野ではとりわけ大きな存在感を放っています。
重文 王羲之書扇図
大岳周崇・惟肖得巌賛 如拙筆
当館
生誕420年 狩野探幽
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
近世絵画|2F-4展示室
桃山時代の巨匠狩野永徳の孫(孝信の長男)として京で生まれた狩野探幽(1602~74)は、わずか16歳で徳川幕府の御用絵師となり、狩野派の中心的存在として活躍した画家です。従来の狩野派様式を一変させた瀟洒で端正な画風は、以後の狩野派において規範として継承されただけでなく、江戸時代の画壇全般に多大な影響を及ぼしました。
旗本格の奥絵師を筆頭に、幕府の権力機構に対応した流派組織の整備にも腐心した探幽は、後世、岡倉天心をして「画壇の家康」と言わしめました。その探幽の仕事を、生誕の地、京都から振り返ります。
重文 四季松図屏風(左隻) 狩野探幽筆
京都・大徳寺
君子の花 蓮
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
中国絵画|2F-5展示室
汚濁に染まらず清廉を保つ蓮は、俗塵を離れた理想を象徴するものであり、中国絵画の中に好んで描かれる重要なモチーフとなっています。北宋の儒学者である周敦頤は『愛蓮説』の中で、富貴の牡丹、隠逸の菊と比して、泥の中にありながら美しい花を咲かせる蓮の高潔さを讃え、「花の君子」であるといいました。また、仏教でも古くから蓮は清浄な花とされ、浄土に咲き、仏菩薩と共に表されています。展示では蓮の描かれた中国絵画を集めてご紹介します。蓮に託された意味を読み解きながら、1点1点をじっくりとご堪能いただきたいと思います。
重文 蓮池白鷺図(右幅)
当館
日本の彫刻
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
彫刻|1F-1展示室
江戸時代までの日本の彫刻はほとんどが宗教的なものです。仏教を本格的に受容した7世紀以来、仏像の製作が盛んになりましたが、姿形はインドから中国を経由して伝わったため、それらの国の影響を受けています。
その中で日本彫刻の特色は、木を用いたものが多いこと、それに伴って寄木造、玉眼等独特の技法を発達させたことが挙げられます。
それぞれの時代に大陸の影響を受けて日本化することを繰り返したため、仏像の作風はさまざまです。
千手観音坐像香合仏
当館
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観心寺の中尊寺経
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
書跡|1F-3展示室
中尊寺経とは平安時代12世紀に岩手県平泉の関山中尊寺に納められた1部5000巻を超える手書きの経典群です。奥州藤原氏の初代、藤原清衡(1056~1128)が発願し、紺紙に金銀字で書写する清衡経と、3代秀衡(?~1187)が発願し、紺紙に金字で書写する秀衡経の2部が知られています。
大阪府河内長野市に位置する高野山真言宗遺跡本山、檜尾山観心寺には清衡経166巻、秀衡経50巻の計216巻が伝来しています。奥州藤原氏の栄華と信仰を今に伝える経典の煌めきをご賞翫ください。
重文 大方廣菩薩蔵経中文殊師利根本一字陀羅尼法(清衡経)(部分) 藤原清衡発願
大阪・観心寺
- 展示作品リスト
-
染めと織りの文様─水のかたち─
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
染織|1F-4展示室
雨や雪として天から降る水は、あるいは川に流れ込み、あるいは地下へ浸みこみ、飲み水や農業用水となって私たちの暮らしを潤してくれます。そして、時と器に応じて変わる美しい水のかたちや、海や川をのぞむ水辺の風景は、絵画や意匠の発想の源でもありました。
流れる水、渦巻く水、飛沫となって飛び散る水―多様に変化する水の形状の面白さに注目した文様や、水辺のもつ爽やかな情趣を取り込んだ文様、さらには水を抽象的に意匠化した青海波文様など、染めと織りの文様に見るさまざまな水の姿を紹介します。
梅雨景色に鮎撫子文様単衣
当館
室町時代の金工 Ⅲ
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
金工|1F-5展示室
室町時代の金工 第3弾は鋳造作品の代表である磬と鏡の名品を展示いたします。
室町時代は今日まで続く日本の文化の揺籃期とも言えます。平安時代にみやこで生まれた公家の文化と、鎌倉時代に東国で生まれた武家の文化を融合させ、そこに大陸の最先端を加えた室町文化は、鎌倉幕府の滅亡から南北朝の動乱期を経て、室町幕府の安定期、政争渦巻くみやこの騒乱と群雄割拠の戦国時代へ続く240年の間に育まれました。
この展示では、北山文化・東山文化に代表される中央の上流文化のみならず、京都の荒廃を期に各地へ伝播した地方文化を含めて、南北朝時代から桃山時代に至るまでの室町時代の金属工芸作品を紹介いたします。
国宝 松竹双鶴文鏡 阿須賀神社伝来古神宝類のうち
当館
- 展示作品リスト
-
祭と会食
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
漆工|1F-6展示室
神道では、神事の後にお供えの酒や食物をおろして神々と人々が飲食をともにする宴会行事(直会)があります。仏教でも仏前に食事を供え、また法要のおりに檀家や信者が僧侶とともにする食事(斎)があります。一部の禅宗寺院では、寺を開いた祖師の供養に食事やお茶を捧げてともにいただく儀礼(四ッ頭茶礼)が伝わります。いずれの食事にも美しい漆器を揃えました。冠婚葬祭、年中行事、花見や紅葉狩りや観劇などで、人々は集まり、酒を酌み交わし、食事をともにしてきました。特別な会食を華やかに演出した漆器を通して、豊かな宴に思いを馳せていただければ幸いです。
雅楽蒔絵行厨
当館
- 展示作品リスト
-
同時開催の名品ギャラリー特別展観覧料が必要
白描
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
絵巻|2F-1展示室
白描とは、基本的に色彩を用いず、墨の線だけで絵を描く手法です。紙と線の美しさを重んじた東洋の絵画で発展を遂げました。日本では、筆勢の強弱や墨の濃淡を変化させて線のさまざまな表情を引き出した「鳥獣戯画」のような作品がありますが、一方で、均一な極細線を流麗に引いて洗練された宮廷世界を描き出した白描画もあります。こうした作品は「白描やまと絵」と呼ばれる1ジャンルを形成しており、鎌倉時代に最高の水準に達しました。鎌倉時代末期以降は線描の緊張感が緩み、親しみやすく身近に感じられるような作品が多くつくられるようになります。
中宮物語絵巻(部分)
日本の羅漢図
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
仏画|2F-2展示室
羅漢図は、インドの高僧を中国で造形化したものです。日本は中国から羅漢図を輸入し、それをお手本としました。平安時代から羅漢信仰は盛んになりましたが、鎌倉時代の禅宗の隆盛以降はさらになじみの深いものとなりました。
羅漢図は、かつての中国人も日本人もこれがインドの偉い坊さんのお姿だと思って描きもし、見てもいたわけです。しかし、今日ほど情報の行き渡っていない時代ですから、実際とはやや異なる違和感のある姿になってしまったわけです。逆に、この現実とのギャップが表現におもしろさを加えているといえます。
重文 十六羅漢像 十六幅のうち
滋賀・大練寺
中世の扇絵
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
中世絵画|2F-3展示室
夏の中世絵画室では、涼を運ぶ扇に描かれた様々な絵をご紹介します。古来、扇は日本の人々にとって非常に重要なものでした。あおげば心地よい風をもたらすのはもちろん、儀式や生活の様々な作法においても扇は欠かせず、現代とは異なる多くの用途がありました。それゆえ美しい絵をあしらった高級品が大量に作られたのです。扇は上流社会における重要な贈答品で、特に禅僧を中心に教養ある人々は絵に合わせて詩文を書き加えた扇を贈りあい、親交を深めました。扇絵は小さな珠玉の美術品であり、作者や主題のバリエーションも豊富で、遺品の少ない中世絵画の分野ではとりわけ大きな存在感を放っています。
重文 王羲之書扇図
大岳周崇・惟肖得巌賛 如拙筆
当館
生誕420年 狩野探幽
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
近世絵画|2F-4展示室
桃山時代の巨匠狩野永徳の孫(孝信の長男)として京で生まれた狩野探幽(1602~74)は、わずか16歳で徳川幕府の御用絵師となり、狩野派の中心的存在として活躍した画家です。従来の狩野派様式を一変させた瀟洒で端正な画風は、以後の狩野派において規範として継承されただけでなく、江戸時代の画壇全般に多大な影響を及ぼしました。
旗本格の奥絵師を筆頭に、幕府の権力機構に対応した流派組織の整備にも腐心した探幽は、後世、岡倉天心をして「画壇の家康」と言わしめました。その探幽の仕事を、生誕の地、京都から振り返ります。
重文 四季松図屏風(左隻) 狩野探幽筆
京都・大徳寺
君子の花 蓮
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
中国絵画|2F-5展示室
汚濁に染まらず清廉を保つ蓮は、俗塵を離れた理想を象徴するものであり、中国絵画の中に好んで描かれる重要なモチーフとなっています。北宋の儒学者である周敦頤は『愛蓮説』の中で、富貴の牡丹、隠逸の菊と比して、泥の中にありながら美しい花を咲かせる蓮の高潔さを讃え、「花の君子」であるといいました。また、仏教でも古くから蓮は清浄な花とされ、浄土に咲き、仏菩薩と共に表されています。展示では蓮の描かれた中国絵画を集めてご紹介します。蓮に託された意味を読み解きながら、1点1点をじっくりとご堪能いただきたいと思います。
重文 蓮池白鷺図(右幅)
当館
日本の彫刻
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
彫刻|1F-1展示室
江戸時代までの日本の彫刻はほとんどが宗教的なものです。仏教を本格的に受容した7世紀以来、仏像の製作が盛んになりましたが、姿形はインドから中国を経由して伝わったため、それらの国の影響を受けています。
その中で日本彫刻の特色は、木を用いたものが多いこと、それに伴って寄木造、玉眼等独特の技法を発達させたことが挙げられます。
それぞれの時代に大陸の影響を受けて日本化することを繰り返したため、仏像の作風はさまざまです。
千手観音坐像香合仏
当館
- 展示作品リスト
-
観心寺の中尊寺経
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
書跡|1F-3展示室
中尊寺経とは平安時代12世紀に岩手県平泉の関山中尊寺に納められた1部5000巻を超える手書きの経典群です。奥州藤原氏の初代、藤原清衡(1056~1128)が発願し、紺紙に金銀字で書写する清衡経と、3代秀衡(?~1187)が発願し、紺紙に金字で書写する秀衡経の2部が知られています。
大阪府河内長野市に位置する高野山真言宗遺跡本山、檜尾山観心寺には清衡経166巻、秀衡経50巻の計216巻が伝来しています。奥州藤原氏の栄華と信仰を今に伝える経典の煌めきをご賞翫ください。
重文 大方廣菩薩蔵経中文殊師利根本一字陀羅尼法(清衡経)(部分) 藤原清衡発願
大阪・観心寺
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染めと織りの文様─水のかたち─
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
染織|1F-4展示室
雨や雪として天から降る水は、あるいは川に流れ込み、あるいは地下へ浸みこみ、飲み水や農業用水となって私たちの暮らしを潤してくれます。そして、時と器に応じて変わる美しい水のかたちや、海や川をのぞむ水辺の風景は、絵画や意匠の発想の源でもありました。
流れる水、渦巻く水、飛沫となって飛び散る水―多様に変化する水の形状の面白さに注目した文様や、水辺のもつ爽やかな情趣を取り込んだ文様、さらには水を抽象的に意匠化した青海波文様など、染めと織りの文様に見るさまざまな水の姿を紹介します。
梅雨景色に鮎撫子文様単衣
当館
室町時代の金工 Ⅲ
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
金工|1F-5展示室
室町時代の金工 第3弾は鋳造作品の代表である磬と鏡の名品を展示いたします。
室町時代は今日まで続く日本の文化の揺籃期とも言えます。平安時代にみやこで生まれた公家の文化と、鎌倉時代に東国で生まれた武家の文化を融合させ、そこに大陸の最先端を加えた室町文化は、鎌倉幕府の滅亡から南北朝の動乱期を経て、室町幕府の安定期、政争渦巻くみやこの騒乱と群雄割拠の戦国時代へ続く240年の間に育まれました。
この展示では、北山文化・東山文化に代表される中央の上流文化のみならず、京都の荒廃を期に各地へ伝播した地方文化を含めて、南北朝時代から桃山時代に至るまでの室町時代の金属工芸作品を紹介いたします。
国宝 松竹双鶴文鏡 阿須賀神社伝来古神宝類のうち
当館
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祭と会食
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
漆工|1F-6展示室
神道では、神事の後にお供えの酒や食物をおろして神々と人々が飲食をともにする宴会行事(直会)があります。仏教でも仏前に食事を供え、また法要のおりに檀家や信者が僧侶とともにする食事(斎)があります。一部の禅宗寺院では、寺を開いた祖師の供養に食事やお茶を捧げてともにいただく儀礼(四ッ頭茶礼)が伝わります。いずれの食事にも美しい漆器を揃えました。冠婚葬祭、年中行事、花見や紅葉狩りや観劇などで、人々は集まり、酒を酌み交わし、食事をともにしてきました。特別な会食を華やかに演出した漆器を通して、豊かな宴に思いを馳せていただければ幸いです。
雅楽蒔絵行厨
当館
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同時開催の名品ギャラリー特別展観覧料が必要
白描
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
絵巻|2F-1展示室
白描とは、基本的に色彩を用いず、墨の線だけで絵を描く手法です。紙と線の美しさを重んじた東洋の絵画で発展を遂げました。日本では、筆勢の強弱や墨の濃淡を変化させて線のさまざまな表情を引き出した「鳥獣戯画」のような作品がありますが、一方で、均一な極細線を流麗に引いて洗練された宮廷世界を描き出した白描画もあります。こうした作品は「白描やまと絵」と呼ばれる1ジャンルを形成しており、鎌倉時代に最高の水準に達しました。鎌倉時代末期以降は線描の緊張感が緩み、親しみやすく身近に感じられるような作品が多くつくられるようになります。
中宮物語絵巻(部分)
日本の羅漢図
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
仏画|2F-2展示室
羅漢図は、インドの高僧を中国で造形化したものです。日本は中国から羅漢図を輸入し、それをお手本としました。平安時代から羅漢信仰は盛んになりましたが、鎌倉時代の禅宗の隆盛以降はさらになじみの深いものとなりました。
羅漢図は、かつての中国人も日本人もこれがインドの偉い坊さんのお姿だと思って描きもし、見てもいたわけです。しかし、今日ほど情報の行き渡っていない時代ですから、実際とはやや異なる違和感のある姿になってしまったわけです。逆に、この現実とのギャップが表現におもしろさを加えているといえます。
重文 十六羅漢像 十六幅のうち
滋賀・大練寺
中世の扇絵
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
中世絵画|2F-3展示室
夏の中世絵画室では、涼を運ぶ扇に描かれた様々な絵をご紹介します。古来、扇は日本の人々にとって非常に重要なものでした。あおげば心地よい風をもたらすのはもちろん、儀式や生活の様々な作法においても扇は欠かせず、現代とは異なる多くの用途がありました。それゆえ美しい絵をあしらった高級品が大量に作られたのです。扇は上流社会における重要な贈答品で、特に禅僧を中心に教養ある人々は絵に合わせて詩文を書き加えた扇を贈りあい、親交を深めました。扇絵は小さな珠玉の美術品であり、作者や主題のバリエーションも豊富で、遺品の少ない中世絵画の分野ではとりわけ大きな存在感を放っています。
重文 王羲之書扇図
大岳周崇・惟肖得巌賛 如拙筆
当館
生誕420年 狩野探幽
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
近世絵画|2F-4展示室
桃山時代の巨匠狩野永徳の孫(孝信の長男)として京で生まれた狩野探幽(1602~74)は、わずか16歳で徳川幕府の御用絵師となり、狩野派の中心的存在として活躍した画家です。従来の狩野派様式を一変させた瀟洒で端正な画風は、以後の狩野派において規範として継承されただけでなく、江戸時代の画壇全般に多大な影響を及ぼしました。
旗本格の奥絵師を筆頭に、幕府の権力機構に対応した流派組織の整備にも腐心した探幽は、後世、岡倉天心をして「画壇の家康」と言わしめました。その探幽の仕事を、生誕の地、京都から振り返ります。
重文 四季松図屏風(左隻) 狩野探幽筆
京都・大徳寺
君子の花 蓮
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
中国絵画|2F-5展示室
汚濁に染まらず清廉を保つ蓮は、俗塵を離れた理想を象徴するものであり、中国絵画の中に好んで描かれる重要なモチーフとなっています。北宋の儒学者である周敦頤は『愛蓮説』の中で、富貴の牡丹、隠逸の菊と比して、泥の中にありながら美しい花を咲かせる蓮の高潔さを讃え、「花の君子」であるといいました。また、仏教でも古くから蓮は清浄な花とされ、浄土に咲き、仏菩薩と共に表されています。展示では蓮の描かれた中国絵画を集めてご紹介します。蓮に託された意味を読み解きながら、1点1点をじっくりとご堪能いただきたいと思います。
重文 蓮池白鷺図(右幅)
当館
日本の彫刻
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
彫刻|1F-1展示室
江戸時代までの日本の彫刻はほとんどが宗教的なものです。仏教を本格的に受容した7世紀以来、仏像の製作が盛んになりましたが、姿形はインドから中国を経由して伝わったため、それらの国の影響を受けています。
その中で日本彫刻の特色は、木を用いたものが多いこと、それに伴って寄木造、玉眼等独特の技法を発達させたことが挙げられます。
それぞれの時代に大陸の影響を受けて日本化することを繰り返したため、仏像の作風はさまざまです。
千手観音坐像香合仏
当館
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観心寺の中尊寺経
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
書跡|1F-3展示室
中尊寺経とは平安時代12世紀に岩手県平泉の関山中尊寺に納められた1部5000巻を超える手書きの経典群です。奥州藤原氏の初代、藤原清衡(1056~1128)が発願し、紺紙に金銀字で書写する清衡経と、3代秀衡(?~1187)が発願し、紺紙に金字で書写する秀衡経の2部が知られています。
大阪府河内長野市に位置する高野山真言宗遺跡本山、檜尾山観心寺には清衡経166巻、秀衡経50巻の計216巻が伝来しています。奥州藤原氏の栄華と信仰を今に伝える経典の煌めきをご賞翫ください。
重文 大方廣菩薩蔵経中文殊師利根本一字陀羅尼法(清衡経)(部分) 藤原清衡発願
大阪・観心寺
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染めと織りの文様─水のかたち─
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
染織|1F-4展示室
雨や雪として天から降る水は、あるいは川に流れ込み、あるいは地下へ浸みこみ、飲み水や農業用水となって私たちの暮らしを潤してくれます。そして、時と器に応じて変わる美しい水のかたちや、海や川をのぞむ水辺の風景は、絵画や意匠の発想の源でもありました。
流れる水、渦巻く水、飛沫となって飛び散る水―多様に変化する水の形状の面白さに注目した文様や、水辺のもつ爽やかな情趣を取り込んだ文様、さらには水を抽象的に意匠化した青海波文様など、染めと織りの文様に見るさまざまな水の姿を紹介します。
梅雨景色に鮎撫子文様単衣
当館
室町時代の金工 Ⅲ
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
金工|1F-5展示室
室町時代の金工 第3弾は鋳造作品の代表である磬と鏡の名品を展示いたします。
室町時代は今日まで続く日本の文化の揺籃期とも言えます。平安時代にみやこで生まれた公家の文化と、鎌倉時代に東国で生まれた武家の文化を融合させ、そこに大陸の最先端を加えた室町文化は、鎌倉幕府の滅亡から南北朝の動乱期を経て、室町幕府の安定期、政争渦巻くみやこの騒乱と群雄割拠の戦国時代へ続く240年の間に育まれました。
この展示では、北山文化・東山文化に代表される中央の上流文化のみならず、京都の荒廃を期に各地へ伝播した地方文化を含めて、南北朝時代から桃山時代に至るまでの室町時代の金属工芸作品を紹介いたします。
国宝 松竹双鶴文鏡 阿須賀神社伝来古神宝類のうち
当館
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-
祭と会食
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
漆工|1F-6展示室
神道では、神事の後にお供えの酒や食物をおろして神々と人々が飲食をともにする宴会行事(直会)があります。仏教でも仏前に食事を供え、また法要のおりに檀家や信者が僧侶とともにする食事(斎)があります。一部の禅宗寺院では、寺を開いた祖師の供養に食事やお茶を捧げてともにいただく儀礼(四ッ頭茶礼)が伝わります。いずれの食事にも美しい漆器を揃えました。冠婚葬祭、年中行事、花見や紅葉狩りや観劇などで、人々は集まり、酒を酌み交わし、食事をともにしてきました。特別な会食を華やかに演出した漆器を通して、豊かな宴に思いを馳せていただければ幸いです。
雅楽蒔絵行厨
当館
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同時開催の名品ギャラリー特別展観覧料が必要
日本と東洋のやきもの
2022年6月21日(火)~7月24日(日)
陶磁|3F-1展示室
やきものは鑑賞するだけでなく、食器や日常の調度品などに多く用いられており、私たちにとって身近な工芸品といえます。特に東アジア各地では、文様や形、色に至るまで多種多様なものが作られ、その用途も幅広いものです。また、やきものは産地により、磁器や陶器といった材質や、土や釉薬の原料、装飾や焼成の技術に強い個性を持っています。
日本と中国、朝鮮半島を中心に、東アジア地域でつくられたやきものの個性やその魅力について紹介します。
加彩婦女俑
当館
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白描
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
絵巻|2F-1展示室
白描とは、基本的に色彩を用いず、墨の線だけで絵を描く手法です。紙と線の美しさを重んじた東洋の絵画で発展を遂げました。日本では、筆勢の強弱や墨の濃淡を変化させて線のさまざまな表情を引き出した「鳥獣戯画」のような作品がありますが、一方で、均一な極細線を流麗に引いて洗練された宮廷世界を描き出した白描画もあります。こうした作品は「白描やまと絵」と呼ばれる1ジャンルを形成しており、鎌倉時代に最高の水準に達しました。鎌倉時代末期以降は線描の緊張感が緩み、親しみやすく身近に感じられるような作品が多くつくられるようになります。
中宮物語絵巻(部分)
日本の羅漢図
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
仏画|2F-2展示室
羅漢図は、インドの高僧を中国で造形化したものです。日本は中国から羅漢図を輸入し、それをお手本としました。平安時代から羅漢信仰は盛んになりましたが、鎌倉時代の禅宗の隆盛以降はさらになじみの深いものとなりました。
羅漢図は、かつての中国人も日本人もこれがインドの偉い坊さんのお姿だと思って描きもし、見てもいたわけです。しかし、今日ほど情報の行き渡っていない時代ですから、実際とはやや異なる違和感のある姿になってしまったわけです。逆に、この現実とのギャップが表現におもしろさを加えているといえます。
重文 十六羅漢像 十六幅のうち
滋賀・大練寺
中世の扇絵
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
中世絵画|2F-3展示室
夏の中世絵画室では、涼を運ぶ扇に描かれた様々な絵をご紹介します。古来、扇は日本の人々にとって非常に重要なものでした。あおげば心地よい風をもたらすのはもちろん、儀式や生活の様々な作法においても扇は欠かせず、現代とは異なる多くの用途がありました。それゆえ美しい絵をあしらった高級品が大量に作られたのです。扇は上流社会における重要な贈答品で、特に禅僧を中心に教養ある人々は絵に合わせて詩文を書き加えた扇を贈りあい、親交を深めました。扇絵は小さな珠玉の美術品であり、作者や主題のバリエーションも豊富で、遺品の少ない中世絵画の分野ではとりわけ大きな存在感を放っています。
重文 王羲之書扇図
大岳周崇・惟肖得巌賛 如拙筆
当館
生誕420年 狩野探幽
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
近世絵画|2F-4展示室
桃山時代の巨匠狩野永徳の孫(孝信の長男)として京で生まれた狩野探幽(1602~74)は、わずか16歳で徳川幕府の御用絵師となり、狩野派の中心的存在として活躍した画家です。従来の狩野派様式を一変させた瀟洒で端正な画風は、以後の狩野派において規範として継承されただけでなく、江戸時代の画壇全般に多大な影響を及ぼしました。
旗本格の奥絵師を筆頭に、幕府の権力機構に対応した流派組織の整備にも腐心した探幽は、後世、岡倉天心をして「画壇の家康」と言わしめました。その探幽の仕事を、生誕の地、京都から振り返ります。
重文 四季松図屏風(左隻) 狩野探幽筆
京都・大徳寺
君子の花 蓮
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
中国絵画|2F-5展示室
汚濁に染まらず清廉を保つ蓮は、俗塵を離れた理想を象徴するものであり、中国絵画の中に好んで描かれる重要なモチーフとなっています。北宋の儒学者である周敦頤は『愛蓮説』の中で、富貴の牡丹、隠逸の菊と比して、泥の中にありながら美しい花を咲かせる蓮の高潔さを讃え、「花の君子」であるといいました。また、仏教でも古くから蓮は清浄な花とされ、浄土に咲き、仏菩薩と共に表されています。展示では蓮の描かれた中国絵画を集めてご紹介します。蓮に託された意味を読み解きながら、1点1点をじっくりとご堪能いただきたいと思います。
重文 蓮池白鷺図(右幅)
当館
日本の彫刻
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
彫刻|1F-1展示室
江戸時代までの日本の彫刻はほとんどが宗教的なものです。仏教を本格的に受容した7世紀以来、仏像の製作が盛んになりましたが、姿形はインドから中国を経由して伝わったため、それらの国の影響を受けています。
その中で日本彫刻の特色は、木を用いたものが多いこと、それに伴って寄木造、玉眼等独特の技法を発達させたことが挙げられます。
それぞれの時代に大陸の影響を受けて日本化することを繰り返したため、仏像の作風はさまざまです。
千手観音坐像香合仏
当館
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観心寺の中尊寺経
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
書跡|1F-3展示室
中尊寺経とは平安時代12世紀に岩手県平泉の関山中尊寺に納められた1部5000巻を超える手書きの経典群です。奥州藤原氏の初代、藤原清衡(1056~1128)が発願し、紺紙に金銀字で書写する清衡経と、3代秀衡(?~1187)が発願し、紺紙に金字で書写する秀衡経の2部が知られています。
大阪府河内長野市に位置する高野山真言宗遺跡本山、檜尾山観心寺には清衡経166巻、秀衡経50巻の計216巻が伝来しています。奥州藤原氏の栄華と信仰を今に伝える経典の煌めきをご賞翫ください。
重文 大方廣菩薩蔵経中文殊師利根本一字陀羅尼法(清衡経)(部分) 藤原清衡発願
大阪・観心寺
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染めと織りの文様─水のかたち─
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
染織|1F-4展示室
雨や雪として天から降る水は、あるいは川に流れ込み、あるいは地下へ浸みこみ、飲み水や農業用水となって私たちの暮らしを潤してくれます。そして、時と器に応じて変わる美しい水のかたちや、海や川をのぞむ水辺の風景は、絵画や意匠の発想の源でもありました。
流れる水、渦巻く水、飛沫となって飛び散る水―多様に変化する水の形状の面白さに注目した文様や、水辺のもつ爽やかな情趣を取り込んだ文様、さらには水を抽象的に意匠化した青海波文様など、染めと織りの文様に見るさまざまな水の姿を紹介します。
梅雨景色に鮎撫子文様単衣
当館
室町時代の金工 Ⅲ
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
金工|1F-5展示室
室町時代の金工 第3弾は鋳造作品の代表である磬と鏡の名品を展示いたします。
室町時代は今日まで続く日本の文化の揺籃期とも言えます。平安時代にみやこで生まれた公家の文化と、鎌倉時代に東国で生まれた武家の文化を融合させ、そこに大陸の最先端を加えた室町文化は、鎌倉幕府の滅亡から南北朝の動乱期を経て、室町幕府の安定期、政争渦巻くみやこの騒乱と群雄割拠の戦国時代へ続く240年の間に育まれました。
この展示では、北山文化・東山文化に代表される中央の上流文化のみならず、京都の荒廃を期に各地へ伝播した地方文化を含めて、南北朝時代から桃山時代に至るまでの室町時代の金属工芸作品を紹介いたします。
国宝 松竹双鶴文鏡 阿須賀神社伝来古神宝類のうち
当館
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祭と会食
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
漆工|1F-6展示室
神道では、神事の後にお供えの酒や食物をおろして神々と人々が飲食をともにする宴会行事(直会)があります。仏教でも仏前に食事を供え、また法要のおりに檀家や信者が僧侶とともにする食事(斎)があります。一部の禅宗寺院では、寺を開いた祖師の供養に食事やお茶を捧げてともにいただく儀礼(四ッ頭茶礼)が伝わります。いずれの食事にも美しい漆器を揃えました。冠婚葬祭、年中行事、花見や紅葉狩りや観劇などで、人々は集まり、酒を酌み交わし、食事をともにしてきました。特別な会食を華やかに演出した漆器を通して、豊かな宴に思いを馳せていただければ幸いです。
雅楽蒔絵行厨
当館
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同時開催の名品ギャラリー特別展観覧料が必要
日本と東洋のやきもの
2022年6月21日(火)~7月24日(日)
陶磁|3F-1展示室
やきものは鑑賞するだけでなく、食器や日常の調度品などに多く用いられており、私たちにとって身近な工芸品といえます。特に東アジア各地では、文様や形、色に至るまで多種多様なものが作られ、その用途も幅広いものです。また、やきものは産地により、磁器や陶器といった材質や、土や釉薬の原料、装飾や焼成の技術に強い個性を持っています。
日本と中国、朝鮮半島を中心に、東アジア地域でつくられたやきものの個性やその魅力について紹介します。
加彩婦女俑
当館
- 展示作品リスト
-
白描
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
絵巻|2F-1展示室
白描とは、基本的に色彩を用いず、墨の線だけで絵を描く手法です。紙と線の美しさを重んじた東洋の絵画で発展を遂げました。日本では、筆勢の強弱や墨の濃淡を変化させて線のさまざまな表情を引き出した「鳥獣戯画」のような作品がありますが、一方で、均一な極細線を流麗に引いて洗練された宮廷世界を描き出した白描画もあります。こうした作品は「白描やまと絵」と呼ばれる1ジャンルを形成しており、鎌倉時代に最高の水準に達しました。鎌倉時代末期以降は線描の緊張感が緩み、親しみやすく身近に感じられるような作品が多くつくられるようになります。
中宮物語絵巻(部分)
日本の羅漢図
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
仏画|2F-2展示室
羅漢図は、インドの高僧を中国で造形化したものです。日本は中国から羅漢図を輸入し、それをお手本としました。平安時代から羅漢信仰は盛んになりましたが、鎌倉時代の禅宗の隆盛以降はさらになじみの深いものとなりました。
羅漢図は、かつての中国人も日本人もこれがインドの偉い坊さんのお姿だと思って描きもし、見てもいたわけです。しかし、今日ほど情報の行き渡っていない時代ですから、実際とはやや異なる違和感のある姿になってしまったわけです。逆に、この現実とのギャップが表現におもしろさを加えているといえます。
重文 十六羅漢像 十六幅のうち
滋賀・大練寺
中世の扇絵
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
中世絵画|2F-3展示室
夏の中世絵画室では、涼を運ぶ扇に描かれた様々な絵をご紹介します。古来、扇は日本の人々にとって非常に重要なものでした。あおげば心地よい風をもたらすのはもちろん、儀式や生活の様々な作法においても扇は欠かせず、現代とは異なる多くの用途がありました。それゆえ美しい絵をあしらった高級品が大量に作られたのです。扇は上流社会における重要な贈答品で、特に禅僧を中心に教養ある人々は絵に合わせて詩文を書き加えた扇を贈りあい、親交を深めました。扇絵は小さな珠玉の美術品であり、作者や主題のバリエーションも豊富で、遺品の少ない中世絵画の分野ではとりわけ大きな存在感を放っています。
重文 王羲之書扇図
大岳周崇・惟肖得巌賛 如拙筆
当館
生誕420年 狩野探幽
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
近世絵画|2F-4展示室
桃山時代の巨匠狩野永徳の孫(孝信の長男)として京で生まれた狩野探幽(1602~74)は、わずか16歳で徳川幕府の御用絵師となり、狩野派の中心的存在として活躍した画家です。従来の狩野派様式を一変させた瀟洒で端正な画風は、以後の狩野派において規範として継承されただけでなく、江戸時代の画壇全般に多大な影響を及ぼしました。
旗本格の奥絵師を筆頭に、幕府の権力機構に対応した流派組織の整備にも腐心した探幽は、後世、岡倉天心をして「画壇の家康」と言わしめました。その探幽の仕事を、生誕の地、京都から振り返ります。
重文 四季松図屏風(左隻) 狩野探幽筆
京都・大徳寺
君子の花 蓮
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
中国絵画|2F-5展示室
汚濁に染まらず清廉を保つ蓮は、俗塵を離れた理想を象徴するものであり、中国絵画の中に好んで描かれる重要なモチーフとなっています。北宋の儒学者である周敦頤は『愛蓮説』の中で、富貴の牡丹、隠逸の菊と比して、泥の中にありながら美しい花を咲かせる蓮の高潔さを讃え、「花の君子」であるといいました。また、仏教でも古くから蓮は清浄な花とされ、浄土に咲き、仏菩薩と共に表されています。展示では蓮の描かれた中国絵画を集めてご紹介します。蓮に託された意味を読み解きながら、1点1点をじっくりとご堪能いただきたいと思います。
重文 蓮池白鷺図(右幅)
当館
日本の彫刻
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
彫刻|1F-1展示室
江戸時代までの日本の彫刻はほとんどが宗教的なものです。仏教を本格的に受容した7世紀以来、仏像の製作が盛んになりましたが、姿形はインドから中国を経由して伝わったため、それらの国の影響を受けています。
その中で日本彫刻の特色は、木を用いたものが多いこと、それに伴って寄木造、玉眼等独特の技法を発達させたことが挙げられます。
それぞれの時代に大陸の影響を受けて日本化することを繰り返したため、仏像の作風はさまざまです。
千手観音坐像香合仏
当館
- 展示作品リスト
-
観心寺の中尊寺経
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
書跡|1F-3展示室
中尊寺経とは平安時代12世紀に岩手県平泉の関山中尊寺に納められた1部5000巻を超える手書きの経典群です。奥州藤原氏の初代、藤原清衡(1056~1128)が発願し、紺紙に金銀字で書写する清衡経と、3代秀衡(?~1187)が発願し、紺紙に金字で書写する秀衡経の2部が知られています。
大阪府河内長野市に位置する高野山真言宗遺跡本山、檜尾山観心寺には清衡経166巻、秀衡経50巻の計216巻が伝来しています。奥州藤原氏の栄華と信仰を今に伝える経典の煌めきをご賞翫ください。
重文 大方廣菩薩蔵経中文殊師利根本一字陀羅尼法(清衡経)(部分) 藤原清衡発願
大阪・観心寺
- 展示作品リスト
-
染めと織りの文様─水のかたち─
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
染織|1F-4展示室
雨や雪として天から降る水は、あるいは川に流れ込み、あるいは地下へ浸みこみ、飲み水や農業用水となって私たちの暮らしを潤してくれます。そして、時と器に応じて変わる美しい水のかたちや、海や川をのぞむ水辺の風景は、絵画や意匠の発想の源でもありました。
流れる水、渦巻く水、飛沫となって飛び散る水―多様に変化する水の形状の面白さに注目した文様や、水辺のもつ爽やかな情趣を取り込んだ文様、さらには水を抽象的に意匠化した青海波文様など、染めと織りの文様に見るさまざまな水の姿を紹介します。
梅雨景色に鮎撫子文様単衣
当館
室町時代の金工 Ⅲ
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
金工|1F-5展示室
室町時代の金工 第3弾は鋳造作品の代表である磬と鏡の名品を展示いたします。
室町時代は今日まで続く日本の文化の揺籃期とも言えます。平安時代にみやこで生まれた公家の文化と、鎌倉時代に東国で生まれた武家の文化を融合させ、そこに大陸の最先端を加えた室町文化は、鎌倉幕府の滅亡から南北朝の動乱期を経て、室町幕府の安定期、政争渦巻くみやこの騒乱と群雄割拠の戦国時代へ続く240年の間に育まれました。
この展示では、北山文化・東山文化に代表される中央の上流文化のみならず、京都の荒廃を期に各地へ伝播した地方文化を含めて、南北朝時代から桃山時代に至るまでの室町時代の金属工芸作品を紹介いたします。
国宝 松竹双鶴文鏡 阿須賀神社伝来古神宝類のうち
当館
- 展示作品リスト
-
祭と会食
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
漆工|1F-6展示室
神道では、神事の後にお供えの酒や食物をおろして神々と人々が飲食をともにする宴会行事(直会)があります。仏教でも仏前に食事を供え、また法要のおりに檀家や信者が僧侶とともにする食事(斎)があります。一部の禅宗寺院では、寺を開いた祖師の供養に食事やお茶を捧げてともにいただく儀礼(四ッ頭茶礼)が伝わります。いずれの食事にも美しい漆器を揃えました。冠婚葬祭、年中行事、花見や紅葉狩りや観劇などで、人々は集まり、酒を酌み交わし、食事をともにしてきました。特別な会食を華やかに演出した漆器を通して、豊かな宴に思いを馳せていただければ幸いです。
雅楽蒔絵行厨
当館
- 展示作品リスト
-
同時開催の名品ギャラリー特別展観覧料が必要
日本と東洋のやきもの
2022年6月21日(火)~7月24日(日)
陶磁|3F-1展示室
やきものは鑑賞するだけでなく、食器や日常の調度品などに多く用いられており、私たちにとって身近な工芸品といえます。特に東アジア各地では、文様や形、色に至るまで多種多様なものが作られ、その用途も幅広いものです。また、やきものは産地により、磁器や陶器といった材質や、土や釉薬の原料、装飾や焼成の技術に強い個性を持っています。
日本と中国、朝鮮半島を中心に、東アジア地域でつくられたやきものの個性やその魅力について紹介します。
加彩婦女俑
当館
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白描
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
絵巻|2F-1展示室
白描とは、基本的に色彩を用いず、墨の線だけで絵を描く手法です。紙と線の美しさを重んじた東洋の絵画で発展を遂げました。日本では、筆勢の強弱や墨の濃淡を変化させて線のさまざまな表情を引き出した「鳥獣戯画」のような作品がありますが、一方で、均一な極細線を流麗に引いて洗練された宮廷世界を描き出した白描画もあります。こうした作品は「白描やまと絵」と呼ばれる1ジャンルを形成しており、鎌倉時代に最高の水準に達しました。鎌倉時代末期以降は線描の緊張感が緩み、親しみやすく身近に感じられるような作品が多くつくられるようになります。
中宮物語絵巻(部分)
日本の羅漢図
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
仏画|2F-2展示室
羅漢図は、インドの高僧を中国で造形化したものです。日本は中国から羅漢図を輸入し、それをお手本としました。平安時代から羅漢信仰は盛んになりましたが、鎌倉時代の禅宗の隆盛以降はさらになじみの深いものとなりました。
羅漢図は、かつての中国人も日本人もこれがインドの偉い坊さんのお姿だと思って描きもし、見てもいたわけです。しかし、今日ほど情報の行き渡っていない時代ですから、実際とはやや異なる違和感のある姿になってしまったわけです。逆に、この現実とのギャップが表現におもしろさを加えているといえます。
重文 十六羅漢像 十六幅のうち
滋賀・大練寺
中世の扇絵
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
中世絵画|2F-3展示室
夏の中世絵画室では、涼を運ぶ扇に描かれた様々な絵をご紹介します。古来、扇は日本の人々にとって非常に重要なものでした。あおげば心地よい風をもたらすのはもちろん、儀式や生活の様々な作法においても扇は欠かせず、現代とは異なる多くの用途がありました。それゆえ美しい絵をあしらった高級品が大量に作られたのです。扇は上流社会における重要な贈答品で、特に禅僧を中心に教養ある人々は絵に合わせて詩文を書き加えた扇を贈りあい、親交を深めました。扇絵は小さな珠玉の美術品であり、作者や主題のバリエーションも豊富で、遺品の少ない中世絵画の分野ではとりわけ大きな存在感を放っています。
重文 王羲之書扇図
大岳周崇・惟肖得巌賛 如拙筆
当館
生誕420年 狩野探幽
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
近世絵画|2F-4展示室
桃山時代の巨匠狩野永徳の孫(孝信の長男)として京で生まれた狩野探幽(1602~74)は、わずか16歳で徳川幕府の御用絵師となり、狩野派の中心的存在として活躍した画家です。従来の狩野派様式を一変させた瀟洒で端正な画風は、以後の狩野派において規範として継承されただけでなく、江戸時代の画壇全般に多大な影響を及ぼしました。
旗本格の奥絵師を筆頭に、幕府の権力機構に対応した流派組織の整備にも腐心した探幽は、後世、岡倉天心をして「画壇の家康」と言わしめました。その探幽の仕事を、生誕の地、京都から振り返ります。
重文 四季松図屏風(左隻) 狩野探幽筆
京都・大徳寺
君子の花 蓮
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
中国絵画|2F-5展示室
汚濁に染まらず清廉を保つ蓮は、俗塵を離れた理想を象徴するものであり、中国絵画の中に好んで描かれる重要なモチーフとなっています。北宋の儒学者である周敦頤は『愛蓮説』の中で、富貴の牡丹、隠逸の菊と比して、泥の中にありながら美しい花を咲かせる蓮の高潔さを讃え、「花の君子」であるといいました。また、仏教でも古くから蓮は清浄な花とされ、浄土に咲き、仏菩薩と共に表されています。展示では蓮の描かれた中国絵画を集めてご紹介します。蓮に託された意味を読み解きながら、1点1点をじっくりとご堪能いただきたいと思います。
重文 蓮池白鷺図(右幅)
当館
日本の彫刻
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
彫刻|1F-1展示室
江戸時代までの日本の彫刻はほとんどが宗教的なものです。仏教を本格的に受容した7世紀以来、仏像の製作が盛んになりましたが、姿形はインドから中国を経由して伝わったため、それらの国の影響を受けています。
その中で日本彫刻の特色は、木を用いたものが多いこと、それに伴って寄木造、玉眼等独特の技法を発達させたことが挙げられます。
それぞれの時代に大陸の影響を受けて日本化することを繰り返したため、仏像の作風はさまざまです。
千手観音坐像香合仏
当館
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観心寺の中尊寺経
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
書跡|1F-3展示室
中尊寺経とは平安時代12世紀に岩手県平泉の関山中尊寺に納められた1部5000巻を超える手書きの経典群です。奥州藤原氏の初代、藤原清衡(1056~1128)が発願し、紺紙に金銀字で書写する清衡経と、3代秀衡(?~1187)が発願し、紺紙に金字で書写する秀衡経の2部が知られています。
大阪府河内長野市に位置する高野山真言宗遺跡本山、檜尾山観心寺には清衡経166巻、秀衡経50巻の計216巻が伝来しています。奥州藤原氏の栄華と信仰を今に伝える経典の煌めきをご賞翫ください。
重文 大方廣菩薩蔵経中文殊師利根本一字陀羅尼法(清衡経)(部分) 藤原清衡発願
大阪・観心寺
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染めと織りの文様─水のかたち─
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
染織|1F-4展示室
雨や雪として天から降る水は、あるいは川に流れ込み、あるいは地下へ浸みこみ、飲み水や農業用水となって私たちの暮らしを潤してくれます。そして、時と器に応じて変わる美しい水のかたちや、海や川をのぞむ水辺の風景は、絵画や意匠の発想の源でもありました。
流れる水、渦巻く水、飛沫となって飛び散る水―多様に変化する水の形状の面白さに注目した文様や、水辺のもつ爽やかな情趣を取り込んだ文様、さらには水を抽象的に意匠化した青海波文様など、染めと織りの文様に見るさまざまな水の姿を紹介します。
梅雨景色に鮎撫子文様単衣
当館
室町時代の金工 Ⅲ
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
金工|1F-5展示室
室町時代の金工 第3弾は鋳造作品の代表である磬と鏡の名品を展示いたします。
室町時代は今日まで続く日本の文化の揺籃期とも言えます。平安時代にみやこで生まれた公家の文化と、鎌倉時代に東国で生まれた武家の文化を融合させ、そこに大陸の最先端を加えた室町文化は、鎌倉幕府の滅亡から南北朝の動乱期を経て、室町幕府の安定期、政争渦巻くみやこの騒乱と群雄割拠の戦国時代へ続く240年の間に育まれました。
この展示では、北山文化・東山文化に代表される中央の上流文化のみならず、京都の荒廃を期に各地へ伝播した地方文化を含めて、南北朝時代から桃山時代に至るまでの室町時代の金属工芸作品を紹介いたします。
国宝 松竹双鶴文鏡 阿須賀神社伝来古神宝類のうち
当館
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祭と会食
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
漆工|1F-6展示室
神道では、神事の後にお供えの酒や食物をおろして神々と人々が飲食をともにする宴会行事(直会)があります。仏教でも仏前に食事を供え、また法要のおりに檀家や信者が僧侶とともにする食事(斎)があります。一部の禅宗寺院では、寺を開いた祖師の供養に食事やお茶を捧げてともにいただく儀礼(四ッ頭茶礼)が伝わります。いずれの食事にも美しい漆器を揃えました。冠婚葬祭、年中行事、花見や紅葉狩りや観劇などで、人々は集まり、酒を酌み交わし、食事をともにしてきました。特別な会食を華やかに演出した漆器を通して、豊かな宴に思いを馳せていただければ幸いです。
雅楽蒔絵行厨
当館
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同時開催の名品ギャラリー特別展観覧料が必要
日本と東洋のやきもの
2022年6月21日(火)~7月24日(日)
陶磁|3F-1展示室
やきものは鑑賞するだけでなく、食器や日常の調度品などに多く用いられており、私たちにとって身近な工芸品といえます。特に東アジア各地では、文様や形、色に至るまで多種多様なものが作られ、その用途も幅広いものです。また、やきものは産地により、磁器や陶器といった材質や、土や釉薬の原料、装飾や焼成の技術に強い個性を持っています。
日本と中国、朝鮮半島を中心に、東アジア地域でつくられたやきものの個性やその魅力について紹介します。
加彩婦女俑
当館
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白描
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
絵巻|2F-1展示室
白描とは、基本的に色彩を用いず、墨の線だけで絵を描く手法です。紙と線の美しさを重んじた東洋の絵画で発展を遂げました。日本では、筆勢の強弱や墨の濃淡を変化させて線のさまざまな表情を引き出した「鳥獣戯画」のような作品がありますが、一方で、均一な極細線を流麗に引いて洗練された宮廷世界を描き出した白描画もあります。こうした作品は「白描やまと絵」と呼ばれる1ジャンルを形成しており、鎌倉時代に最高の水準に達しました。鎌倉時代末期以降は線描の緊張感が緩み、親しみやすく身近に感じられるような作品が多くつくられるようになります。
中宮物語絵巻(部分)
日本の羅漢図
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
仏画|2F-2展示室
羅漢図は、インドの高僧を中国で造形化したものです。日本は中国から羅漢図を輸入し、それをお手本としました。平安時代から羅漢信仰は盛んになりましたが、鎌倉時代の禅宗の隆盛以降はさらになじみの深いものとなりました。
羅漢図は、かつての中国人も日本人もこれがインドの偉い坊さんのお姿だと思って描きもし、見てもいたわけです。しかし、今日ほど情報の行き渡っていない時代ですから、実際とはやや異なる違和感のある姿になってしまったわけです。逆に、この現実とのギャップが表現におもしろさを加えているといえます。
重文 十六羅漢像 十六幅のうち
滋賀・大練寺
中世の扇絵
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
中世絵画|2F-3展示室
夏の中世絵画室では、涼を運ぶ扇に描かれた様々な絵をご紹介します。古来、扇は日本の人々にとって非常に重要なものでした。あおげば心地よい風をもたらすのはもちろん、儀式や生活の様々な作法においても扇は欠かせず、現代とは異なる多くの用途がありました。それゆえ美しい絵をあしらった高級品が大量に作られたのです。扇は上流社会における重要な贈答品で、特に禅僧を中心に教養ある人々は絵に合わせて詩文を書き加えた扇を贈りあい、親交を深めました。扇絵は小さな珠玉の美術品であり、作者や主題のバリエーションも豊富で、遺品の少ない中世絵画の分野ではとりわけ大きな存在感を放っています。
重文 王羲之書扇図
大岳周崇・惟肖得巌賛 如拙筆
当館
生誕420年 狩野探幽
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
近世絵画|2F-4展示室
桃山時代の巨匠狩野永徳の孫(孝信の長男)として京で生まれた狩野探幽(1602~74)は、わずか16歳で徳川幕府の御用絵師となり、狩野派の中心的存在として活躍した画家です。従来の狩野派様式を一変させた瀟洒で端正な画風は、以後の狩野派において規範として継承されただけでなく、江戸時代の画壇全般に多大な影響を及ぼしました。
旗本格の奥絵師を筆頭に、幕府の権力機構に対応した流派組織の整備にも腐心した探幽は、後世、岡倉天心をして「画壇の家康」と言わしめました。その探幽の仕事を、生誕の地、京都から振り返ります。
重文 四季松図屏風(左隻) 狩野探幽筆
京都・大徳寺
君子の花 蓮
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
中国絵画|2F-5展示室
汚濁に染まらず清廉を保つ蓮は、俗塵を離れた理想を象徴するものであり、中国絵画の中に好んで描かれる重要なモチーフとなっています。北宋の儒学者である周敦頤は『愛蓮説』の中で、富貴の牡丹、隠逸の菊と比して、泥の中にありながら美しい花を咲かせる蓮の高潔さを讃え、「花の君子」であるといいました。また、仏教でも古くから蓮は清浄な花とされ、浄土に咲き、仏菩薩と共に表されています。展示では蓮の描かれた中国絵画を集めてご紹介します。蓮に託された意味を読み解きながら、1点1点をじっくりとご堪能いただきたいと思います。
重文 蓮池白鷺図(右幅)
当館
日本の彫刻
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
彫刻|1F-1展示室
江戸時代までの日本の彫刻はほとんどが宗教的なものです。仏教を本格的に受容した7世紀以来、仏像の製作が盛んになりましたが、姿形はインドから中国を経由して伝わったため、それらの国の影響を受けています。
その中で日本彫刻の特色は、木を用いたものが多いこと、それに伴って寄木造、玉眼等独特の技法を発達させたことが挙げられます。
それぞれの時代に大陸の影響を受けて日本化することを繰り返したため、仏像の作風はさまざまです。
千手観音坐像香合仏
当館
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観心寺の中尊寺経
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
書跡|1F-3展示室
中尊寺経とは平安時代12世紀に岩手県平泉の関山中尊寺に納められた1部5000巻を超える手書きの経典群です。奥州藤原氏の初代、藤原清衡(1056~1128)が発願し、紺紙に金銀字で書写する清衡経と、3代秀衡(?~1187)が発願し、紺紙に金字で書写する秀衡経の2部が知られています。
大阪府河内長野市に位置する高野山真言宗遺跡本山、檜尾山観心寺には清衡経166巻、秀衡経50巻の計216巻が伝来しています。奥州藤原氏の栄華と信仰を今に伝える経典の煌めきをご賞翫ください。
重文 大方廣菩薩蔵経中文殊師利根本一字陀羅尼法(清衡経)(部分) 藤原清衡発願
大阪・観心寺
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染めと織りの文様─水のかたち─
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
染織|1F-4展示室
雨や雪として天から降る水は、あるいは川に流れ込み、あるいは地下へ浸みこみ、飲み水や農業用水となって私たちの暮らしを潤してくれます。そして、時と器に応じて変わる美しい水のかたちや、海や川をのぞむ水辺の風景は、絵画や意匠の発想の源でもありました。
流れる水、渦巻く水、飛沫となって飛び散る水―多様に変化する水の形状の面白さに注目した文様や、水辺のもつ爽やかな情趣を取り込んだ文様、さらには水を抽象的に意匠化した青海波文様など、染めと織りの文様に見るさまざまな水の姿を紹介します。
梅雨景色に鮎撫子文様単衣
当館
室町時代の金工 Ⅲ
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
金工|1F-5展示室
室町時代の金工 第3弾は鋳造作品の代表である磬と鏡の名品を展示いたします。
室町時代は今日まで続く日本の文化の揺籃期とも言えます。平安時代にみやこで生まれた公家の文化と、鎌倉時代に東国で生まれた武家の文化を融合させ、そこに大陸の最先端を加えた室町文化は、鎌倉幕府の滅亡から南北朝の動乱期を経て、室町幕府の安定期、政争渦巻くみやこの騒乱と群雄割拠の戦国時代へ続く240年の間に育まれました。
この展示では、北山文化・東山文化に代表される中央の上流文化のみならず、京都の荒廃を期に各地へ伝播した地方文化を含めて、南北朝時代から桃山時代に至るまでの室町時代の金属工芸作品を紹介いたします。
国宝 松竹双鶴文鏡 阿須賀神社伝来古神宝類のうち
当館
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祭と会食
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
漆工|1F-6展示室
神道では、神事の後にお供えの酒や食物をおろして神々と人々が飲食をともにする宴会行事(直会)があります。仏教でも仏前に食事を供え、また法要のおりに檀家や信者が僧侶とともにする食事(斎)があります。一部の禅宗寺院では、寺を開いた祖師の供養に食事やお茶を捧げてともにいただく儀礼(四ッ頭茶礼)が伝わります。いずれの食事にも美しい漆器を揃えました。冠婚葬祭、年中行事、花見や紅葉狩りや観劇などで、人々は集まり、酒を酌み交わし、食事をともにしてきました。特別な会食を華やかに演出した漆器を通して、豊かな宴に思いを馳せていただければ幸いです。
雅楽蒔絵行厨
当館
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同時開催の名品ギャラリー特別展観覧料が必要
日本と東洋のやきもの
2022年6月21日(火)~7月24日(日)
陶磁|3F-1展示室
やきものは鑑賞するだけでなく、食器や日常の調度品などに多く用いられており、私たちにとって身近な工芸品といえます。特に東アジア各地では、文様や形、色に至るまで多種多様なものが作られ、その用途も幅広いものです。また、やきものは産地により、磁器や陶器といった材質や、土や釉薬の原料、装飾や焼成の技術に強い個性を持っています。
日本と中国、朝鮮半島を中心に、東アジア地域でつくられたやきものの個性やその魅力について紹介します。
加彩婦女俑
当館
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白描
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
絵巻|2F-1展示室
白描とは、基本的に色彩を用いず、墨の線だけで絵を描く手法です。紙と線の美しさを重んじた東洋の絵画で発展を遂げました。日本では、筆勢の強弱や墨の濃淡を変化させて線のさまざまな表情を引き出した「鳥獣戯画」のような作品がありますが、一方で、均一な極細線を流麗に引いて洗練された宮廷世界を描き出した白描画もあります。こうした作品は「白描やまと絵」と呼ばれる1ジャンルを形成しており、鎌倉時代に最高の水準に達しました。鎌倉時代末期以降は線描の緊張感が緩み、親しみやすく身近に感じられるような作品が多くつくられるようになります。
中宮物語絵巻(部分)
日本の羅漢図
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
仏画|2F-2展示室
羅漢図は、インドの高僧を中国で造形化したものです。日本は中国から羅漢図を輸入し、それをお手本としました。平安時代から羅漢信仰は盛んになりましたが、鎌倉時代の禅宗の隆盛以降はさらになじみの深いものとなりました。
羅漢図は、かつての中国人も日本人もこれがインドの偉い坊さんのお姿だと思って描きもし、見てもいたわけです。しかし、今日ほど情報の行き渡っていない時代ですから、実際とはやや異なる違和感のある姿になってしまったわけです。逆に、この現実とのギャップが表現におもしろさを加えているといえます。
重文 十六羅漢像 十六幅のうち
滋賀・大練寺
中世の扇絵
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
中世絵画|2F-3展示室
夏の中世絵画室では、涼を運ぶ扇に描かれた様々な絵をご紹介します。古来、扇は日本の人々にとって非常に重要なものでした。あおげば心地よい風をもたらすのはもちろん、儀式や生活の様々な作法においても扇は欠かせず、現代とは異なる多くの用途がありました。それゆえ美しい絵をあしらった高級品が大量に作られたのです。扇は上流社会における重要な贈答品で、特に禅僧を中心に教養ある人々は絵に合わせて詩文を書き加えた扇を贈りあい、親交を深めました。扇絵は小さな珠玉の美術品であり、作者や主題のバリエーションも豊富で、遺品の少ない中世絵画の分野ではとりわけ大きな存在感を放っています。
重文 王羲之書扇図
大岳周崇・惟肖得巌賛 如拙筆
当館
生誕420年 狩野探幽
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
近世絵画|2F-4展示室
桃山時代の巨匠狩野永徳の孫(孝信の長男)として京で生まれた狩野探幽(1602~74)は、わずか16歳で徳川幕府の御用絵師となり、狩野派の中心的存在として活躍した画家です。従来の狩野派様式を一変させた瀟洒で端正な画風は、以後の狩野派において規範として継承されただけでなく、江戸時代の画壇全般に多大な影響を及ぼしました。
旗本格の奥絵師を筆頭に、幕府の権力機構に対応した流派組織の整備にも腐心した探幽は、後世、岡倉天心をして「画壇の家康」と言わしめました。その探幽の仕事を、生誕の地、京都から振り返ります。
重文 四季松図屏風(左隻) 狩野探幽筆
京都・大徳寺
君子の花 蓮
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
中国絵画|2F-5展示室
汚濁に染まらず清廉を保つ蓮は、俗塵を離れた理想を象徴するものであり、中国絵画の中に好んで描かれる重要なモチーフとなっています。北宋の儒学者である周敦頤は『愛蓮説』の中で、富貴の牡丹、隠逸の菊と比して、泥の中にありながら美しい花を咲かせる蓮の高潔さを讃え、「花の君子」であるといいました。また、仏教でも古くから蓮は清浄な花とされ、浄土に咲き、仏菩薩と共に表されています。展示では蓮の描かれた中国絵画を集めてご紹介します。蓮に託された意味を読み解きながら、1点1点をじっくりとご堪能いただきたいと思います。
重文 蓮池白鷺図(右幅)
当館
日本の彫刻
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
彫刻|1F-1展示室
江戸時代までの日本の彫刻はほとんどが宗教的なものです。仏教を本格的に受容した7世紀以来、仏像の製作が盛んになりましたが、姿形はインドから中国を経由して伝わったため、それらの国の影響を受けています。
その中で日本彫刻の特色は、木を用いたものが多いこと、それに伴って寄木造、玉眼等独特の技法を発達させたことが挙げられます。
それぞれの時代に大陸の影響を受けて日本化することを繰り返したため、仏像の作風はさまざまです。
千手観音坐像香合仏
当館
- 展示作品リスト
-
観心寺の中尊寺経
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
書跡|1F-3展示室
中尊寺経とは平安時代12世紀に岩手県平泉の関山中尊寺に納められた1部5000巻を超える手書きの経典群です。奥州藤原氏の初代、藤原清衡(1056~1128)が発願し、紺紙に金銀字で書写する清衡経と、3代秀衡(?~1187)が発願し、紺紙に金字で書写する秀衡経の2部が知られています。
大阪府河内長野市に位置する高野山真言宗遺跡本山、檜尾山観心寺には清衡経166巻、秀衡経50巻の計216巻が伝来しています。奥州藤原氏の栄華と信仰を今に伝える経典の煌めきをご賞翫ください。
重文 大方廣菩薩蔵経中文殊師利根本一字陀羅尼法(清衡経)(部分) 藤原清衡発願
大阪・観心寺
- 展示作品リスト
-
染めと織りの文様─水のかたち─
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
染織|1F-4展示室
雨や雪として天から降る水は、あるいは川に流れ込み、あるいは地下へ浸みこみ、飲み水や農業用水となって私たちの暮らしを潤してくれます。そして、時と器に応じて変わる美しい水のかたちや、海や川をのぞむ水辺の風景は、絵画や意匠の発想の源でもありました。
流れる水、渦巻く水、飛沫となって飛び散る水―多様に変化する水の形状の面白さに注目した文様や、水辺のもつ爽やかな情趣を取り込んだ文様、さらには水を抽象的に意匠化した青海波文様など、染めと織りの文様に見るさまざまな水の姿を紹介します。
梅雨景色に鮎撫子文様単衣
当館
室町時代の金工 Ⅲ
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
金工|1F-5展示室
室町時代の金工 第3弾は鋳造作品の代表である磬と鏡の名品を展示いたします。
室町時代は今日まで続く日本の文化の揺籃期とも言えます。平安時代にみやこで生まれた公家の文化と、鎌倉時代に東国で生まれた武家の文化を融合させ、そこに大陸の最先端を加えた室町文化は、鎌倉幕府の滅亡から南北朝の動乱期を経て、室町幕府の安定期、政争渦巻くみやこの騒乱と群雄割拠の戦国時代へ続く240年の間に育まれました。
この展示では、北山文化・東山文化に代表される中央の上流文化のみならず、京都の荒廃を期に各地へ伝播した地方文化を含めて、南北朝時代から桃山時代に至るまでの室町時代の金属工芸作品を紹介いたします。
国宝 松竹双鶴文鏡 阿須賀神社伝来古神宝類のうち
当館
- 展示作品リスト
-
祭と会食
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
漆工|1F-6展示室
神道では、神事の後にお供えの酒や食物をおろして神々と人々が飲食をともにする宴会行事(直会)があります。仏教でも仏前に食事を供え、また法要のおりに檀家や信者が僧侶とともにする食事(斎)があります。一部の禅宗寺院では、寺を開いた祖師の供養に食事やお茶を捧げてともにいただく儀礼(四ッ頭茶礼)が伝わります。いずれの食事にも美しい漆器を揃えました。冠婚葬祭、年中行事、花見や紅葉狩りや観劇などで、人々は集まり、酒を酌み交わし、食事をともにしてきました。特別な会食を華やかに演出した漆器を通して、豊かな宴に思いを馳せていただければ幸いです。
雅楽蒔絵行厨
当館
- 展示作品リスト
-
同時開催の名品ギャラリー特別展観覧料が必要
日本と東洋のやきもの
2022年6月21日(火)~7月24日(日)
陶磁|3F-1展示室
やきものは鑑賞するだけでなく、食器や日常の調度品などに多く用いられており、私たちにとって身近な工芸品といえます。特に東アジア各地では、文様や形、色に至るまで多種多様なものが作られ、その用途も幅広いものです。また、やきものは産地により、磁器や陶器といった材質や、土や釉薬の原料、装飾や焼成の技術に強い個性を持っています。
日本と中国、朝鮮半島を中心に、東アジア地域でつくられたやきものの個性やその魅力について紹介します。
加彩婦女俑
当館
- 展示作品リスト
-
白描
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
絵巻|2F-1展示室
白描とは、基本的に色彩を用いず、墨の線だけで絵を描く手法です。紙と線の美しさを重んじた東洋の絵画で発展を遂げました。日本では、筆勢の強弱や墨の濃淡を変化させて線のさまざまな表情を引き出した「鳥獣戯画」のような作品がありますが、一方で、均一な極細線を流麗に引いて洗練された宮廷世界を描き出した白描画もあります。こうした作品は「白描やまと絵」と呼ばれる1ジャンルを形成しており、鎌倉時代に最高の水準に達しました。鎌倉時代末期以降は線描の緊張感が緩み、親しみやすく身近に感じられるような作品が多くつくられるようになります。
中宮物語絵巻(部分)
日本の羅漢図
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
仏画|2F-2展示室
羅漢図は、インドの高僧を中国で造形化したものです。日本は中国から羅漢図を輸入し、それをお手本としました。平安時代から羅漢信仰は盛んになりましたが、鎌倉時代の禅宗の隆盛以降はさらになじみの深いものとなりました。
羅漢図は、かつての中国人も日本人もこれがインドの偉い坊さんのお姿だと思って描きもし、見てもいたわけです。しかし、今日ほど情報の行き渡っていない時代ですから、実際とはやや異なる違和感のある姿になってしまったわけです。逆に、この現実とのギャップが表現におもしろさを加えているといえます。
重文 十六羅漢像 十六幅のうち
滋賀・大練寺
中世の扇絵
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
中世絵画|2F-3展示室
夏の中世絵画室では、涼を運ぶ扇に描かれた様々な絵をご紹介します。古来、扇は日本の人々にとって非常に重要なものでした。あおげば心地よい風をもたらすのはもちろん、儀式や生活の様々な作法においても扇は欠かせず、現代とは異なる多くの用途がありました。それゆえ美しい絵をあしらった高級品が大量に作られたのです。扇は上流社会における重要な贈答品で、特に禅僧を中心に教養ある人々は絵に合わせて詩文を書き加えた扇を贈りあい、親交を深めました。扇絵は小さな珠玉の美術品であり、作者や主題のバリエーションも豊富で、遺品の少ない中世絵画の分野ではとりわけ大きな存在感を放っています。
重文 王羲之書扇図
大岳周崇・惟肖得巌賛 如拙筆
当館
生誕420年 狩野探幽
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
近世絵画|2F-4展示室
桃山時代の巨匠狩野永徳の孫(孝信の長男)として京で生まれた狩野探幽(1602~74)は、わずか16歳で徳川幕府の御用絵師となり、狩野派の中心的存在として活躍した画家です。従来の狩野派様式を一変させた瀟洒で端正な画風は、以後の狩野派において規範として継承されただけでなく、江戸時代の画壇全般に多大な影響を及ぼしました。
旗本格の奥絵師を筆頭に、幕府の権力機構に対応した流派組織の整備にも腐心した探幽は、後世、岡倉天心をして「画壇の家康」と言わしめました。その探幽の仕事を、生誕の地、京都から振り返ります。
重文 四季松図屏風(左隻) 狩野探幽筆
京都・大徳寺
君子の花 蓮
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
中国絵画|2F-5展示室
汚濁に染まらず清廉を保つ蓮は、俗塵を離れた理想を象徴するものであり、中国絵画の中に好んで描かれる重要なモチーフとなっています。北宋の儒学者である周敦頤は『愛蓮説』の中で、富貴の牡丹、隠逸の菊と比して、泥の中にありながら美しい花を咲かせる蓮の高潔さを讃え、「花の君子」であるといいました。また、仏教でも古くから蓮は清浄な花とされ、浄土に咲き、仏菩薩と共に表されています。展示では蓮の描かれた中国絵画を集めてご紹介します。蓮に託された意味を読み解きながら、1点1点をじっくりとご堪能いただきたいと思います。
重文 蓮池白鷺図(右幅)
当館
日本の彫刻
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
彫刻|1F-1展示室
江戸時代までの日本の彫刻はほとんどが宗教的なものです。仏教を本格的に受容した7世紀以来、仏像の製作が盛んになりましたが、姿形はインドから中国を経由して伝わったため、それらの国の影響を受けています。
その中で日本彫刻の特色は、木を用いたものが多いこと、それに伴って寄木造、玉眼等独特の技法を発達させたことが挙げられます。
それぞれの時代に大陸の影響を受けて日本化することを繰り返したため、仏像の作風はさまざまです。
千手観音坐像香合仏
当館
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観心寺の中尊寺経
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
書跡|1F-3展示室
中尊寺経とは平安時代12世紀に岩手県平泉の関山中尊寺に納められた1部5000巻を超える手書きの経典群です。奥州藤原氏の初代、藤原清衡(1056~1128)が発願し、紺紙に金銀字で書写する清衡経と、3代秀衡(?~1187)が発願し、紺紙に金字で書写する秀衡経の2部が知られています。
大阪府河内長野市に位置する高野山真言宗遺跡本山、檜尾山観心寺には清衡経166巻、秀衡経50巻の計216巻が伝来しています。奥州藤原氏の栄華と信仰を今に伝える経典の煌めきをご賞翫ください。
重文 大方廣菩薩蔵経中文殊師利根本一字陀羅尼法(清衡経)(部分) 藤原清衡発願
大阪・観心寺
- 展示作品リスト
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染めと織りの文様─水のかたち─
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
染織|1F-4展示室
雨や雪として天から降る水は、あるいは川に流れ込み、あるいは地下へ浸みこみ、飲み水や農業用水となって私たちの暮らしを潤してくれます。そして、時と器に応じて変わる美しい水のかたちや、海や川をのぞむ水辺の風景は、絵画や意匠の発想の源でもありました。
流れる水、渦巻く水、飛沫となって飛び散る水―多様に変化する水の形状の面白さに注目した文様や、水辺のもつ爽やかな情趣を取り込んだ文様、さらには水を抽象的に意匠化した青海波文様など、染めと織りの文様に見るさまざまな水の姿を紹介します。
梅雨景色に鮎撫子文様単衣
当館
室町時代の金工 Ⅲ
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
金工|1F-5展示室
室町時代の金工 第3弾は鋳造作品の代表である磬と鏡の名品を展示いたします。
室町時代は今日まで続く日本の文化の揺籃期とも言えます。平安時代にみやこで生まれた公家の文化と、鎌倉時代に東国で生まれた武家の文化を融合させ、そこに大陸の最先端を加えた室町文化は、鎌倉幕府の滅亡から南北朝の動乱期を経て、室町幕府の安定期、政争渦巻くみやこの騒乱と群雄割拠の戦国時代へ続く240年の間に育まれました。
この展示では、北山文化・東山文化に代表される中央の上流文化のみならず、京都の荒廃を期に各地へ伝播した地方文化を含めて、南北朝時代から桃山時代に至るまでの室町時代の金属工芸作品を紹介いたします。
国宝 松竹双鶴文鏡 阿須賀神社伝来古神宝類のうち
当館
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祭と会食
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
漆工|1F-6展示室
神道では、神事の後にお供えの酒や食物をおろして神々と人々が飲食をともにする宴会行事(直会)があります。仏教でも仏前に食事を供え、また法要のおりに檀家や信者が僧侶とともにする食事(斎)があります。一部の禅宗寺院では、寺を開いた祖師の供養に食事やお茶を捧げてともにいただく儀礼(四ッ頭茶礼)が伝わります。いずれの食事にも美しい漆器を揃えました。冠婚葬祭、年中行事、花見や紅葉狩りや観劇などで、人々は集まり、酒を酌み交わし、食事をともにしてきました。特別な会食を華やかに演出した漆器を通して、豊かな宴に思いを馳せていただければ幸いです。
雅楽蒔絵行厨
当館
- 展示作品リスト
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同時開催の名品ギャラリー特別展観覧料が必要
日本と東洋のやきもの
2022年6月21日(火)~7月24日(日)
陶磁|3F-1展示室
やきものは鑑賞するだけでなく、食器や日常の調度品などに多く用いられており、私たちにとって身近な工芸品といえます。特に東アジア各地では、文様や形、色に至るまで多種多様なものが作られ、その用途も幅広いものです。また、やきものは産地により、磁器や陶器といった材質や、土や釉薬の原料、装飾や焼成の技術に強い個性を持っています。
日本と中国、朝鮮半島を中心に、東アジア地域でつくられたやきものの個性やその魅力について紹介します。
加彩婦女俑
当館
- 展示作品リスト
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白描
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
絵巻|2F-1展示室
白描とは、基本的に色彩を用いず、墨の線だけで絵を描く手法です。紙と線の美しさを重んじた東洋の絵画で発展を遂げました。日本では、筆勢の強弱や墨の濃淡を変化させて線のさまざまな表情を引き出した「鳥獣戯画」のような作品がありますが、一方で、均一な極細線を流麗に引いて洗練された宮廷世界を描き出した白描画もあります。こうした作品は「白描やまと絵」と呼ばれる1ジャンルを形成しており、鎌倉時代に最高の水準に達しました。鎌倉時代末期以降は線描の緊張感が緩み、親しみやすく身近に感じられるような作品が多くつくられるようになります。
中宮物語絵巻(部分)
日本の羅漢図
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
仏画|2F-2展示室
羅漢図は、インドの高僧を中国で造形化したものです。日本は中国から羅漢図を輸入し、それをお手本としました。平安時代から羅漢信仰は盛んになりましたが、鎌倉時代の禅宗の隆盛以降はさらになじみの深いものとなりました。
羅漢図は、かつての中国人も日本人もこれがインドの偉い坊さんのお姿だと思って描きもし、見てもいたわけです。しかし、今日ほど情報の行き渡っていない時代ですから、実際とはやや異なる違和感のある姿になってしまったわけです。逆に、この現実とのギャップが表現におもしろさを加えているといえます。
重文 十六羅漢像 十六幅のうち
滋賀・大練寺
中世の扇絵
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
中世絵画|2F-3展示室
夏の中世絵画室では、涼を運ぶ扇に描かれた様々な絵をご紹介します。古来、扇は日本の人々にとって非常に重要なものでした。あおげば心地よい風をもたらすのはもちろん、儀式や生活の様々な作法においても扇は欠かせず、現代とは異なる多くの用途がありました。それゆえ美しい絵をあしらった高級品が大量に作られたのです。扇は上流社会における重要な贈答品で、特に禅僧を中心に教養ある人々は絵に合わせて詩文を書き加えた扇を贈りあい、親交を深めました。扇絵は小さな珠玉の美術品であり、作者や主題のバリエーションも豊富で、遺品の少ない中世絵画の分野ではとりわけ大きな存在感を放っています。
重文 王羲之書扇図
大岳周崇・惟肖得巌賛 如拙筆
当館
生誕420年 狩野探幽
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
近世絵画|2F-4展示室
桃山時代の巨匠狩野永徳の孫(孝信の長男)として京で生まれた狩野探幽(1602~74)は、わずか16歳で徳川幕府の御用絵師となり、狩野派の中心的存在として活躍した画家です。従来の狩野派様式を一変させた瀟洒で端正な画風は、以後の狩野派において規範として継承されただけでなく、江戸時代の画壇全般に多大な影響を及ぼしました。
旗本格の奥絵師を筆頭に、幕府の権力機構に対応した流派組織の整備にも腐心した探幽は、後世、岡倉天心をして「画壇の家康」と言わしめました。その探幽の仕事を、生誕の地、京都から振り返ります。
重文 四季松図屏風(左隻) 狩野探幽筆
京都・大徳寺
君子の花 蓮
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
中国絵画|2F-5展示室
汚濁に染まらず清廉を保つ蓮は、俗塵を離れた理想を象徴するものであり、中国絵画の中に好んで描かれる重要なモチーフとなっています。北宋の儒学者である周敦頤は『愛蓮説』の中で、富貴の牡丹、隠逸の菊と比して、泥の中にありながら美しい花を咲かせる蓮の高潔さを讃え、「花の君子」であるといいました。また、仏教でも古くから蓮は清浄な花とされ、浄土に咲き、仏菩薩と共に表されています。展示では蓮の描かれた中国絵画を集めてご紹介します。蓮に託された意味を読み解きながら、1点1点をじっくりとご堪能いただきたいと思います。
重文 蓮池白鷺図(右幅)
当館
日本の彫刻
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
彫刻|1F-1展示室
江戸時代までの日本の彫刻はほとんどが宗教的なものです。仏教を本格的に受容した7世紀以来、仏像の製作が盛んになりましたが、姿形はインドから中国を経由して伝わったため、それらの国の影響を受けています。
その中で日本彫刻の特色は、木を用いたものが多いこと、それに伴って寄木造、玉眼等独特の技法を発達させたことが挙げられます。
それぞれの時代に大陸の影響を受けて日本化することを繰り返したため、仏像の作風はさまざまです。
千手観音坐像香合仏
当館
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観心寺の中尊寺経
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
書跡|1F-3展示室
中尊寺経とは平安時代12世紀に岩手県平泉の関山中尊寺に納められた1部5000巻を超える手書きの経典群です。奥州藤原氏の初代、藤原清衡(1056~1128)が発願し、紺紙に金銀字で書写する清衡経と、3代秀衡(?~1187)が発願し、紺紙に金字で書写する秀衡経の2部が知られています。
大阪府河内長野市に位置する高野山真言宗遺跡本山、檜尾山観心寺には清衡経166巻、秀衡経50巻の計216巻が伝来しています。奥州藤原氏の栄華と信仰を今に伝える経典の煌めきをご賞翫ください。
重文 大方廣菩薩蔵経中文殊師利根本一字陀羅尼法(清衡経)(部分) 藤原清衡発願
大阪・観心寺
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染めと織りの文様─水のかたち─
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
染織|1F-4展示室
雨や雪として天から降る水は、あるいは川に流れ込み、あるいは地下へ浸みこみ、飲み水や農業用水となって私たちの暮らしを潤してくれます。そして、時と器に応じて変わる美しい水のかたちや、海や川をのぞむ水辺の風景は、絵画や意匠の発想の源でもありました。
流れる水、渦巻く水、飛沫となって飛び散る水―多様に変化する水の形状の面白さに注目した文様や、水辺のもつ爽やかな情趣を取り込んだ文様、さらには水を抽象的に意匠化した青海波文様など、染めと織りの文様に見るさまざまな水の姿を紹介します。
梅雨景色に鮎撫子文様単衣
当館
室町時代の金工 Ⅲ
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
金工|1F-5展示室
室町時代の金工 第3弾は鋳造作品の代表である磬と鏡の名品を展示いたします。
室町時代は今日まで続く日本の文化の揺籃期とも言えます。平安時代にみやこで生まれた公家の文化と、鎌倉時代に東国で生まれた武家の文化を融合させ、そこに大陸の最先端を加えた室町文化は、鎌倉幕府の滅亡から南北朝の動乱期を経て、室町幕府の安定期、政争渦巻くみやこの騒乱と群雄割拠の戦国時代へ続く240年の間に育まれました。
この展示では、北山文化・東山文化に代表される中央の上流文化のみならず、京都の荒廃を期に各地へ伝播した地方文化を含めて、南北朝時代から桃山時代に至るまでの室町時代の金属工芸作品を紹介いたします。
国宝 松竹双鶴文鏡 阿須賀神社伝来古神宝類のうち
当館
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祭と会食
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
漆工|1F-6展示室
神道では、神事の後にお供えの酒や食物をおろして神々と人々が飲食をともにする宴会行事(直会)があります。仏教でも仏前に食事を供え、また法要のおりに檀家や信者が僧侶とともにする食事(斎)があります。一部の禅宗寺院では、寺を開いた祖師の供養に食事やお茶を捧げてともにいただく儀礼(四ッ頭茶礼)が伝わります。いずれの食事にも美しい漆器を揃えました。冠婚葬祭、年中行事、花見や紅葉狩りや観劇などで、人々は集まり、酒を酌み交わし、食事をともにしてきました。特別な会食を華やかに演出した漆器を通して、豊かな宴に思いを馳せていただければ幸いです。
雅楽蒔絵行厨
当館
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同時開催の名品ギャラリー特別展観覧料が必要
日本と東洋のやきもの
2022年6月21日(火)~7月24日(日)
陶磁|3F-1展示室
やきものは鑑賞するだけでなく、食器や日常の調度品などに多く用いられており、私たちにとって身近な工芸品といえます。特に東アジア各地では、文様や形、色に至るまで多種多様なものが作られ、その用途も幅広いものです。また、やきものは産地により、磁器や陶器といった材質や、土や釉薬の原料、装飾や焼成の技術に強い個性を持っています。
日本と中国、朝鮮半島を中心に、東アジア地域でつくられたやきものの個性やその魅力について紹介します。
加彩婦女俑
当館
- 展示作品リスト
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特別公開 熊本・宮崎の古墳文化―石人と貝輪―
2022年6月28日(火)~7月24日(日)
考古|3F-2展示室
古墳文化は3世紀中頃に畿内地方で成立し、4世紀までに前方後円墳や居宅をはじめとする共通性の高い要素が東北から九州地方まで拡がりました。ところが5~6世紀になると、各地で石室や副葬品などに独自なスタイルが現れます。
なかでも九州中南部(熊本・宮崎県)地方では、本州・四国地方には見られない独特の古墳文化が発達しました。熊本・福岡県を中心に分布する石の“埴輪”(石人)や“レリーフ”(石障)、宮崎県に多い南海産貝製の貝輪などはその典型です。一般に斉一的なイメージが強い古墳文化の地域性について、熊本・宮崎地方の独自な考古資料をご紹介します。
貝輪(ゴホウラ製) 宮崎県大坪1号地下式横穴墓出土
宮崎県立西都原考古博物館
線刻直弧文鹿角製品 熊本県国越古墳出土
熊本県立装飾古墳館
- 展示作品リスト【特別公開 熊本・宮崎の古墳文化―石人と貝輪―】
-
- 展示作品リスト【その他】
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白描
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
絵巻|2F-1展示室
白描とは、基本的に色彩を用いず、墨の線だけで絵を描く手法です。紙と線の美しさを重んじた東洋の絵画で発展を遂げました。日本では、筆勢の強弱や墨の濃淡を変化させて線のさまざまな表情を引き出した「鳥獣戯画」のような作品がありますが、一方で、均一な極細線を流麗に引いて洗練された宮廷世界を描き出した白描画もあります。こうした作品は「白描やまと絵」と呼ばれる1ジャンルを形成しており、鎌倉時代に最高の水準に達しました。鎌倉時代末期以降は線描の緊張感が緩み、親しみやすく身近に感じられるような作品が多くつくられるようになります。
中宮物語絵巻(部分)
日本の羅漢図
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
仏画|2F-2展示室
羅漢図は、インドの高僧を中国で造形化したものです。日本は中国から羅漢図を輸入し、それをお手本としました。平安時代から羅漢信仰は盛んになりましたが、鎌倉時代の禅宗の隆盛以降はさらになじみの深いものとなりました。
羅漢図は、かつての中国人も日本人もこれがインドの偉い坊さんのお姿だと思って描きもし、見てもいたわけです。しかし、今日ほど情報の行き渡っていない時代ですから、実際とはやや異なる違和感のある姿になってしまったわけです。逆に、この現実とのギャップが表現におもしろさを加えているといえます。
重文 十六羅漢像 十六幅のうち
滋賀・大練寺
中世の扇絵
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
中世絵画|2F-3展示室
夏の中世絵画室では、涼を運ぶ扇に描かれた様々な絵をご紹介します。古来、扇は日本の人々にとって非常に重要なものでした。あおげば心地よい風をもたらすのはもちろん、儀式や生活の様々な作法においても扇は欠かせず、現代とは異なる多くの用途がありました。それゆえ美しい絵をあしらった高級品が大量に作られたのです。扇は上流社会における重要な贈答品で、特に禅僧を中心に教養ある人々は絵に合わせて詩文を書き加えた扇を贈りあい、親交を深めました。扇絵は小さな珠玉の美術品であり、作者や主題のバリエーションも豊富で、遺品の少ない中世絵画の分野ではとりわけ大きな存在感を放っています。
重文 王羲之書扇図
大岳周崇・惟肖得巌賛 如拙筆
当館
生誕420年 狩野探幽
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
近世絵画|2F-4展示室
桃山時代の巨匠狩野永徳の孫(孝信の長男)として京で生まれた狩野探幽(1602~74)は、わずか16歳で徳川幕府の御用絵師となり、狩野派の中心的存在として活躍した画家です。従来の狩野派様式を一変させた瀟洒で端正な画風は、以後の狩野派において規範として継承されただけでなく、江戸時代の画壇全般に多大な影響を及ぼしました。
旗本格の奥絵師を筆頭に、幕府の権力機構に対応した流派組織の整備にも腐心した探幽は、後世、岡倉天心をして「画壇の家康」と言わしめました。その探幽の仕事を、生誕の地、京都から振り返ります。
重文 四季松図屏風(左隻) 狩野探幽筆
京都・大徳寺
君子の花 蓮
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
中国絵画|2F-5展示室
汚濁に染まらず清廉を保つ蓮は、俗塵を離れた理想を象徴するものであり、中国絵画の中に好んで描かれる重要なモチーフとなっています。北宋の儒学者である周敦頤は『愛蓮説』の中で、富貴の牡丹、隠逸の菊と比して、泥の中にありながら美しい花を咲かせる蓮の高潔さを讃え、「花の君子」であるといいました。また、仏教でも古くから蓮は清浄な花とされ、浄土に咲き、仏菩薩と共に表されています。展示では蓮の描かれた中国絵画を集めてご紹介します。蓮に託された意味を読み解きながら、1点1点をじっくりとご堪能いただきたいと思います。
重文 蓮池白鷺図(右幅)
当館
日本の彫刻
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
彫刻|1F-1展示室
江戸時代までの日本の彫刻はほとんどが宗教的なものです。仏教を本格的に受容した7世紀以来、仏像の製作が盛んになりましたが、姿形はインドから中国を経由して伝わったため、それらの国の影響を受けています。
その中で日本彫刻の特色は、木を用いたものが多いこと、それに伴って寄木造、玉眼等独特の技法を発達させたことが挙げられます。
それぞれの時代に大陸の影響を受けて日本化することを繰り返したため、仏像の作風はさまざまです。
千手観音坐像香合仏
当館
- 展示作品リスト
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観心寺の中尊寺経
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
書跡|1F-3展示室
中尊寺経とは平安時代12世紀に岩手県平泉の関山中尊寺に納められた1部5000巻を超える手書きの経典群です。奥州藤原氏の初代、藤原清衡(1056~1128)が発願し、紺紙に金銀字で書写する清衡経と、3代秀衡(?~1187)が発願し、紺紙に金字で書写する秀衡経の2部が知られています。
大阪府河内長野市に位置する高野山真言宗遺跡本山、檜尾山観心寺には清衡経166巻、秀衡経50巻の計216巻が伝来しています。奥州藤原氏の栄華と信仰を今に伝える経典の煌めきをご賞翫ください。
重文 大方廣菩薩蔵経中文殊師利根本一字陀羅尼法(清衡経)(部分) 藤原清衡発願
大阪・観心寺
- 展示作品リスト
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染めと織りの文様─水のかたち─
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
染織|1F-4展示室
雨や雪として天から降る水は、あるいは川に流れ込み、あるいは地下へ浸みこみ、飲み水や農業用水となって私たちの暮らしを潤してくれます。そして、時と器に応じて変わる美しい水のかたちや、海や川をのぞむ水辺の風景は、絵画や意匠の発想の源でもありました。
流れる水、渦巻く水、飛沫となって飛び散る水―多様に変化する水の形状の面白さに注目した文様や、水辺のもつ爽やかな情趣を取り込んだ文様、さらには水を抽象的に意匠化した青海波文様など、染めと織りの文様に見るさまざまな水の姿を紹介します。
梅雨景色に鮎撫子文様単衣
当館
室町時代の金工 Ⅲ
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
金工|1F-5展示室
室町時代の金工 第3弾は鋳造作品の代表である磬と鏡の名品を展示いたします。
室町時代は今日まで続く日本の文化の揺籃期とも言えます。平安時代にみやこで生まれた公家の文化と、鎌倉時代に東国で生まれた武家の文化を融合させ、そこに大陸の最先端を加えた室町文化は、鎌倉幕府の滅亡から南北朝の動乱期を経て、室町幕府の安定期、政争渦巻くみやこの騒乱と群雄割拠の戦国時代へ続く240年の間に育まれました。
この展示では、北山文化・東山文化に代表される中央の上流文化のみならず、京都の荒廃を期に各地へ伝播した地方文化を含めて、南北朝時代から桃山時代に至るまでの室町時代の金属工芸作品を紹介いたします。
国宝 松竹双鶴文鏡 阿須賀神社伝来古神宝類のうち
当館
- 展示作品リスト
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祭と会食
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
漆工|1F-6展示室
神道では、神事の後にお供えの酒や食物をおろして神々と人々が飲食をともにする宴会行事(直会)があります。仏教でも仏前に食事を供え、また法要のおりに檀家や信者が僧侶とともにする食事(斎)があります。一部の禅宗寺院では、寺を開いた祖師の供養に食事やお茶を捧げてともにいただく儀礼(四ッ頭茶礼)が伝わります。いずれの食事にも美しい漆器を揃えました。冠婚葬祭、年中行事、花見や紅葉狩りや観劇などで、人々は集まり、酒を酌み交わし、食事をともにしてきました。特別な会食を華やかに演出した漆器を通して、豊かな宴に思いを馳せていただければ幸いです。
雅楽蒔絵行厨
当館
- 展示作品リスト
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同時開催の名品ギャラリー特別展観覧料が必要
日本と東洋のやきもの
2022年6月21日(火)~7月24日(日)
陶磁|3F-1展示室
やきものは鑑賞するだけでなく、食器や日常の調度品などに多く用いられており、私たちにとって身近な工芸品といえます。特に東アジア各地では、文様や形、色に至るまで多種多様なものが作られ、その用途も幅広いものです。また、やきものは産地により、磁器や陶器といった材質や、土や釉薬の原料、装飾や焼成の技術に強い個性を持っています。
日本と中国、朝鮮半島を中心に、東アジア地域でつくられたやきものの個性やその魅力について紹介します。
加彩婦女俑
当館
- 展示作品リスト
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特別公開 熊本・宮崎の古墳文化―石人と貝輪―
2022年6月28日(火)~7月24日(日)
考古|3F-2展示室
古墳文化は3世紀中頃に畿内地方で成立し、4世紀までに前方後円墳や居宅をはじめとする共通性の高い要素が東北から九州地方まで拡がりました。ところが5~6世紀になると、各地で石室や副葬品などに独自なスタイルが現れます。
なかでも九州中南部(熊本・宮崎県)地方では、本州・四国地方には見られない独特の古墳文化が発達しました。熊本・福岡県を中心に分布する石の“埴輪”(石人)や“レリーフ”(石障)、宮崎県に多い南海産貝製の貝輪などはその典型です。一般に斉一的なイメージが強い古墳文化の地域性について、熊本・宮崎地方の独自な考古資料をご紹介します。
貝輪(ゴホウラ製) 宮崎県大坪1号地下式横穴墓出土
宮崎県立西都原考古博物館
線刻直弧文鹿角製品 熊本県国越古墳出土
熊本県立装飾古墳館
- 展示作品リスト【特別公開 熊本・宮崎の古墳文化―石人と貝輪―】
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- 展示作品リスト【その他】
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白描
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
絵巻|2F-1展示室
白描とは、基本的に色彩を用いず、墨の線だけで絵を描く手法です。紙と線の美しさを重んじた東洋の絵画で発展を遂げました。日本では、筆勢の強弱や墨の濃淡を変化させて線のさまざまな表情を引き出した「鳥獣戯画」のような作品がありますが、一方で、均一な極細線を流麗に引いて洗練された宮廷世界を描き出した白描画もあります。こうした作品は「白描やまと絵」と呼ばれる1ジャンルを形成しており、鎌倉時代に最高の水準に達しました。鎌倉時代末期以降は線描の緊張感が緩み、親しみやすく身近に感じられるような作品が多くつくられるようになります。
中宮物語絵巻(部分)
日本の羅漢図
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
仏画|2F-2展示室
羅漢図は、インドの高僧を中国で造形化したものです。日本は中国から羅漢図を輸入し、それをお手本としました。平安時代から羅漢信仰は盛んになりましたが、鎌倉時代の禅宗の隆盛以降はさらになじみの深いものとなりました。
羅漢図は、かつての中国人も日本人もこれがインドの偉い坊さんのお姿だと思って描きもし、見てもいたわけです。しかし、今日ほど情報の行き渡っていない時代ですから、実際とはやや異なる違和感のある姿になってしまったわけです。逆に、この現実とのギャップが表現におもしろさを加えているといえます。
重文 十六羅漢像 十六幅のうち
滋賀・大練寺
中世の扇絵
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
中世絵画|2F-3展示室
夏の中世絵画室では、涼を運ぶ扇に描かれた様々な絵をご紹介します。古来、扇は日本の人々にとって非常に重要なものでした。あおげば心地よい風をもたらすのはもちろん、儀式や生活の様々な作法においても扇は欠かせず、現代とは異なる多くの用途がありました。それゆえ美しい絵をあしらった高級品が大量に作られたのです。扇は上流社会における重要な贈答品で、特に禅僧を中心に教養ある人々は絵に合わせて詩文を書き加えた扇を贈りあい、親交を深めました。扇絵は小さな珠玉の美術品であり、作者や主題のバリエーションも豊富で、遺品の少ない中世絵画の分野ではとりわけ大きな存在感を放っています。
重文 王羲之書扇図
大岳周崇・惟肖得巌賛 如拙筆
当館
生誕420年 狩野探幽
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
近世絵画|2F-4展示室
桃山時代の巨匠狩野永徳の孫(孝信の長男)として京で生まれた狩野探幽(1602~74)は、わずか16歳で徳川幕府の御用絵師となり、狩野派の中心的存在として活躍した画家です。従来の狩野派様式を一変させた瀟洒で端正な画風は、以後の狩野派において規範として継承されただけでなく、江戸時代の画壇全般に多大な影響を及ぼしました。
旗本格の奥絵師を筆頭に、幕府の権力機構に対応した流派組織の整備にも腐心した探幽は、後世、岡倉天心をして「画壇の家康」と言わしめました。その探幽の仕事を、生誕の地、京都から振り返ります。
重文 四季松図屏風(左隻) 狩野探幽筆
京都・大徳寺
君子の花 蓮
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
中国絵画|2F-5展示室
汚濁に染まらず清廉を保つ蓮は、俗塵を離れた理想を象徴するものであり、中国絵画の中に好んで描かれる重要なモチーフとなっています。北宋の儒学者である周敦頤は『愛蓮説』の中で、富貴の牡丹、隠逸の菊と比して、泥の中にありながら美しい花を咲かせる蓮の高潔さを讃え、「花の君子」であるといいました。また、仏教でも古くから蓮は清浄な花とされ、浄土に咲き、仏菩薩と共に表されています。展示では蓮の描かれた中国絵画を集めてご紹介します。蓮に託された意味を読み解きながら、1点1点をじっくりとご堪能いただきたいと思います。
重文 蓮池白鷺図(右幅)
当館
日本の彫刻
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
彫刻|1F-1展示室
江戸時代までの日本の彫刻はほとんどが宗教的なものです。仏教を本格的に受容した7世紀以来、仏像の製作が盛んになりましたが、姿形はインドから中国を経由して伝わったため、それらの国の影響を受けています。
その中で日本彫刻の特色は、木を用いたものが多いこと、それに伴って寄木造、玉眼等独特の技法を発達させたことが挙げられます。
それぞれの時代に大陸の影響を受けて日本化することを繰り返したため、仏像の作風はさまざまです。
千手観音坐像香合仏
当館
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観心寺の中尊寺経
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
書跡|1F-3展示室
中尊寺経とは平安時代12世紀に岩手県平泉の関山中尊寺に納められた1部5000巻を超える手書きの経典群です。奥州藤原氏の初代、藤原清衡(1056~1128)が発願し、紺紙に金銀字で書写する清衡経と、3代秀衡(?~1187)が発願し、紺紙に金字で書写する秀衡経の2部が知られています。
大阪府河内長野市に位置する高野山真言宗遺跡本山、檜尾山観心寺には清衡経166巻、秀衡経50巻の計216巻が伝来しています。奥州藤原氏の栄華と信仰を今に伝える経典の煌めきをご賞翫ください。
重文 大方廣菩薩蔵経中文殊師利根本一字陀羅尼法(清衡経)(部分) 藤原清衡発願
大阪・観心寺
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染めと織りの文様─水のかたち─
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
染織|1F-4展示室
雨や雪として天から降る水は、あるいは川に流れ込み、あるいは地下へ浸みこみ、飲み水や農業用水となって私たちの暮らしを潤してくれます。そして、時と器に応じて変わる美しい水のかたちや、海や川をのぞむ水辺の風景は、絵画や意匠の発想の源でもありました。
流れる水、渦巻く水、飛沫となって飛び散る水―多様に変化する水の形状の面白さに注目した文様や、水辺のもつ爽やかな情趣を取り込んだ文様、さらには水を抽象的に意匠化した青海波文様など、染めと織りの文様に見るさまざまな水の姿を紹介します。
梅雨景色に鮎撫子文様単衣
当館
室町時代の金工 Ⅲ
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
金工|1F-5展示室
室町時代の金工 第3弾は鋳造作品の代表である磬と鏡の名品を展示いたします。
室町時代は今日まで続く日本の文化の揺籃期とも言えます。平安時代にみやこで生まれた公家の文化と、鎌倉時代に東国で生まれた武家の文化を融合させ、そこに大陸の最先端を加えた室町文化は、鎌倉幕府の滅亡から南北朝の動乱期を経て、室町幕府の安定期、政争渦巻くみやこの騒乱と群雄割拠の戦国時代へ続く240年の間に育まれました。
この展示では、北山文化・東山文化に代表される中央の上流文化のみならず、京都の荒廃を期に各地へ伝播した地方文化を含めて、南北朝時代から桃山時代に至るまでの室町時代の金属工芸作品を紹介いたします。
国宝 松竹双鶴文鏡 阿須賀神社伝来古神宝類のうち
当館
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祭と会食
2022年6月14日(火)~7月24日(日)
漆工|1F-6展示室
神道では、神事の後にお供えの酒や食物をおろして神々と人々が飲食をともにする宴会行事(直会)があります。仏教でも仏前に食事を供え、また法要のおりに檀家や信者が僧侶とともにする食事(斎)があります。一部の禅宗寺院では、寺を開いた祖師の供養に食事やお茶を捧げてともにいただく儀礼(四ッ頭茶礼)が伝わります。いずれの食事にも美しい漆器を揃えました。冠婚葬祭、年中行事、花見や紅葉狩りや観劇などで、人々は集まり、酒を酌み交わし、食事をともにしてきました。特別な会食を華やかに演出した漆器を通して、豊かな宴に思いを馳せていただければ幸いです。
雅楽蒔絵行厨
当館
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同時開催の名品ギャラリー特別展観覧料が必要
日本と東洋のやきもの
2022年6月21日(火)~7月24日(日)
陶磁|3F-1展示室
やきものは鑑賞するだけでなく、食器や日常の調度品などに多く用いられており、私たちにとって身近な工芸品といえます。特に東アジア各地では、文様や形、色に至るまで多種多様なものが作られ、その用途も幅広いものです。また、やきものは産地により、磁器や陶器といった材質や、土や釉薬の原料、装飾や焼成の技術に強い個性を持っています。
日本と中国、朝鮮半島を中心に、東アジア地域でつくられたやきものの個性やその魅力について紹介します。
加彩婦女俑
当館