仏画
臨終しようとする信仰者の前に、阿弥陀仏と眷属たちが極楽から迎えに来た場面を描いている。本作品はいままさに山を越えようとする図様に表わされるところから山越阿弥陀図と呼ばれている。山越阿弥陀図の類品はすべて鎌倉時代に入ってからの制作になり、禅林寺本と金戒光明寺本がよく知られている。山の端にかかる落日かまたは満月を阿弥陀に見立てるところからこの図様が生まれたようだ。これらはどちらも阿弥陀を正面向きに描くのに対し、本作品は一般的な来迎図の形式をとりいれて斜め向きに変化しているのが特色である。やわらかい山岳表現ともども構図がよく整い、鎌倉仏画の代表的作品にあげられる。
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