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彫刻
阿弥陀如来坐像(定印)あみだにょらいざぞうじょういん
基本情報
- 1躯
- 木造漆箔(ヒノキ)
- 像高152.5cm
- 平安時代後期 11世紀中葉
- 京都国立博物館(C甲21)
京都市の南方、久世(くぜ)郡久御山(くみやま)町林にある西林(さいりん)寺に伝わった像。隣の聚落の薬蓮(やくれん)寺(廃寺)から明治4年(1871)に移されたものという。 像の大きさはいわゆる半丈六(はんじょうろく)であるが、坐高は通常のものより10センチメートルほど高く、腹部を長めに造っているため全体の形姿が伸びやかにみえる。優しい感情の流れる面相、整った流れよりも変化に富んだ起伏を狙う衣文、撫で肩で両膝を左右に大きく張った安定感のある体型など、天喜元年(1053)に仏師定朝(じょうちょう)が造った 宇治平等院鳳凰堂阿弥陀如来坐像にかなり近く、11世紀に遡る作と考えられる。