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彫刻
石造ヤクシー半身像せきぞうやくしーはんしんぞう
基本情報
- 1躯
- 石造
- 総高33.6cm
- インド クシャーン朝 2世紀
- 京都国立博物館(C甲69)
ストゥーパの周囲に配された欄楯(らんじゅん)の一部で、赤味がかかった砂岩で彫成されるところから中インドのマトゥーラ地方のものと推定される。豊かな乳房をもつヤクシー像を高浮彫であらわす。ヤクシーはインド土着の民族神で、森や樹木の精霊だったが、仏教に採り入れられて、正法を守護する神としてストゥーパのまわりなどにあらわされた。儀軌にとらわれない自由な姿と豊満な裸身を誇示することが多い。本像はカルカッタ博物館にあるヤクシー像3躯(蘭盾浮彫)に岩質・大きさ・作風などよく似ている。同期同系の作であろう。右手に持っている珠様のものは、あるいは葡萄などの果実かも知れない。