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染織
国宝
犍陀穀糸袈裟(七条綴織袈裟)けんだこくしけさ しちじょうつづれおりけさ
基本情報
- 1領
- 綴織
- 縦115.7cm 横272.7cm
- 中国 唐時代 8世紀
- 京都・教王護国寺(東寺)
真言宗の開祖・空海(774~835)が中国から持ち帰った品々を記す請来目録に、師の恵果(746~806)から相伝したとして挙げる袈裟に該当するとされる七条袈裟である。犍陀とは袈裟の色調を、穀糸は綴織技法を示すとの説がある。
空海が創始し、宮中において催された後七日御修法(ごしちにちみしほ)に持ち出されるのが習いであり、真言宗において別格の位置を占める袈裟であった。仏教では、捨てられたぼろぎれを集め縫いつないだ生地で製作された袈裟を最上とし、「糞掃衣(ふんぞうえ)」と称する。本作は、さまざまな色や形の小さな裂を縫い留めた糞掃衣のように見えるが、実際には、綴織に縫い糸を表現する絵緯糸(えぬきいと)を加え、糞掃衣を模した織物である。