陶磁
身は蓮実、蓋は蓮葉、高台は反(かえ)り花で、蓋にはオン、バ、ザラ、ダ、の千手観音の種子(しゅじ)の梵字(ぼんじ)が透彫りされている。反り花には輪宝(りんぽう)と唐草、紐(ちゅう)も先端に蓮の実をつけた金剛杵(こんごうしょ)を付け、仏教的な意匠で統一されている。釉は交趾釉(こうちゆう)風な緑釉を基調に紅紫釉を加え、金彩で加飾している。古い箱書きに「仁清作蓮大香炉」、箱の底に「破損ニ付 天保甲七月二八日造之」の墨書がある。野々村仁清作とする伝承をもつが、無印(むいん)で、初期の京焼色絵陶器を特色づける古清水色絵の典型的な作例である。
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